仕送りをしている理由は「学業に専念してもらうため」
お子さんに仕送りをしている親御さん180人に「仕送りしている理由」を聞いたところ、1位は「学業に専念してもらうため(69人)」でした。
僅差の2位は「生活に困らないように(63人)」となっています。
お金の心配をせず学校生活を送ってほしいと願う親心が伺える結果となりました。
1位 学業に専念してもらうため
- 子どもが学業に専念できるように(47歳 女性)
- 大学の勉強に専念してもらうため(51歳 男性)
- アルバイトをしすぎると勉強する時間もないと思ったから(56歳 女性)
1位は「学業に専念してもらうため」でした。
学生である子どもに仕送りしている親御さんが多いことから、「勉強に集中してほしい」という回答が多くなりました。
せっかく進学したのに、アルバイトが忙しすぎて授業に集中できないのは困りますよね。
2位 生活に困らないように
- 子どもが生活に困らないようにするための補助(44歳 男性)
- 大学へ行っており、自力での生活は難しいため(55歳 男性)
- 子どもが生活に困らないように(59歳 女性)
2位は「生活に困らないように」です。
「不自由のない生活を送らせてあげたい」という思いから、仕送りをしている親御さんが多数。
また、「生活に困って借金すると困るから」という回答もありました。
親として、子どもに苦しい生活はしてほしくないですよね。
3位 子どもの給料では足りないから
- 子どもは独立していますが、都内在住でお給料が少ないため、多少の仕送りをしています(47歳 男性)
- 大阪と違って東京は物価が高く、娘のアルバイト代だけでは生活できないため(50歳 男性)
- 子どもが大学生なので、バイトだけでは生活できないから(60歳 女性)
3位は「子どもの給料では足りないから」でした。
お子さんが学生なら、学業と両立しながらのアルバイトだけではなかなか生活できないでしょう。
社会人のお子さんがいる方の中にも、「まだ給料が少ないから」などの理由で仕送りしている人がいました。
4位 アルバイトできないから
- 子どもが入った寮や部活のルールで、バイトが禁止されているため(42歳 男性)
- 子どもがスポーツ推薦で入学したので、アルバイトする時間がなかった(54歳 女性)
「アルバイトできないから」が4位でした。
学業や部活が忙しく、アルバイトをしたくてもできない場合もあります。
学校や部活のルールとして、アルバイトが禁止されていることもあるでしょう。
そのため生活費を送っている人もいました。
5位 親の責任だと思うから
- 基本的にはアルバイトでの収入は子どもの生活費としては考えていない。生活費を渡すのは親の役目だと思う(43歳 男性)
- 学生なので、基本的な生活費は親の責任で渡すのが当然だと考えています(50歳 女性)
5位は「親の責任だと思うから」でした。
「子どもが学生のうちは親が生活費の面倒をみるべき」という考えから仕送りをしている親御さんも多数。
いつまで面倒を見るかは、各ご家庭で考え方が異なるでしょう。
ただ、社会人になるまでは助けてあげたいと考える人が多いのではないでしょうか。
仕送りの用途1位は「食費」
続いて親御さん180人に「どのような用途のために仕送りをしているか」を聞きました。
その結果、1位は「食費(114人)」、2位「家賃(94人)」、3位「光熱費(74人)」となりました。
生活するうえで最低限必要な支出のために仕送りをしている親御さんが多数。
また「生活費全般」など、まとまった金額を送って使い方は子どもに任せているご家庭も多くなっています。
お金の管理を任せてみるのも、お子さんにとっては家計管理のよい経験になるようです。
なお「寮費や学費は仕送りに含まず、親の口座から直接引き落とされるシステムになっている」という声もありました。
そのため仕送りに含まれていなくても、親が学費や家賃を負担しているケースは多々ありそうです。
食費については、お金ではなくお米などの現物を送っている方も多いかもしれません。
仕送り額の平均は月77,350円
「毎月の仕送り額」のボリュームゾーンは「5万円超10万円以内」で、平均は77,350円でした。
食費や家賃を送っている親御さんが多いことから、妥当な金額だと思われます。
「学費の額」や「住まいが寮かアパート」かによっても、仕送り額は変わってくるでしょう。
仕送り額は「親子で相談して決めた」が1位
最後に「仕送りする額をどのようにして決めたか」を親御さん180人に聞きました。
その結果、最も多かったのは「親子で相談した(55人)」、次ぐ2位は「必要経費を計算した(46人)」、3位は「夫婦で相談した(22人)」でした。
やみくもに決めるのではなく、「話し合う」「計算する」などして慎重に決めた人が多いとわかりました。
またネットで相場を調べたり、知り合いの意見を聞いたりして、「一般的にはどれくらいの額か」を参考にした人も目立ちました。
1位 親子で相談した
- 子どもと話し合い、必要額を決めました(44歳 男性)
- 「バイトしなくても最低限生活できる金額を仕送りする」という前提で、家族で話し合って決めました(50歳 男性)
- 子どもと相談して決めた(54歳 女性)
1位は「親子で相談した」でした。
親だけが決めるのではなく、子どもと相談して適切な額を決めた人が多いようです。
子どもがアルバイトするのであれば、「月にどれくらい自分で稼げそうか」なども聞いておく必要があるでしょう。
2位 必要経費を計算した
- 奨学金とアルバイト代を合わせた収入と、かかる支出から計算して決めた(45歳 女性)
- 家賃プラス生活費をおおまかに計算して、私が決めました(52歳 女性)
- 家賃50,000円と食費30,000円で月80,000円になりました(63歳 男性)
2位は「必要経費を計算した」です。
住まいが決まれば、月々の生活費総額が計算しやすくなります。
また「まずは1ヶ月生活してみて、必要な金額を把握した」というコメントもありました。
3位 夫婦で相談した
- 妻と話し合い、「月10万円が妥当だろう」と決めました(44歳 男性)
- 夫と相談し、「普通に生活できる額を送る」と決めた(45歳 女性)
3位は「夫婦で相談した」でした。
仕送り額は平均で数万円から10万円程度になりますから、家計への影響は大きいです。
そのため仕送り額を決めるときには、配偶者と相談する人も多くなりました。
4位 収入に応じた額にした
- 給料から支払える金額(47歳 男性)
- 基本的に大黒柱の収入から割り出しました(60歳 女性)
「収入に応じた額にした」が4位でした。
できればたくさん仕送りをしてあげたくても、収入や家計との兼ね合いがあります。
そのため、夫婦の収入を考慮して決めたというご家庭も。
収入との兼ね合いで十分な額を仕送りできないなら、教育ローンや奨学金を利用する必要があるでしょう。
5位 ネットなどで相場を調べた
- ネットで調べて、世間の仕送り平均額を参考にして決めました(54歳 女性)
- ネットや雑誌などで平均額を見ながら決めました(61歳 女性)
5位は「ネットなどで相場を調べた」でした。
いくら仕送りをすべきかわからない場合、まずは雑誌やネットで「他のご家庭が仕送りしている額」を調べてみる方も多いでしょう。
ただ必要額は、学費や住んでいる地域などによって違うので、子どもにとって過不足がないかの検討は必要です。
同率5位 子どもの希望額どおり
- 子どもからお願いされた金額です(42歳 男性)
- 子どもの希望額(46歳 女性)
同率5位は「子どもの希望額どおり」でした。
希望額が妥当であり家計にも余裕があれば、子どもの希望を優先できます。
ただ希望額が多すぎる場合は、親子で相談が必要ですね。
7位 知り合いの意見を参考にした
- 友人や知人に相談しながら決めた(49歳 男性)
- 通わせている大学の保護者にいろいろ聞いて決めた(52歳 女性)
7位は「知り合いの意見を参考にした」でした。
周りに仕送りしている人がいれば、参考になる意見を聞きやすそうですね。
ただお金や家計に関する情報はデリケートなので、相手によっては質問されるのを嫌がることも。
あまり親しくない相手に根掘り葉掘り聞くのは避けた方がよいでしょう。
まとめ
「充実した学校生活を送ってほしい」「お金の心配をせず過ごしてほしい」という気持ちで、お子さんに仕送りしている親御さんはたくさんいます。
仕送りの平均額は7~8万円ですが、「家賃や学費の額」「住んでいる地域」「アルバイトの有無」などによって、必要な金額は変わってきます。
必要額は生活費を試算することである程度把握できますが、遠方での一人暮らしだと「地域ごとの相場」がわからないことも。
実際に暮らしてみて過不足があれば調整しましょう。
どうしても仕送り額が足りなければ、教育ローンや奨学金を検討する方法もあります。