空き家の防犯を怠る4つのリスク
以下は、空き家の防犯対策を怠る4つのリスクです。
防犯対策が必要なのは戸建ての空き家だけではありません。誰も住んでいないマンションも同じです。
一見、マンションなら戸建てと違い侵入しずらいのではと考える方もいるかもしれません。しかしながら、留守である以上、マンションも戸建てと同様に空き巣のような犯罪に合うリスクがあります。
窓ガラスを破壊して侵入する手口であれば、戸建てもマンションも同じ方法で不法に入ることができます。マンションに荷物や引き出しがあれば、空き巣は価値のあるものを探し続けるでしょう。
そのため、空き家であれば、戸建てやマンション問わず防犯対策をする必要があります。
そして、空き家の防犯対策を怠ると生じる危険性は、所有している空き家だけでなく、近隣住民の安全を脅かすことにもつながります。ここでは、その危険性について詳しくご紹介します。
- 盗難被害に遭う
- 不法侵入・占拠される
- 不法投棄される
- 放火犯に狙われる
盗難被害に遭う
防犯対策がされていない空き家は、盗難被害などに遭う可能性があります。
理由は以下の5つです。
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- 無人であること
- 目立たない存在であること
- 防犯対策がされていないこと
- 地域住民の関心が低いこと
- 侵入の時間がじっくり取れること
空き家は空き巣にとって魅力的な点がいくつもあります。言い換えれば、空き家であるからこそ、空き巣に狙われやすいです。
侵入窃盗の認知件数は、平成15年から減少に転じ、令和4年は3万6,588件で前年比-1.8%と20年連続で減少しています。
このうち住宅対象侵入窃盗は、平成16年から減少しており、令和4年は1万5,692件で前年比-9.2%と、同じく連続して減少しています。
しかしながら、一日当たり約43件発生しており、未だ多くの住宅が被害に遭っているのです。引用元:警視庁|侵入犯罪の脅威
1日43件の空き巣被害がある現状では、住居も空き家も空き巣の被害に遭う可能性が同じようにあることをリスクとして認識する必要があります。
実際に、空き家率が県内1位の19・6%の埼玉県秩父市では、空き家の窓ガラスの一部が割られ棚の引き出しがすべて開けられ、物が床に散乱した状態という事件が起こっています。
参照元:埼玉新聞|所有者の男性「犯人が仲間と情報共有し、また来るかも」
空き巣に侵入させない防犯対策が必要です。
空き巣に関してプロの解説が知りたい方はこちらをご覧ください。
不法侵入・占拠される
空き家は不法侵入の場となるリスクがあります。
空き家に不法侵入だけで終わらず、空き家で好き勝手にできるとわかれば不法滞在し犯罪を行う人もいます。不法滞在者が住人のふりをして生活していれば、周囲の近隣住民も違和感を感じることなく受け入れてしまうでしょう。
実際に、外国人が空き家の住民になりすまし国際詐欺に使っていた事件もあります。犯罪グループが空き家を拠点として、オレオレ詐欺や架空請求詐欺などの特殊詐欺にも悪用されるケースも発生してます。
参照元:産経ニュース
他人の家に住み着くことは、刑法235条の2で規定される不動産侵奪という立派な犯罪行為です。
不法侵入が取り返しのつかない事態を招く前に、不法侵入を阻止する対策が必要になります。
空き家の不法滞在について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
不法投棄される
空き家の敷地内に、ゴミのポイ捨てや使わなくなった家財を不法に廃棄されるリスクがあります。
茨城県では人通りの少ない道路脇や空き地などを狙って不法投棄される事例が、2020年だけでも157件起きています。
参照元:読売新聞オンライン|鼻につく「腐敗臭」…空き地・道路脇に少量の産廃捨てて逃走
空き家の不法投棄は地域の景観に悪影響を与えるだけでなく、空き家所有者が責任を持って撤去しなければならない事態になります。
小規模なゴミの撤去であれば費用は数万円から十数万円程度です。一方で、家具や電化製品、大量の廃材などの大規模な不法投棄の場合、撤去費用は数十万円から百万円を超えることもあります。
これらの費用を空き家所有者が捻出しなければならないですし、危険物や有害物質が不法投棄されていた場合、専門家の作業になるため費用が追加で発生します。
このような事態を避けるためにも、空き家の防犯対策は必要です。
放火犯に狙われる
空き家は放火対象になるリスクが十分にあります。
空き家は人目が付きにくいので、放火犯には狙い目です。管理されていない空き家では、庭の雑草が生い茂っていたり、放置されたゴミがあったりと空き家であると周知されやすいです。
実際に空き家を対象にした放火事件があります。犯行動機にはストレス解消にと空き家を放火するケースもあります。
参照元:大学生逮捕、盗みに入った空き家に放火した疑い【埼玉新聞】
また、悪意ある放火でなくとも、偶発的な事故で火災になることもあります。それは、タバコのポイ捨てや配線トラブルなどです。
第三者によって生じた火災は、失火責任法によって基本的に空き家所有者が責任を負う必要はありません。
しかしながら、空き家所有者が放火を防止するための適切な管理を怠っていた場合は、空き家所有者の過失が認められる可能性があります。その場合、空き家所有者にも一定の責任があるとみなされます。
このような事態を回避するためにも、空き家の防犯対策が必要になります。
空き家の侵入を防ぐ!防犯対策5選
空き家の侵入を防ぐ防犯対策は5つです。
- 月に1回空き家の管理をする
- 防犯カメラを取り付ける
- 防犯グッズを活用する
- 空き家見守りサービス
- 24時間365日自宅警備!ホームセキュリティー
空き家の防犯対策を怠っていると、空き家が犯罪に使われたり犯罪を助長したりするだけでなく、空き家所有者に責任が追及されることもあります。加えて、空き家の管理を放置していたことでトラブルが起きた場合、近隣住民から非難されることもあるでしょう。
空き家所有者の負担を減らすためにも、事前に空き家の防犯対策を実施しておくことが必要です。
この章では、空き家の防犯に有効な対策をご紹介します。
月に1回空き家の管理をする
空き家を綺麗に保つためには、最低でも月に1回の掃除が必要です。
なぜなら、1ヶ月以上空くとゴミが増えますし、郵便物がポストに溜まることで空き家であると周囲に認知されやすくなります。おまけに、庭の手入れがされていないことも空き家認定されることにつながります。
加えて、空き家の壁のひび割れや害虫・害獣の侵入などに早く気付くこともできます。空き家の劣化にいち早く気付くことは、空き家の資産価値を守ることにもつながります。
近隣住民に空き家であることが広まると、それだけ放火であったり不法侵入であったり犯罪に悪用される事態を招くことになります。
自分で空き家掃除ができない方は、掃除業者に委託してでも最低、月に1回は空き家の掃除を行った方が良いでしょう。
空き家の掃除や空き掃除業者に関することについて、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
防犯カメラを取り付ける
「防犯カメラと監視カメラどちらがいいの?」と考える方もいるでしょう。
防犯カメラは、アラーム機能や動体検知機能を持っており、犯罪の抑止と検知を目的としています。
一方、監視カメラは高解像度の映像や遠隔操作機能があり、公共施設での運用効率を上げることを目的としています。
空き家の防犯装置には防犯カメラを選ぶ方が良いでしょう。録画機能もあり、犯罪が発生した際の証拠として映像を保存することもできます。
参照元:栃木 遺体遺棄事件 空き家近くの防犯カメラに「指示役」の姿
防犯カメラを購入する際は、以下のポイントがあります。
- 画質:高解像度(1080p以上)で鮮明な映像を撮ることが可能
- 夜間撮影機能:赤外線LEDを搭載で、夜間でも鮮明な映像を撮影可能
- 視野角:広角レンズ(100度以上)で広範囲をカバー
- ストレージ:クラウドストレージ、SDカード、またはネットワークビデオレコーダー(NVR)に保存できるタイプ
- モーション検知:動きを察知してアラートを送信する機能搭載
- 音声機能:双方向音声で警告することが可能
- 耐候性:防水機能搭載
7つのポイントを参考に防犯カメラを選ぶと良いでしょう。
多機能で防犯性に優れたモデルは、Arlo Pro 4、Nest Cam IQ Outdoor、 Ring Stick Up Cam Batteryなどです。是非、参考にしてください。
引用元:通販モノタロウ
防犯グッズを活用する
防犯カメラの設置以外の防犯対策には、以下のようなものがあります。
- 窓を強化ガラスなどに変更する
- 人感センサー付きライトを設置する
- 防犯ブザーを設置する
窓を強化ガラスなどに変更する
空き家の防犯対策として適した窓ガラスは4種類あります。
- 強化ガラス(テンパードガラス)
- 通常のガラスに比べて約4倍の強度を持ち、衝撃に強いガラスです。
- 防犯ガラス(合わせガラス)
- バッドやハンマーで叩いても貫通しにくく、耐熱性や防音性に優れているガラスです。
- ポリカーボネート板
- 軽量で高い耐衝撃性があり、透明なプラスチック素材でガラスの200倍の強度を持ちます。
- セキュリティフィルム
- 既存のガラスに貼り付けて使用できます。ガラスが割れても破片が飛びにくいので、簡単には貫通しません。
新しくガラスを取り換えるのであれば、強化ガラス、防犯ガラス、ポリカーボネート板から選ぶのが良いでしょう。
また、ガラスを変えるまでもないけど防犯対策がしたい方には、セキュリティフィルムでコストを抑えて防犯性を高めることができるのでおすすめです。
人感センサー付きライトを設置する
人感センサー付きライトは、人の動きを感知して自動的に点灯するライトです。
ライトが自動的に点灯するので、空き家に入ってきた不審者に対する抑止効果があります。暗闇でも、人の動きを察知できるので、人目が付きにくい夜間も侵入を防ぐ効果があります。
玄関や庭、駐車場などのに設置し、侵入の抑止力にすることができます。
人感センサー付きライトを購入する際は、以下のポイントがあります。
- 感知距離と角度
- 明るさ:ルーメン値(光の明るさを示す指標)が高いもの
- 電源方式:バッテリー駆動、ソーラー充電、電源コードの3タイプ
- 耐候性:防水性があるか
- 取り付けやすさ:専門知識がなくても設置が簡単なもの
- エネルギー効率:省エネで長寿命なものはLEDライト
おすすめの人感センサー付きライトは、電池式のMr. Beams MB360XT LED センサーライト、バッテリー内蔵のAMIR LED センサーライトなどです。是非、参考にしてください。
引用元:楽天市場
防犯ブザーを設置する
警報を鳴らす防犯ブザーには、侵入検知センサー・アラートシステムなどがあります。
侵入検知センサーは、空き家に設置すると、不法侵入を検知し警報を発したり所有者に通知したりすることができます。警報を鳴らすので、不法侵入の抑制になります。
所有者に通知の連絡がいくので、空き家に不審者が侵入したら直ぐにわかることがメリットです。
侵入検知センサーを購入する際は、以下のポイントがあります。
- 検知範囲:広範囲カバーか特定のエリアを監視するタイプ
- 検知方法:赤外線、超音波、レーザーなどタイプがある
- アラート機能:警報音やスマートフォンへの通知機能
- 設置方法:壁掛け型、天井取り付け型など
- 防水・防塵:屋外に設置する際の耐候性
- エネルギー効率:長寿命のもの
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おすすめの侵入検知センサーは、Risco Group WatchOUT Outdoor Detector、 Eve Motion Sensorなどです。是非、参考にしてください。
引用元:Apple
アラームシステムは、不法侵入や火災などの異常を検知して、警報を発し、関係者に通知することができます。
不法侵入だけでなく、火災やガス漏れのような異常事態も感知して警報を発することもできます。関係者に迅速に連絡が届くので、より早い対応を可能にします。
アラームシステムを購入する際は、以下のポイントがあります。
- システムの種類:有線、無線、ハイブリッドなどのシステムがあります
- センサーの種類:動体検知センサー、ドア・窓センサー、ガラス破壊センサーなど
- スマート機能:スマートフォン連携や、音声アシスタント対応
- モニタリングサービス
- アラート方法:サイレン、スマートフォン通知、警備会社通知などのアラート方法
- 拡張性:要に応じてセンサーやカメラを追加
おすすめのアラームシステムは、SimpliSafe Home Security System、ADT Pulseなどです。是非、参考にしてください。
空き家見守りサービス
空き家見守りサービスは、所有者の代わりに空き家を管理し守るサービスです。
空き家の定期的な巡回と点検をして、空き家の資産価値を守ります。また、防犯カメラのような物理的な防犯設備を配置して、異常がわかれば所有者にも連携します。
空き家見守りサービスを検討している方は以下のサービスを参考にしてください。
空き家のメンテナンスだけでなく、防犯対策もできるのが空き家見守りサービスの利点です。
24時間365日自宅警備!ホームセキュリティー
ホームセキュリティは、住宅やその周辺の安全を守り、不法侵入や犯罪から家を守ります。空き巣や不法侵入が多いエリアでは、空き家のホームセキュリティも必要になるでしょう。
ホームセキュリティには、物理的な防犯対策や人的監視が含まれます。
ホームセキュリティを検討している方は以下のサービスを参考にしてください。
空き家のある地域の治安が悪く、空き家をそのままにしておくのは不安と感じる方は、ホームセキュリティを検討すると良いでしょう。
放置している空き家に最もおすすめな防犯対策は売却
空き家を使用しておらず、手持ち無沙汰な状態であれば、空き家を売却する方法もあります。
空き家を売却することで、空き家の防犯対策から解放されます。加えて、空き家を住居が必要な人に活用してもらうこともできます。
空き家自体の価値は日々低下しますし、ある日急に資産価値が上がることはありません。
であれば、1円でも高く売れるうちに売却した方が高く売れます。早ければ早いほど良いでしょう。
おまけに、空き家に関する維持費やセキュリティ対策の費用が積み重なることもないです。お金だけでなく、手間暇かからない方法が売却です。
言ってしまえば、空き家に最もおすすめな防犯対策とも言えます。
空き家の売却方法2選
この章では、空き家売却の2種類の方法である「仲介」と「買取」についてご紹介します。
仲介と売却の違いについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
築浅で立地が良ければ仲介業者に売却を依頼する
仲介とは、不動産業者が買い手と売り手の間に立って取引をサポートするサービスです。仲介では、不動産業者が空き家所有者の代わりに、新たに買い手を探してくれるというメリットがあります。
しかしながら、空き家を仲介で売りに出すこと自体に需要がありません。
仲介で住居を探す人は、長期的に住むことを想定しています。よって、比較的きれいで築年数が経っていない家が好まれます。
ですので、築年数が古く、建物が劣化しているのが目に見える空き家は仲介では好まれません。
下記の「家を購入するときの築年数」に関するアンケート調査でも、築20年以内と回答した方は全体の約8割を占めています。
そのため、空き家だと知った時点で、不動産業者に仲介を断られることもあります。
実際に、弊社では他社に「きれいにしないと売れない」と言われ悩んでいたというお客様の空き家を買取した実績もございます。弊社ではどのような状態の空き家も査定しますし、買取を行っています。
築古で立地が悪ければ専門の買取業者に売却する
使っていない空き家は、不動産業者に買取してもらい現金化する方法がおすすめです。
なぜなら、仲介よりも依頼者と業者間だけのやりとりですし、空き家を買い取るというシンプルな手順で完結するからです。
空き家は所有しているだけで維持費や税金など維持するのにお金がかかりますし、防犯対策の費用もかかります。
加えて、空き家自体の価値は日々劣化することで、下がり続けています。
空き家を1円でも高く売りたいのであれば、1日でも早いことに越したことはありません。空き家に関する維持費がかからない上に、使わない空き家を現金化できます。
しかし、空き家を売却するには、一般の不動産業者では買取を拒否されることもあります。
「空き家の劣化が酷い」、「空き家の立地条件が悪い」など悩み、空き家の買取を依頼すること自体に躊躇してしまっている方もいるかもしれません。その場合、空き家専門の不動産買取業者に依頼すれば心配不要です。
弊社株式AlbaLink(アルバリンク)は、空き家を積極的に買い取っている不動産買取業者です。
「他社で断られた」という空き家の買取実績があります。もし、別の買取業者に断れて、空き家の買取依頼をすることに億劫になっている方がいましたら、弊社にお問い合わせください。
弊社では無料相談・無料査定を専門のスタッフが行っておりますので、空き家の買取に興味のある方はお気軽にお話しください。
>>【放置されていた空き家でも高額売却!】無料で買取査定を依頼する
まとめ
本記事では、空き家の防犯対策の必要性や具体的な防犯対策についてご紹介しました。防犯に適したカメラや窓ガラスなどの物理的な対策だけでなく、防犯サービスについてもお伝えしました。
ただ、放置している空き家を所持することは維持費が積み重なるだけで、負担やリスクを自分でもっている状態です。そのような状態よりも、必要のある方に空き家を有効活用してもらう方がよいのではないでしょうか。
だからこそ、放置している空き家はに最もおすすめな防犯対策は売却です。
「今は使っていなくてもいずれ使うかもしれない」、「思い出がある家を持っておきたい」など思い、空き家売却に戸惑いがあるかもしれません。
空き家の買取を依頼するのであれば、空き家専門の買取業者に頼むことがおすすめです。
なぜなら、専門の買取業者は、空き家を再生・商品化し、活用するノウハウが充実してます。
その中でも、実績がしっかりとある買取業者を選んで、相場よりも高い金額で空き家買取を依頼する方がよいでしょう。
弊社株式会社Albalink(アルバリンク)も、年間相談実績が6,500件以上の空き家に強い専門の買取業者です。無料相談・無料査定は随時行っております。
まずは気軽に空き家のことを相談したいとお考えでしたら、専門のスタッフがスムーズに対応いたします。空き家に関することは何でもお話しください。
「些細なことが気になっている」という方もご相談いただければ、弊社は全力でご対応いたします。空き家の査定だけでもとお考えでしたら、無料査定にご依頼ください。