空き家を所有したとき、「そのうち何とかしよう」「今すぐには動かなくてもいいや」と思ってしまう人もいます。
しかし空き家を放置していると、さまざまな問題が発生しかねません。
今回は空き家を放置した経験がある153人を対象に、「空き家を放置して困ったこと」についてのアンケートを実施。
経験者として、今後空き家を所有する方に伝えたいアドバイスも聞きました。
- 調査対象:空き家を放置した経験がある人
- 調査期間:2026年7月30日~8月3日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:153人(男性83人/女性70人)
- 回答者の年代:20代 14.4%/30代 29.4%/40代 22.9%/50代 18.3%/60代以上 15.0%
空き家を放置して困ったこと1位は「庭が荒れる」

「空き家を放置して困ったこと」の1位は「庭が荒れる(50.3%)」で、半数以上の人が挙げました。
2位「建物が老朽化する(24.8%)」、3位「維持費がかさむ(10.5%)」が続きます。
空き家を放置することによって、まずは敷地内や建物が荒れてしまうという問題が起こっています。
荒れた庭や建物が自然に回復することはなく、放置によってむしろ手間や費用が増えかねません。
また荒れた庭や建物の老朽化によって引き起こされた、「隣人からのクレーム」や「近隣迷惑」に困った人もいました。
1位 庭が荒れる
- 一番困ったのは、定期的に管理へ行けず、庭の雑草や植木がすぐに伸びてしまったことです(20代 男性)
- 庭が荒れ放題になって、ご近所トラブルになったこと(40代 女性)
- 草や植木がぼうぼうになり、周辺の家に葉が飛び散り、苦情がきて片付けが大変だった(50代 女性)
1位は「庭が荒れる」でした。
空き家の庭や玄関先の植栽スペースなどは、人が住まなくなると手入れの頻度が減ります。
すると雑草や植木が短期間で伸び放題になってしまいます。
遠方に住んでいると定期的に通うことが難しいため、「気づいたときにはぼうぼうになっていた」というケースも少なくありません。
放置することで景観が悪くなって対処も大がかりになりますし、植物が隣家の敷地や道路にはみ出して、近隣トラブルにつながることもあります。
2位 建物が老朽化する
- 老朽化が進みどんどん壊れていって、近所から苦情がくることです(30代 女性)
- 老朽化が進み、壁や屋根の傷みが目立ってきて、売却も難しくなったことが一番困りました(40代 男性)
- 外見は綺麗なので油断して放置していたら、中身が老朽化して、足も踏み入れられない状況になった(50代 女性)
2位は「建物が老朽化する」です。
人が住まなくなった空き家は、老朽化のスピードが速くなると言われています。
換気や掃除、設備の点検、通水などの日常的な手入れの頻度が、落ちてしまうからです。
具体的には「カビの繁殖」「木材の腐食」「害虫による被害」などが進みかねません。
老朽化が進むことで、安全面を心配する隣人からクレームを受けたり、買い手が見つかりにくくなったりといった困りごとにもつながります。
3位 維持費がかさむ
- 時間が経つほど修繕費用や対応の負担も大きくなり、早めに管理や活用方法を考えるべきだったと感じました(30代 男性)
- 完全に放置するわけにはいかないので、電気料金や水道料金は現在も支払っています。なにより固定資産税をきっちり取られるのが悩みの種です(50代 男性)
- 固定資産税がいつまでもかかり、負担となること(60代以上 男性)
「維持費がかさむ」が3位となりました。
誰も住んでいない空き家でも、所有している限りは固定資産税や都市計画税が課せられます。
また「掃除をするために必要な電気代や水道料金」や「修繕費用」もかかります。
建物や設備が古くなるほどに不具合が出てくる可能性も高くなり、維持費が膨らみかねません。
活用できない空き家に対して毎年お金を払い続けることに、不満をもっている人も多くいます。
4位 片付けが進まない
- 冷蔵庫の中身なども含め、家の中をそのままで放置していたため、片付けたくてもどこから手をつければいいかわからない状態です(30代 女性)
- 家財の片付けが遅々として進まず、売却ができない(50代 男性)
- 自動車ではいけない場所にあり、家具や服などの家財道具の片付けがまったくできなかった(60代以上 女性)
4位は「片付けが進まない」でした。
空き家を放置してしまったことで、片付けが進まない例もありました。
まったく手をつけていないと、古い食品なども含めて荷物がたくさん残ってしまいます。
そのため、どこから手をつければいいかわからない状態になりかねません。
片付けには手間や時間がかかるので、遠方に住んでいるなどの事情も重なると、さらに作業は進みにくくなると考えられます。
片付けが終わらないことで、売却などの手続きも進みにくくなります。
5位 管理に手間がかかる
- 定期的な換気や掃除のために遠方まで通う時間と交通費の負担も大きく、困りました(40代 女性)
- 近隣住民に迷惑をかけない程度のお手入れ(50代 男性)
- 豪雪地帯のため、冬は片道30分かけて屋根の雪下ろしに行く必要があったこと。やらないと屋根が壊れてしまう(50代 女性)
「管理に手間がかかる」が5位です。
空き家が遠方にある場合などは、移動時間や交通費が大きな負担となって、なかなか手入れができないことも。
冬の雪下ろしや夏の草抜きなどは、体力的にも大変な作業です。
しかし「大変だから」と放置してしまうと庭が荒れたり、建物が老朽化しやすくなったりします。
また冬の時期に雪下ろしせずにいると屋根が潰れたり、結果として近隣へ迷惑をかけたりしかねません。
空き家を放置して困ったとき解決に向けてとった行動は「家族で話し合う」

「空き家を放置して困ったとき、解決に向けてとった行動」を聞いたところ、1位は「家族で話し合う(34.0%)」でした。
2位「不動産会社に相談する(22.2%)」と答えた人も20%を超えています。
以下、3位「自力で対処する(14.4%)」、4位「行政に相談する(12.4%)」、5位「売却の準備を進める(5.9%)」の結果でした。
- 母と相談して、売却の方向へと話を進めた。なじみのハウスメーカーにも査定してもらい、価値を確認した(30代 男性)
- 周りに住んでいる親戚と話し合った(60代以上 女性)
- 自治体の窓口や、空き家問題に詳しい不動産会社へ早めに相談に行きました。自分たちだけで処分しきれない家財道具や不用品については、業者で相見積もりし、正式に依頼して作業を進めました(30代 女性)
- 早急に売却先を探す(20代 男性)
- 休日に何度か通って、草刈りと家の中の片付けをしました。定期的に様子を見に行く日も決めて、放置しないようにしました(40代 男性)
家族や専門家、自治体など、誰かと相談しながら解決策を探ろうとする人が多いとわかりました。
例えば所有を続ける方針で、実際の管理に困っているなら、家族に相談することで、作業を分担できる可能性があります。
また売却する場合には、家族と意思統一して不動産会社などに相談することで、前に進めると期待できます。
自力で対応できる程度ならいいですが、無理すると続けられなくなる可能性も。
一人で対処するのが大変なら、抱え込まずに、誰かに相談することをおすすめします。
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空き家の放置で困らないためにやっておくべきこと1位は「早めに動く」

空き家を放置して困った経験をした153人に、これから空き家を所有・管理する人に「困らないためにやっておくべきこと」としてアドバイスを聞きました。
その結果、6割以上の人が挙げた圧倒的1位は「早めに動く(64.1%)」でした。
2位「売却を決断する(20.9%)」、3位「こまめに手入れする(17.6%)」が続きます。
以下、4位「専門家に相談する(9.2%)」、5位「外部サービスを利用する(3.9%)」の結果でした。
多くの人が挙げたのは、「早めに動いて、空き家の問題を先送りしないこと」です。
空き家を放置する期間が長くなるほど、管理にかかる手間や費用が大きくなり、老朽化によって売却しにくくなる可能性があるからですね。
そのため「すぐに手放さない場合でも、方針は決めておいたほうがいい」という人が多くなっています。
また自分たちだけで解決しようとせず、必要に応じて専門家や外部サービスの力を借りるというアドバイスをくれた人も多くいました。
1位 早めに動く
- 将来住む予定がないのなら、思い出があっても、早めの売却や活用(駐車場化など)を検討するよう強くおすすめします(30代 女性)
- なるべく早めに「誰が管理するのか」「売却するのか」などの方針を決めておいたほうがいいと思います(40代 男性)
- 固定資産税が毎年必要になるし、空き家もだんだんと老朽化してしまうので、できる限り早い対応がベスト(50代 男性)
1位は「早めに動く」でした。
時間が経つほど、建物は老朽化して庭も荒れていきます。
また固定資産税や修繕費などの維持費も積み重なります。
そのため、「空き家になる」「しばらく使う予定がない」とわかった段階で、売却や活用に向けた準備を始めるようおすすめする人が多くいました。
早い段階で行動すれば、建物の状態が比較的良いうちに売却したり賃貸に出したりできるからです。
家族と話し合い、「管理の手間や費用をどう分担するか」「所有を続けるのか、売却するのか」などをあらかじめ決めておけば、家族間のトラブルも防ぎやすくなると期待できます。
2位 売却を決断する
- 使わないなら売却を考えていいと思う(20代 女性)
- よほどの幸運がない限り、価値は低く、維持も困難。売却を進めたほうがいいと思います(30代 男性)
- 「安くしか売れないから」という理由で放置していると土地代などを払い続けることになるので、使わないのであれば売却したほうが良いと思います(30代 男性)
2位は「売却を決断する」です。
自身で住んだり賃貸化して活用する予定のない空き家であれば、売却をおすすめするという人もいました。
売却することで、維持費や管理の手間から解放されるからです。
「思い入れがあるから」「家族が反対するから」「売っても安くしかならないから」と売却をためらう人も少なくありません。
しかし売却を先延ばしにすることで、売却の機会を失ったり、より売却価格が下がったり、維持費がかさんだりします。
3位 こまめに手入れする
- とにかく近隣住民の迷惑にならないように、定期的な掃除や草取りは必要です(30代 女性)
- 売却などの方針が決まってないならば、こまめに空気を入れ替えるなど最低のケアは必要(40代 女性)
- 庭木の剪定と、空気の入替。そして水道は定期的に通水したほうがいい(60代以上 男性)
「こまめに手入れする」が3位となりました。
空き家を所有している場合には、定期的な手入れが大切だと考える人も多くいます。
換気や掃除、通水といった手入れを行うことで、空き家の老朽化を遅らせ、きれいな状態を維持しやすくなるからです。
また草刈りや庭木の剪定をしっかり行っていれば、近隣住民への迷惑も防ぎやすくなると期待できます。
4位 専門家に相談する
- 管理が難しい場合は、早めに不動産会社や専門業者へ相談することをおすすめします(30代 男性)
- 専門業者や自治体の相談窓口を利用して、売却・解体など自分の状況に合った選択肢を検討するといいです(30代 男性)
- とりあえず不動産屋さんに相談してみるのがいいと思います(50代 女性)
「専門家に相談する」が4位でした。
「空き家の放置で困らないために、早めに動いたほうがいい」「売却したほうがいい」と言われても、自分ですべてを考えるのは難しいものです。
そのため専門家に相談するようアドバイスしてくれた人も多くいました。
具体的な相談先は、不動産会社や自治体の相談窓口などです。
空き家に詳しい人に相談することで、選択肢を提案してもらえたり、査定金額がわかったり、補助金に関する情報をもらえたりします。
意見が偏らないよう、複数の業者や相談窓口を利用するのもおすすめです。
5位 外部サービスを利用する
- 遠方で定期的に通うことが難しければ、業者や近所の人にお金を払って管理を任せたほうがいい(30代 女性)
- 遠方に住んでいる場合は管理サービスを利用するなど、無理なく継続できる方法をおすすめします(30代 男性)
- 隣近所に迷惑がかからないように管理をするべきです。遠距離の人は、シルバー人材センターに依頼すると比較的安価で済みます(60代以上 男性)
5位は「外部サービスを利用する」でした。
空き家の所有を続ける場合には定期的な手入れが必要です。
ただし遠方に住んでいて、管理が難しいケースも少なくありません。
また体力的に草抜きや雪下ろしが難しい人もいます。
そのため「空き家管理サービス」や「草抜きを請け負ってくれるサービス」の利用をすすめてくれた人も多くいました。
外注すると費用はかかるものの、手間は減り、放置することによる不安も減ると期待できます。
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まとめ
空き家を放置すると庭や建物の状態が悪化します。
「庭や建物が荒れてしまうことによって、近隣トラブルの原因になってしまうのでは」と心配している人も多くいました。
ただ空き家問題をひとりで解決しようと思うと難しいことも多いです。
そのため空き家に関する困りごとに直面したときには、家族や不動産会社、行政などに相談することをおすすめします。
また空き家放置を経験した多くの人が、売却にしても賃貸化にしても、「早めに動いて準備しておくこと」をアドバイスとして挙げました。
空き家は時間が経つほど老朽化し、結果として活用の選択肢が限られ、管理や費用の負担も積み重なっていきます。
そのため、早めに空き家の将来的な扱いについて検討し、計画的に対応していくことが大切です。
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