マイホーム購入に不安がある人は96.0%
マイホームが欲しい500名に「マイホーム購入にあたり不安があるか」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
「漠然とした不安がある」「ハッキリした不安がある」と答えた人が96.0%です。
ほとんどの人がマイホーム購入にあたり、多かれ少なかれ不安を感じているとわかります。
漠然とした不安がある人とハッキリした不安がある人の違いは、マイホーム購入の検討がどこまで進んでいるのかによるのかもしれません。
マイホーム購入を考え始めたばかりだと、わからないことが多く、不安も漠然としているでしょう。
一方、ある程度検討が進んでいれば、不安の内容は「お金」「土地探し」「ハウスメーカー選び」など明確になっているはずです。
マイホーム購入の際に不安になること1位は「ローン返済・維持費捻出できるか」
「マイホーム購入にあたり不安がある」と回答した480人に「どんな不安があるか」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
1位になったのは「ローン返済・維持費捻出できるか(367人)」です。
2位「近所付き合いがうまくいくか(74人)」、3位「生活環境がいいか(38人)」、4位「生活環境の変化に対応できるか(32人)」と続きます。
金銭面での不安を抱えている人が圧倒的多数。
マイホームは大きな買い物ですから当然ですね。
マイホーム購入時にお金が必要なのはもちろん、将来的にはリフォームなどのメンテナンスにもお金がかかってきます。
また、一度マイホームを購入すると長期的に住むことが前提になるため、「近所付き合い」や「生活環境」に不安を抱えている人も多くなりました。
買ってから「周辺環境が合わなかった」「家族構成が変わって間取りが使いにくくなった」となると、後悔してしまうからですね。
では具体的な回答を紹介します。
1位 ローン返済・維持費捻出できるか
- 「ローン」「都心マンションの価格高騰」「修繕費」などを考えると、現在の生活から購入できるビジョンが見えてこない(20代 女性)
- 夫の収入だけで家を買えるのか(30代 女性)
- 将来何があるか分からないので、ローンを最後まで払いきれるか不安(40代 男性)
1位は「ローン返済・維持費捻出できるか」でした。
経済情勢や雇用環境が不安定な今、ローンを完済できるか心配する人も多いとわかります。
家を買うとメンテナンス費用もかかるので、「結局マイホームにどれくらいのお金がかかるのか見えない」という点も、不安を大きくしているのだと考えられます。
2位 近所付き合いがうまくいくか
- ご近所トラブルが怖いです。簡単に引っ越せないので「クレーマーがいたら…」と思うと不安です(20代 女性)
- その地域の自治会や、人間関係です(30代 男性)
- ご近所付き合いです。こればっかりは事前にいくら調べても運任せなので(40代 女性)
「近所付き合いがうまくいくか」が2位。
インターネットで検索すると、マイホームでの「近所付き合いに困った例」「近隣トラブル例」が多数ヒットするので、不安になる人も多いのでしょう。
具体的には「騒音・子どもの声」「ゴミ出し」「ペット」「境界線」などを巡るご近所トラブルが多いです。
トラブルがなくても、「人間関係が密なエリアに引っ越したことで、近所付き合いに気を使って大変」という例もあります。
3位 生活環境がいいか
- 騒音などで睡眠が妨げられないか(20代 男性)
- 購入した後に地域が衰退して、買い物や交通に困らないか不安です(30代 女性)
- 環境や治安が気になる(50代 女性)
3位は「生活環境がいいか」。
「閑静か」「商業施設や病院が近くにあるか」「交通アクセスがいいか」を気にしている人も多数。
周辺施設や交通アクセスは簡単に調べられますが、将来的に「店舗がなくなる」「バス路線が廃止される」といった可能性を心配している人も多いようです。
また大きな道路が近いと便利ですが、騒音がひどく夜困ることも。
検討しているエリアの生活環境は、昼・夜ともにチェックしておくのがおすすめです。
4位 生活環境の変化に対応できるか
- 田舎にいる両親の老後を視野に入れると、「本当に購入して良いものなのか」と不安です(20代 男性)
- 人生設計がまだできていないので、購入してもずっとそこに住めるか不安(30代 女性)
- 子どもが巣立った後の間取り(40代 女性)
4位は「生活環境の変化に対応できるか」。
「転勤・転職するかもしれない」「家族構成が変わるかもしれない」など、生活スタイルの変化は誰にでも起こりえます。
マイホーム購入後、上記のような生活の変化に対応できるか不安を感じている人もいました。
住み替えを念頭に置くなら、借り手・買い手がつきやすい立地の物件を購入する必要がありますね。
5位 満足いく家が購入できるか
- 納得のいく家ができるのか、後悔しないかが不安(20代 女性)
- 購入物件に瑕疵があるのではと不安(40代 女性)
- 使い勝手の良い家を建てられるか(50代 男性)
5位は「満足いく家が購入できるか」です。
多くの人が「一生に一度」の気持ちで家を買いますから、納得できる家を買いたいと思うのは当然でしょう。
立地がよく、内装や設備も充実していて、メンテナンス性も高い家なら最高ですね。
ただ理想が高すぎると、どんな家を見ても「もっと他にいい家があるかも」と思ってしまい、なかなか購入できない可能性もあります。
また予算との兼ね合いもありますので、実際にはどこかで妥協せざるを得なくなるでしょう。
6位 災害が起こらないか
- 「マイホームをもっても、短期間で地震による被害を受けたらどうしようか」と悩んでしまう(30代 女性)
- 自然災害による住宅の倒壊。修繕費用を全額保険でまかなえるのか分からず不安です(40代 男性)
- 洪水や地震などの自然災害に強い土地に建っているか(50代 女性)
6位は「災害が起こらないか」でした。
「マイホーム購入直後に自然災害が起こったらどうしよう」と不安になり、マイホーム購入を迷う人も多いようですね。
最近の建物は耐震性能が向上していますので、一度の地震で倒壊する危険性は低いと考えられています。
ただ水害や隣接エリアの火災・倒壊に巻き込まれる可能性はありますので、ハザードマップなどを参考に「災害に強い土地」を検討してみましょう。
7位 ローンの審査に通るか
- 社会人3年目なのでローンが組めるか不安(20代 男性)
- 自分たちでもローンを組めるのか(30代 女性)
7位は「ローンの審査に通るか」でした。
「勤続年数」「世帯年収」「過去の債務整理」といった事情から、そもそもローンの審査に通るか不安を抱えている人もいました。
住宅ローンの審査基準は公開されていませんから、不安になってしまうのも無理はありません。
対策としては「複数のローンに申し込む」などの方法がとれます。
マイホーム購入時の信頼できる情報源1位は「家族・友人・知人」
マイホームが欲しい500名に「マイホーム購入時の信頼できる情報源」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
1位になったのは「家族・友人・知人(224人)」です。
2位「ハウスメーカー(136人)」、3位「ネットの口コミ(43人)」、4位「SNS(35人)」と続きます。
ハウスメーカーや不動産業者からの公式情報よりも、一般人の「体験談・口コミ」を信頼している人が多いとわかります。
自分と近い立場にいる人からの情報をより重視している傾向が浮かびます。
「公式だと良い情報しか出さないのでは」といった不信感もあるようですね。
そのため不動産業者・ハウスメーカー関係者の中でも、「昔からの知り合い」「とくに信頼できる人」に話を聞いているという声も多くなりました。
では、それぞれの情報源を信頼する理由について、具体的な回答をもとに紹介します。
1位 家族・友人・知人
- マイホームを建てた知り合いの意見。知り合いなので信頼できるし、リアルな情報が聞けるから(20代 女性)
- すでに家を建てている友人の話。実際に住んでみた人が感じたことなので、ホームページではわからないデメリットなども知れるから(30代 女性)
- 実際に購入した人であれば、「何に気をつけたか」「何に失敗したか」を聞けるから(40代 男性)
1位は「家族・友人・知人」でした。
「リアルな意見が聞ける」「知り合いだから信頼できる」という意見が多数。
また「デメリットや失敗したことも聞ける」など、マイナスの情報を知るために家族・友人に話を聞いた人もいました。
ただ「マイホームの値段」などはデリケートな情報で、聞かれるのを嫌がる人もいます。
あれこれ聞きたくなりますが、「親しき仲にも礼儀あり」を意識しましょう。
2位 ハウスメーカー
- 住宅のプロが説明してくれるから(20代 男性)
- 大手ハウスメーカーの情報は信頼できるから(30代 女性)
- 他人の意見より、メーカーからの情報が1番信用できると思うから(40代 女性)
「ハウスメーカー」が2位。
「公式の情報だからウソはつかないと思う」といった意見が多数。
個人の口コミには「主観」や「感情」も多く混ざりますが、オフィシャルな情報であれば誹謗中傷などは除外されます。
また住宅のスペックや素材については、ハウスメーカー・工務店の情報がもっとも信頼できるといえるでしょう。
「ハウスメーカーや工務店の言うことを信用できないと、家造りは始まらない」というもっともな意見も。
いくつかのハウスメーカーや工務店を回り、営業担当者やプランナーの対応を見て、どこが信頼できそうか探るのもいいですね。
3位 ネットの口コミ
- 口コミサイト。実際に購入した人の意見を知れるから(30代 女性)
- 口コミは精査する必要があるものの、誇張であれ控えめであれ、表現の中には真実が少なからず入っていると思っています(40代 男性)
- 良い情報だけでなく、悪い情報もある。またかなり多くの意見が聞ける(50代 女性)
3位は「ネットの口コミ」。
「たくさんの口コミをチェックしたい」という場合に、ネットの口コミサイトなどを使う人が多いようです。
家族や友人の口コミだけでは、特定のハウスメーカーや地域についての意見しか得られませんからね。
ただネットの口コミには感情的なものも多いので、すべて鵜呑みにするのはやめておきましょう。
4位 SNS
- Instagramの注文住宅失敗者の体験談。今の家に対する不満や、建てるときの落とし穴などを教えてくれるのでありがたいです(20代 女性)
- Instagramは、1人の意見では真偽が分からない。しかし何人もの情報をまとめると、ざっくりとした判断材料には充分なる(30代 男性)
- 会社のHPなどはいいことしか書いていない。実際に利用した方の声が一番信頼できると思います(40代 女性)
4位は「SNS」。
とくにInstagramを参考にしている人が目立ちました。
写真で「成功例」「失敗例」を直感的に理解できますし、デザインの参考にもできそうですね。
たくさんの体験談や実物イメージが見られるので、幅広く情報を集めるには便利です。
20~30代の若い世代だけではなく、40代以上もSNSを情報収集に活用しているとわかりました。
5位 住宅展示場・モデルルーム
- 実際に見ないとわからないことがたくさんあると思う。イメージがしやすい(20代 女性)
- 自分の目で見て、疑問はその場で聞けるから(30代 女性)
- 実物が一番信頼できるため(40代 男性)
5位は「住宅展示場・モデルルーム」です。
「実際に自分の目で見て確かめた情報が一番」と、展示場やモデルルームを選んだ人もいました。
ただ住宅展示場の建物は、広々してオシャレにコーディネートされていることが多いです。
そのため「街中に建てる」というイメージが湧きにくいことも。
実際の施工例を見たいなら、「新築見学会(オープンハウス、施主邸見学会)」にも参加してみるといいでしょう。
6位 不動産業者
- 不動産のプロだから(20代 男性)
- さまざまな住宅や土地を扱い、いろんな人の契約を見てきたと思うから。また地元の情報ももっていると思うから(30代 女性)
- インターネットでは閲覧できない物件情報を入手できることや、「プロ目線でのオススメ物件を知れる」という点で信頼できます(40代 女性)
6位は「不動産業者」でした。
「不動産のプロ」「経験が豊富」という点で信頼しているという意見が多くなりました。
地元に根づいた不動産業者であれば、建物についてはもちろん、地域の特性についての情報も得られそうですね。
「不動産業者を紹介してくれる相談窓口」を利用した人もいました。
7位 業界関係者の知人
- 知り合いの大工さんの意見。家を建てるのが仕事の方だから(20代 女性)
- 良いことも悪いことも教えてくださるので(30代 女性)
- 不動産業者からは聞けないような「不動産業者の本音の意見」を聞けるため(40代 男性)
7位は「業界関係者の知人」でした。
「デメリットや詳しい情報も教えてくれそう」という声が多数。
いわゆる「ここだけの話」を聞きたくて、不動産・建築関係に従事している知人を頼る人も多いようですね。
「悪い面や本音も知っておきたい」というコメントからは、「後悔したくない」という気持ちや「不動産業者やハウスメーカーに騙されるのでは」といった不安が伺えます。
ただ守秘義務に反するようなことを聞きたがると、相手に迷惑をかけることも。
無理やり聞き出すようなことはやめておきましょう。
まとめ
マイホームにあたっては、ほとんどの人が何らかの不安・心配を抱えています。
金銭面の心配はもちろん、「家を買ったら簡単には引っ越せない」という点に不安を抱えている人も多くいました。
不安を解消するには情報収集が重要です。
情報源としては、知人やネットの口コミを重視している人が多数。
「ハウスメーカーや工務店は、良いことしか言わないのでは」「後悔しないために、悪い情報や失敗例も知りたい」という気持ちの表れだと考えられます。
ただ口コミには「主観・感情」や「古い情報」も多く含まれているため、情報の取捨選択が必要です。
また「施工をお願いするメーカーや工務店」「物件情報をくれる不動産業者」を信頼できないと、家づくりや家選びはずっと不安なまま。
口コミを参考にメーカーや不動産業者をある程度絞り込んだら、いくつか業者を回り、自分の目で見て「信頼できる業者」を見つけましょう。