ブームの兆し!事故物件はあり?なし?983人にアンケート調査をしてわかった年収別の超意外な傾向とは?

アンケート調査

「事故物件、案外ありかもしれない」

2020年8月に亀梨和也さん主演で「事故物件 恐い間取り(原作:松原タニシ)」が公開されるなど、ここ最近注目される機会が多くなってきた「事故物件」

事故物件とは、前の住民が事故死、自殺、他殺などで亡くなった物件であり、一般的には敬遠されがちな存在です。

しかし、事故物件には「周辺相場より家賃が安くなる傾向がある」「審査が通りやすい」など、一定のメリットもあります

そこで今回は「事故物件に住むのはあり?なし?」という質問をメインに、全国の男女983人に事故物件に対するアンケート調査を実施。調査の結果判明したのは、年収別の意外な傾向でした。

<調査概要>

  • 調査対象:全国の男女983人
  • 調査対象の年代:20代18.5%/30代32.6%/40代31.1%/50代14.9%/60代以上0.3%
  • 調査対象の年収:200万円未満43.3%/200万円以上400万円未満31.4%/400万円以上600万円未満17.0%/600万円以上800万円未満5.3%/800万円以上1,000万円未満2.1%/1,000万円以上0.8%
  • 調査期間:2021年1月12日〜19日
  • 調査方法:インターネット(クラウドソーシングサービス)による選択式回答

<調査サマリー>

  • 事故物件に住むのは「あり」と答えた人は全体の28.6%で3割弱
  • しかし、ありと答えた人の中でも「事故死」「孤独死」はOKだが、「自殺」や「焼死」、「他殺」はNGという人が大半
  • サンプル数は少ないものの、年収が高くなればなるほど「あり」と答えた人の割合が多くなった
調査や調査データについて

データご利用の際の注意点

出典元を明記していただければ、基本的にご利用いただけます。
出典元の記載方法についてはこちらをご覧ください。

事故物件に住むのは「あり」と答えのは全体の28.6%

まず事故物件とは、主に心理的瑕疵のある物件のことを指しています。心理的瑕疵などの定義については、事故物件の基準とはでまとめています。

まず、事故物件に住むのは「あり」と答えたのは全体の28.6%という結果となりました。

およそ4人に1人が「事故物件に住んでも構わない」と思っているものの、やはり「事故物件あり」は世間一般的には少数派であることに変わりはないようです。

住みたくない理由は精神的・心理的なものが大半

では、「なし(=住みたくない)」と答えた人は、どのような理由で住みたくないのでしょうか?

アンケートには以下のような意見が寄せられました。

  • 霊感は無いですが、精神的に受け付けないので絶対に住みたくないです。(40代)
  • 仮に安い物件となっていても、金銭と別の問題があると困るため。(40代)
  • 知り合いが事故物件で失敗しているので私はなしだとおもいます。参考にならなかったらすみません。(30代)
  • 正直、気分が滅入りそうなのと怖いからです。(30代)
  • 事故物件に住んで怖い思いをした経験があるので、今後事故物件に住むのは絶対に嫌です。(30代)
  • 霊的なものを以前から見やすく知らなければ知らないほうがいい。(40代)
  • 何かあると事故物件に住んでるからではないか、と考えてしまいそうなため。(20代)
  • 実害が無くても、精神健康に影響して結果的に高くつきそうだから。(20代)
  • 幽霊などは信じていないけれど、何となく嫌。(30代)
  • 亡くなられた方も気の毒ですし、運気がよくない部屋だと思うから。(40代)

このように、「なし」と答えた人の大半が「運」や「霊」、「何となく」など、精神的・心理的な理由を挙げられていました。

実害はないと頭ではわかっているものの、心や体が拒否してしまう……。そうした方はやはり事故物件を敬遠するようです。

逆に、精神的・心理的な理由以外で事故物件がなしと答えた方は、今回のアンケートにはいませんでした。それだけ、人は自分の住む場所に安心・安全を求めていると言えるでしょう。

ありの理由第1位は「コスパが良いから」

一方、「あり(=住んでもいい)」と答えた人にその理由を聞くと、第1位:コスパが良いから(227票)、第2位:幽霊や心霊現象などは信じてないから(99票)、第3位:入居しやすいから(92票)と、なし派とはまったく逆の、合理的な理由が大半を占めました。

代表的な回答は以下の通りです。

  • 亡くなられることは自然なことで、ただ1人だっただけなので気にならない。(30代)
  • 綺麗に清掃されていればよいと思います。(40代)
  • 幽霊や心霊現象は信じるが、今まで心霊スポットと言われるような場所に行っても、何か起きたことはないから。(30代)
  • 費用がお安ければそれで良いかなと思います。(30代)

また、事故物件の中でも「孤独死なら仕方ない」というように、前居住者の死因によってあり/なしが異なるケース(詳細は次項目で解説)も多数見られました。

  • 自殺などの事故物件はダメですが、孤独死は社会的に増加しており事故物件の定義からは少し外れるから。(30代)
  • 孤独死は恨み等がなさそうなため。(20代)
  • 今は高齢化社会なので、孤独死なら仕方がないと思います。(60代以上)

そのほか、

  • 事故物件に住んでいることを何かのネタに出来そうだから。(20代)
  • 何か心霊現象が起こるか見てみたいから。(30代)

など、少数派ではあるものの、「事故物件に住んでいること自体をネタにしたい」「肝試し(?)的に心霊現象を見たい」といった理由を挙げられる方もいました。

許容できるのは「孤独死」と「事故死」。「自殺」や「他殺」は大半がNG

「あり(=住んでもいい)」と答えた人に、「死因の許容範囲」を質問したところ、孤独死(204票:72.6%)と事故死(161票:57.3%)が大半を占めました

そのほかの死因は、自殺(46票:16.4%)、焼死(16票:5.7%)、他殺(17票:6.0%)と、「あり」と答えた人の中でもかなりの少数派という結果に。なお、全部OK(30票:10.7)という猛者も一定数いらっしゃいました。

これらの結果から、

  • 事故物件に住んでもいいと思っている人の大半は前居住者の死因が「孤独死」または「事故死」のみである
  • 許容できる範囲はギリギリ「自殺」。「他殺」や「焼死」はほとんどのケースで受け入れられない
  • 少数派ではあるものの、一定数「死因も全く気にしない層」もいる

と言えそうです。

【年収別の傾向】収入が上がれば上がるほど合理的?超意外な傾向

最後に、年収別に「あり/なし」の割合を再集計して比較してみると、

  • 200万円未満(426人)…あり:25.1%/なし74.9%
  • 200万円以上400万円未満(309人)…あり:27.8%/なし72.2%
  • 400万円以上600万円未満(167人)…あり:34.7%/なし65.3%
  • 600万円以上800万円未満(52人)…あり:30.8%/なし69.2%
  • 800万円以上1,000万円未満(21人)…あり:47.6%/なし52.4%
  • 1,000万円以上(8人)…あり:50.0%/なし50.0%

「年収が高くなるほどあり(=事故物件に住んでもいい)の割合が大きくなる」という驚きの結果に。

この結果は、

「ありと答えた理由第1位は『コスパが良いから』。であれば、年収が高ければ高くなるほど『なし』と答える人が多くなるはず」

という筆者の予想を大きく裏切る形となりました。むしろ、「年収が高ければ高くなるほど精神論に振り回されず、合理的な判断ができるようになる」という解釈すらできそうです。

もちろん、今回のアンケート調査では年収600万円以上の人の回答数が非常に少なく、特に年収1,000万円以上の人は8人しかいませんでした。そのため、信用性はかなり乏しいと言えるでしょう。

ただ、「コスパを重視した人が我慢して事故物件に住んでいる」といった一般的なイメージと現実は、まったく異なることがわかりました。

今回のアンケート結果だけを見れば「年収は関係なく、OKな人はOK、NGな人はNG」という傾向があると言えるでしょう。

事故物件の専門家「大島てる」が教える事故物件の見抜き方

今回のアンケート調査から、

「事故物件だけは絶対にイヤ」

という人が多数派を占めていることがわかりました。

そんな人たちにぜひ読んでいただきたいのが、以前当メディアでおこなった事故物件情報共有サイト「大島てる」の管理人・大島てるさんのインタビュー記事です。

インタビュー時、大島さんがおっしゃていた特に大事な事故物件の見抜き方ポイントは、

  • 家賃が周辺の相場より3〜5割安い
  • 契約更新できない(=定期借家)
  • 部屋の特定の部分だけリフォームされている
  • 物件名が変更されたことがある
  • 告知「事項」ありと記載されている
  • 事前に電話で問い合わせ確認しておく

となっています。各項目の詳細やその他のポイントが気になる方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。

(関連記事)
「大島てる」の管理人に聞く「ヤバい賃貸物件を引いて失敗しない方法」

また、実際に目ぼしい物件が見つかった方は、大島てるで検索してみるのもいいでしょう。

(参考サイト)
事故物件情報共有サイト「大島てる」

まとめ

今回のアンケート調査の結果、

  • 「事故物件に住んでもいい」と考えているのは全体の約3割
  • 住みたくな理由は精神的・心理的な理由が大半
  • 住んでも良い理由は「コスパが良い」「幽霊を信じていない」などが大半
  • 住んでも良いと答えた人も、前居住者の死因が「他殺」や「焼死」の場合はNG
  • 年収が高いほど「あり」と答えた人が多かったが、信用性は乏しい

ということがわかりました。

超高齢化社会の日本において、「事故物件に住む」という選択肢は、案外合理的な判断なのかもしれません。

もちろん、「事故物件だけには絶対住みたくない」という人は、記事内で紹介したポイントや関連記事、サイトを参考にしつつ、事故物件を慎重に見抜いていきましょう。

監修者
株式会社AlbaLink代表取締役の河田憲二です。同社は空き家や事故物件などの売れにくい不動産の買取再販を行う不動産業者です。同社が運営しているサービスサイトである「訳あり物件買取プロ」の運営者も務めています。同社は東京証券取引所東京プロマーケット市場にも上場している不動産会社になります。

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