共有不動産にかかる消費税とは?定義や課税対象、計算方法についてわかりやすく解説

共有名義不動産

「賃貸経営をしている不動産を兄弟で相続したんだけど、消費税って課税されるの?」
「事業をしている不動産を共有で所有しているんだけど、消費税の課税割合はどう決まるの?」

賃貸経営など、事業を行っている不動産を兄弟や親族などと共有で相続や継承した場合、消費税の課税について疑問に思う方もいるでしょう。

基本的に事業の課税売上高が1000万円を超えた場合は消費税が課税されます。
しかし、共有名義の場合は相続の仕方や持分割合によって課税されるか否かが変わってきます。

そこでこの記事では以下の内容をお伝えします。

この記事を読めば、共有不動産の消費税の納税義務が自身にあるのか、ないのか、あるとしたらいくらになるのかわかるようになります。
また、共有不動産で事業をしている場合のインボイス制度への対応についても解説します。

「共有不動産で事業をしているけれど消費税の課税が不安」「インボイス制度への対応がよくわからない」という方は、ぜひご確認ください。

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共有不動産の売上が1000万円以上の場合は消費税が課税される

被相続人より事業を行っている不動産を共有名義で相続または承継した場合、課税期間基準期間のにおける課税売上高(事業収入など)が1000万円以上の場合、相続人に消費税が課税されます。
逆をいえば、1000万円未満の場合は納税義務が免除されるということです。

参照元:消費税のしくみ|国税庁

課税期間
納付すべき消費税額の計算の基礎となる期間のこと。原則として、個人事業者は暦年(1 月1日から12月31日まで)、法人は事業年度(税務上の対象となる期間。3月決算の会社が多い)を指す
基準期間
個人事業者についてはその年の前々年、法人については、原則として、その事業年度の 前々事業年度を指す
課税売上高
消費税が課税される取引 の売上金額(消費税及び 地方消費税を除いた税抜 金額)のことと、

そのため、相続または承継などによって共有不動産を取得した場合は、自身の課税売上高だけでなく、被相続人の課税売上高が消費税の納税義務の有無に該当するかどうかを見極めることが重要です。

自身が事業を行っておらず、納税義務がなくとも、被相続人の事業を継承することで納税義務が発生することもあるからです。

次項ではそうしたケースについて詳しく解説します。

相続人の納税義務が免除されないケース

相続人が事業を行っていない場合、課税売上高もないため、本来消費税の納税義務はありません。

しかし、被相続人から事業用の不動産を相続し、かつ、その不動産の基準期間における課税売上高が1000万円を超える場合、相続人に納税義務が発生します。
上記の場合は、先述した納税義務の免除が適用されないということです。

ですから、自身の状況にかかわらず、課税売上高が1000万円超の事業を継承した場合は消費税が課税される可能性が高いと思っておきましょう。

とはいえ、課税売上高がいくらか、自身にいくら消費税が課税されるかなど、一般の方が正確に把握するのは困難です。
そのため、事業用の共有不動産を相続した際は、早めに税理士などの専門家に相談することをお勧めします。

【具体例付】共有不動産の消費税が課税される場合・されない場合

前章で、共有不動産の消費税の概要について理解していただいたところで、この章では具体例をあげて、共有不動産の消費税が課税される場合、されない場合について解説します。

消費税が課税される具体例

事業を行っている共有不動産を相続し、消費税が課税されるケースを具体例を挙げて説明します。

【条件】

父親(被相続人)から兄弟(2名/相続人)へ、年間賃貸料収入900万円の不動産Aと年間賃貸料収入700万円の不動産Bを相続し、兄が全て承継した

上記の場合、相続人である兄の課税期間にかかる基準期間における課税売上高が1000万円を超えます((A)900万円+(B)700万円=合計1,600万円)。

そのため、兄は相続のあった日の翌日から課税事業者として消費税を納める対象に該当します。

課税対象になる場合の具体例

このケースの場合は、兄の単独名義での相続であるため話がわかりやすいと思います。
そこで、次項では兄弟で共有で相続した場合について解説します。

消費税が課税されない2つの具体例

事業用の不動産を兄弟で共有で相続した場合、消費税の納税義務が発生するかどうかは、課税売上高の金額や、兄弟それぞれの持分割合などによって変わってきます。

ここでは共有名義で相続し、結果的に消費税が課税されないケースについて、具体例を挙げて紹介します。

相続した複数の不動産を兄弟で持分割合で分割継承する場合

【条件】

父親(被相続人)から兄弟(2名/相続人)へ、年間賃貸料収入900万円の不動産Aと年間賃貸料収入700万円の不動産Bを相続し、兄弟で持分割合(1/2ずつ)で分割して承継した

この場合、共有名義の不動産の課税売上高は1600万円((A)900万円+(B)700万円)となります。

この1600万円を兄弟で持分割合(1/2ずつ)で分けるということなので、兄弟それぞれの課税売上高は800万円となり、納税義務は発生しません。

参照元:消費税法施行令第二十一条(相続があつた場合の納税義務の免除の特例)

課税対象にならない場合の具体例

ただし、課税売上高が2棟で2000万円を超えていた場合は、1/2で分割しても1000万円を超えるため、兄弟とも納税義務が発生します。

なお、相続時の共有持分の決め方などについては以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

【共有持分の割合の決め方】物件購入時と相続時の2パターンを徹底解説!
物件の購入時・相続時における共有持分の割合の決め方を詳しく解説します。共有持分の割合を適当にすると税金や住宅ローン控除などで損をする恐れがあるので、きちんと決めるようにしましょう。

相続した複数の不動産を1棟ずつ相続した場合

【条件】

父親(被相続人)から兄弟(2名/相続人)へ、年間賃貸料収入900万円の不動産Aと年間賃貸料収入700万円の不動産Bを相続し、兄が不動産Aを、弟が不動産Bを継承した

この場合、兄弟の課税売上高はそれぞれ900万円と700万円となり、いずれも1000万円未満のため、どちらも納税義務は発生しません。

☆画像877

ただし、A・Bの不動産のどちらか、もしくはともに課税売上高が1000万円を超えていた場合は、兄弟どちらか、もしくは両者ともに納税義務が発生します。

ここまで説明した2例からもわかるように、事業用の不動産を共有で相続した場合、消費税の納税義務が発生するかどうかは被相続人の課税売上高と、相続の仕方によって変わります。

ですから、自身に納税義務があるのかどうかを知りたい場合は、被相続人の課税売上高と、相続した結果、自身の課税売上高はいくらなのかの2点を確認しましょう。

被相続人の課税売上高が1000万円未満の場合は相続の仕方に関わらず、納税義務は発生しませんが、1000万円を超えている場合は相続の仕方によって、納税義務が発生する可能性があります。

共有不動産のインボイス制度対応について

2023年10月よりインボイス(適格請求書)制度が始まりました。

インボイス制度
適用する税率や税額の記載を義務付けた請求書「インボイス(適格請求書)」を保存しておくことで消費税の仕入額控除(売上にかかる消費税から仕入れにかかる消費税を控除することお)を受けることができるようになる制度

参照元:インボイスとは|政府広報オンライン

では、事業用の不動産を適格請求書発行事業者と、それ以外の事業者(免税事業者)が共有していた場合、適格請求書の発行はどのように発行すればいいのでしょうか。

適格請求書発行事業者
適格請求書(インボイス)を発行するために、税務署の審査を受けて登録される事業者のこと
免税事業者
消費税の申告や納付を免除されている事業者のこと。 前々年度の課税売上高が1,000万円以下の事業者が該当する

上記の場合、適格請求書発行事業者は、不動産の所有割合に応じて適格請求書を発行しなくてはいけないと、国税庁では定めています。

参照元:国税庁のインボイスに関するQ&A

☆画像878

ですから、もし自身が事業用の共有不動産を所有しており、適格請求書発行事業者である場合、他の共有者が免税事業者であっても自身の持分に関しては適格請求書を発行するようにしましょう。

まとめ

親などから事業を行っている共有不動産を相続や事業承継した場合、課税期間に係る基準期間における課税売上高が1,000万円を超えると、相続人に消費税が課税されます。

納税義務の発生有無は、相続人の基準期間における課税売上高だけでなく、被相続人の基準期間における課税売上高によっても変わってきます。

被相続人のの課税売上高によっては、相続人が相続時に事業を行っていなくても、納税義務が発生する場合があります。

また、事業用の不動産を共有名義で所有しており、自身が適格請求書発行事業者の場合は、共有者が免税事業者であっても、自身の持分に関しては適格請求書(インボイス)を発行する必要があります。

とはいえ、共有不動産の納税義務やインボイスに関しては、一般の方が自身で判断するのは難しい面もあるため、不明点がある場合は早めに税理士などの専門家に相談するようにしましょう。

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監修者
株式会社AlbaLink代表取締役の河田憲二です。同社は空き家や事故物件などの売れにくい不動産の買取再販を行う不動産業者です。同社が運営しているサービスサイトである「訳あり物件買取プロ」の運営者も務めています。同社は東京証券取引所東京プロマーケット市場にも上場している不動産会社になります。

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