日本の空き家活用のアイデアと成功事例25選
この章では日本の空き家活用アイデアと空き家を使用した活用の成功事例を25個ご紹介します。
日本での空き家率は年々増えています。各地域の自治体も空き家を減らすことを目的に動いている状況があります。
参照元:国土交通省|空き家の現状と課題
なぜなら、空き家率の高さは地域経済の停滞に通じます。空き家率の高さが地域経済の停滞につながる最も大きな要因は、資産価値の下落とそれに伴う税収の減少です。
空き家が増えると、その地域の不動産の需要が減少し、結果として資産価値が下がります。加えて、不動産の価値が下がると、それに連動して固定資産税収も減少します。これにより、地方自治体の財政が悪化することになります。
空き家問題解決のため、空き家に関する補助金も各地域で設けている状況です。
ここでは、自治体の働きかけで行っている空き家活用アイデアや社会のニーズに合わせた活用アイデアまでご紹介します。
外国人労働者向けに貸し出す
近年、日本で増えている外国人労働者に空き家を貸し出す方法があります。
外国人労働者数は 2,048,675 人で前年比 225,950 人増加し、届出が義務化された平成19年以降、過去最高を更新し、対前年増加率は 12.4 %と前年の 5.5 %から 6.9 ポイント上昇。
引用元:厚生労働省
日本に住む外国人労働者が最初に直面するのが住居問題です。
主に3つの理由が考えられます。
- 保証人がいない
- 審査が通らない
- 大家さんが部屋を貸すのを拒否する
日本語に不自由がなく経済的に安定している外国人であれば、住居を見つけることに不自由しないでしょう。
しかし、日本語が十分ではなく経済面が不安定な外国人労働者が住居を探すのに苦労します。
そこで、外国人労働者が借りやすい条件にして空き家を貸し出すことをコンセプトにして借り手を探すこともできます。
近くに日本語学校がある方向け!外国人留学生向けに貸し出す
日本語学校に通う外国人に空き家を貸し出すことをコンセプトに賃貸経営もできます。
上記で書いてあるように経済面が安定していない外国人が日本で住居を見つけることは大変です。外国人留学生も同じように住居探しに苦労しています。
そこで、日本語学校に通える範囲に空き家があるのであれば、外国人留学生向けに貸し出すこともできます。
日本語学校は全国に400件以上あります。
こちらのサイトを参考に空き家の近くに日本語学校があれば、検討してみてもよいでしょう。
移住希望者向けに貸し出す
移住希望者を対象に空き家を活用する方法もあります。
実際に、北海道芦別市では、NPO法人北海道B&B協会が主体となり周辺地域への居住希望者を対象に空き家の紹介事業を行いました。
参照元:内閣府|NPO法人ポータルサイト
希望者と地域住民との面接を行い、地域との摩擦が少ない方を厳選した経緯があります。入居がきまった利用者には空き家の契約までサポートし、入居後も地域との調和を目指し生活を始められます。
他の地域でも移住者対象のサポートがあるので、空き家の地域の状況を調べてみると良いでしょう。
コンテナハウス
空き家がある土地をコンテナハウスにする活用方法もあります。
空き家の老朽化により空き家が住居できない状態であれば、空き家を取り壊しそのスペースをコンテナハウスの生活区域として活用することもできます。
コンテナハウスのメリットは主に以下の3つです。
- お手頃価格
- コンテナを移動できる
- 構造強度が強い
建築価格が沸騰している現状において、内装自由度も高くお手頃価格のコンテナハウスが注目されています。また、構造強度が強い点も地震の多い日本では安心でしょう。
しかしながら、コンテナとはいえ住居である以上、注意しなければならないデメリットもあります。
- 断熱性と結露
- サビと腐食
- 住宅としての評価が低い
主に、上記のようなデメリットが考えられます。
コンテナハウスは金属製であるため、断熱性が低いです。なので、夏は暑く冬が寒いという問題があります。また、外気との温度差によって結露が生じやすいので、内部のカビの発生につながります。
加えて、サビや腐食も発生します。定期的なメンテナンスが必要となり、コストがかかります。
そして、コンテナハウスは不動産価値が低く評価されることが多いです。長い目でみると、住居としての価値は有していないでしょう。
空き家をコンテナハウスとして活用するのであれば、上記のような点に気を付けなければいけません。
ライダーハウス
空き家をライダーハウスとして活用する方法もあります。
ライダーハウスは、日本でバイクツーリングをするライダーやサイクリスト向けの短期滞在型の宿泊施設です。
引用元:HondaGO
低コストで提供する宿泊施設で、共有スペースもあります。簡素な設備でも運営できるのでメンテナンスが比較的容易です。
しかしながら、近隣住民の騒音トラブルに気を配る必要は出てきます。
空き家のある地域がツーリングエリアであれば、検討してみてもよいのでしょう。
LGBT方向け住居
LGBTカップルを対象にした空き家の賃貸運営はどうでしょうか。
LGBTとはレズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシュアル(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)の頭文字をとった言葉です。性的指向および性同一性(性自認)に関する少数者を指し、異性愛・シスジェンダー以外のすべての性的少数者も含まれます。
LGBT・性的少数者は全国の20~69歳の個人の約10.0%を占めます。性的指向別では異性愛以外の割合が7.0%、性同一性別ではシスジェンダー以外の割合が6.1%です。
LGBTという言葉の認知度は91.0%ですが、実際に内容を理解している人は57.1%にとどまっています。
実際に、不動産賃貸の分野でも同棲カップルの入居を拒否している物件もあります。
そこで、LGBTの同棲カップルを対象にした空き家の貸出をするというコンセプトで賃貸運営をすることを視野にいれることもできます。
LGBTの方に対して国の施策が未だ十分でない以上、空き家を活用することも考えても良いでしょう。
車椅子生活者向けの住居
空き家を車椅子生活者向けの住居として活用する方法もあります。
空き家を車椅子生活者が快適に過ごせるようにリフォームして活用していくことは、社会貢献活動にもつながります。
多くの自治体では、空き家の改修に対して補助金や助成金を提供しています。これを利用することで、改修費用を抑えることができます。
福岡県国見町 | 空き家の改修工事にかかる経費に対し補助金を上限100万円支給 |
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福島県河沼郡会津坂下町 | 空き家を改修した場合、改修費用の2分の1(上限150万円)支給 |
山梨県南巨摩郡富士川町 | 空き家の改修費用の一部を助成する制度 |
しかし、すべての空き家が改修に適しているわけではありません。空き家をバリアフリーにするにはかなりのコストがかかります。
自分が持っている空き家がバリアフリーに改修することができるかどうかをコストを含めて考える必要があります。
空き家をアート作品として活用する
空き家にアート作品を展示する方法や空き家自体をアート作品として活用する方法があります。
海外では積極的に行われており、近年では日本でも動きが活発化しています。
アート作品に興味のある方は趣味を通じて空き家で芸術活動を行ってもよいでしょう。
ここでは、日本で行われている空き家をアート作品にした成功事例をご紹介します。
香川県「家プロジェクト」 | 古民家を改装し、現代芸術家が家そのものを芸術作品にするアートプロジェクトです。 |
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新潟県「大地の芸術祭」 | 新潟県十日町市と津南町を舞台にした大規模な国際芸術祭で、2000年から3年に一度開催されています。2024年には第9回目を迎えます。 |
兵庫県「下町芸術祭」 | 地域の空き家や古民家を活用してアート作品を展示しています。空き家をアートスペースとして活用することは、個人で行う場合でも取り入れやすいのでしょう。 |
民泊(ドミトリー)
空き家を活用したドミトリーを運営するのはどうでしょうか。
ドミトリーとは、海外では浸透している1つの部屋に複数人が宿泊するタイプの宿です。
広い空き家では、ドミトリーの形で民泊運営するのが適しているかもしれません。
しかし、民泊運営をするとなると、人的トラブルはついてきます。滞在人数が多いドミトリーではなおさらです。
民泊運営について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
地元お年寄りの雇用を創るカフェ運営
地元お年寄りの方が運営するカフェに空き家を活用する方法もあります。
地元のお年寄りがカフェの運営に関わることで、カフェは地域住民の交流の場となり、お年寄りが若い世代や他の住民と交流する機会が増えます。地域の交流の場としての価値ができると考えられます。
しかし、カフェ運営には一定のスキルが必要です。地元のお年寄りに対して、運営に関する研修やサポートを提供する必要があります。
また、カフェ運営に合わせたリフォームも必要になります。
地元のお年寄りのサポートができるのであれば、地域の活性化にもつながるカフェ運営をしてみるのもよいでしょう。
ブックカフェ
空き家の趣きを活用したブックカフェを運営する方法もあります。
ブックカフェは、カフェと書店が融合した施設のことを指します。このタイプのカフェでは、飲み物や軽食を楽しみながら、本を読んだり購入したりすることができます。
カフェでゆっくり本を読みたいという方のニーズに適したカフェです。
実際に、池袋にあるジュンク堂書店の4階に位置するブックカフェは本を楽しみながらリラックスできる空間としてとても人気です。
ブックカフェでイベントを行うことで読書好きの交流の場になることにもつながります。
しかし、カフェと書店が融合しているという点で、本の調達とカフェ運営の2つのスキルがないと経営は難しいです。
初期投資や運営課題を解決できる方であれば、ニーズの高いブックカフェの運営はおすすめです。
コーヒースタンド
小規模で運営できるコーヒースタンドで空き家を活用する方法もあります。
コーヒースタンドは、小規模なスペースで営業できるため、賃料や運営コストを抑えやすいです。また、座席や広い厨房スペースが不要なため、初期投資も少なく済みます。
しかし、手軽に高品質なコーヒーを楽しめるというのがコーヒースタンドの魅力なので、コーヒーに対する知識が求められます。
コーヒー愛好家の方であれば、チャレンジしてみてもよいのでしょう。
キッチンカーの出店場所
空き家があるスペースをキッチンカーの出店場所として貸し出す方法もあります。
固定店舗に比べて、キッチンカーは初期投資が比較的低く抑えられるため、開業がしやすいです。必要な初期投資は300万~500万円前後とされています。
コロナ以降に人気がある移動販売形態ですし、イベントや観光地での出店は顧客も見込めます。
しかしながら、キッチンカーは野外での営業になるため天候に大きく影響を受けます。雨の日や風の強い日の売上を期待するのは難しいでしょう。
また、キッチンカーは廃業率が高いです。開業後1年以内の廃業率は約30%というデータがあります。
参照元:小規模企業白書
安易に手を出して直ぐに廃業とならないためにも、自営業者として自己管理能力があることが求められます。
学習塾
空き家を学習塾として活用する方法もあります。
内装や設備の初期投資が飲食店に比べて低く、運営コストも比較的抑えられます。また、学習塾だけでなく、英会話スクールとして外国人講師に貸し出すなど教育の場として活用する方法があります。
しかし、学習塾の運営は教育委員会への届出、建築基準法と消防法の遵守、労働基準法や労働安全衛生法の遵守、個人情報保護法の遵守、環境衛生関連法規の遵守など多くの法規制の対応が必要となります。
子どもたちの教育の場として安心安全な学習環境を整える必要があります。
子どもたちのために教育事業に専念する意思のある方であれば、おすすめできる空き家の活用アイデアです。
有料自習室
空き家を自習室として活用するアイデアもあります。
日本や韓国では、有料で使用できる自習室に人気があります。
参照元:中国メディア|有料シェア自習室、日本や韓国で人気が続く理由
誰でも使用できる図書館では席に限りがあったり、カフェでは騒がしくて勉強に集中できなかったりするので、有料自習室は学生からビジネスマンまでにニーズがある状況です。
しかしながら、有料自習室の設備を整えるのも多くの手続きが必要になります。また、騒音を気にせず勉強に集中できる空間が求められるので、立地が適していないといけません。
有料自習室を運営するのに適した立地があるのであれば、挑戦してみてもよいのでしょう。
図書館
空き家を図書館として活用する方法もあります。
空き家を図書館にすることは地域活性化にも通じます。
空き家ではありませんが、東京都武蔵野市に武蔵野プレイスという複合施設があります。武蔵野プレイスは図書館だけでなく、生涯学習支援、市民活動支援、青少年活動支援の4つの機能を持つ複合施設として図書館以上の役割を果たしています。
参照元:武蔵野プレイス
開館6年で累計来館者が1,000万人を超えて、周辺の商業施設や飲食店の集客にもプラスの影響を与えています。
新たに図書館を創るのであれば、武蔵野プレイスの例を参考にするのはいかがでしょうか。
しかしながら、図書館の設置には多額のリノベーション費用がかかることや書籍、机、椅子、ネットワーク環境などを整えることが必要なので初期投資が高くなります。地域によっては駐車場スペースの確保も必要になるでしょう。
それでも図書館をつくり、地域に貢献したいという熱意のある方にはおすすめです。
子ども食堂
空き家を子ども食堂として活用する方法もあります。
空き家を使って子ども食堂を運営するには子どもたちが安心できる空間をつくるだけでなく、地域住民の交流の場として機能する側面もあります。
また、子どもの生活支援ということでボランティアも募りやすいですし、クラウドファンディングなどの資金調達もしやすいのでしょう。
しかし、空き家を子ども食堂として活用するには改修は必要になるでしょうし多額の費用がかかります。また、建物の設備の他に、食品を扱うための衛生管理も必要になります。
子どもの生活を支援する想いがある方は検討してみてもよいのでしょう。
フリースクール
空き家をフリースクールとして活用する方法もあります。
ネットと通信制高校の制度を活用したN高の人気によって、学校の在り方が多岐にわたっている状況があります。
2023年には、渋谷女子インターナショナルスクールという社会で生きていく上で実践的な学習に重きを置く学校もできました。
従来の教育システムに囚われない高等教育として注目されています。
高校卒業の資格を目指しつつ、興味ある分野を学ぶことができます。
しかし、高校生を対象に教育を行っていくことは大変でもありますし、責任が伴うことでもあります。
学生を指導することがどうゆうことか責任を持って考えられる人には向いているかもしれません。
放課後デイサービス
空き家を放課後デイサービスの場として活用する方法もあります。
子どもに学校後の安全な居場所を提供できますし、親も安心して子どもを預けることができるというメリットがあります。
しかしながら、子どもを預かるという性質上、建築基準法や消防法に基づいた適切な改修と設備の整備だけでなく、児童福祉法に基づく許可が必要です。
近くに小学校や公園があるなど立地的な条件が良ければ考えてみてはいかがでしょうか。
保護犬・保護猫の施設
空き家を保護犬や保護猫の施設として活用する方法もあります。
ペットの健康管理や社会化訓練を通じて、里親探しのサポートができるという利点があります。ペット関連商品の販売促進にもつながるでしょう。
しかしながら、保護犬や保護猫の施設として活用するには安全性や衛生面の確保が重要で、建物の改修や設備の整備には多額の初期投資が必要です。また、動物の世話をするために、専門知識を持っているスタッフや獣医を確保する必要もあります。
懸念点も踏まえた上で、保護犬や保護猫などの動物愛護の活動に意欲を注げる方であればおすすめです。
コニュニティースペース
空き家をコニュニティースペースとして活用する方法もあります。
認知症カフェや保護犬と障がい者が共に生活するコニュニティスペースとして空き家を活用することもできるでしょう。
地域住民の交流の場にもなりますし、コミュニティの結束を強化する役割も担います。
空き家ではないのですが、マギーズ東京というがんを経験した人やその家族、友人をサポートする施設があります。
マギーズ東京は2016年の開設以来、初めの4年間で累計約22,000人が訪れています。現在では年間約6,000人、月に約500人の利用者が訪れていると報告されています。
多くの来訪者が地域の飲食店や商業施設を利用することで地域経済にも貢献しています。
コニュニティスペースを運営するには専門のスタッフの確保が重要です。
コニュニティスペースを運用するのに必要な環境整備、人員を確保できるのであればチャレンジしてみてもよいのかもしれません。
レンタルスペース
空き家をレンタルスペースとして活用する方法もあります。
ヨガ教室やダンススクールのレッスン場所として貸し出すこともできるでしょう。
2008年から中学校ではダンスが義務教育としてカリキュラムに取り入れられています、また、小学校にも同様の動きがあります。
参照元:文部科学省
小中学生の習い事としてダンスを考える親が増えています。
また、ヨガやダンススクールは社会人女性にも人気です。
ニーズがある習い事のレンタルスペースに特化することもできます。
しかし、空き家の改装は必須になります。ヨガやダンスに適したクッションフロアなどの床材、ミラー、音響設備などを準備しなければいけません。
加えて、近隣住民の迷惑とならないように、防音工事も必要となります。
建物の安全性や周囲への配慮ができる状態であればおすすめです。
サウナ
空き家をサウナとして活用する方法もあります。
コロナの影響で全般的にサウナに行く頻度が減り、愛好家人口も減少傾向にあったが、2023年のデータでは、増加傾向です。サウナ利用者の4人に1人が個室型貸切サウナの利用経験ありとのデータが出ています。
参照元:日本のサウナ実態調査2023
サウナ人口の増加に伴い、サウナ施設の出店も増加傾向にあり、個性的で独自のサービスを提供する施設が増えている状況です。サウナの人気は依然として高い状態にあるといえるでしょう。
その点を考慮しても、空き家をサウナとして活用し、独自性の高いサービスを展開できます。
しかし、サウナ施設は設備に多額の費用がかかります。また、サウナの運営には、水質管理、衛生管理、温度管理などの専門知識が必要です。
サウナ愛好家の方で、サウナに関する専門的な知識を持っている人でればチャレンジしてみてもよいのでしょう。
シェアサイクルスペース
空き家をシェアサイクルスペースとして活用する方法もあります。
近年、シェアサイクルは人気が高く、日本最大級のシェアサイクルプラットフォーム「HELLO CYCLING」では、2024年2月に会員登録者数が300万人を突破しています。
参照元:HELLO CYCLING
自分で自転車を購入するよりも初期費用が安く、修理やメンテナンスが不要な点などが人気です。
ただし、無人管理のため自転車の盗難や破損などのデメリットもあります。
利用する側にとってはメリットが多いかもしれませんが、運営となると気を付けなければいけない点があるので安易に手を出さない方が良いでしょう。
売却
空き家の活用アイデアとして、売却をして他の人に有効活用してもらう方法もあります。
ここでは、仲介と買取についてご紹介します。
仲介
不動産の仲介とは業者が買主を探し、売却までサポートします。空き家所有者としては自分で買主を探す必要はありませんし、売却までサポートしてくれるというメリットがあります。
しかし、知っておかなければならないことがあります。仲介で住居を探している人は長く住むことを前提にしています。
そのため、綺麗な住居を探している方が多いので空き家は好まれない傾向にあります。
また、業者によっては空き家と知った段階で仲介を断られることもあり得ます。
買取
使用していない空き家であれば、業者に買い取ってもらい現金化する方法もあります。
空き家は所持しているだけで、固定資産税や都市計画税、光熱費など維持費がかかります。思い入れがあって手放せないという方もいるのですが、持っているだけでお金がかかりますし、空き家の資産価値は下がる一方です。
であれば、空き家を手放して他に必要な人に有効活用してもらった方が良いでしょう。
しかしながら、普通の不動産業者に空き家の買取を依頼しても「築年数が古い」、「劣化が激しい」などの理由で査定でさえ断られるケースもあります。
弊社株式AlbaLink(アルバリンク)は空き家を積極的に買い取っている不動産買取業者です。
他社で断られた空き家も買い取った実績があります。
弊社では無料相談・無料査定を専門のスタッフが行っております。空き家の買取に興味がありましたら、一度、気軽にお問い合わせください。
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海外の空き家の活用アイデア
海外でも空き家活用の取り組みが行われています。空き家の問題は日本だけでなく、世界に通じる課題です。
そこで、今回はドイツ・ライプチヒ市、ドイツ・ライネフェルデ市、アメリカ・フリント市の3つの都市の空き家問題の改善策についてご紹介します。
空き家率が20%→16%に!ドイツ・ライプチヒ市
ライプチヒは東部ドイツのザクセン州に位置し、ベルリンに次ぐ第2の都市です。2000年には市内の20%が空き家という状況でした。
そこで行われた施策は以下の3つです。
- 使用に耐えない空き家については解体し、緑地やオープンスペースにする
- 解体・減築する場合、1㎡あたり60ユーロの補助金が支給
- 補助金は「東部ドイツ都市改造プログラム」に基づき、連邦と州が分担して負担
これらの施策により、ライプチヒの空き家率は2004年には16%にまで低下しました。
団地の空き家率は25%以上!ドイツ・ライネフェルデ市
ライネフェルデはドイツ中部のチューリンゲン州に位置し、旧西ドイツとの国境近くにある都市です。団地の空き家率は25%以上、市全体の空き家率も20%に達していました 。
ドイツ・ライネフェルデで行われた施策は主に以下の4つです。
- 人口規模に合わせて団地の規模を縮小し、建て替えではなく改修を重視
- 一部の棟を取り壊し空いた空間を庭園にしたり、長い住棟を小規模な住棟に分断するなどして空間を創出
- 中層の住棟の上階部分を減築し、平屋のオフィスや集会所に転用するなどの低層化を実施
- 住宅の広さや質の向上を図るため、住戸をメゾネットタイプに改造し、古いバルコニーを部屋の床面積に取り込み新たなバルコニーを設置
これらの施策により、団地再生と並行して工業団地の整備も進め、自動車部品や家具、運送会社などの進出により約4,000人の雇用を創出することに成功しました。
空き家率が全国平均の4倍!アメリカ・フリント市
2010年代、フリント市の住宅のうち約20%が空き家で、全国平均の約4倍でした。アメリカ国内でも深刻な例として知られています。
空き家改善の施策として、2013年に2つの区域をつくる計画が実施されました。
空き地をコミュニティガーデンなどにしていき緑豊かな住宅地を目指す『グリーン・ネイバーフッド』、できるだけ新たな人が来ることを想定せず、1つ1つの土地そのものを広くする『グリーン・イノベーション』という2種類の地区を設定しました。
引用元:Yahoo!ニュース
空き家の数は減少しています。また、地域再生も進みコニュニティの連帯感が強まっています。
しかしながら、空き家の解決には至っていないので、継続的な対策が求められます。
空き家活用失敗事例
空き家を活用しようとして失敗したという事例もあります。
ここでは、空き家を活用する前に知っていていただきたいことをご紹介します。
更地にする
空き家を新しく建て替えようとするとき、空き家を取り壊して更地にしようと考えるかもしれません。
しかしながら、安易に空き家を取り壊すのは反対です。
なぜなら、固定資産税が高くなる可能性があるからです。建物がある土地は固定資産税の減額対象になりますが、更地はなりません。
それによって固定資産税が最大6倍になることがあります。
加えて、更地にした土地が再建築不可物件だった場合、新しい建物を建てることはできません。更地のまま利用しなければならない状況になります。
これらの点も踏まえたうえで、空き家の解体をどうするのか考える必要があります。
補助金・助成金が貰えない
各都道府県で設けられている空き家に関する補助金・助成金が貰えないことがあります。
空き家問題は国全体で取り組むべき課題なので、各地域で空き家に関する補助金・助成金が設けられています。
しかしながら、補助金・助成金は申請したからといっても必ず支給されるというものではありません。補助金・助成金を当てにしていた結果、貰えなかったというケースもあります。
補助金・助成金に頼り切るのは危険です。
補助金・助成金に関しては入念に調べておく必要があります。
借り手が見つからない
空き家を改修したからといっても借り手が必ず見つかるとは限りません。
立地状況にもよりますし、タイミングにもよります。
不確定要素がある中で、空き家にお金をかけるのはリスクではないでしょう。
しかし、空き家を所持し続けていても維持費はかかります。維持費だけで、年間約26万円の出費になります。
空き家の維持費について、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
まとめ
本記事では、空き家の活用アイデアや海外の空き家問題の施策、空き家活用の失敗事例についてご紹介しました。
空き家の活用はいくらでもあるのですが、定期的に継続し続けるものと感じると負担に感じるのでしょう。
空き家の活用は必ずしも自分で行わなければならないことではありません。
「せっかく空き家を持っているのだから何か活用できないかな」と思って、安易に空き家にお金をかけたりすると後で回収ができないような状況に陥るかもしれません。気軽な気持ちで空き家を改修して手に負えないことになる可能性も十分にあります。
空き家を無理に活用するよりも、空き家を売却して負担を手放す方がこれからの生活を快適に過ごせるのではと思います。
不動産買取業者には空き家の買取・査定を断られるケースもあるのですが、空き家専門の買取業者に依頼すればスムーズです。
なぜなら、専門の買取業者は、通常の不動産屋や一般個人では取り扱いが難しいとされる空き家を、再生・商品化し、活用するノウハウに長けているからです。
その中でも、実績豊富な買取業者を選ぶことで、相場よりも高い金額で空き家買取が期待できます。
実績豊富な買取業者ほど、他の買取業者よりも空き家を低コストかつ、最も資産価値の高い形で再活用するノウハウを有しており、その分を買取金額に上乗せして売主様に支払うことができるからです。
例えば、必要最低限のリフォームを施し、不動産投資家や店舗オーナーへ再販売するなどがあげられます。
弊社株式会社Albalink(アルバリンク)も、年間相談実績が6,000件以上の空き家に強い専門の買取業者です。無料相談・無料査定は随時行っております。
一つの候補としてご相談くだされば、金額や日程なども含め、全力でご対応いたします。是非ともお話しをお聞かせください。
専門のスタッフがスムーズに対応いたしますので、お気軽にご連絡ください。