家の購入や引越しの際に風水を気にした人は25.8%
まずは、家の購入や引越しをしたことがある500人に「家の購入や引越しの際に風水を気にしたか」と聞きました。
その結果、「とても気にした」はわずか4.0%。「多少気にした(21.8%)」と合わせても3割に満たないことがわかりました。
なお、男女別に比較した結果は下記の通りです。
「とても気にした」「多少気にした」を合わせた割合は、男性が21.6%、女性が31.5%と女性の方が10%ほど高くなっています。
では「風水を気にした理由」「気にしなかった理由」を紹介します。
家の購入や引越しの際に風水を気にした理由
- 親がよく言っていたから(28歳 女性)
- 半信半疑ではありますが、ネットで調べると風水で運気アップした人がいるようなので、試してみようと思いました(37歳 女性)
- 風水に詳しい親戚から指摘があり、聞いてしまったら気になった(39歳 男性)
- 一生住むので、幸せな家にしたいと思っていたからです(42歳 女性)
- 鬼門については、精神的に配慮しないと気持ち悪いので(54歳 男性)
風水を気にした人からは「親や親戚が気にしていたから」「良くないと言われていることは避けたい」という声があがりました。
もともと風水に興味がなかったとしても、「ベッドの向きが風水的によくない」などと言われたら、気になってしまう人もいるのではないでしょうか。
家具の配置や小物の色のような大きなお金がかからないことなら、やっておこうかと考える人もいるでしょう。
また、「風水を取り入れると気持ちが落ち着いたりスッキリしたりする」という声もありました。
「風水に気を使っていれば、穏やかな生活が送れるはず」と安心できるのかもしれませんね。
家の購入や引越しの際に風水を気にしなかった理由
- 風水を信じていないので、調べることすらしませんでした(36歳 女性)
- 風水よりも、間取りに合わせたレイアウトや自分の好みのインテリアにする方が、日々幸せな気持ちで生活できると考えるため(38歳 男性)
- そもそも風水のことが頭に浮かばなかった(42歳 女性)
- 会社からの距離や賃料を優先していたため(26歳 男性)
- 父が風水を気にしていたが、父に良いことがなかったので(57歳 男性)
風水を気にしなかった人からは、「風水を信じていない」「風水以外の条件を重視した」などのコメントが寄せられました。
そもそも風水のことが思い浮かばなかったという人もいますし、風水について知っていても「自分の好み」や「賃料」「設備」を重視して家を選んだ人もいました。
風水にこだわりすぎて家が使いにくくなってしまったり、職場や学校から近い家を諦めたりするくらいなら、風水にこだわらないでおこうと考える人もいるでしょう。
家の購入や引越しの際に取り入れた風水1位は「間取り・部屋の向き」
次に、家の購入や引越しの際に「風水を気にした」と回答した129人に、実際にどのような風水を取り入れたか質問したところ、1位は「間取り・部屋の向き(45人)」でした。
気に入った物件がいくつかある場合、風水の観点から間取りを比較する人もいるのでしょう。
また、「置物の配置」「インテリアの色」「掃除や片づけ」など、引越し後に比較的簡単に取り入れられる風水を実践している人も多くなっています。
なお、風水を気にしている人は、間取り、置物や家具の配置、インテリアの色など、複数の風水を取り入れている傾向がありました。
1位 間取り・部屋の向き
- 鬼門・裏鬼門に水回りがない間取り(34歳 男性)
- 鬼門の方角に玄関がこないようにした(41歳 女性)
- トイレが北東にないこと(50歳 男性)
1位は「間取り・部屋の向き」です。
日本の風水には「鬼門(北東)に玄関や水回りを置かない方がいい」といった考えがあります。
あまり風水に興味がない方でも、鬼門は気にするというケースも多いようです。
注文住宅であれば、風水を意識した間取りにしやすいでしょう。
ただ風水ではあまりよくない間取りでも、「小物」「盛り塩」「色」などでカバーできます。
2位 置物の配置・種類
- 「玄関に置くといい」とされる置物や植物を置く(33歳 女性)
- 鬼門とされる方角に観葉植物を置きました(48歳 男性)
- 自分の部屋にサンキャッチャーをつるしました(55歳 男性)
2位は「置物の配置・種類」でした。
風水では方角や場所ごとに「置くといい」とされているものがあります。
例えば「玄関に生花や観葉植物を置く」などです。
置物は比較的取り入れやすいので、実践している人も多くなりました。
3位 壁・インテリアの色
- 居間のカーテンは安らぎのブルーにしています(38歳 女性)
- カーテンの色を方角によって変えた(49歳 女性)
- 構造上既存の間取りを変えられなかったので、家のまわりに風水で良いとされている色の花を、方角にあわせて植えています(54歳 女性)
3位は「壁・インテリアの色」でした。
風水には「方角によって適した色がある」「欲しい運によって取り入れるべき色が変わる」といった考えがあります。
そのため「風水に合わせて壁やインテリアの色を変えた」という声もありました。
とくに多かったのはカーテンを運気の上がる色にしたという意見。
賃貸で壁紙を張り替えられなくても、カーテンであれば比較的手軽に風水を取り入れられます。
4位 家具の配置
- 家具の配置を変えた(26歳 女性)
- 睡眠と学業が伸びるよう、子ども部屋の机とベッドは北向きにしました(44歳 女性)
- 北枕にしないこと(50歳 男性)
「家具の配置」が4位でした。
風水に興味がなくても、「北枕は不吉」と聞いたことがある方は多いでしょう。
また風水では、家具で窓を塞がないことも重要とされます。
部屋の形によりますが、家具の配置も比較的風水を取り入れやすいのではないでしょうか。
同率4位 掃除や片づけをする
- 玄関は清潔に保ち、定期的に掃除を行い、物を整理整頓する(28歳 男性)
- 玄関に靴を散らかさないよう、収納にこだわりました(32歳 女性)
- 鬼門と裏鬼門はきれいを保つようにする(39歳 女性)
もうひとつの4位は「掃除や片づけをする」でした。
風水では、掃除や片づけをすることで「部屋の気がめぐる」と考えます。
とくに玄関は気が入ってくる場所とされるので、「良い気が入ってくるように」と玄関の掃除・収納に注意している人が目立ちました。
玄関や水回りをキレイに保っておけば、家族みんなが気持ちよく過ごせそうですね。
6位 鏡の位置
- 玄関と鏡を向かい合わせにしない(33歳 女性)
- 玄関正面に鏡を置かない(44歳 男性)
6位は「鏡の位置」でした。
風水では、「鏡はエネルギーを倍増させたり跳ね返したりするもので、強い力をもつ」と考えられています。
とくに「玄関扉の正面に鏡を置くと、玄関から入ってくるよい運を跳ね返してしまう」とされます。
そのため玄関に設置する鏡の場所に気をつけた人が多くなりました。
また鏡同士を向かい合わせる「合わせ鏡」も、風水ではやっていけないこととされます。
風水を取り入れたことでよい影響を感じた人は45.7%
最後に、家の購入や引越しの際に風水を取り入れた129人に「風水を取り入れたことで良い影響を感じたか」を聞いたところ、よい影響を感じた人は45.7%と、半数にやや満たない結果となりました。
ただ「金運や恋愛運が上がった」とは感じないとしても、家の中に気を配り、生活環境を整えながら暮らすことは良いことなのではないでしょうか。
また風水が気になる人にとっては、「風水を取り入れないことによる気持ち悪さ」を払拭できること自体が「良いこと」と言えるかもしれません。
まとめ
引越しやマイホーム購入にあたり風水を気にした人は少数派でした。
「風水は根拠がない」「風水よりも設備や交通アクセスが大事」と考える方が多いようです。
また実際に「よい間取り」「置物」「色」といった風水を取り入れても、良い影響を感じている人は半数以下でした。
ただ風水を気にするということは、家に対して気を配るということ。
また、風水で良いとされる「掃除」「片付け」「換気」などは、風水に関係なく、家を快適に保つために重要でしょう。
風水を通じて家や生活を大切に考えることで、「丁寧なくらし」ができるメリットはありそうです。