空き家の雑草を放置する5つのリスク
空き家の家屋の心配をする人はいても、雑草の管理を気にする人は多くないかもしれません。
しかし空き家の雑草を放置すると、以下のリスクがあるため注意が必要です。
- 特定空き家に指定される
- 近隣の迷惑になりトラブルに発展する
- 空き巣に狙われやすくなる
- 放火のターゲットにされる
- 害虫や害獣の被害が拡大して苦情が来る
特に所有する空き家が住まいから遠い場合、「そのうち処理すればいいや」と草刈りを後回しにしていると、知らないうちに雑草が成長して手に負えなくなる可能性もあります。
手遅れになる前に、このあと解説するリスクを踏まえて対処しましょう。
特定空き家に指定される
空き家の雑草を放置する1つ目のリスクは「特定空き家」に指定され、高額な税金や費用が生じることです。
2015年5月に施行された「空家等対策特別措置法」では、「特定空き家」が以下のように定義されています。
「特定空家等」とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家等をいう。
令和5年12月に法改正があり、特定空き家の予備軍である「管理不全空家」についても、市区町村からの指導・勧告の対象となりました。
管理不全空家や特定空家として指導・勧告の対象となるのは、以下の状態です。
(イ)そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
(ロ)そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
(ハ)適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
(二)その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
引用元:国土交通省「管理不全空家等及び特定空家等に対する措置に関する適切な実施 を図るために必要な指針(ガイドライン) 」
もし空き家を放置し管理不全空家や特定空家に指定されると、所有者に多大な費用が発生する恐れがあります。
まず自治体から改善するよう「勧告」を受けると、「住宅用地の特例措置」による固定資産税の優遇措置が適用されなくなるため、固定資産税が最大6倍に跳ね上がります。
さらに自治体の「命令」に応じなければ50万円以下の罰金が科せられ、それでも家の補修や処分をしなければ「行政代執行」で家を強制解体され、否応なく解体費用を請求されてしまうのです。
空き家に対する行政の処分は厳しくなる一方のため、高額な税金や費用の負担を回避したいなら雑草の処分が不可欠です。
なお空き家を放置するリスクと特定空家については、以下の記事でも詳細に解説していますので参考にしてください。
近隣の迷惑になりトラブルに発展する
空き家の雑草を放置すると、近隣迷惑になりトラブルに発展する可能性が高まります。
庭の雑草を放置していると、雑草の種が近隣に散らばって広がる可能性があるだけでなく、伸びた雑草で見通しが悪くなり周囲の景観を損ねてしまいます。
さらに見た目が鬱蒼としている家はゴミの不法投棄を招きやすく、ゴミの悪臭で周辺住民にさらに迷惑がかかってしまうでしょう。
もし不法投棄がエスカレートして粗大ゴミや産業廃棄物が投棄されたら、家の所有者の責任で処分しなければなりません。
さらに景観悪化や不法投棄、悪臭が周辺地域のイメージダウンにつながり、地域の家や土地が売れなくなって地価が下落していまいます。
雑草が原因で隣人とトラブルが生じると、空き家を売るときに悪い噂が立ち、売却価格も下がってしまうでしょう。
今すぐ空き家を手放すのでなければ、近所とトラブルにならないよう、定期的な手入れと近隣への配慮が必須です。
なお空き家にまつわるトラブル事例については、以下の記事で詳しく解説しています。
空き巣に狙われやすくなる
空き家を長く放置すると、伸びた雑草で家の視界が悪くなるため、空き家とその周辺で空き巣が発生しやすくなります。
雑草が伸びている家は「手入れをしている様子がない=人が出入りしていない」と思われ、空き巣に目を付けられるのです。
さらに侵入時や逃走時に雑草で近隣住民や通行人に見つかる可能性が低いため、ますます空き家と周囲の家が空き巣に遭いやすくなってしまいます。
空き巣だけでなく、鬱蒼とした空き家は不法侵入者が住みついたり、犯罪者のアジトにされたりするケースもあるため、雑草の放置は危険です。
放火のターゲットにされる
人気がなく雑草を放置している空き家は、放火のターゲットにもなってしまいます。
空き家への放火は周囲から見つかりにくいだけでなく、雑草が茂った状態だとタバコのポイ捨てのような小さな火種でもすぐに燃え広がってしまい、被害が大きくなってしまう可能性が高いです。
空き家だと「どうせ誰も住まないから」と火災保険に入っていないケースも多く、周囲に延焼して高額な損害賠償を請求された場合には、所有者が支払えなくなるリスクがあります。
雑草の放置は自ら放火と延焼を招いていると言っても過言ではありません。
なお、空き家にも火災保険が必要な理由については、以下の記事で詳細に解説しています。
害虫や害獣の被害が拡大して苦情が来る
空き家の雑草を放置していると、害虫や害獣の被害による苦情の原因になります。
人が住んでいない家屋には蚊や蜂、ムカデなどの害虫が住み着きやすく、さらに雑草が茂ったことで湿気がこもった家屋の状態は、いっそう害虫が好む環境です。
空き家の害虫が増えれば近隣の庭や家に拡がり、苦情につながる可能性が高まります。
害虫は病気やアレルギー物質を持っているケースも多く、近隣の小さな子どもがいる家庭では心配の種が増えてしまうでしょう。
雑草が茂っていると、ネズミや野鳥、野良猫などの害獣も空き家に住み着きやすく、鳴き声や糞、病原菌により周辺環境も悪化してしまいます。
害虫と害獣による被害が、近隣住人の我慢の限度を超えたレベルに至ると、クレームに留まらず損害賠償を請求される可能性もあるため、「たかが雑草ごとき」と油断は禁物です。
空き家の雑草を処理する2つの方法
空き家の雑草の放置にはリスクしかないことが、おわかりいただけたのではないでしょうか。
もし空き家を維持するのであれば、庭の雑草は適切な方法で処理が必要です。
ここから空き家の雑草を処理する2つの方法を紹介します。
- 自分で空き家の雑草処理を行う
- 専門業者に空き家の雑草処理を依頼する
自分で空き家の雑草処理を行う
空き家の雑草を処理する1つ目の方法は、雑草処理を自分で行うことです。
DIYでの雑草処理は、費用をかけずに雑草を処理したい場合や、打ち合わせをせず好きなタイミングで行いたい場合におすすめです。
雑草を処理する際のポイントは、処理した後に雑草が生えてこないよう、茎を切らず根が千切れないように引き抜くことです。
雑草は生命力が強いため、根が残っていると根絶できず、根本的に対策しなければすぐまた生えてきます。
場所によって刈り方にムラがあったり、時間が足りず草刈りを中断したりすると、防草効果が半減してしまうため注意が必要です。
庭木の剪定や伐採も可能な範囲で行う
空き家の問題は雑草だけではなく、伸びた庭も環境悪化や隣家への加害につながるため、状態によっては庭木の処理も必要です。
空き家になってから庭木が大きく成長していたなら、剪定もしくは伐採を検討し、特に木が病気になっている場合や、枯れて倒れる危険がある場合、電線に掛かっている場合には早急な伐採が必要です。
庭木を剪定・伐採する際には以下の点に注意しましょう。
- 剪定後の枝や葉が隣家の敷地に落ちないよう配慮する
- 枝が大きく越境している場合は、近隣住民へ事前に剪定作業を予告しておく
- 枝葉が落ちると想定される場所に人がいないか・壊れ物がないか確認する
DIYで選定する際には、大きな枝で隣家を傷つける恐れがあるほか、葉の茂った枝が重く支えきれないかもしれません。
伐採作業にはチェーンソーのような専門機材が必要となり、慣れない人が使うと重大な事故を起こすリスクもあります。
専門家の話では、未経験者が無理なく伐採できる木の大きさの目安は「高さ3m・幹の直径20cm以内」で、それ以上は素人にはリスクが高いので、専門事業者に頼むのがベストです。
足場が悪い箇所や電線が近くにある箇所も伐採に危険がともなうため、専門家に依頼しましょう。
なお伐採費用の相場は以下のとおりです。
- 伐採費用:8,000円〜2万円(高さ3m〜5m)
- 伐根費用:2万円〜3.3万円(幹回り31cm〜50cm)
庭木も雑草と同様に定期的な点検・手入れが必要で、成長速度を考えると少なくとも年1回は庭木の伸び具合をチェックする必要があります。
専門業者に空き家の雑草処理を依頼する【費用は?】
空き家の雑草を放置しているうちに「自分では手に負えないほど伸びてしまった」「雑草の量が増えすぎて処理に着手したが終わりが見えない」と感じる方もいるでしょう。
その場合、空き家の雑草の草刈りを専門業者に依頼すれば、自ら時間と労力を使わずに雑草を刈り取ってもらえるほか、以下のメリットもあります。
- プロのため作業の品質が高い
- 作業や移動の時間と労力を省ける
- 怪我や虫刺され、熱中症のリスクを回避できる
専門の知識と技術を持つプロなら、素人よりも効率よく安全に除草でき、刈った草の処分も依頼が可能です。
空き家が家から遠い人にとって、自分で出向かずに済む恩恵も大きいでしょう。
一方で、草刈り代行の依頼には以下のデメリットもあります。
- 費用がかかる
- 業者にスケジュールを合わせる必要がある
- 料金設定がわかりにくい
業者により料金設定は異なり、おおむね以下の基準で費用が決まる場合がほとんどです。
- 面積単位(1㎡または坪あたり)
- 時間単位(1時間または1日あたり)
- 除草した量(処分する草の量)
敷地の広さや雑草の状態もよりますが、庭の草刈りにかかるトータル費用は50㎡で7.5~2.5万円程度で、業者によっては出張費用が別途加算されます。
庭の形状や傾斜によっても料金が異なり、例えば斜面だと作業難易度が上がるため料金も高額です。
雑草は時間が経つとまた生えるため、草刈りは定期的に行わなければならず、雑草の成長速度を考えると少なくとも年に2~3回は草刈り代行への依頼が必要です。
【補足】他人の空き家の雑草を勝手に処理するのはNG(市役所に相談を)
この記事を読んでいる方の中には「隣の空き家の迷惑な雑草を刈り取りたい」と思っている方もいるかもしれません。
しかしたとえ空き家でも、隣人が敷地の雑草や庭木を勝手に処理するのはNGです。
隣人から空き家の所有者に対し「侵食した雑草を刈り取ってしてほしい」と依頼はできますが、自ら空き家の草刈りをすることは法律上禁止されています。
もし隣人が勝手に刈り取ってしまうと、他者所有物に対する「器物損壊罪」に問われる可能性があるため注意が必要です。
迷惑をこうむっている隣人ができることは、以下の3つです。
- 所有者に苦情を言う
- 連絡先がわからない場合は近所を当たって調べる
- 所有者不明の場合や処分依頼に応じてもらえない場合は市役所や地方公共団体に相談する
所有者が不明な場合や、刈り取りを依頼しても応じてもらえなかった場合は、市役所に相談し、役所から所有者へ指導してもらいましょう。
このように空き家の雑草を放置した所有者はある日突然、役所や地方公共団体から雑草の処分を迫られる可能性があります。
そうならないためにも、日頃から雑草や庭木の状態を定期的に確認し、処分しなければなりません。
空き家の雑草対策6選【根本解決するなら売却の一択】
所有する空き家が住まいから遠い場合や、草刈りするには庭が広すぎる場合など、定期的な草刈りが難しいケースもあるでしょう。
そこで今後雑草の処分に悩まされずに済むよう、根本的な雑草対策を紹介します。
- 砂利を敷く
- 防草シートを敷く
- 除草剤をまく
- グランドカバーを行う
- 管理会社に委託する
- 空き家ごと売却する
結論からいうと、空き家の雑草問題を根本的に解決できる最善で唯一の手段は、6つ目の「空き家事売却する」です。
その根拠はこのあと詳しく解説します。
砂利を敷く
1つ目の根本的雑草対策は、砂利を敷くことです。
雑草は日光に当たれば当たるほど伸びてしまいますが、砂利を敷けば日光が遮られるため、雑草の成長を抑えられます。
砂利は20kg2,500円前後と比較的安価に入手でき、必要な砂利の量(kg)は「面積(㎡)×厚み(cm)×20」で求められます。
業者に頼むと雑草駆除や整地込みで30㎡で9万円~12万円ほどが目安です。
自力で砂利を敷く場合、事前に生えている雑草を除去しておくことが前提で、雑草の量によっては除去後に除草剤を撒いておくほうがよいでしょう。
雑草予防のためには、砂利を40mm~50mmの厚さに均一に敷くことが重要で、平らに敷くためには事前に整地が必要です。
DIYで効果的に砂利を敷くためには、相当な手間と時間、技術が必要といえるでしょう。
防草シートを敷く
2つ目の雑草対策は、雑草が生えないよう防草シートを敷くことです。
砂利と同様、シートを敷くことによって日光を遮断し、雑草の繁殖を防ぐ効果が期待できます。
砂利と比べて隙間なく地面を覆えるため、日光の遮蔽効果が高く雑草の成長を抑えられるものの、コストも砂利より高めです。
防草シートの価格は防草効果や耐用年数により異なり、2~3年ごとに張り替えても安く済ませたいのか、一度張ったら10~15年張り替えずに済ませたいかによって選択が変わります。
安くあげる代わりに2~3年に1回張り替えても構わなければ、100均やホームセンターの織布系シートで済み、一度張ったら10~15年張り替えたくないなら、500~800円/㎡前後の高密度不織布素材などがよいでしょう。
DIYで防草シートを敷設するためには、上記のほかにシートを留めるピンや粘着テープ、工具が必要で、その費用もかかります。
防草シートを敷くのも事前の雑草除去が前提で、根が残っていたら防草効果が半減するほか、シートに隙間があると雑草が生えてしまうなど、根本的に対策するにはかなりのコツが必要です。
砂利と同様、DIYでの防草シート敷設も手間と時間をかけられる方に限定されるでしょう。
除草剤をまく
3つ目の雑草対策は、除草剤で根元から雑草を除去することです。
除草剤には液体タイプと粒材タイプがあり、雑草の生え方や伸び具合によって使い分けます。
液体タイプは、伸びた葉や茎に直接散布して枯らす除草剤で、速効性が高く、すでに生えてしまった雑草に対して効果的です。
雑草の背丈が高い場合には、液体タイプの除草剤を使うとよいでしょう。
ただし持続性はあまりなく、雑草の予防には向いていません。
一方、粒剤タイプは土に混ぜて使用し根元から雑草を枯らすため、効果が6ヶ月程度長続きします。
雑草の繁殖を予防したい場合や、一度撒いたらしばらく撒きたくない場合、まだ雑草がほとんど成長していない場合は、粒剤タイプがよいでしょう。
一般的な除草剤にかかる費用は、14円/㎡程度が目安です。
ただし液体・粒剤ともに除草剤には毒性があるため、使用にあたっては近隣住民への健康被害も考慮しなければなりません。
特に近所にお子さんやペットがいる場合は要注意です。
グランドカバーを行う
4つ目の雑草対策は、グランドカバーで庭を覆うことです。
グランドカバーとは植物で地面を覆うことで、雑草の生える余地を無くして庭の手入れ負担を軽減する効果があります。
グランドカバーには自然のグリーンカーペットによる癒し効果があり、土壌流出を防止し周辺環境の改善にもつながります。
グランドカバーによく使われるのは「クラピア」「ダイコンドラ」「セダム」「クローバー」のほか「クリーピングタイム」などのハーブで、費用の目安は1,500円~3,000円/㎡前後です。
雑草の繁殖を防ぎ見栄えも良くなるグランドカバーですが、雑草と同様に繁殖力が強く、放っておくとどんどん伸びてしまう点がデメリットです。
グランドカバープラントは伸びた部分を切らないと、病害虫の発生にもつながるため、まったくの手入れ不要という訳にはいきません。
管理会社に委託する
「仕事が忙しくて雑草の手入れをする時間がない」「空き家が遠方のため行き来の交通費が負担」などの理由で、空き家の管理が難しい場合は、空き家を管理してくれる業者に委託するのも方法の1つです。
空き家管理会社には以下のことを依頼できます。
- 郵便物の確認と整理
- 水道メーター異常や水漏れのチェック
- 屋内外の清掃
- カビや傷み、雨漏りのチェック
- 雑草や庭木、外壁や瓦の状態チェック
- 庭木や雑草の処理、剪定
空き家管理会社なら雑草と空き家をまとめて管理でき、家の状態を適切に保ちながら近所や周辺への迷惑も回避できます。
空き家管理サービスの料金相場は月額5,000円~10,000円前後ですが、業者によって作業範囲や料金設定が異なるため、依頼できる作業内容を十分調査してから依頼しましょう。
誰も住まない空き家に毎月の管理費をかけるか、雑草が伸びるたびに先述の草刈り代行を依頼するか、いずれにしても固定的な管理費がかかる覚悟が必要です。
なお空き家のメンテナンス方法と管理会社の選び方については、以下の記事で詳細に解説しています。
空き家ごと売却する
空き家が居住地から遠かったり、空き家の管理費用を捻出できなかったりして、空き家を手放したいと考えている方もいるでしょう。
その場合は、空き家ごと売却するのも1つの方法です。
空き家を売却する方法には以下の2つがあります。
- 仲介業者に売却を依頼する
- 専門の買取業者に売却する
それぞれに向き不向きな空き家のタイプがあり、向かない売却方法を取ると相場よりも安く売ってしまうことにもなりかねません。
空き家のタイプごとに向いている売却方法をこのあと解説します。
なお空き家の売却方法については以下の記事で詳細に解説しています。
築浅で立地が良いなら仲介業者に売却を依頼する
雑草の茂った空き家が築浅で立地が良い場合は、仲介業者に売却を依頼すると、空き家を高く売却できるのでおすすめです。
仲介業者は、家を売りたい人と買いたい人の間を取り次ぎ、契約の成立をサポートすることが仕事です。
仲介業者が売却したい空き家の広告や宣伝などの売却活動をしてくれるため、売主にとっては個人で買い手を探すよりも効率良く、高く買ってくれる相手を見つけられます。
ただし仲介で空き家を高く売れるのは、家の条件が良く買い手の需要がある場合に限定されます。
というのも仲介業者は契約成立の成功報酬である仲介手数料を収益源としているため、買い手の需要が低く売れそうにない物件は、販売に注力しないか、仲介を断られる可能性が高いのです。
居住目的で家を買う一般の買主に敬遠され、仲介を断られやすい家の特徴は以下のとおりです。
- 築年数が進み老朽化している
- 庭が荒れていて内覧時の印象が悪い
- 旧耐震基準で建てられている
- 最寄駅から徒歩10分以上かかる
- 近くにスーパーや公共施設がない
- 市街化調整区域にある
とくに、最寄り駅から遠い・周辺施設が充実していないなど立地条件は居住用物件では敬遠されがちです。
弊社が行った「家の購入で優先したこと」についてのアンケート調査でも、6割以上の方が立地条件を最重要と考えていることがわかります。
立地をはじめ、需要が低い条件に該当する空き家は、次項で解説する専門の買取業者へ売却しましょう。
築古で立地が悪いなら専門の買取業者に売却する
売りたい空き家が築古で立地が悪い場合は、専門の買取業者に直接売却するのがおすすめです。
築古物件や空き家を専門に扱う買取業者なら、雑草の茂った築古の空き家でもそのままの状態で買い取ってくれます。
仲介と異なり、専門の買取業者が悪条件の家をそのまま買い取れる理由は、リフォーム前提で物件を買い取り、居住目的の一般個人でなく事業者などへ再販できるためです。
さらに買取では業者が直接空き家を買い取ってくれるため、売主は買主を探す必要がなく、売却に時間がかからない点も仲介との違いです。
ただし買取にも1点だけデメリットがあり、リフォーム費用を物件価格から差し引くため、売却価格は市場相場の6~8割前後になります。
逆にいうと、家を売るために自分でリフォームする必要がないということです。
さらに買取業者の中でも販路が豊富で高コスパのリフォーム方法を知っている業者であれば、雑草の茂った空き家であっても高値での買取が期待できます。
とはいえ、すべての不動産買取業者が雑草の茂った空き家を高値で買い取れるわけではありません。業者ごとに得意分野や物件の活用方法が異なるので、買取価格にも差がつきます。
なお買取業者の賢い選び方については 【特徴別】空き家買取業者30選!あなたにベストマッチする買取業者をご案内でも詳しく解説しているので参考にしてください。
弊社アルバリンクでは、空き家の無料査定を24時間365日受け付けています。
弊社は誰も買わないような築古の家や事故物件、再建築不可物件など、仲介業者に断られた物件でも多数買い取ってきた実績があります。
雑草の茂った空き家の処分にお困りでしたら、ぜひ一度弊社アルバリンクの無料査定をご利用ください。
>>【雑草だらけの空き家でも高額売却!】無料で買取査定を依頼
まとめ
今回は空き家の雑草の処理方法と根本的対策、高く売却方法について詳しく解説しました。
雑草が伸び放題の空き家を放置すると、近所迷惑や環境・治安の悪化につながるため、完全に除草するか家ごと売却するかのどちらかの方法を取るしかありません。
しかし雑草を自分で処理するには多くの手間と労力が必要で、業者に管理や草刈り代行を依頼すると定期的な料金支払いが必要です。
誰も住まない家を所有しているだけで、毎年の固定資産税も発生してしまいます。
そうかといって家が築古の場合、売却したくても家の価値はほぼゼロで、買いたい人はいるとは思えません。
このような雑草だらけの家を売却するなら、おすすめの方法は専門の買取業者による買取です。
専門の買取業者であれば、庭の雑草が伸び放題でも、築年数が経過して価値が下がった家でも、そのままの状態でスピーディに買い取ってくれます。しかも解体費用も仲介手数料もかからず、リフォームも不要です。
雑草が茂った家は劣化が進みやすく、売却が遅れれば遅れるほど不動産としての価値は減少します。
買取業者に買取を依頼して素早く現金化し、固定資産税の支払いや家の管理と雑草の処理から解放されましょう。
なお弊社、アルバリンクは庭の荒れた空き家の買取の実績が多い専門の買取業者です。
築古の家や空き家、再建築不可物件など、一般の買い手に敬遠される不動産を多数買い取ってきた実績があります。
また、築年数が進み雑草が伸び放題の家であっても、商品化するノウハウを持っているため高額買取が可能です。
「雑草が伸び放題の家をできるかぎり早く高値で売却したい」とお考えの方はぜひ一度弊社へご相談ください。