物件の内覧時に最も重視したことは「間取り・動線の良さ」
物件の購入や賃貸住宅を借りた経験がある500人に「物件の内覧・内見時に最も重視したこと」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
1位は「間取り・動線の良さ(132人)」、僅差の2位は「日当たりの良さ(126人)」でした。
以降、3位「水回りの綺麗さ・使い勝手(76人)」、4位「静かさ・防音対策(54人)」と続きます。
物件情報を見るときに、間取り図とベランダの向きを最初に確認する方も多いのではないでしょうか。
全体的には室内に関するチェック項目が多くランクインしました。
では具体的な回答を紹介します。
1位 間取り・動線の良さ
- 部屋の間取りと生活動線(24歳 女性)
- 部屋の数と各部屋の広さを重視した(35歳 男性)
- 部屋の間取り。人数分の個室があるか、リビングが1階か(46歳 女性)
1位は「間取り・動線の良さ」でした。
動線の悪い間取りだと「家事に余計な時間がかかる」「来客から水回りが丸見えで恥ずかしい」といった問題が起こります。
そのため部屋数や広さとともに、「室内での動きやすさ」を重視した人も多くなりました。
間取り図でもある程度の想像はできますが、やはり実際に内覧・内見して確認すると、動線のイメージが湧きやすくなります。
2位 日当たりの良さ
- ベランダの方角が南向きか(38歳 女性)
- 日当たりの良さです(48歳 女性)
- 採光が東南向きの2面あり、日当たりが良いこと(57歳 男性)
2位は「日当たりの良さ」でした。
日当たりが悪いと暗く寒く、洗濯物も乾きにくくなりがちです。
家で過ごす時間が長い場合にはとくに、日当たりは大切な要素になります。
南向きであっても、南側に高い建物がないかなどは内覧・内見時に確認しておきたいですね。
3位 水回りの綺麗さ・使い勝手
- トイレやお風呂が汚くないかを重視しました(27歳 女性)
- 水回りの状態をチェック。とくに水道などに漏れがないか確認しました(48歳 女性)
- 水廻りの汚れ具合と使いやすさ(55歳 男性)
3位は「水回りの綺麗さ・使い勝手」でした。
新築以外の物件では、水回りの汚れが気になりますよね。
毎日使う場所なので、あまりに汚れが目立ったり使い勝手が悪かったりすると、気分が滅入るでしょう。
「一見キレイに見えたが、入居してすぐ水漏れが起きた」という体験をした人もいるため、見た目の綺麗さだけではなく、「故障がないか」も重要なチェックポイントです。
4位 静かさ・防音対策
- 防音性。周りの音が聞こえてこないか(28歳 女性)
- 騒音について。建物の構造がしっかりしているかや、道路を走る車の音が響かないか(36歳 女性)
- マンションの内覧で重視したのは壁の厚さ。隣の声がどの程度聞こえるか(45歳 男性)
4位は「静かさ・防音対策」です。
とくに賃貸マンションやアパート、住宅密集地の戸建て住宅では、住み始めてから周囲の音が気になることも。
音の問題から近所トラブルに発展することもあるので、チェックしておきたいポイントですね。
隣人だけではなく、電車や車の音も要チェックです。
5位 内装全体の綺麗さ
- いろいろなことを気にして内覧しますが、「最も重視したこと」と言われれば、きれいさです(28歳 男性)
- 部屋の清潔感(39歳 男性)
- 部屋のきれいさ。古くてもきれいかどうか(40歳 女性)
5位は「内装全体の綺麗さ」です。
写真では細かな汚れなどがわからないことも多いので、実際に内覧・内見して綺麗さをチェックする人も多数。
部屋がきれいで清潔感もあれば、「住みたい」と感じやすそうです。
「古くてもきれいで清潔ならいい」という人も複数いました。
6位 周辺環境の良さ
- 街の雰囲気(28歳 女性)
- 周辺環境。周囲を見て治安を推測したり、車通りが多くないかなどを確認(36歳 女性)
- 環境。駅やバス停からの距離、帰り道の明るさなど(46歳 女性)
「周辺環境の良さ」が6位。
「街灯が整備されている」「コンビニが近い」などの周辺環境を重視する人も多くなりました。
通勤・通学や買い物の利便性も、住むところを決める際には重要なポイントです。
7位 収納の使いやすさ
- 収納の多さ(19歳 女性)
- 「クローゼット」「玄関」「キッチン横」「リビング」などの収納力(30歳 女性)
- 押し入れの広さ(46歳 男性)
7位は「収納の使いやすさ」でした。
モノが多いご家庭では、収納スペースの使いやすさが生活の快適性に大きく関わってきます。
収納が少ないと棚などを購入して設置する必要があるので、収納スペースを重視している人も多くなりました。
物件の内覧時にもっと注意すればよかったことは「静かさ・防音対策」
続いて「内覧・内見時にもっと注意すればよかったこと」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
1位になったのは「静かさ・防音対策(81人)」です。
2位「部屋の採寸(63人)」、3位「水回りの使い勝手・古さ(48人)」、4位「配線・コンセント(47人)」、5位「日当たりの良さ(45人)」と続きます。
「静かさ・防音対策をチェックしておけばとよかった」と答えた人が多数。
静かさは内覧・内見時にしか体験できないからでしょう。
また「内覧・内見時に最も重視したこと」で上位に入らなかった項目としては、「部屋の採寸」「配線・コンセントの位置」「近隣住人のようす」などが挙がっています。
では具体的な回答を紹介します。
1位 静かさ・防音対策
- 電車の走行音について。内見中は会話しながらだったのであまり気にならなかったが、いざ住んでみると音が気になり、もう少し注意を払えばよかったと後悔(25歳 男性)
- 防音がしっかりしているか。隣や廊下からの音が響かないか、よく確認すればよかった(41歳 男性)
- 上の階や隣の音を気にしながら内覧すればよかった(53歳 女性)
1位は「静かさ・防音対策」でした。
「内覧時には気にならなかったが、住み始めてから騒音に悩んだ」という人も多数。
内覧時に気にならなかった理由としては「内覧時は隣が留守・空室だった」「内覧日が土日祝日で、周辺の工場が休みだった」などが考えられます。
音をしっかりチェックしたい方は、面倒でも「昼と夜の2回見学する」「土日だけではなく平日にも見学する」といった工夫をしてみてはいかがでしょうか。
2位 部屋の採寸
- メジャーでありとあらゆる場所のサイズを測って、きちんと記録しておくこと(26歳 女性)
- カーテンの寸法を測っておくべきだった(38歳 男性)
- 入口の高さと幅をしっかり測っておけばよかった。冷蔵庫がギリギリ入るか入らないかだったので(45歳 男性)
2位は「部屋の採寸」でした。
採寸しておかないと、家具がうまく設置できなかったり搬入できなかったりします。
そのため「ドア・廊下の高さ・幅」「洗濯パン」「窓(カーテン)」「冷蔵庫の設置場所」などのサイズは、内覧・内見時に測っておくのがおすすめです。
3位 水回りの使い勝手・古さ
- 実際に使うことを想定して、台所や洗面所に立ってみたらよかったと思っています(34歳 女性)
- 水回りはすべて新品だったが、元の水道管が古いために錆水が出てしまう。見えるところ以外ももう少し詳しく確認しておくべきだった(41歳 男性)
- 給湯設備や水道は、実際にお湯などを出してみればよかった(50歳 男性)
3位は「水回りの使い勝手・古さ」でした。
水回りの綺麗さはチェックする人が多いものの、実際に水を出してみる人は少ないのではないでしょうか。
そのため「入居してから、水圧の低さや排水の悪さに気づいた」という声が多数。
内覧時に不動産屋さんに「水を出してみてもいいですか」と聞いて、確認しておきたいですね。
内覧・内見時に不具合が見つかれば、入居までに修理してもらうよう頼むことも可能でしょう。
4位 配線・コンセントの位置
- コンセントの数や位置(38歳 男性)
- 古い物件だったのでトイレにコンセントがなく、ウォシュレットが付けられなかった。トイレのコンセントまで見ていなかった(40歳 女性)
- 電気の配線やコンセントの位置をよく見ればよかったと思いました。延長コードが必要になったり、思う位置に家具がおけなかったりするからです(50歳 女性)
4位は「配線・コンセントの位置」です。
欲しい場所にコンセントやテレビのアンテナ端子がないと、家電の配置に苦労します。
そのため内覧・内見時には、家電の設置場所をイメージしながらコンセントの位置を確認するのがおすすめです。
ガスファンヒーターを使いたいならガス栓、光回線を使うなら光コンセントの位置もチェックしておきましょう。
5位 日当たりの良さ
- 西日の入り方の確認。思っていたより西日が入り、夕方暑かったりまぶしかったりした(29歳 女性)
- 駐車場の日当たり。雪が降る地方なので、日当たりが悪いと車に積もった雪が溶けずに凍る(33歳 女性)
- 子ども部屋の日当たり(44歳 男性)
5位は「日当たりの良さ」です。
内覧・内見時に日当たりをチェックする人は多いですが、「チェックしたのはリビングの日当たりだけ」「西日のことを考えていなかった」というケースもあるようです。
また天気が悪い日や夜に内覧・内見し、日当たりをチェックできないケースもあるでしょう。
そのため「時間帯を変えて何度か見ておけばよかった」というコメントが寄せられています。
6位 周辺環境の良さ
- 近隣に新しい建物が建ちそうな土地はあるか、きちんと確認すればよかった(29歳 女性)
- 1日しか見てないので、やや離れたところの工場から、日によって臭いが流れてくるのに気づかなかった(33歳 男性)
- 部屋だけでなく、周辺の道路や近所にあるお店・公園もチェックすれば良かったと思います(59歳 女性)
6位は「周辺環境の良さ」でした。
周辺に商業施設や医療機関があるかは、生活の利便性に大きく影響します。
臭いや煙に敏感な人は、近くに工場などがないかもチェックしておくとよいでしょう。
また営業担当者の車で物件まで案内してもらう場合、物件から駅までのアクセスを確認できないことも。
そのため「駅までの道が歩きやすいか確認すればよかった」と後悔するケースもあります。
7位 近隣住人のようす
- マンションに住んでいる人のようすを確認するべきだった(26歳 男性)
- 周りに住んでいる人の層。自分と価値観や生活スタイルが大きく違っていないかの確認(38歳 男性)
- ゴミ集積所。一番治安が現れる場所なので、しっかり見ておけばよかったと思いました(49歳 女性)
7位は「近隣住人のようす」です。
例えばファミリー層が多いマンションやアパートだと、どうしても子どもの声や足音が気になります。
ただ自身も子どもがいるなら、ファミリー層の多いマンションのほうが「お互い様」の精神で、うまくやっていけるかもしれません。
また周辺にマナーの悪い人が多いと、ゴミ出しのルールが守られなかったり共用部が汚くなったりしがち。
そのため「ゴミ集積所や共用部をチェックすればよかった」という声も寄せられました。
8位 部屋のキズ・設備の不具合
- 住んでから細かい傷をたくさん見つけたので、内見のときに隅々まで見ればよかった(21歳 男性)
- キズがある箇所を写真で残しておけばよかった(33歳 女性)
- もともとある汚れやカビの跡をチェックすればよかった。もともとあった汚れなのに、退去時に「修繕費を出せ」と言われて揉めました(45歳 女性)
「部屋のキズ・設備の不具合」が8位。
内覧・内見時にはキズや不具合に気づかず、入居してから後悔した人も多数。
小さなキズなら許容できるかもしれませんが、生活に支障が出るような設備の不具合だと困りますよね。
最近は、入居時に「キズ・不具合のチェックリスト」を渡してくれる不動産業者もあるので、入居前にしっかり確認しましょう。
チェックリストや写真を残しておくと、退去時の修繕費トラブルも防ぎやすくなります。
同率8位 収納の使いやすさ
- 収納の多さを重視するのではなく、使い勝手についてもっと確認しておくべきだった(28歳 女性)
- 部屋や水回りばかり気にして、収納スペースをまったく見ていなかった(31歳 女性)
- 購入後に洋服などの収納に困ったので、収納スペースを確認すべきだったと思っています(44歳 男性)
同率8位は「収納の使いやすさ」でした。
「収納スペースはあるものの使いにくい」「欲しいところになくて不便」というケースもあります。
収納量だけではなく、使いやすいかもチェックすべきですね。
10位 間取り・動線の良さ
- 間取り。ある程度、どの部屋を何に使うか考えて入居を決めるべきだった(24歳 女性)
- ドアや窓の位置など、子どもがいても使いやすい間取りかどうか(36歳 女性)
- 家事の導線確認(44歳 男性)
「間取り・動線の良さ」が10位。
部屋数や広さそのものというよりも、「動線の良さ」「生活する上でのイメージ」を意識すればよかったと考えている人が多いようです。
「家具・家電を置いたらドアが開けにくくならないか」「脱衣所からベランダまで洗濯物を運ぶのが大変ではないか」などを考えておきたいですね。
また内覧・内見時は広く見えても、家具を置くと「思ったより狭い」と感じることも。
家具を置いたときのイメージもしておくとよいでしょう。
まとめ:チェックリスト有
物件の内覧・内見時には、「間取り」「日当たり」「綺麗さ・清潔感」を重視している人が多いとわかりました。
一方、もっと注意すればよかった点としては「騒音や近隣住人のようすをチェックすること」「採寸」などが挙がりました。
ただ「日当たり」「騒音」「近隣住民のようす」は、1回の見学だけではわからないことも。
面倒でも時間帯や日を変えて、2回程度見学するのがおすすめです。
また物件そのものだけではなく、周辺環境も快適に住むための重要な要素となります。
内覧・内見時には、商業施設・医療機関の有無や距離、周辺道路の交通量なども調査しておきましょう。
とはいえ、上記の内容を全て思い出すことも難しいと思います。下記のチェックリストをぜひご活用ください。
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