【自治会・町内会はやめたい?】男女477人アンケート調査

自治会の活動で感じるストレス アンケート調査

自治会・町内会とは、一定エリア内に住んでいる人たちの地縁に基づいてつくられた団体のことで、よい地域社会の維持・形成に向けた活動を目的にしています。

具体的には「清掃活動」「交流活動」「安心安全な地域づくり」などですね。

地域づくりや防災において大切な集まりではあるのですが、実際には「自治会って疲れるんだよな」と思っている人も多いのではないでしょうか。

今回は自治会に加入している477人に、自治会についてのアンケートを実施。

「自治会・町内会をやめたいと思ったことがあるか」「自治会・町内化で感じるストレス」などについて調査しました。

【調査概要】

  • 調査対象:自治会に加入している方
  • 調査期間:2024年12月22日~2025年1月5日
  • 調査機関:自社調査
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 有効回答数:477人(女性279人/男性198人)
  • 回答者の年代:20代 8.4%/30代 27.9%/40代 29.1%/50代 24.5%/60代以上 10.1%
調査や調査データについて

データご利用の際の注意点

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自治会・町内会をやめたいと思ったことがある人は80.1%

自治会をやめたいと思ったことがある人の割合

現在自治会・町内会に加入している477人に「自治会・町内会をやめたいと思ったことがあるか」を聞きました。

その結果、「ある」と答えたが全体の8割以上にぼりました。

多くの人が「自治会・町内会って嫌だなぁ」「やめたいな」と思ったことがあるのですね。

ただ現在も自治会・町内会に入っている人が対象のアンケートであることから、やめたくなったことがありつつも、入り続けている人が多いとわかります。

さまざまな理由で「やめたいけど抜けられない」「嫌だけどメリットもある」などと悩んでいる人もいると推測できます。

自治会・町内会の活動で感じるストレス1位は「役員になること」

自治会の活動で感じるストレス

「自治会・町内会の活動で感じるストレス」の圧倒的1位は「役員になること(39.2%)」でした。

2位「自治会費を払うこと(18.9%)」、3位「清掃活動への参加(13.6%)」、4位「会合への参加(9.6%)」が続きます。

役員になったり活動や会合に参加したりと、自治会・町内会で活発に活動することがストレスになっているとわかります。

また「集金の方法」「回覧板」など、自治会・町内会のアナログな部分にストレスを感じている人も多くなりました。

1位 役員になること

  • 数年に1回班長が回ってくる。結構やることが多く、共働きだと時間を確保するのが大変。例えば自治会費の回収のため各戸訪問したり、回覧板を取りまとめたり、ゴミ捨て場を掃除したりなど(30代 女性)
  • 取りまとめの役回りになると、会費の徴収や署名の取りまとめなどで、各家庭を回るので大変(40代 女性)
  • 役員になると、町内会の行事に参加して、積極的に行事に関わる必要がある(60代以上 男性)

1位は「役員になること」でした。

役員になると会合が多くなったり、イベントの運営に関わったりする機会が増えます。

負担が大きいので、役員になるのが嫌と感じている人が多数。

また班長になると、回覧板を取りまとめたり自治会費を集金したりする役割が割り当てられます。

2位 自治会費を払うこと

  • 無駄に高い自治会費。半年ごとに5,000円程度の出費は痛い(30代 女性)
  • 自治会費がバカにならない(50代 女性)
  • 我が家にベネフィットがないのに、自治会費を払わせられる(60代以上 男性)

2位は「自治会費を払うこと」です。

「周辺地域に比べて、自治会費が高いように感じる」「自治会費を払っていることへの見返りが感じられない」などの回答が寄せられています。

「自治会費を払うのはいいけど、金額が適当だとは思えない」という人が多いとわかりました。

また「自治会費を払っている世帯と払っていない世帯で扱いに違いがないので、払うのがばかばかしい」「自治会費を払っていないのに祭りには来る人もいるから、納得できない」といったコメントもありました。

自治会費を払っている世帯が、払っていない世帯に対して「タダ乗りではないか」という不公平感をもっているのも、自治会費に対する不満の根底にありそうです。

3位 清掃活動への参加

  • 朝6時からの清掃(30代 男性)
  • 公園掃除が頻繁にあり、掃除に出られない場合はお金を支払う必要がある(40代 女性)
  • 年2回ある町内の清掃活動。清掃活動は開始前に参加者が名前を記入するので、参加したかどうかわかってしまいます。仕事などで参加できない場合、前もって会長にお詫びしに行くのもストレスです(50代 女性)

3位は「清掃活動への参加」でした。

朝早かったり気候が厳しい時期だったりすると、清掃活動は大変です。

「不参加ならお金を払う」「事前に役員へ欠席する旨を連絡する」など、不参加時のルールが厳しく、ストレスを感じている人もいました。

「土日に働いていて清掃活動時には仕事があるので、参加できない」という人にとっては、「サボっているわけではないのにペナルティが課せられるのは納得できない」という気持ちもあるでしょう。

4位 会合への参加

  • 話し合いの集まりが多い(20代 女性)
  • いちいち集まる(30代 女性)
  • 夜始まる会議。子どもの世話が後ろ倒しになるので、結果として就寝時間が遅くなる(40代 男性)

4位は「会合への参加」となりました。

「集まりが多い」「会議のあとに懇親会があり、長い」などの回答が寄せられました。

会合の必要性は否定しないものの、頻度や時間にストレスを感じている人が多いとわかります。

例えば夜に会議が開催される場合、子育て世代は参加しにくくなります。

また「役員会の会場まで片道30分かかる」というコメントもあり、自治会・町内会のエリアが広い場合、行くだけでかなり大変だとわかりました。

5位 人間関係が面倒

  • 自治会の集まりで、自分の意見を突き通そうとして、迷惑な意見を言う人がいること(40代 男性)
  • わがままで横柄な人がいる場合のお付き合い(50代 男性)
  • 町内会・自治会内で、あまり話したくない人とも話をする必要がある。苦手な人もいるので付き合いたくない(60代以上 女性)

「人間関係が面倒」が5位です。

自治会・町内会のメンバー全員と仲良くなるのは、至難の業です。

同じ町内に住んでいても、「地域に住んでいる年数や地元への愛着」「仕事」「年齢」「ライフスタイル」はさまざまだからですね。

そのため苦手なメンバーや、自分には理解できないような主張をするメンバーがいて、ストレスを感じる人も多くなりました。

とくに苦手な人と同時に役員をすることになったら、関わる機会が増えるのでストレスは大きくなると考えられます。

6位 集金が大変

  • 仕事をしているので日中は家におらず、自治会費や募金などの集金時は留守にしていることが多いので、集金の度に会長宅へ出向くのが面倒(20代 女性)
  • 自治会費の徴収についてのストレス。個別訪問での現金徴収から口座振替にしてほしい(50代 女性)

「集金が大変」が6位です。

集める側も大変ですが、集められる側からも「留守にしているときに来られることが多い」などの不満が出ました。

集金時留守にしていると、「今度はいつ来るかな」と気にしながら待ったり、自分から班長や役員のところへ出向いて現金を渡したりする必要があるからですね。

現金でのやり取りがほとんどなので、集金する側も「お釣りを用意しておく」などの準備が必要で大変です。

同率6位 役員の決め方

  • 役員の立候補がいない場合くじ引きになるが、くじ引きの結果に文句をつけてやりたがらない人がおり、決まるまで時間がかかること(20代 男性)
  • 役員の押し付け合い(40代 女性)
  • 「誰もやる人がいないから」という理由で、10年ほどずっと役員をやらされている(50代 女性)

「役員の決め方」も6位。

役員になったあとも大変ですが、そもそも役員を決める段階でストレスを感じている人もいました。

役員の決め方には「立候補」「くじ引き」「順番」「前役員からの依頼」などがあります。

不満としては、まず「やりたくない・できないのに、強制的にくじや順番で役員をさせられるのは納得できない」という意見があります。

一方で「役員選出方法はルールで決まっていて、みんなやりくりして役員をこなしているのに、個人的な事情で辞退するのは納得できない」というパターンも。

また役員のなり手が少ない自治会・町内会では、一度役員になってしまうと、期をまたいで長期間続けるはめになってしまうことも。

役員を外れたくても外れられず、大きな負担を感じている人もいました。

8位 回覧板を回すこと

  • 回覧板が回ってくる頻度が高すぎることです。自分とはあまり関係ない内容が多いので、ほとんど見ずにハンコだけ押して回しています(40代 女性)
  • 定期的に回覧板が回ってくるので、次の人のポストに入れるのが面倒くさい(50代 女性)

「回覧板を回すこと」が8位でした。

小さなことのように思いますが、意外にストレスを感じている人も多いのが回覧板。

ストレスを感じる理由としては、「回ってくる頻度が高すぎる」「内容が自分に関係ない」などの意見がありました。

回す先がすぐ隣の家なら負担はあまりないのでしょうが、回す相手の家が遠い場合には、あまりに頻繁だとしんどいこともあると考えられます。

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自治会・町内会の活動で続けてほしい取り組みは「防犯パトロール」

自治会で続けてほしい取り組み

続いて、「自治会・町内会の活動で続けてほしい取り組み」を聞いたところ、1位には「防犯パトロール(25.6%)」がランクイン。

2位の「祭りの運営(24.7%)」とは僅差でした。

3位には「地域の清掃(13.6%)」が入っています。

ランクインした項目は大きく分けて「安心安全に関すること」「町内の美化に関すること」「地域住民の交流に関すること」に分けられます。

また「祭りや運動会は子どもが喜ぶから残してほしい」という声も多く、町内会が子育てに一役買っている面もあるとわかりました。

「続けてほしい」「自治会・町内会がやってくれているのでありがたい」と思える活動があるからこそ、不満やストレスがあっても自治会・町内会に協力する人が多いのだと考えられます。

1位 防犯パトロール

  • 防犯パトロールは一定の効果があると思うため、続けてほしい(30代 男性)
  • 小さな子どもがいるので、防犯パトロールは続けてほしいです(40代 男性)
  • 防犯パトロール。私の地域では年配の人がやってくださっていて、本当にありがたい(50代 女性)

1位は「防犯パトロール」でした。

続けてほしい理由としては「治安が心配だから」「子どもがいるから」などが挙がりました。

防犯パトロールによって住民に「戸締り」などの注意喚起ができるほか、犯罪の発生を抑止できる効果があると期待できます。

自治会・町内会として防犯パトロールに取り組むことで、継続的に、かつ大きな規模で活動しやすくなるのがメリットです。

実際に自治会・町内会の中には、警察から青色防犯パトロール(自動車に青色回転灯をつけてパトロールすること)の認定を受け、積極的に活動しているところもあります。

2位 祭りの運営

  • 祭りは子どもたちの交流になるので、続くといいと思います(30代 女性)
  • 夏祭りは子どもたちも楽しみにしているし、活気が出るので続けてほしい。開催しない年は寂しかった(40代 女性)
  • 地元の祭りでの自治会活動。地域の子どもたちも喜んだり楽しんだりしているし、地域活動のよさが感じられるから(50代 男性)

2位は「祭りの運営」です。

「子どもたちが喜ぶ」という理由を挙げた人が多くなっています。

準備や片付けなど大変な面はありますが、子どもたちに楽しい場を提供したいという思いをもつ人も多いようです。

また高齢者などの大人にとっても、子どもや若年層と一緒に祭りに参加することが、やりがいや喜びにつながるという意見がありました。

祭りは地域に住む人同士の交流にもなります。

3位 地域の清掃

  • 公園や町内の清掃作業(30代 男性)
  • 地域の清掃などは「ないと困ることになるかも」と感じています(40代 女性)
  • 町内の空き缶拾いとゴミ拾いです(50代 男性)

3位は「地域の清掃」でした。

自治会・町内会による清掃活動については、頻度や時間帯などの問題からストレスを感じている人も多いです。

一方で「ないと困る」「継続してほしい」と感じている人も多くなりました。

自治会・町内会による清掃活動が、地域の美化に貢献していると考えている人が多いからですね。

清掃が行き届いていると、「犯罪者が入りこみにくくなる」「放火のリスクが低下する」などの効果も期待できます。

4位 防災に関する活動

  • 地域の防災訓練は、災害時に役立つ知識やスキルを学べるため、続けてほしいと感じます(20代 男性)
  • 防災訓練は続けてほしい。年に一度、災害時対応(家族との待ち合わせ場所など)を再確認できる機会なので(40代 女性)
  • 防災訓練、火災防止のパトロール(60代以上 男性)

4位は「防災に関する活動」となりました。

例えば自治会・町内会単位で、災害に備えて「集会所での備蓄」「防災訓練」「防災講座」などが行われています。

また災害発生時にも自治会・町内会には「安否確認」「助け合い」の役割が期待されています。

大災害が起こったときには、消防などによる公的な救助がなかなか来られないこともあるからです。

「自主防災会」を結成している自治会・町内会もあります。

5位 ゴミ捨て場の管理

  • ゴミ捨て場の片付け当番(30代 女性)
  • 祭りの開催もやめて、ゴミを出すところの監視だけでいい(40代 女性)
  • ゴミステーションの管理。回収しない日の告知。カラス除けネットの購入など(50代 男性)

「ゴミ捨て場の管理」が5位です。

ゴミ捨て場の片付けや、ゴミ出しルールの呼びかけについては、自治会・町内会が担っているケースも多くあります。

会費を使って防鳥ネットやボックスを用意したり、自治会・町内会で立ち番を担当したりしているのですね。

ゴミ捨て場は日常生活でよく使い、きちんと管理されていないと「カラスに荒らされる」「見た目が悪くなる」「治安悪化につながる」などの問題につながります。

そのためゴミ捨て場の管理は引き続き自治会・町内会に担ってほしいと考える人も多くなりました。

6位 子どもの見守り

  • 登下校時の子どもたちの見守りは続けてほしいです(30代 女性)
  • 通学路の交通誘導など、子どもの見守りに関すること(40代 男性)
  • 通勤通学時間帯の横断歩道での見守りと、挨拶(60代以上 男性)

「子どもの見守り」が6位です。

とくに登下校時、集団登校する小学生を見守る活動については、事故防止や防犯の観点から「続けてほしい」と考えている人が多くなりました。

PTA主体で通学の見守りがされているエリアもある一方、自治会・町内会の活動として実施しているエリアも多いとわかります。

共働きやシングル家庭など、「自分では子どもの通学を見守れない」という保護者にとっては、ありがたい活動です。

7位 資源回収

  • リサイクルゴミの回収(30代 女性)
  • 子ども会と共同で行う廃品回収(40代 女性)
  • 古新聞の回収(60代以上 女性)

「資源回収」が7位。

リサイクルできる資源の回収については、自治会・町内会が運営を担っているケースがよく見られます。

自治会・町内会が回収日や収集場所を決め、業者に回収してもらい、得た収益を自治会・町内会の活動に使うのですね。

「古布」「古紙」「ガラス瓶」などは普通に生活していれば出るもので、住んでいるエリア内で回収してもらえるのは便利です。

そのため自治会・町内会に引き続き資源回収を担ってほしいと考えている人も多くなりました。

同率7位 スポーツ大会

  • 地区のスポーツ大会(30代 男性)
  • 地区運動会は続けてほしいと思っていましたが、消滅してしまいました(50代 女性)
  • 運動会は続けてほしいが、だんだん体が動かなくなってきた。人集めは若い人にやってほしいと思う(50代 男性)

同率7位は「スポーツ大会」です。

校区や自治会・町内会単位で実施されるスポーツ大会を続けてほしいと考えている人もいます。

地区のスポーツ大会は、地域住民が交流できる場です。

運動会のように玉入れや綱引きなどいくつかの種目を行うこともあれば、「ボッチャ大会」「ボウリング大会」など競技を絞って実施している自治会・町内会も。

いくつかの自治会・町内会が集まり、町内対抗でスポーツ大会を行っているエリアもあります。

自治会・町内会で改善してほしいことは「活動内容の見直し」

自治会で改善してほしいこと

最後に「自治会・町内会で改善してほしいこと」を聞いたところ、もっとも多かった回答は「活動内容の見直し(29.1%)」でした。

2位「会計の透明性(11.7%)」、3位「IT化の推進(10.3%)」が続きます。

「町内会・自治会に対するストレス」に対応する項目が並びました。

IT化などで負担を減らしつつ、必要な活動は残したり追加したりするのが理想なのですね。

「負担を減らして効率よく、住民が本当に求めている活動だけしてほしい」という気持ちが見てとれます。

1位 活動内容の見直し

  • 活動頻度を落としてほしい(30代 女性)
  • 祭りはもっと簡素化して、草刈りは業者に依頼してほしいです(40代 男性)
  • 活動内容の精査。慣習で実施するのでなく、地域にニーズがあるかを一度精査したうえで、必要とされる活動に資源を投入してほしい(50代 男性)

1位は「活動内容の見直し」でした。

全体的には「現在行っている活動や会合のうち、無駄なものは減らしてほしい」という人が多くなっています。

「子ども向けイベントを増やしてほしい」という意見もありましたが、少数派でした。

活動内容や頻度を増やしてほしいのか減らしてほしいのかは、各自治会・町内会の活動状況にもよるでしょう。

なお活動内容や頻度を減らしたい理由は、「会員や役員のなり手が減っている」「活動頻度が高すぎて、役員の負担が大きい」などです。

「あまりニーズがないのに慣習として実施されている活動があるのでは」という指摘も見られ、自治会・町内会には時代に合わせた変化が求められているとわかります。

また活動縮小の方法として、「清掃や草むしりなど、できるものは外注化したらどうか」という意見も複数ありました。

2位 会計の透明性

  • 領収書がないなど、会計が不透明すぎるところ(30代 女性)
  • やはり会計報告です。不透明な点がたくさんあります(40代 男性)
  • 会計をきちんと公開してほしい(50代 男性)

2位は「会計の透明性」です。

例えば「役員の懇親会にかなりの額が支出されていて、会員全体に還元されていないのでは」といった疑いが寄せられました。

一般的に自治会・町内会の会計では、会計監査役の住民が「会計が適正に行われているのを確認しました」と総会などで報告します。

しかし役員がくじや順番で選ばれている場合には、会計知識をもつ住民が会計や会計監査を務めるとは限りません。

上記のような点も、自治会・町内会の会計に不信感をもつ理由になっていると考えられます。

3位 IT化の推進

  • メールならすぐに情報が得られるのに、いまだに紙で回覧というのは古さを感じる。IT化すべきところは進めていってほしい。回覧板が回ってきても、案内されているイベントの締切が終わっているときもある(30代 女性)
  • 会合のみではなく、いろんな相談事をオンラインでやり、透明化してほしい。しかし「高齢者がいるので、オンラインは無理」と断られてしまう(40代 女性)

3位は「IT化の推進」でした。

具体的には「回覧板をメールやアプリにする」「会合はオンラインで行う」などの提案が寄せられています。

IT化により「紙が節約できる」「情報伝達速度が速くなる」「仕事している人でも会合にも参加しやすくなる」などの効果が期待できます。

学校や保育園・幼稚園との連絡もメールやアプリに移行している今、若い人なら上記のような変化も簡単に受け入れられるでしょう。

ただ自治会・町内会には高齢の住人も多いため、提案してもなかなか進まないケースもあるようです。

4位 集金方法の変更

  • 自治会費を振込にしてほしい。何曜日のどの時間帯に行っても不在の世帯が複数あり、苦痛(30代 女性)
  • 会費は毎月集金じゃなくて、半月払い・年払いもできるようにしてほしい(40代 女性)
  • 班長の仕事が多く大変なので、自治会費を口座引き落としにできないものかと思います(50代 女性)

4位は「集金方法の変更」となりました。

自治会費・町内会費は戸別訪問かつ現金集金であることが多く、「班長になったとき、集金が大変」という声が多数寄せられました。

しかし銀行振込であれば集金に回る必要はなくなります。

また会費が毎月徴収となっている自治会・町内会もあり、頻度が高いと回るほうも回ってこられるほうも大変だと推測できます。

なお女回答者のうち約79.2%は女性で、女性が主に「班長になったときの集金作業」や「支払い対応」を担っていることも伺えました。

5位 会費を安くする

  • 謎の集金をやめてほしい(30代 女性)
  • 記録を見たら自治会費の残りがかなり貯まっていたので、自治会費が適切な額か考えてみてほしいと思った(40代 女性)
  • 新年会など多くの会員が望まない行事はやめて、自治会費を安くしてほしいです(50代 男性)

「会費を安くする」が5位です。

「活動に対して適切な額なのか見直してほしい」「不要な活動を減らしたら、自治会費が安くなるのではないか」などの意見が寄せられています。

また会費とともに町内にある神社の維持費などが徴収されている場合に、「純粋な会費以外は省いてほしい」と感じる人もいるとわかりました。

自治会・町内会は会計報告で使い道を明確にしたうえで、活動の取捨選択をし、メンバーが納得できる会費を設定する必要があると言えるでしょう。

6位 強制しないでほしい

  • 強制みたいな雰囲気をやめてほしい(20代 男性)
  • 手伝いに対する圧をかけず、「あくまでも任意ですよ」と全面的に伝える(30代 女性)
  • 任意の会なのに強制入会になっている点を改善してほしいです。なかなか言い出しにくいですが(50代 女性)

「強制しないでほしい」が6位です。

エリアや転居先の家によっては、転入と同時に、自治会・町内会への参加自体が半ば強制的に行われることもあります。

また「入ったからには会合やイベントにもしっかり参加してもらうからね」「若い人は積極的に動きなさいよ」という雰囲気の自治会・町内会も。

上記のような雰囲気だと、「本当は参加したくないけれど、嫌々参加する」という人も増えると考えられます。

結果として自治会の活動に積極的になれず、人によっては自治会活動が負担になって、地域への愛着を失ってしまう可能性もあります。

そのため、強制入会やイベント参加の強制はやめてほしいという人も多くなりました。

7位 加入率の増加

  • もっと新規の人が入りやすい雰囲気にして、オープンにしてほしいです(30代 女性)
  • 若い人が気軽に入れる組織づくり(40代 男性)
  • 住人への幅広い参加の呼びかけ(50代 男性)

「加入率の増加」が7位となりました。

すでに自治会・町内会に入っている人からすると、会員減は活動縮小や「人手不足による現会員・役員の負担増」につながります。

そのため若い世帯や外国人世帯も含めて、幅広く加入を呼びかけてほしいと考えている人が多くなりました。

入りやすくするための工夫としては、「魅力的な活動を増やす」「イベント参加を強制せず、気軽に参加できる雰囲気にする」などが挙げられています。

「空いている時間でできることがあればしたい」など、ゆるやかに参加できるのであれば入りやすいという声もありました。

まとめ

自治会・町内会に入ると会費や活動の負担があり、「やめたい」と考えたこともある人も多数います。

一方で「防犯パトロール」「子どもが喜ぶイベントの開催」など、自治会・町内会が担う役割に感謝したり、続けてほしいと願ったりしている人も多くなりました。

つまり「存在意義はわかるけど、負担が大きくてストレス」なのですね。

そのため活動内容を取捨選択して存在意義を維持・向上させつつも、IT化の推進などにより会員の負担を減らすことが、今後の自治会・町内会に求められる方向性だとわかります。

地域住民に「負担があまりないし、入る意義が大きいな」「いい取り組みをしているから、協力したいな」と思ってもらえれば、会員数も増えると期待できます。

なお地域住民に自治会・町内会が果たしている役割を知ってもらうには、「活動内容の明確化」「運営体制の明瞭化」や自治会・町内会の取り組みについての広報が重要になるでしょう。

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