中古住宅が売れるまでの期間は平均3か月
中古住宅は、売買契約が決まるまで平均3か月かかります。
東日本レインズの統計データによると、2023年度における首都圏の不動産の成約に至るまでの平均日数は、中古マンションでは82.6日、中古戸建ては87.1日でした。
ただし、需要の増減があるため、売り出した時の状況によっては上記日数以上かかるかもしれません。
実際に、2020年度では、中古戸建ての成約に至るまで平均114.1日でした。
参照元:首都圏不動産流通市場の動向(2023年度)|公益財団法人東日本不動産流通機構
また、築古の住宅や立地が悪いなど需要が小さい物件の場合、成約まで3か月を超える可能性があります。
なお、仲介業者の選定や引き渡しに時間も含めると3か月以上かかります。
中古住宅を売るまでの流れ
中古住宅を売却する際は、以下の流れに沿って手続きを進めていきます。
- 仲介業者の選定・媒介契約【1~2週間】
- 売却活動【平均3か月】
- 売買契約【1~2週間】
- 引き渡し【1~2か月】
各ステップでかかる時間の目安とともに、売却までのスケジュールを組み立てる参考にしてください。
仲介業者の選定・媒介契約【1~2週間】
まずは、複数の仲介業者の中から売却活動を依頼する業者を選定します。
満足いく結果で中古住宅を売りたいなら、仲介業者の比較は必ずしましょう。
適正価格での売却や売却活動の成功は、仲介業者選びですべて決まってしまうからです。
もし、業者選びで失敗すると、家の売却ができない、希望より安い価格での売却といった結果になるおそれがあります。
仲介業者を選ぶ際は、次のポイントを意識して比較します。
- 店舗の口コミは良いか
- 物件があるエリアでの営業実績があるか
- 中古物件の売却実績は豊富か
希望価格での売却、スムーズな売却を実現するため、比較せずに一社に絞るのは控えましょう。
依頼する仲介業者を決めたら、媒介契約を結んで物件の売却活動をしてもらいます。
なお、媒介契約には複数の方法がありますので、後述する内容を参考してください。
売却活動【平均3か月】
媒介契約を結んだら、仲介業者が中心となって売却活動をします。
仲介業者は購入希望者を見つけるため、以下の売却活動をします。
- 不動産ポータルサイトへの物件情報掲載
- 住宅情報誌への物件情報掲載
- 新聞の折り込みチラシ
- 物件近隣でチラシ配布
- 購入検討者リストに載っている顧客への連絡
売り出し物件を多くの人に周知させるため、仲介業者は複数の手段を用いて、購入希望者に対して広告宣伝します。
内覧希望者から問い合わせが来たら、日程調整して内覧に同席します。
なお、都合つかないときは、不動産会社に案内を任せてもかまいません。
内覧対応は誠実な態度でのぞむ
売主自身が内覧対応する場合は、誠実な態度でのぞみましょう。
誠実に対応すれば、購入希望者からの信頼を得られ、契約手続きもスムーズに進められるようになります。
具体的には、物件について購入希望者から質問があった際は、物件に傷や不具合があるなどのマイナスな情報も隠さずに伝えるようにします。
もし、質問に対して丁寧に答えなかったり、根拠のない情報を伝えてしまうと、購入希望者が不信感を募らせて、契約に至らないおそれがあります。
内覧に立ち会う場合は、購入希望者からの信頼を得るため誠実丁寧な対応を心がけましょう。
なお、立ち合いがストレスになるなら、不動産会社に内覧対応をすべて任せることも可能です。
売買契約【1~2週間】
売却活動を経て、買主が現れたら、契約前の条件交渉をします。
条件交渉は、売主と買主の間に仲介業者が入り、進めることが一般的です。
交渉の結果、売主と買主双方が納得する条件となったら、契約書を作成し、売買契約を結びます。
調整する条件の例として、以下のものが挙げられます。
- 売買価格
- 引き渡しの時期
- 建物・設備の補修を行うかどうか
- 固定資産税・都市計画税などの精算方法
不動産会社の助言を聞きつつ、売主・買主が納得できる条件になるようにすり合わせをしましょう。
ただし、売買契約が成立、引き渡しができるようになるのは、買主の住宅ローン審査が通った後です。
住宅ローンの審査が通らなかった場合、売買契約が白紙になる可能性があります。
引き渡し【1~2か月】
買主の住宅ローンの審査が通ったら、売買契約の成立です。
買主側は代金の決済、売主側は契約で取り決めた時期に物件の引き渡しをします。
決済が完了後、買主に家のカギを渡すと同時に、司法書士が所有権移転の登記をします。
土地・建物の所在や面積、所有者の住所や名前などを国が管理する帳簿(登記簿)に記録すること。不動産の所有者の権利を保護する役割がある
決済とカギの受け渡し、登記は同時に行うことがほとんどです。
そのため、買主と司法書士、不動産会社の担当者などの関係者全員が同じ場所に集まります。
なお、引き渡しの手続きは金融機関をはじめ買主が代金決済する場所で行うことがほとんどです。
中古住宅が売れるまでの期間を早める3つのコツ
中古住宅が売れるまでの期間は平均3か月です。
しかし、物件の状態や住宅に対する需要次第では、売買契約が決まるまで3か月を超えることがあります。
もし、売却に時間をかけたくないなら、以下の3つの対策をとってみましょう。
- 売却する時期を見直す
- 契約の種類を変える
- 買取保証制度をつける
なお、上記で挙げた対策以外にも、売却期間を短くできる方法があります。
くわしく知りたい人は以下の記事も参考にしてください。
売却する時期を見直す
中古住宅を早期に売却したい場合、売却活動をする時期を見直しましょう。
不動産業界には、不動産が売れやすい繁忙期と売れにくい閑散期があります。
不動産業界における繁忙期は2~3月です。
この時期は、新入生や新社会人、転勤など新生活に備えて、新居を探す人が多くなります。
また、社内異動による転勤で、9~10月も新居を探す人が多い傾向にあります。
上記以外は、引っ越しによる中古住宅への需要が落ち着く閑散期です。
総務省統計局のデータによると、不動産取引業の売上高(2023年度)は3月が最も多い結果でした。
不動産取引業の売上高(2023年度)
売上高(百万円) | |
---|---|
1月 | 998,646 |
2月 | 1,155,860 |
3月 | 2,513,791 |
4月 | 1,111,411 |
5月 | 988,633 |
6月 | 1,229,701 |
7月 | 1,061,708 |
8月 | 1,034,385 |
9月 | 1,454,557 |
10月 | 1,121,731 |
11月 | 1,148,163 |
12月 | 1,510,676 |
参照元:「サービス産業動向調査」2024年(令和6年)4月分(速報)|総務省統計局
上記のデータからも、繁忙期である2~3月は物件に対する需要が大きく、取引も盛んであることが分かります。
なるべく早く中古住宅を売却したいなら、2~3月を狙って売却活動しましょう。
契約の種類を変える
中古住宅がなかなか売れないときは、媒介契約を変えるのも手段の1つです。
仲介業者との媒介契約には以下の3種類があります。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
上記の契約の種類を変えることで、売却期間が早まる可能性があるからです。
一般媒介契約は、複数の仲介業者と契約を結ぶことが可能です。
それぞれの仲介業者に買い手を探してもらえるため、買い手の幅が広がります。
しかし、他社が先に買主を見つけた場合、これまでかけた広告費が無駄になるため、営業活動が消極的になるおそれもあります。
一方で、専任媒介契約・専属専任媒介契約は1社としか契約が結べません。
そのかわり、仲介業者にとっては必ず成功報酬である仲介手数料がもらえるため、積極的に営業活動してくれる可能性があります。
契約期間終了までに買い手が見つからなかったら、契約の種類を変えてみることも検討してみましょう。
買取保証制度をつける
仲介での売却活動で売れなかった場合に備えて、買取保証制度をつけるのも1つの手段です。
買取保証制度とは、決められた期間内に買主が見つからなければ、不動産会社が物件を買い取る制度です。
買取保証制度を付けた仲介での売却活動は、大まかに以下の3つの手順に沿って進められます。
- 不動産会社と媒介契約(専任媒介契約・専属専任媒介契約)を締結
- 売却活動
- 期間内に買主が見つからなかった場合は買取
なお、買取保証を付けた場合、仲介での売却活動期間は一般的に3か月といわれています。
3か月以内に買主を見つけられなかったら、不動産会社が買い取ります。
ただし、複数の不動産会社に仲介を依頼できる一般媒介契約での契約締結はできません。
買い手の幅を広げられないうえ、買取となった際に他社との査定額比較ができないのがデメリットです。
高値で売れる可能性と確実に処分したいことどちらも重視したい人におすすめの方法です。
すぐに売却したい場合は買取業者に買取してもらう
転勤による引っ越しをはじめ物件の売却活動に期限がある場合は、買取業者に買い取ってもらうのがおすすめです。
前述したとおり、仲介の場合は買主を見つけて、売却が成立するまでの平均3か月かかります。
一方、買取業者に買取を依頼する場合、買主は買取業者のため、買主探しをする必要はありません。
買取業者が提示した査定価格に納得すれば、1週間~1か月程度で売買契約の成立も可能です。
また、買取業者はリフォーム前提で物件を買い取るケースが多いため、築古物件をはじめ設備が古い・損傷がある物件でも問題なく買い取ります。
自宅の売却に期日があり、短期間かつ確実に売却したいなら、買取業者がおすすめです。
アルバリンクの買取事例
弊社アルバリンクは、上記で紹介した買取業者の1つです。
築古物件や老朽化が進行した物件でも、積極的に買い取ってきました。
また、依頼者様の状況に合わせて、スピーディーに対応することも可能です。
以下で紹介するのは、アルバリンクが買い取ってきた物件の一部です。
いずれも2~3週間で契約まで進んだ事例です。
もし、すぐにでも手放したい物件があるなら、アルバリンクにご相談ください。
大阪府枚方市
築53年の上記物件は、荷物が残ったままのうえ、管理できていない状態でした。
査定価格は100万円で、お問合せから20日後に契約が決まりました。
参照元:大阪府枚方市(2022/09/20)|株式会社AlbaLink
千葉県松戸市
上記は区分マンションの売却依頼でした。
査定価格は240万円で、お問合せから2週間後に契約が決まりました。
参照元:千葉県松戸市(2024/03/27)|株式会社AlbaLink
まとめ
この記事では、中古住宅が売れるまでの期間と早期で売却するためのコツを解説してきました。
中古住宅が売却活動の開始から売買契約の締結までは、平均3か月かかります。
ただし、需要が小さい物件の場合、上記の日数より時間がかかるおそれがあります。
そのほかに、仲介業者の選定や物件の引き渡しの期間も含めると、3か月以上の期間が必要です。
もし、早期に売却したい、あるいは、売却先がなかなか見つからない場合は、以下の方法を試してみましょう。
- 売却する時期を見直す
- 契約の種類を変える
- 買取保証制度をつける
転勤による引っ越しをはじめ売却活動に時間をかけられない場合は、1か月程度での売買契約締結も可能な買取業者への売却がおすすめです。
弊社アルバリンクは、スピーディな物件売却が可能な買取業者の1つです。
依頼者様の状況に合わせて、1週間~1か月程度での対応もできます。
また、築古物件や老朽化が進んだ物件、家財道具が片付いていない物件でも問題なく買取いたします。
すぐに物件を処分したい人、仲介で売れなかった物件を処分したい人は、一度アルバリンクにお問合せください。