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夏に電気代の節約を意識する人は9割以上
全国の男女501人に「夏に電気代の節約を意識するか」と聞いたところ、「とても意識する」「ある程度意識する」が合わせて94.6%にのぼりました。
9割以上の人が夏に電気代を意識するとわかります。
夏はエアコンを使用するので電力消費量が増えますし、近年の電気代高騰を意識している人も多いと考えられます。
一方、意識していない人からは、「電気代を気にしすぎてエアコン利用などを控えると、熱中症のリスクが高まるから」といった意見がありました。
電気代節約を意識する場合も、極端な節約行動をとらないよう注意したほうがいいでしょう。
夏の電気代節約方法1位は「扇風機・サーキュレーターの活用」
夏の電気代節約方法の1位は「扇風機・サーキュレーターの活用(139人)」、僅差の2位は「エアコンの温度設定を工夫(128人)」でした。
3位「使わない家電・照明はオフ(85人)」、4位「エアコンの使用時間を減らす(79人)」が続きます。
空調や温度に関する項目が多くランクインし、エアコンの電気代を意識している人が多いとわかりました。
アンケート結果からは「必要に応じてエアコンを使いつつ、電気代はできるだけ安くしたい」という意向が見えます。
1位 扇風機・サーキュレーターの活用
- エアコンだけではなく扇風機も使うようにしている(30代 男性)
- サーキュレーターを使ってエアコンの冷気を循環させる(40代 女性)
1位は「扇風機・サーキュレーターの活用」でした。
サーキュレーターで床付近に溜まりやすい冷気を部屋全体に循環させるすることで、冷房効率がアップします。
冷房効率がアップすると、エアコンの設定温度を上げても十分な冷房効果が感じられます。
また「エアコンなしでもしのげそうなときは、扇風機を使う」という人もいました。
2位 エアコンの温度設定を工夫
- 必要以上にエアコンの設定温度を下げない。涼しくなったら設定温度を上げる(30代 女性)
- エアコンの設定温度を28度にする(60代以上 女性)
2位は「エアコンの温度設定を工夫」です。
エアコンの機種によりますが、夏に設定温度を1度上げると、消費電力を13%程度節約できるとされています。
ちなみにエアコンの設定温度は、夏は28度が目安。
ただ環境省では「室温が28度だと快適に過ごせる」としています。
エアコンの設定温度が28度でも、部屋によっては室温が28度より低くなることもあります。
室温を見ながら設定温度を調整するのが良いでしょう。
エアコンの設定温度を下げつつ冷房効果を得るには、サーキュレーターやひんやりグッズとの併用も有効です。
3位 使わない家電・照明はオフ
- 使っていない部屋の電気はこまめに消す(20代 女性)
- 使わない電気はとにかく消す(30代 女性)
- 必要ない家電は電源オフ(40代 男性)
「使わない家電・照明はオフ」が3位でした。
誰も見ていないテレビや使っていないパソコンなどの電源をこまめに切っている人も多数。
夏の日中は、照明なしで過ごすご家庭も多いのではないでしょうか。
待機電力を減らすために、コンセントを抜いたり節電タップを使ったりする人もいます。
4位 エアコンの使用時間を減らす
- 午前中はエアコンを使用しない(30代 男性)
- エアコンは室温が32度を超えるまでは使用しないようにしています(50代以上 女性)
4位は「エアコンの使用時間を減らす」でした。
「室温が自分の決めた基準を超えたら使う」「使う時間帯を決めている」などの回答が寄せられています。
無駄に使うのはよくありませんが、エアコン利用を我慢しすぎると熱中症の危険があります。
また湿度が高いと熱中症の危険が高まるので、温度だけではなく湿度もエアコンを使うかどうかの判断基準に含む必要があるでしょう。
5位 ひんやりグッズを使う
- 就寝時にエアコンをつけないよう、アイス枕を使用している(20代 女性)
- アイスリングなど「電気を使わない冷感グッズ」を使う(30代 女性)
5位は「ひんやりグッズを使う」でした。
電気を使わないひんやりグッズも多数販売されています。
具体的には「首を冷やすアイスリングやネッククーラー」「就寝時に使う冷感パッドやアイス枕」などが挙げられました。
「できるだけエアコンを使わないために」という人もいれば、エアコンと併用して設定温度を下げている人もいます。
6位 すだれ・カーテンの活用
- 紫外線カットのレースカーテンを使っています(10代 女性)
- 家庭菜園が好きなので、ゴーヤのグリーンカーテンをつくって日よけにしています(30代 男性)
- 日差しが部屋の中に入り込まないように、すだれを設置しました(50代 男性)
「すだれ・カーテンの活用」が6位でした。
すだれやよしず、グリーンカーテン、遮光断熱性の高いカーテンなどを使い、室内の温度上昇を抑えようとしている人も多数。
すだれやよしずは屋外で熱を遮るため、熱を遮る効果が高いとされています。
すだれを使うことでエアコンの消費電力量が減るという実験結果もあり、節約に役立ちそうです。
7位 エアコンを頻繁にオンオフしない
- エアコンを頻繁につけたり消したりするよりは、つけっぱなしにしている(30代 女性)
- 近所に短時間出かけるだけなら、エアコンを切らない(40代 女性)
7位は「エアコンを頻繁にオンオフしない」でした。
エアコンは、電源を入れてから部屋を設定温度にするまでに多くの電力を使います。
そのため頻繁にエアコンをオンオフしていると、上がった室温を下げる作業が繰り返され、電力を消費し電気代もかさむことに。
具体的には、「30分くらいの外出ならば、自動運転でつけっぱなしのほうが節約になる」とされています。
また外がとても暑く、外気温と設定温度の差が大きいときも設定温度まで下げるのに時間がかかるため、つけっぱなしのほうが節約になる可能性があります。
8位 家族みんなが同じ部屋で過ごす
- 「エアコンをつけない」という節約はできない。そのためなるべくひとつの部屋に集まってエアコンをつけるようにしている(20代 女性)
- 家族がなるべくリビングで過ごし、エアコンの使用台数を減らす(40代 男性)
「家族みんなが同じ部屋で過ごす」が8位でした。
家族みんなが同じ部屋にいれば、稼働するエアコンを減らして電気代を節約できます。
日中はできるだけリビングにいようと話し合っているご家庭もあるようですね。
お子さんが小さければ、夜も家族全員が同じ部屋で寝ることもできそうです。
9位 換気する
- 扇風機や除湿機を使わないで、窓を開けて電気を使わないようにしている(30代 女性)
- 窓を開けて換気。北国なのでエアコンはあまり使いません(40代 女性)
- 窓を開けて風通しを良くする(50代 男性)
9位は「換気する」です。
窓を開けて風を通すことで、部屋に溜まった熱気を換気できます。
エアコンをつけるまえに換気することで、設定温度になるまでに時間が短縮され、節電に効果があります。
夜は窓を開けておくだけで十分涼しいというエリアもあるでしょう。
10位 涼しい場所に外出
- できるだけ外出し、家の冷房使用時間を減らす。図書館によく行きます(20代 男性)
- 日中家にいないで、ショッピングモールで過ごす(30代 女性)
- 在宅で仕事していますが、「昼間の電気代が高い時間帯は、極力家ではなく節約できる場所で」と考えています。具体的には「喫茶店」「フードコート」「区民センター」「図書館」など。ノートパソコンを持参し、涼しい場所で仕事しています(40代 男性)
「涼しい場所に外出」が10位でした。
涼みながら休憩できる自宅外の場所を活用している人も多数。
商業施設や図書館は冷房が効いていますし、各自治体が公共施設をクールスポットとして開放していることもあります。
日中のエアコン代が気になる人は、近くにクールスポットがないか探してみてはいかがでしょうか。
現在の電気代節約の効果に満足している人は57.7%
現在行っている電気代節約の効果に満足している人は57.7%でした。
半数は超えていますが、多くの工夫が寄せられたわりに満足度はやや低い印象です。
「頑張って節約に取り組んでいるのに、思ったほど安くはならない」と感じている人も多いのではないでしょうか。
今後取り入れたい夏の電気代節約方法は「家電を買い替える」
今後取り入れたい夏の電気代節約方法の1位は「家電を買い替える(54人)」。
僅差で2位「扇風機・サーキュレーターの活用(52人)」、3位「ひんやりグッズを使う(50人)」、4位「すだれ・カーテンの活用(49人)」が入りました。
「今やっている電気代節約方法」と重複する内容も多くランクイン。
「今後やってみたい」のみで上位に入ったのは、家電の買い替えや窓の断熱でした。
家電の買い替えにはお金もかかりますし、耐用年数や買い替えのタイミングもありますので、今はまだ実践できていない人も多いのでしょう。
また「ひんやりグッズ」「室外機カバー」「すだれ」など、アイテムをプラスする対策が多く見られたのも特徴です。
「今まではエアコンの使い方などの工夫で乗り切ってきたけど、何かを購入して対策するしたほうがいいかも」と考えている人も多いのかもしれません。
1位 家電を買い替える
- 節電効果のある家電を購入する(30代 女性)
- エアコンが古いので、最新の省エネ機能がついたものに買い替えたい(40代 女性)
- 1階の照明器具はLED化したので、2階も今後LEDに交換したい(60代以上 男性)
1位は「家電を買い替える」です。
エアコンをはじめとする家電の省エネ性能は、どんどん進化しています。
そのため、古い家電を省エネ性能の高い家電に買い替えたいという人も多くなりました。
買い替えには初期費用がかかるものの、電気代の節約が期待できます。
2位 扇風機・サーキュレーターの活用
- 扇風機を有効活用したい(40代 女性)
- サーキュレーターの利用により室内温度のムラを解消することで、エアコンの過剰な運転を抑える(50代 男性)
「扇風機・サーキュレーターの活用」が2位でした。
エアコンとサーキュレーターを併用したり、エアコンを使うまでもないときに扇風機を活躍させたりしたいと考えている人も多いとわかりました。
サーキュレーターは設置場所や風を送る向きによって効果の大きさが変わります。
エアコンの冷気を循環させたい場合は、エアコンの下で横向きに風を送るようにしましょう。
3位 ひんやりグッズを使う
- 冷却シートや冷感グッズを使って体を冷やす(40代 男性)
- 余った保冷剤を体に装着するグッズを検討中です(50代 男性)
3位は「ひんやりグッズを使う」でした。
アイスリングなどは、ドラッグストアやホームセンターなどで、数百円程度で売られています。
家具店や寝具店などでは冷感シーツが数千円程度で売られているので、夜の寝苦しさを和らげたい人にもおすすめ。
ひんやりグッズを使い、電気代を節約しつつ快適に過ごそうとしている人も多いとわかりました。
4位 すだれ・カーテンの活用
- 陽の当たる部屋の窓をすだれなどで隠して、陽が直接入ってこないようにしたい(20代 女性)
- グリーンカーテンを導入したい(30代 男性)
- 遮熱効果のあるレースのカーテンを試してみたいです。カーテンは長く使えますし、冬は断熱効果があるそうなので、良さそうだなと思っています(40代 女性)
4位は「すだれ・カーテンの活用」でした。
すだれやよしずはホームセンターで簡単に入手可能です。
ちなみにすだれは通常竹・ヨシ製で吊るして使い、よしずは通常葦製で立てかけて使います。
最近ではプラスチック製のすだれやよしずもあります。
また洋風の家にマッチするデザインのサンシェードやタープも人気です。
5位 涼しい場所に外出
- 冷房を極力使用しないように、近所のショッピングモールや図書館などに出かけて家族と過ごす(30代 男性)
- 今年は夏季休暇中に休日出勤があるようですので、なるべく多めに出勤することで、自宅のエアコン使用時間を減らして節電できればと考えています(50代 男性)
5位は「涼しい場所に外出」でした。
商業施設や図書館などエアコンの効いた屋内が挙げられたほか、「避暑地に行きたい」という声もありました。
「みどりのクールスポット」「屋外クールスポット」として、街路樹やミストで涼める屋外空間を設置している自治体もあります。
商業施設やレジャースポットに出かけるとお金を使うこともあるので、節約するうえでは「電気代と外出代のどちらが安いか」は考えておきたいところです。
6位 使わない家電・照明はオフ
- 余計な電化製品は使わない(30代 女性)
- 製氷停止(40代 女性)
- テレビのつけっぱなしをやめる(50代 男性)
「使わない家電・照明はオフ」が6位でした。
見ないテレビや使わないパソコンの電源はオフにすることで、電気の無駄遣いを防げます。
テレビやパソコンは画面の明るさを下げることでも節電可能です。
また夏はウォシュレットの温水をオフにしてもよいでしょう。
7位 エアコンの温度設定を工夫
- エアコンの設定温度を1度上げる(20代 女性)
- 冷房の設定温度を28度にする(40代 男性)
7位は「エアコンの温度設定を工夫」でした。
設定温度を低くしすぎないように意識したいと考えている人が多数。
またエアコンは自動設定にすることでも節電可能です。
エアコンによって自動モードで温度設定ができるものと、自動だと温度設定不可のものがあります。
温度設定不可の自動モードで室温が自分に合わないときは、自分で温度を設定しましょう。
8位 室外機カバーの設置
- エアコンの室外機に日避けをつける(20代 女性)
- エアコンの室外機に遮熱カバーをしたい(40代 女性)
- エアコンの室外機に日光が当たるので、日陰にしたい(50代 男性)
「室外機カバーの設置」が8位でした。
「室外機の日よけカバーが節電に繋がる」と注目されています。
エアコンの室外機が熱くなりすぎると熱をうまく逃がせず、エアコンの効きが悪くなって電力消費が増えるからですね。
箱タイプやタープタイプのほか、室外機の上部に貼るシールタイプのものもあります。
また室外機の熱をうまく逃がすため、吹き出し口周辺には物を置かないようにしましょう。
9位 エアコンのフィルター清掃
- エアコンフィルターの清掃をこまめに行い、効きを良くする(30代 女性)
- エアコンのフィルター掃除を頻繁にする(40代 男性)
9位は「エアコンのフィルター清掃」です。
エアコンのフィルターをキレイに保つことで、エアコンの効きがよくなり節電に繋がります。
フィルター清掃は、表側を掃除機で吸い、裏側から水で汚れを落として乾燥させるだけ。
意外に簡単です。
エアコンを本格的に稼働させる前には、少なくとも一度フィルター清掃をしておきたいですね。
10位 窓の断熱
- 窓に断熱材のようなものを貼り、外からの暑さをシャットアウトしたい(30代 女性)
- 窓へ遮熱シートを貼り、室内が暑くならないようにしたいです(40代 男性)
- ガラスに断熱シートを貼ろうかと検討しています。見た目が気になるので、まだ実践しておりません(50代 女性)
「窓の断熱」が10位でした。
屋外の熱は窓から室内に入ってきますので、窓の断熱性能が悪いと、冷房の効きが悪くなります。
ただサッシや窓ガラスのリフォーム・交換は業者への依頼が必要で、まとまった費用もかかります。
そのため「まずは断熱シートや遮熱フィルムを窓に貼って、効果を試したい」という人も多くなりました。
断熱シートや遮熱フィルムは、ホームセンターやネット通販で購入可能です。
まとめ
夏の節約方法としては、エアコンの使用を減らしたり、エアコンの冷房効率を高めたりする方法に注目している人が多くなりました。
冷房効率を高める方法としては、「エアコンを使う前の換気」「サーキュレーターやひんやりグッズとの併用」「すだれの活用」「室外機カバーの設置」などがあります。
なおエアコンに注目している人が多かったものの、夏は冷蔵庫の電気代も上がるので注意しましょう。
冷蔵庫の節電方法としては、「冷蔵庫内にスペースをつくる」「冷凍庫内には食品を隙間なく詰める」「冷蔵庫の開閉回数を減らす」などがあります。
古い家電を使い続けている人は、省エネ性能の高い家電への買い替えで、電気代を減らす効果も期待できます。
買い替えのタイミングが来ている場合には、省エネ性能に注目して家電を選びましょう。