3000万円の家の10年後の価値(売却相場)を見極める方法
3000万円で買った家の10年後の売却相場を見極める方法は、「築年数別の価格の推移をみる」「不動産の諸条件を加味した計算式で算出する」の2種類があります。
まずは、国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」の資料で、築年数別のおおよその売却相場を把握しましょう。
3000万円で買った家が「木造戸建て」だった場合、売却価格は築年数に応じて以下の黄色線のように変動します。
このように、家は新築時をピークに価格の下落が始まり、築10年で50%・築20年で15〜20%・30年でほぼ価値はゼロになるという推移をたどります。
なぜ木造住宅が急激に価値が下落するのかというと、日本の中古住宅は法定耐用年数に基づいて価値を評価する傾向にあるからです。
法定耐用年数とは、法令で定められた固定資産の資産価値の減価を一律で定めたものです。
これは、納税者間の納税における不公平をなくすために定められた期間で、税法上では木造住宅は22年で、本来の効用を喪失するとされています。
ただし、あくまで税法上の考え方であり、「法定耐用年数 = 耐久年数」ではありません。なお、土地には経年劣化という概念がないため、法定耐用年数は建物部分のみに適用されます。
土地の価値を算出する「取引事例比較法」とは?
取引事例比較法とは、売却したい土地の類似条件をもつ、いくつかの取引事例を参考にして査定額を算出する方法です。
近しい取引事例を3つ〜4つピックアップし、「取引価格 ÷ 土地面積」でベースの金額を出し、それぞれに土地の個性を補正して算出します。
たとえば、取引価格3,000万円・土地面積が100㎡の取引事例なら、「3,000万円 ÷ 100㎡」で、㎡単価は30万円です。
自身の売却したい土地が80㎡であれば、80㎡ × 30万円で「2,400万円が売却相場である」と算出できます。
ただし、ベースの金額に補正を加えて正確な金額を算出するのは、ピックアップする取引事例や現地の周辺環境によっても異なるため、難易度は高めです。
取引事例比較法は、大まかな土地価格の概算を把握するために利用するのがよいでしょう。
建物の価値を算出する「原価法」とは?
原価法とは今建っている家を壊して、まったく同じ家を再建築した場合にかかるコストから、経年劣化した分の減価を加味して査定額を算出する方法です。
原価法による計算式は以下のとおりです。
再調達価格は、まったく同じ家を新築する際にかかるであろうコストを指し、国税庁の建築価額表にて建物の構造・建築年別に単価が定められています。
引用元:国税庁|建物の標準的な建築価額表
再調達価格の算出は「1㎡あたりの単価 × 延床面積」で算出します。たとえば、2024年時点での築10年は建築価額表の平成26年にあたるため、㎡単価は16万3,000円です。
そのため、延べ床面積が70㎡なら「16万3,000円 × 70」で、1,141万円が再調達価格となります。
次に、法定耐用年数から築年数を差し引いた数値である「残法定耐年数」を計算式に加えて査定額を算出します。木造住宅ならば22年が法定耐用年数であるため、「22 – 10 = 12年」となるため、計算式は以下のようになります。
このように、上記の例では木造住宅の建物部分の価値は、約570万5,000円であると算出できました。
次章で、3,000万円で買った家全体の10年後の価値の計算例を見ていきましょう。
3000万円の家の10年後の価値をシミュレーションしてみよう!
3000万円で買った家の10年後の価値をシミュレーションします。
なお、シミュレーションの前提条件は以下のとおりです。
- 土地の購入価格:1,400万円
- 建物の購入価格:1,600万円(新築)
- 家全体の購入価格:3,000万円
- 再調達価格:1,600万円
- 木造住宅で土地の価格は購入時から変動しない
まずは、3,000万円で買った家の建物の価格を算出して最終的に土地の価格と合算します。
建物の価格 = 再調達価格 × (残法定耐用年数 ÷ 法定耐用年数) より、
22(残法定耐用年数) – 10年(築年数) ÷ 22(耐用年数) = 約0.55
1,600万円 × 0.55 = 880万円
10年後の家の価格 = 土地の購入価格 + 建物の購入価格より、
1,400万円 + 880万円 = 2,280万円
このように、3,000万円で買った家の10年後の売却価格は2,280万円となり、新築時から720万円下落したことになります。
なお、3,000万円で買った家の築年数別シミュレーションは以下の記事で解説しています。
ただ、家全体で見ると10年後の価値の下落幅が顕著であるものの、土地の条件によってはそこまで値下がりの影響を受けない場合もあります。
土地価格が高いと価値が落ちにくい
前章で3,000万円で買った家の減価について解説しましたが、土地価格が高いと下落が少ない傾向にあります。
家は経年劣化によって年々価値が下がりますが、土地には劣化の概念がないからです。
たとえば、中古戸建住宅の築年帯別成約状況を見ると、東京都と千葉県では以下のように下落幅の差があります。
地域 | 〜築5年 | 〜築10年 | 〜築15年 | 〜築20年 | 〜築25年 | 〜築30年 |
---|---|---|---|---|---|---|
東京都 | 6,136万円 | 5,999万円 | 6,236万円 | 5,795万円 | 5,377万円 | 5,322万円 |
千葉県 | 4,467万円 | 3,571万円 | 3,121万円 | 2,887万円 | 2,405万円 | 2,039万円 |
参照元:REINS TOPICS|首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況【2023年1~3月】
このように、東京都は築30年を迎えてもほとんど成約価格が下がらないのに対して、千葉県では半値以下まで下落しています。
3,000万円で買った家の所在地が土地価格が高いエリアなら、シミュレーションほど売却価格は下落しないでしょう。
過去に3000万円で買った家の10年後の価値を調べる方法
3000万円で買った家の10年後の価値を調べる方法には、複雑な計算が必要ないものもあります。
この章では、過去に3000万円で買った家の10年後の価値を簡易的に調べる方法である以下の3つをご紹介します。
- レインズマーケットインフォメーション
- 土地総合情報システム
- 不動産業者に査定してもらう
レインズマーケットインフォメーション
レインズマーケットインフォメーションとは、レインズを運営している「不動産流通機構」が提供元の不動産情報サイトです。
レインズが不動産仲介業者向けのサービスであるのに対して、レインズマーケットインフォメーションは一般の消費者向けに全国のマンション・戸建ての成約事例を開示しています。
調べたい不動産がある地域を選択し、追加検索条件を入力して検索をかけると、該当エリアの直近1年間で行われた成約情報が確認可能です。
たとえば、神奈川県川崎市川崎区の戸建ての成約事例を知りたい場合、以下の手順で検索します。
- レインズ・マーケット・インフォメーションで、都道府県・地域に「神奈川県川崎市」と入力し、「検索する」をクリックする
- 追加検索条件で、地域詳細を「川崎区」と入力し、最寄り駅や築年数など、自宅に該当する情報を入力する
上記で検索をかけると、自宅と類似した物件の成約事例を確認できます。
所在地の詳細や駅までの距離なども記載されているため、大まかな相場感を把握しやすい方法と言えます。
土地総合情報システム
土地総合情報システムは、国土交通省が運営している不動産情報サイトです。
不動産取引を行った当事者へのアンケートが情報源となっており、マンション・戸建て以外にも、土地や農地など幅広い種別の取引事例が搭載されています。
土地総合情報システムの不動産取引価格情報検索で対象地域を選び、時期・種類・地域を選択して検索をかけると、取引情報の詳細を確認可能です。
たとえば、神奈川県川崎市川崎区浅田の戸建ての取引事例を知りたい場合、取引時期を選択し、種類を「土地と建物」、地域を「神奈川県川崎市川崎区浅田」と入力して検索します。
すると、対象期間内に神奈川県川崎市川崎区浅田で行われた取引事例の一覧を確認できます。
レインズマーケットインフォメーションとの大まかな違いは、土地が搭載不動産種別に含まれているか否かと情報量が多さです。
土地総合情報システムのほうが取引事例の情報量が多いため、先にこちらで調べて、追加でリサーチする際にレインズマーケットインフォメーションを活用すると検索の効率がよいでしょう。
不動産業者に査定してもらう
3000万円で買った家の10年後の価値をもっとも手っ取り早く調べる方法は、不動産業者に査定を依頼することです。
査定を依頼したほうが、相場よりかけ離れた金額で成約が決まっているイレギュラーな事例を除外した査定額を聞けるため、リアルな売却価格がわかります。
不動産業者の査定方法には、以下の2種類があります。
- 簡易査定
- 不動産の住所地や築年数などの基本情報をWebフォームに入力して査定してもらう方法。大まかな査定額が把握できる
- 訪問査定
- 不動産業者が現地を訪問して、家の経年劣化や周辺環境など細かい諸条件を加えて査定してもらう方法。実際に取引できるリアルな査定額を把握できる
順番としては、複数の不動産業者に簡易査定を依頼し、査定額や対応の良さで3社程度に絞って訪問査定を依頼すると、効率よく好条件な売却条件を選定できます。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)では365日年中無休で無料査定を受け付けております。
正確な売却価格をスムーズに把握したい方は、弊社の無料査定をご利用ください。もちろん、査定のみの問い合わせも大歓迎です。
>>【築古・悪立地な家でも高額売却!】無料の買取査定を依頼する
10年後でも高く売れる家の5つの特徴
前述したように、家の売却価格の相場は築年数に応じて下落します。
しかし、土地が地域によって価値が下がりにくい エリアがあるように、家も諸条件を満たせば10年後でも比較的高く売れるケースもあるのです。
この章では、10年後でも高く売れる家の5つの特徴について解説します。
- 立地が良い
- 築浅である
- 建物の構造が堅牢である
- 建物の仕様が高価である
- 建物のデザイン性が高い
立地が良い
家の立地が良いと、購入から10年経過していても比較的高値で売却可能です。
前述したように、土地の価格は地域によって下落しにくい場合があります。その中でも、「地域内のどこに位置しているか?」で、さらに多くの需要が生まれるため、相場よりも高く売れる可能性があるのです。
実際に、弊社が行った「家を購入した経験のある493人を対象にしたアンケート」では、立地の良さを重視する人が多数派であるという調査結果になりました。
このように、家の価格よりも立地を重視する人が多く、「少々値が張っても立地が良い家を買いたい」と考える層が多いことがわかります。
立地が良いと感じる条件は人によって異なりますが、一般的な認識では、都心部なら「駅まで徒歩10分以内」など、地方部なら「市街地まで車で10分以内」だと好立地です。
そのため、駅までが遠く、主要ターミナルまで乗り換えが必要な家だと、価格が安くなったり、すぐに売却が決まらない可能性があります。
ただし、売却方法次第では立地が悪い家でも、高額売却は可能です。たとえば、閑静な住宅地を求める人にとっては、駅から遠い家のほうが人通りや交通機関の騒音を回避しやすく、ありがたいケースもあるからです。
少数派をターゲットにするなど、売却方法の工夫次第で高値での売却は実現できるのでご安心ください。
築浅である
築年数の浅い家も、高く売れる条件の一つです。
建築して経過年数が少ない築浅物件は、家屋のダメージが少なく、買主がリフォーム等を施さなくてもすぐに住めるからです。
実際に、弊社が男女100名を対象に「不動産を購入するベストなタイミング」をアンケート調査した結果、築10年以内が半数以上を占めていました。
引用元:訳あり物件買取プロ【不動産を購入するなら築年数は何年までがベストか】男女100人アンケート調査 | 訳あり物件買取プロ
上記のグラフから、築10年以内がもっとも需要が高く、築30年を過ぎると買主が大幅に減少することがわかります。
ただし、築古物件は市場で積極的に取引される物件ではないものの、築古物件の再生・再販に特化した買取業者に売却を依頼すれば、活用ノウハウが豊富であるため、比較的高値での売却が可能です。
築古物件の最適な売却方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方はお読みください。
建物の構造が堅牢である
家が高く売れる条件の一つとして、建物が堅牢なつくりである点も挙げられます。
物のつくりが丈夫で、壊れにくい仕様であること
家の構造を大きく分けると、「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート」の3つに分類されます。
このうち、「鉄筋コンクリート>鉄骨造>木造>」の順で耐震性・耐火性が優れており、つくりが頑丈であるほど査定評価が高くなる傾向にあります。
ただし、10年後でも価値が下がりにくい建物の構造は鉄筋コンクリートですが、木造だと必ずしも安価になるわけではありません。
2023年10月の新設住宅71,769 戸のうち、木造住宅が40,550戸と全体の6割近くを占めるほど、木造は日本で根強い人気を誇る構造だからです。
また、木造住宅でもメンテナンスが十分になされている家屋は、築80年を迎えていても耐久性が高く、頑丈です。
建物の構造によって安価になるかどうかは売却先によって異なるので、あくまで売却価格に影響を与えうる一つの要素であると認識しておきましょう。
建物の仕様が高価である
建物の仕様が高価な場合も家の売却価格は高くなりやすいです。
仕様が高価な家は建築コストが多くかかっている上、需要が高い住宅性能が備わっていることが多いからです。
たとえば、断熱材を入れることで気密性・断熱性を高めて夏の暑さ・冬の寒さを軽減できる「断熱リフォーム」は㎡単価で4,000円〜30,000円程度かかります。
断熱リフォームは補助金制度が用意されているほどスタンダードな性能であるため、「家の購入後に本来かかるリフォーム費用が節約できる」とメリットに感じる人は多いでしょう。
参照元:公益財団法人|北海道環境財団|既存住宅における断熱リフォーム支援事業
ただ、断熱材も人気性能ではありますが、施工されていない分本体価格を安く抑えて家を取得したいという需要もあります。
建物の仕様における重要性は売却先のニーズによっても異なるので、はるばる売却にあたって断熱リフォームをする必要はありません。
建物のデザイン性が高い
デザイン性が高い住宅も高値で売れやすい傾向にあります。
ハウスメーカーが建築した住宅は、専門のデザイナーが設計に関与しており、住宅の機能性や生活動線が優れているからです。
たとえば、買い物帰りの荷物を運ぶ手間を軽減するため「キッチンと玄関を近くする」、各部屋にアクセスしやすくするため「階段を家の中心に設置する」などです。
デザイン性の高い家は見た目の良さに加えて、こうした日常生活の生活動線におけるストレスを取り除けるよう計算してつくられています。
当然ですが、デザイン性が高い住宅は価値が高いため、売却する際に高値で売れる可能性が高いです。
ただし、デザイン性・機能性の良さは家族構成によっても捉え方が異なるので、高く売れると一概には言えません。あくまで売却価格を決める一つの要素と捉えましょう。
3000万円で買った家を売却する2つの方法
ここまで、10年後でも高く売れる家の5つの特徴について解説しました。
これまで挙げた要素を備えているかどうかで、3000万円で買った家の最適な売却方法がわかります。
まず、家の売却方法には、売却活動を手伝ってもらう「仲介」と直接業者に買い取ってもらう「買取」の2種類があります。
両者の特徴の違いは以下のとおりです。
- 仲介業者
- マイホームを想定して家探しをする一般の買主に向けて幅広く販促活動を行う業者。購入希望者が多ければ、高値で売れる可能性が高い
- 買取業者
- 業者自身が買主となって売主の不動産を買い取る。基本的に現況買取であるため、売主が手間・費用をかけて売却活動をする必要がない
このように、仲介は「高値で売れる可能性がある」、買取は「手間なくスピーディーに売却できる」という異なるメリットがあります。
仲介・買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
この章では、3000万円で買った家の最適な売却先である以下2つについて解説します。
- 高く売れる特徴があるなら仲介業者に相談する
- 築古で老朽化した家なら専門の買取業者に買い取ってもらう
高く売れる特徴があるなら仲介業者に相談する
3000万円で買った家が、上述したような高く売れる特徴をもつなら、仲介業者に売却を相談しましょう。
前述したように、仲介業者は居住用の建物を探している一般の買主に向けて、幅広く広告・宣伝を行います。
高値で売れる特徴をもっていれば、購入希望者も多く現れるため、3,000万円で買った家が10年経過しても強気な価格で売却できるでしょう。
また、築浅物件で住宅性能も備わっているのならば、売主が新たに売却活動に向けてリフォームを行う必要もありません。
高く売れる特徴をもつ家なら、仲介業者に売却を依頼したほうが好条件で売りやすいです。
築古で老朽化した家なら専門の買取業者に買い取ってもらう
3000万円で買った家が、築古で老朽化しているなら専門の買取業者に買い取ってもらいましょう。
専門の買取業者なら、高く売れる特徴を備えていない家であっても高値で売却できます。
なぜなら、専門の買取業者は買い取った不動産を再生して収益化する活用ノウハウと、独自の再販ルートを持ち合わせているからです。
たとえば、立地が悪い築古物件でも、それを古民家カフェの仕様にリフォームして飲食業のオーナーに売却するなど行い、自社の収益化につなげます。
こうした不動産の短所を一つの特徴として活かすノウハウが豊富にあるからこそ、高く売れる特徴をもたない家でも高額売却が実現できるのです。
なお、不動産の買取価格はその業者がもつノウハウの数によって異なるので、「専門の買取業者に売却する」という点がポイントです。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、立地が悪いボロ物件など市場で売れない家に強い買取業者です。
2023年には、フジテレビの「イット」で、廃墟化した空き家でも適正価格で買い取る業者として特集されています。
不動産がもつ潜在的な価値を見出して価格設定できる弊社なら、できる限りの高額買取に対応いたします。
無料査定は随時行っているので、いつでもご連絡をお待ちしております。もちろん、強引な勧誘等は一切ないのでご安心ください。
>>【高く売れる特徴がない家も高額売却!】無料の買取査定を依頼する
3000万円で買った家をできる限り高く売る5つの秘訣
ここまで、3,000万円で買った家に見合った最適な売却先についてご紹介しました。
実は、3000万円で買った家の売却価格は売主の工夫次第でも高値で売りやすくなります。
3000万円で買った家をできる限り高く売る、以下5つの秘訣についてお伝えします。
- 売り手市場のタイミングで売る
- 優良な不動産業者を選ぶ
- 住宅ローンの金利や制度の動向を把握する
- 築年数が浅いうちに売り出す
- 売り急がない
売り手市場のタイミングで売る
3000万円で買った家をできる限り高く売るには、売り手市場のタイミングで売却するのが重要です。
売り手市場とは、商品を売る側(供給)よりも商品を買う側(需要)のほうが多く、売り手に有利な市場です。
市場が売り手市場であれば、購入希望者が十分に見込まれるため、希望通りの金額で売却が決まりやすくなります。
不動産の需要を推し量る一つの指標として、国土交通省が毎月公表している「不動産価格指数」を確認する方法があります。
不動産価格指数では2010年の平均値を100として、以下のように取引数の推移が確認可能です。
引用元:国土交通省|不動産価格指数
上記の表であれば、住宅総合(住宅地・戸建住宅・マンション)は令和5年7月〜9月の3ヶ月間で1.4%増加しており、全国的に取引が活発に行われていたと推測できます。
なお、国土交通省の公式サイトでは物件種別・地域別で取引の細かい推移を閲覧可能です。
参照元:国土交通省|不動産価格指数
不動産価格指数は月によって公表のタイミングが異なりますが、おおむね毎月25日〜月末あたりで公表されます。不動産市場の動向を確認するための一つのツールとして、参考にしましょう。
優良な不動産業者を選ぶ
高額売却を目指すなら、優良な不動産業者を選ぶのも重要です。
優良な不動産業者および担当者なら、できる限り価格交渉などに応じてもらえます。
もちろん、すべての不動産に価格交渉に応じられるわけではありませんが、信頼できる担当者は上司に確認を取るなど、あなたの希望に対して懸命に動いてくれるはずです。
担当者の丁寧な対応・レスポンスの速さ・マナーの良さなど、あなたが接していて好印象を抱ける担当者を選定しましょう。
また、不動産業者の選定では、担当者に査定額の根拠を聞いておくのも損をしないために重要なポイントです。
不動産業者の中には、相場よりも明らかに安い金額で買い叩こうとする残念な業者も一部存在するからです。
3,000万円で買った家を納得感をもって売却するためには、優良な不動産業者および担当者の元で取引を進めて、不明点などを都度解消できる環境が欠かせません。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)では、透明性のある取引に重きを置いており、査定額の根拠などは積極的に売主様にお伝えしています。
弊社に関わる売主様・買主様・協力業者のすべてが、取引においてWin-Winの関係でありたいと考えているからです。
実際に、弊社をご利用いただいたお客様からも多くのお喜びの声を頂戴しております。
弊社スタッフができる限り、あなたの家を高額かつ納得感をもって売却できるよう、全力でサポートいたします。
無料査定は365日受け付けております。もちろん、強引な勧誘など一切ございませんので、まずはお気軽にご相談ください。
>>【築古・悪立地な家でも高額売却!】無料の買取査定を依頼する
住宅ローンの金利や制度の動向を把握する
住宅ローンの金利や制度の動向も、家の価値に影響します。
住宅ローン金利が低いタイミングなら、買主のローン返済の負担が軽減できるため、購買意欲が高まる傾向にあるからです。
実際に、3,000万円の借入を、元利均等払い・ボーナス払いなしで35年返済した場合、金利1.0%と1.8%の年間返済額では以下のような差額が生まれます。
金利1.0% | 金利1.8% |
---|---|
101万6,220円 / 年 | 115万5,924円 / 年 |
このように、住宅ローン金利が0.8%違うだけで年間返済額は13万9,704円も差が生じます。
2023年の時点では住宅ローンの低金利は継続されていますが、今後金利上昇の影響を受けると不動産は売れにくくなります。
家をできる限り高く売るためには、低金利状態が続いている時期が最適なタイミングと言えるでしょう。
築年数が浅いうちに売り出す
築年数が浅いうちに売り出すにも、家を高値で売るポイントの一つです。
前述したように、家の売却相場は築年数が経過するごとに下落していくからです。
レインズの戸建住宅における対新規登録成約率では、築年数ごとに以下のように成約率が変動することがわかります。
戸建住宅:対新規登録成約率(%) |
|||
---|---|---|---|
築年数 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
築0〜5年 | 20.0 | 28.8 | 26.0 |
築6〜10年 | 26.8 | 40.8 | 32.8 |
築11〜15年 | 23.0 | 37.2 | 31.2 |
築16〜20年 | 23.8 | 37.1 | 31.9 |
築21〜25年 | 22.8 | 32.7 | 30.6 |
築26〜30年 | 21.0 | 29.2 | 25.6 |
築31年〜 | 16.8 | 23.1 | 20.6 |
参照元:公益財団法人 東日本不動産流通機構|レインズデータライブラリー
このように、 2020〜2022年の3年間では、新築の面影をもちながら価格が手頃になる築6〜10年をピークに、成約率は徐々に下落しています。
3,000万円で買った家を10年間寝かせてしまうと売却価格が下落する上に、買主を見つけるのが難儀になってしまいます。
売り急がない
売主が売り急がないのも、高額売却を成功させるために重要な要素です。
売り急ぎとは、売主が売却を急ぐあまりに安く買い叩かれる取引のことです。通常、買取業者に売却する際は「査定額 = 売却価格」になるため、査定時点から金額の変動はありません。
しかし、仲介業者の場合、売却活動のスタート時点では希望の値付けができるものの、以下3つのシーンで売却価格が下がる可能性があるので要注意です。
- 売主が早く売りたくて値下げする
- 仲介会社からの値下げを提案される
- 購入希望者から値切り交渉をされる
前提として、買取業者は平均1ヶ月〜1週間程度・仲介業者は平均3ヶ月〜6ヶ月程度、売却期間を要します。
とくに、仲介の場合は、高く売れる特徴をもたない家だと数年単位で売却期間が長引く可能性もあります。
価格交渉で主導権を握れるよう、売主が余裕をもった売却スケジュールを見ておくのが重要です。
まとめ
本記事では、3,000万円で買った家の10年後の価値やできる限り高く売却する方法について解説しました。
本文でもお伝えしたとおり、購入価格が3,000万円だった家も、築年数に応じて資産価値は下落します。
くわえて、3,000万円で買った家が立地条件に恵まれていないなど、売れにくい要素を抱えている場合、さらに売却価格が下落する可能性があります。
ですが、不動産の活用ノウハウが豊富な専門の買取業者に売却を依頼すれば、業者側の先々の利益が見込める分、市場相場よりも高額売却は可能です。
高く売れる特徴をもたない家は複数の専門の買取業者に売却の相談をし、担当者とのフィーリングが合う業者を選定して、納得感のある売却を実現しましょう。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、市場で売れにくい不動産も積極的に買い取る専門業者です。
「築年数が古い」「立地が悪い」といった事情で安価に取引されやすい不動産も、できる限りの高額買取に対応しています。
無料査定・無料相談は随時受け付けておりますので、いつでもご連絡ください。もちろん、査定のみのお問い合わせも大歓迎です。