実家にある「元・子ども部屋」の荷物は「置いてきた」
- 勉強机はそのままにして、中身は必要なもののみ運び出しました。使わないものはすべて処分しています(20代 女性)
- 基本的に荷物は置いてきたが、自分が好きな本などは持ち出した。勉強机やタンスは新居に運んだが、洋服などは徐々に実家の両親が整理し捨てている様子(20代 女性)
- 現在の家がワンルームで持ち込めないので、そのままにしている(30代 男性)
- できるだけ処分しましたが、漫画やアルバムなど思い入れのあるものはそのままにしました(40代 男性)
- 最近までほぼそのまま放置していました。しかし年齢的に断捨離を考えるようになったので、荷物を整理して必要なものだけを引き取りました(50代 女性)
実家に「元・子ども部屋」がある469人に「独立時、実家にある元・子ども部屋の荷物をどうしたか」を聞きました。
その結果、「置いてきた」あるいは「置いてきた荷物がある」と答えた人が65.5%で最も多くなりました。
「全部置いてきた」という人もいましたが、多くの人は必要性などに合わせて、「処分」「新居に移動」「そのまま」を組み合わせていました。
すべての荷物を新居に移したり処分したりした人は少ないとわかります。
一人暮らしするために家を出るのであれば、実家よりも新居が狭くて、すべての荷物を持って行けないことも多いからでしょう。
また新居で必要ないものでも、アルバムなど思い入れのあるものは処分しにくくなります。
一方で「実家を出るときに、荷物はすべて処分するか持っていくように、親から言われた」という人も。
親子間の話し合いによって、荷物の扱いは変わってくるとわかります。
実家にある「元・子ども部屋」を活用している人は65.9%
実家にある元・子ども部屋を、現在「活用している」と答えた人は65.9%にのぼりました。
何かしらの形で元・子ども部屋を利用している人が多いとわかりました。
ただ「物置状態であまり活用できていない」という人もいれば、「物置として活用できている」という人もいます。
同じ「物置」という状態であっても、活用できているかどうかの捉え方は人によって違うとわかりました。
「物置がベストな使い方」と思っていれば活用できていることになりますし、「本当は物置以外で使いたいのに」と思っていれば活用できていないと捉えられます。
実家にある「元・子ども部屋」の使い道1位は「物置」
実家にある「元・子ども部屋」の現在の使い道を聞いたところ、圧倒的1位は「物置(54.4%)」で、半数以上の人から票を集めました。
2位「ゲストルーム(20.3%)」、3位「寝室(11.7%)」が続きます。
「物置」「帰省したときに泊まる部屋」など、リフォームやリノベーションが必要ない活用方法を選択しているご家庭が多いとわかります。
物置や家族が帰省したときに泊まるゲストルームなら、子ども部屋にあった荷物がそのまま残っていても使いやすいでしょう。
また、「半分は物置だが、半分はゲストルーム」「普段は物干し部屋で、帰省時はゲストルーム」など、複数の用途で活用しているご家庭も多いことがわかりました。
1位 物置
- 置いていった荷物だけでなく、「家族全員の片付けきれない荷物」や「処分するか迷うもの」を置く物置部屋になっています(20代 男性)
- 自宅に入りきらない荷物を帰省の度に持ち帰って、物置代わりに使っている(40代 女性)
- いつの間にか物置化しています(60代以上 女性)
1位は「物置」でした。
元・子ども部屋を大きな物置として使っている家が多数。
スペースがあるので、大きな荷物も収まります。
実家の荷物だけではなく、子どもの新しい自宅に入りきらない荷物の収納場所としても機能していることがわかりました。
2位 ゲストルーム
- 帰省した際に使えるよう、そのまま残している(20代 女性)
- 家族で実家に帰ることが月に1回ほどあるので、帰ったときにみんなで泊まる部屋として使っています(30代 男性)
- 帰省した際に泊まる場所になっている(40代 女性)
「ゲストルーム」が2位でした。
独立した子どもが帰省した際の宿泊場所として使っているご家庭も多くなりました。
ベッドなどを運び出していなければ、寝床の確保もしやすくなります。
「帰省を見越してそのまま残した」という人もいました。
帰省の頻度が高い人にとっては便利な活用方法だと言えます。
3位 寝室
- 現在は両親の寝室。以前両親は和室を寝室としていたが、だんだんベットのほうが楽になり、フローリングの元・子ども部屋を活用している(30代 女性)
- 以前は個室のなかった母が、自室として使っています(40代 女性)
- 母の姉が母と一緒に住むことになり、母の姉の部屋になっています(50代 男性)
「寝室」が3位。
誰の寝室になったのかは、さまざまなパターンがありました。
「実家で親と同居することになった兄弟とその配偶者の寝室になった」「両親が寝室を分け、父または母のどちらかが子ども部屋へ移る」などが主な例です。
部屋の大きさや機能は変わらず、部屋の主だけが変わることも多いとわかりました。
4位 作業場
- 母の書道部屋になっています(20代 女性)
- 父が蘭を育てて50鉢くらい棚に並んでいる(30代 男性)
- 母が自分の趣味の裁縫部屋にしてしまいました。家具はそのままで、さらに手芸用品を入れる棚がプラスされ、作品が部屋中にあります(50代 女性)
4位は「作業場」です。
いわゆる「趣味部屋」ですね。
趣味用の部屋と決めてしまえば、趣味の道具を出しっぱなしにしていても気兼ねしなくてすみます。
洋裁や絵画・書道など、道具や材料が多い趣味をもっている人にとっては、ありがたい空間になります。
5位 物干し部屋
- 日当たりが良いので、洗濯物を干しているようです(30代 女性)
- 基本的に、母が雨の日に洗濯物を干す場所になっています(30代 女性)
- 洗濯物を室内干しするランドリールームになった(50代 男性)
5位は「物干し部屋」です。
子ども部屋は日当たりがいい場所につくることも多いため、室内干し用のスペースとして活用しているご家庭も多いとわかりました。
リビングダイニングなど目につきやすい部屋での部屋干しを避けられるので、室内の印象もスッキリすると考えられます。
実家にある「元・子ども部屋」は今後「物置」として活用したい
「実家にある元・子ども部屋を今後どうしたいか」と聞いたところ、1位は「物置として活用(28.4%)」でした。
2位「ゲストルームとして活用(23.5%)」、3位「家族に任せる(8.5%)」が続きます。
「今の活用方法」と同じ項目が多くランクインし、「今のままでいい」と考えている人も多いことがわかりました。
一方で「物置」と答えた人の割合は、「今の活用方法」から半数ほど減っていて、「物置よりも活用できる方法があればいいのに」という思いも見えます。
1位 物置として活用
- 継続的に、第二の倉庫・物置のように使いたいです(20代 女性)
- 今後も一部屋は物置として活用しようと思います。インテリアや防災の観点から、普段使わないものは物置部屋へ移動し、より快適かつ安全に暮らせるために整頓していけたらと思っています(30代 女性)
- 物置以外の案は、今のところない(40代 男性)
1位は「物置として活用」でした。
現時点で物置として活用しており、継続して収納スペースとして使いたいという人も多くなっています。
ただ「将来的には帰省の頻度が低くなると思うから」などの理由で、ゲストルームから物置に変えたいという人もいます。
自宅に置けない荷物や生活スペースにあると邪魔になる季節物を収納するため、積極的に物置として活用しようとしている人もいる一方、「物置以外にどう使ったらいいかわからない」という意見もありました。
2位 ゲストルームとして活用
- 引き続きゲストルームとして、物置にならないよう活用していきたい(30代 女性)
- もう少し整理して、きれいなゲストルームにしたいです(40代 女性)
- 他の部屋も一緒に整理して、ゲストルームにしたいと考えている(50代 男性)
「ゲストルームとして活用」が2位でした。
すでにゲストルームとして活用している人もいれば、今後新たにゲストルームとして使えるようにしたいという人もいます。
ゲストルームとして活用するために、物を片付けたいという意見も多くなりました。
子ども部屋にベッドだけではなく自分や兄弟の荷物が残っている場合には、処分して整理整頓することで、誰が来ても泊まりやすいゲストルームになります。
3位 家族に任せる
- 実家の子ども部屋を使う機会はしばらくないと思うので、両親が好きなように活用してくれたら嬉しい(20代 女性)
- 帰省の際に必要な荷物を残したら、あとは母が好きに活用してくれればいいと思う(30代 男性)
- 自分は実家から出ているので、暮らしている家族が暮らしやすいように活用してくれたらいいと思う(40代 女性)
3位は「家族に任せる」です。
「自分はもう家を出ているので、実家に残っている人の好きなようにしてほしい」「親の家だから、親の暮らしやすいようにすればいい」という人も多数。
「自分が残してきた荷物も、勝手に処分してくれたらいい」という人もいました。
元・子ども部屋の活用方法に対して、自分があれこれ言える立場ではないと考えている人も多いとわかります。
20代以下からの回答は少ないことから、独立してから時間が経っている人ほど「家族の好きにすればいい」と思っていると推測されます。
4位 作業場にしたい
- 自分の趣味部屋にしたいと考えている(20代 男性)
- 荷物を整理して広くして、父が趣味に没頭できる部屋として活用してほしいです(40代 女性)
- 母がひとりで住み、部屋も余っているので、自分の好きなことに没頭できる場所にして欲しいです(50代 女性)
4位は「作業場にしたい」です。
「自分が趣味のために使える部屋にしたい」という人もいましたが、多くは「親が趣味を楽しむ部屋にしてほしい」という意見でした。
子どものベッドや勉強机などを処分するとかなり部屋は広くなるので、広い作業場所として使えると考えられます。
作業場として活用する前提として、片付けやリフォーム、整理整頓が必要だと考えている人も多くなりました。
5位 寝室にしたい
- 母親の寝室(20代 男性)
- 妹が実家に戻るので、妹の部屋にする(40代 男性)
- 老後に住むための部屋として使いたい(50代 男性)
5位は「寝室にしたい」です。
実家に残っている家族の寝室として使いたいという人もいれば、将来的に自分や兄弟が実家に戻ったときの寝室にしたいという人も。
実家を引き継ぐ予定があるのなら、居室として使える部屋が残っているのは安心です。
同率5位 片付けたい
- 片付けて、両親に明け渡したいと思っています(20代 女性)
- 親も終活を考えているようなので、なるべく片付けていきたいと思います(30代 女性)
- 親がいなくなったら家を売却予定なので、片付ける(40代 男性)
「片付けたい」が同率5位。
実家に自分の荷物を残してきたものの、「実家の売却」「賃貸物件としての利用」などを見据えて、片付けたいと考えている人も多数。
また住んでいる人が高齢になると、荷物が多いことで怪我のリスクなども高まってしまいます。
そのため「親の安全のために片付けたい」という声もありました。
まとめ
独立時、さまざまな理由で子ども部屋に荷物を残して実家を去る人が多いとわかりました。
帰省時にゲストルームとして使うなら、ベッドなどは残しておくと便利でしょう。
ただ残している荷物が多すぎると、親が「元・子ども部屋」を活用したくてもできなかったり、実家売却の際に片付けが大変になったりすることも。
帰省時にチェックして、活用方法や将来に向けての整理について、考えてみてはいかがでしょうか。