【前提】借地権でも売却可能
前提として、借地権であっても通常の不動産と同様に売却できます。
建物の所有を目的として地主から土地を借りる権利のこと
土地の所有権そのものは地主にありますが、借地権も法律で保護された財産です。
そのため、所定の手続きを踏むことで売却できます。
借地権の主な売却先は、以下の3つです。
- 地主
- 一般の第三者
- 専門の不動産買取業者
ただし、売却先によって売却までの期間や手続きの難易度、売却相場が異なります。
次章では、それぞれの売却方法と価格相場について詳しく解説します。
借地権を買取してもらう3つの方法と売却相場
借地権の売却先には、地主、一般の第三者、専門の不動産買取業者の3つがあります。
各売却方法の相場や特徴は以下の通りです。
| 売却方法 | 売却相場の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 地主に売却する | 更地価格の 50%程度 | ・高く売れる可能性がある ・地主に買取の意思が必要 |
| 一般の第三者に売却する | 更地価格の 20~50%程度 | 住宅ローンの審査が通りにくいため 買い手を見つけるのが困難 |
| 専門の不動産買取業者に売却する | 更地価格の 10~30%程度 | ・売却額は低めになる ・買主を探す手間がない ・地主との交渉を業者に一任可能 |
地主に売却する:更地価格の50%程度
借地権の地主への売却は、高値で売れる可能性が高い有力な選択肢です。
地主が買主となる場合、売却相場は「更地価格の50%程度」が目安となります。
地主への売却価格の相場が高いのは「借地権を買い取ることで土地を完全な所有権にし、資産価値を引き上げられる」特別な付加価値(限定価格)があるためです。
底地と借地権の合体など、特定の相手と取引することで互いにメリットが生まれ、相場より高くなる特別な価格
参照元:国土交通省「不動産鑑定評価基準」
第三者にとっては使いづらい借地権であっても地主にとっては利用価値が高いため、他の売却先よりも高値で買い取ってもらえる傾向があります。
ただし、地主に土地を買い戻す意思や資金がない場合は、買取に応じてもらえません。
地主に借地権の買取を断られた場合は、他の売却方法を検討しましょう。
建物買取請求権は地主が更新を認めないときにしか請求できない
建物買取請求権は、地主が更新を認めないときにしか請求できません。
借地契約の期間満了時に地主が契約更新を拒否した場合に限り、借地人が地主に対して「建物を時価で買い取るよう請求できる権利」のこと
ただし、建物買取請求権は形成権のため、借地人が買い取りを請求した時点で、地主の承諾がなくても売買契約が成立します。
権利者の一方的な意思表示だけで、相手の承諾を得ることなく法律上の効果を発生させられる権利のこと
建物買取請求権が認められるための主な要件は、以下の通りです。
- 借地権の存続期間が満了している
- 借地人が契約の更新を求めたのに対し、地主が正当な理由で拒否した
- 借地上に建物が存在している
一方、以下のようなケースでは建物買取請求権を行使できません。
- 借地人の都合で契約期間の途中に解約する場合
- 地主と話し合ってお互いの合意の上で契約を終了させる場合
- 地代の滞納など、借地人の契約違反が原因で契約を解除される場合
このように、建物買取請求権はいつでも行使できるわけではありません。
もし地主に買取を断られたときは、一般の第三者や専門の不動産買取業者への売却を検討する必要があります。
一般の第三者に売却する:更地価格の20~50%程度
立地が優れていたり建物の状態が良好であったりする場合は、不動産仲介会社を通じて一般の第三者に売却できる可能性があります。
不動産会社が売主と買主の間に入り、条件交渉や売買契約手続きをサポートする仕組み
一般の第三者へ売却する場合の相場は「更地価格の20~50%程度」が目安です。
ただし、一般市場で借地権の買い手を見つけるのは以下の理由から困難といえます。
- 担保評価が低く、購入時の住宅ローン審査が通りにくい
- 購入後も毎月の地代や、将来的な契約更新料などの支払いが発生する
- 建物の増改築や将来の売却時に、都度地主の承諾と承諾料が必要になる
また、借地権の種類によっても売却の難易度は異なります。
借地権の種類と売却難度は以下の通りです。
| 借地権の種類 | 特徴 | 売却難度 |
|---|---|---|
| 旧法借地権 | 更新が前提となっており、 借地人の権利が強い | 中 |
| 普通借地権 | 正当事由がない限り更新されるため、 借地人が住み続けやすい | 中 |
| 定期借地権 | 契約更新がなく、期間満了後は 必ず更地にして土地を返還する | 高 |
さらに、第三者へ売却するには地主からの承諾が不可欠であり、譲渡承諾料の支払いも必要です。
借地権を第三者へ売却する際、地主から譲渡の承諾を得る対価として支払う金銭
仲介で売れない場合は、無駄な地代や維持費を払い続けないためにも専門の不動産買取業者への売却を検討しましょう。
専門の不動産買取業者に売却する:更地価格の10~30%程度
借地権は、訳あり物件や特殊な不動産を取り扱う専門の不動産買取業者へ売却できます。
専門の不動産買取業者へ売却する場合の相場は「更地価格の10~30%程度」が目安です。
売却相場が低い理由は、専門の不動産買取業者は物件を買い取った後、自社負担で建物の修繕や地主との権利調整をしてから再販・活用するためです。
提示される買取価格からは、「修繕や権利調整にかかる実費」と「業者の利益」を差し引いて算出されます。
表面上の売却相場は低めになりますが、専門の不動産買取業者には以下のメリットがあります。
- 買主を探す期間が不要で、短期間で現金化できる
- 築年数が古い建物でも、現状のまま買い取ってもらえる可能性がある
- 地主への売却承諾交渉や各種手続きを業者が代行してくれる
地主から買取を拒否されたり、仲介に出しても一般の買い手が見つからなかったりした場合でも、専門の不動産買取業者であればスムーズに売却を進められる可能性があります。
地主との交渉に不安がある方や、維持費をかけずに早期に手放したい方にとって有力な選択肢です。
アルバリンクが借地権を190万円で買取した事例
弊社アルバリンクは訳あり物件専門の不動産買取業者として、地主と借地人がトラブルになっているなど、他社では断られるような借地を多数買い取ってきました。
たとえば、弊社では以下のような借地を買い取った実績があります。
引用元:アルバリンク
借地は売却に関する地主様の要望が厳しく、他社では買取を断られてしまうケースも少なくありません。
とくに、転売時に承諾料がかかることは買取業者にとって直接的な負担となるため、買取を敬遠する業者が多いのも当然といえるでしょう。
地主の要望が厳しく、建物の築年数も古い借地であっても、弊社が適正価格で買い取れる理由は以下の2つです。
- 土地の利権に強い弁護士と連携しており、利権問題を解決した上で運用・再販できるため
- 借地の再販先が豊富であり、買取に際して費用がかかっても(承諾料など)利益を生み出せるため
実際、弊社は借地をはじめ、訳あり不動産の買取実績が4,500件以上(2025年12月時点)あり、これまで買取をおこなったお客様からも「買い取ってもらえてホッとした」「早く依頼すればよかった」といった好意的な評価を多数いただいております。
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
参照元:PR TIMES
借地を手間や費用をかけることなく、なるべく高値で売却したい方は、ぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたことを、弊社から地主にお知らせすることはございませんので、ご安心ください)。
払いますか?
固定資産税の支払いが
なくなります
アルバリンクにご依頼いただけば、
平均1か月程度で買取可能です
カンタン1分査定
【ケース別】借地権買取の流れ
借地権の買取は、以下のケースごとに流れが異なります。
売却先によって必要となる交渉内容や準備が異なるため、それぞれの具体的な手順を事前に把握しておくことが大切です。
地主に買い取ってもらう場合
地主に買い取ってもらう場合のステップは、以下の通りです。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ①地主への買取打診 | 手放したい理由や希望時期を伝え、 地主に買い取る意思があるか確認する |
| ②状況・権利関係の確認 | 借地契約書の内容や境界、建物の登記状況などを 地主と一緒に確認する |
| ③買取条件の交渉 | 「更地にするのか」「現況のまま引き渡すのか」など、 売買金額の詳細をすり合わせる |
| ④売買契約の締結 | 金額や引き渡し期日などを明記した売買契約書を作成し、 署名・捺印をする |
| ⑤決済・引き渡し | 地主から売買代金を受け取り、 建物の解体や所有権移転登記を行って引き渡す |
地主との直接交渉では、価格の折り合いがつかず、話し合いが難航するケースも少なくありません。
双方の希望額に開きがある場合は、不動産鑑定士に価格査定を依頼したり、借地権の取り扱いに詳しい不動産会社に相談して間に入ってもらったりすることも検討しましょう。
専門の不動産買取業者に買い取ってもらう場合
専門の不動産買取業者に買い取ってもらう場合のステップは以下の通りです。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ①査定の依頼 | 専門の不動産買取業者へ借地契約書や納税通知書などの 情報を伝え、査定を申し込む |
| ②現地調査・査定額の提示 | 専門の不動産業者が現地や権利関係を確認し、 権利調整や再生コストを踏まえた適正な買取価格の提示を受ける |
| ③地主への承諾交渉 | 借地権の譲渡に必要な地主への承諾交渉や承諾料の取り決めを、 専門の不動産業者が主体となって進める |
| ④売買契約の締結 | 提示された買取金額や引き渡し条件に合意し、 売買契約書に署名・捺印をする |
| ⑤決済・引き渡し | 売買代金を受け取り、 物件の鍵や関係書類を引き渡して手続きを完了する |
専門の不動産買取業者を利用すれば、地主への承諾交渉や契約書の作成、名義変更などを任せられるため、あなたご自身が矢面に立ってトラブルになるリスクを減らせます。
そのため「地主との関係性に不安がある」「手間をかけずに早期に借地権を手放したい」といった場合に適した方法といえるでしょう。
払いますか?
固定資産税の支払いが
なくなります
アルバリンクにご依頼いただけば、
平均1か月程度で買取可能です
カンタン1分査定
借地権を少しでも高く買い取ってもらう4つのポイント
借地権を売却する場合、事前準備や売却先選びによって手元に残る金額や取引のスムーズさが変わります。
借地権を少しでも高く買い取ってもらうためのポイントは、以下の4点です。
借地権の相場を事前に調べておく
借地権を売却する際は、事前に相場を調べておくことが重要です。
相場の目安を把握しておかないと、買い手から提示された金額が妥当かどうか判断できず、不当に安い価格で手放してしまう恐れがあります。
借地権の相場を調べる主な方法は、以下の2つです。
- 路線価から概算価格を算出する
- 路線価図や固定資産税の納税通知書で土地の「借地権割合」を確認し、近隣の更地相場に掛け合わせて目安額を計算する
- 不動産ポータルサイトの売り出し事例を確認する
- ポータルサイトで近隣にある類似の借地権付き物件を検索し、実際の売り出し価格を参考にする
ただし、これらの方法で算出できる金額はあくまで目安です。
実際の売却価格は、建物の劣化状況や立地条件、残りの契約年数、地主との関係性といった個別要因に左右されます。
所有する借地権の正確な売却価格を知りたい場合は、借地権に詳しい不動産買取業者への査定依頼が有力な選択肢の一つです。
弊社アルバリンクでは、借地権をはじめとするさまざまな訳あり物件の無料査定を実施しております。
創業以来蓄積した査定ノウハウをもとに、物件の条件を正しく見極めた適正な買取価格を提示いたします。
査定を依頼したからといって無理な営業活動を行うことは一切ありませんので、まずはご自身の借地権の適正な価値を把握する窓口の一つとして、弊社の無料査定をご活用ください。
まず地主に買取交渉をする
借地権を売却したい場合は、まず地主に買い取ってもらえないか打診します。
借地権を最も高額で買い取ってくれる可能性が高い相手は地主だからです。
地主に買取を打診する際は、以下のポイントを意識しましょう。
- 手放したい理由や希望時期を丁寧に伝え、地主に買い取る意思があるか確認する
- 土地が完全所有権になることで資産価値が高まる地主側のメリットを意識して対話する
- 一方的に買い取りを迫らず、誠実なコミュニケーションを心がける
ただし、地主に買い取る資金がない場合や、買い取る意思がない場合は交渉が成立しません。
打診しても断られたときは、地主との関係を悪化させないためにも深追いせず、次に解説する専門の不動産買取業者への売却へ切り替えるとよいでしょう。
借地権の買取実績が豊富な不動産買取業者を選ぶ
借地権を専門の不動産買取業者へ売却する場合は、借地権の買取実績が豊富な不動産買取業者を選びましょう。
借地権の取引実績が少ない不動産買取業者は、地主との交渉や権利調整にかかるリスクを恐れて、査定額を相場より低く提示したり買取自体を断ったりするケースがあるためです。
一方、借地権の買取実績が豊富な専門の不動産買取業者は、以下のような強みを持っています。
- 適正価格の提示
- 過去の豊富な取引データをもとに、権利調整や修繕にかかる実費を正確に算出して適正価格を提示できる
- 地主との交渉代行
- 譲渡承諾の取得や契約書の作成・名義変更など、トラブルの起きやすい手続きを円滑に代行できる
- 柔軟な買取対応
- 独自の再生ノウハウや再販ルートを確立しているため、築年数が古い建物や条件の厳しい借地権でも買い取れる可能性がある
実績豊富な専門の不動産買取業者を見極める際は、以下の3つのポイントを確認しましょう。
- 公式サイトに借地権の買取実績や解決事例が掲載されているか
- 査定価格の算出根拠を具体的に説明してくれるか
- 契約不適合責任を免除してくれるか
引き渡した物件に契約書にない欠陥や不具合があった際、売主が買主に対して負う責任
これらを確認したうえで不動産買取業者を選べば、売却額の下落や売却後のトラブルを未然に防げます。
弊社アルバリンクは、借地権をはじめとする訳あり不動産を積極的に買い取っている専門の不動産買取業者です。
創業以来蓄積した3万件におよぶ査定データをもとに、権利関係が複雑な借地権であっても、自社で再生・権利調整を行う前提で適正な査定額を提示いたします。
地主との交渉や売却後のトラブルに不安をお持ちの方も、まずは弊社の無料査定フォームまでお気軽にご相談ください。
地主と協力して底地と同時に売却する
地主も土地を手放したいと考えている場合は、協力して「借地権」と「底地」を同時に第三者へ売却する方法も有効です。
借地権が設定され、他人に貸している土地の所有権のこと
地主は地代を得られますが、自由な活用や処分には制限がある
2つの権利を1つに合わせれば、自由に使える「通常の土地(更地)」に戻せるため、買い手が見つかりやすいうえに借地権単体で売却するよりも手元に残る金額が多くなります。
底地単体では買い手がつきにくいため、地主にとっても同時売却は土地を高値で現金化できるチャンスです。
ただし、同時売却を成立させるためには、売却代金を地主と借地人でどのような割合で分けるかを事前に合意しておく必要があります。
売却代金の配分比率には法律上の明確なルールがないため、決まらないままでは買い手が見つかっても売買契約を結べず、手続きそのものが頓挫してしまいます。
こうした配分をめぐるトラブルを防ぐためにも、借地権や底地の取引実績が豊富な不動産業者や不動産鑑定士に間に入ってもらい、客観的かつ公平な基準で取り決めることが不可欠です。
払いますか?
固定資産税の支払いが
なくなります
アルバリンクにご依頼いただけば、
平均1か月程度で買取可能です
カンタン1分査定
借地権の買取相場を自分で計算する3つの手順
借地権のおおよその買取相場は、ご自身で計算することが可能です。
事前に概算価格を把握しておけば、提示された査定額が妥当であるかを判断する基準になります。
借地権の買取相場を計算する手順は、以下の3ステップです。
- ①更地としての土地の評価額を算出する
- 国税庁の「路線価図」を確認し、対象の土地が面している道路の路線価(1平方メートルあたりの価格)に敷地面積を掛けて更地評価額を算出する
- ②借地権割合を確認する
- 路線価の数字の右側に記載されているアルファベット記号(A〜G)に従って、対応する借地権割合(住宅地であれば一般的に60%〜70%程度)を確かめる
- ③土地の評価額に借地権割合を掛ける
- 「更地としての評価額 × 借地権割合」の計算式で、借地権の大まかな概算相場を計算する
引用元:国税庁「路線価図の説明」
たとえば、更地評価額が3,000万円で借地権割合が60%(記号D)の場合「3,000万×60%=1,800万円」が買取相場の概算価格になります。
ただし、実際の売却価格は、建物の老朽化や立地条件などの個別事情によって変動します。
所有する借地権の正確な市場価値を知りたい場合は、借地権の買取実績が豊富な専門の不動産買取業者へ査定を依頼するのが有力です。
弊社アルバリンクも、借地権の買取実績が豊富な不動産買取業者です。
創業以来蓄積した3万件におよぶ査定データをもとに、個別条件を踏まえた適正価格を提示いたします。
上場企業としての社会的信用のもと、強引な営業活動を行うこともありませんので、安心してご依頼いただけます。
まずはご自身の借地権がいくらで売れるのか、ぜひ弊社の無料査定フォームからお確かめください。
借地権の買取の2つの注意点
借地権の買取を進める際は、契約条件や権利関係について事前の確認が欠かせません。
借地権の売却は建物の解体費用や名義変更など事前に確認すべき内容が多く、曖昧なまま進めると後から金銭トラブルに発展したり、売却手続きそのものが頓挫したりする恐れがあるためです。
トラブルを防いで安全に売却を完了させるためには、以下の2点に注意しましょう。
買取条件は必ず書面に残す
借地権を買い取ってもらう際は、口頭での合意だけで済ませず、合意した買取条件を必ず売買契約書などの書面に残しましょう。
借地権の売却では、建物の解体費用や代金の支払い時期をめぐって認識の食い違いが起こりやすく、後から深刻な金銭トラブルに発展する恐れがあります。
とくに、契約書で明確に取り決めておくべき項目は以下の通りです。
- 解体費用の負担者
- 解体の実施時期と売買代金の支払期日
条件を曖昧にしたまま口約束で進めてしまうと、売却の前後で以下のようなトラブルに発展する恐れがあります。
- 購入キャンセルによる費用の全額自己負担
- 自費で建物を解体した直後に買主から購入を断られ、数十万〜数百万円規模の解体費用を背負う
- 引き渡し後の想定外の追加費用の請求
- 売買契約が完了した後に、「追加の撤去費用が必要になった」など後出しで金銭を要求される
こうしたトラブルを防ぐためにも、すべての合意事項を書面に残して双方が確認することが不可欠です。
相続した借地権は相続登記を済ませてから売却する
親などから相続した借地権を売却する場合は、相続登記(名義変更)を完了させておく必要があります。
亡くなった方(被相続人)名義の不動産を、相続人の名義へ変更する手続き
不動産を売却できるのは、名義人となっている本人のみに限られるためです。
登記が亡くなった親の名義のままで売却を進めようとすると、以下のような壁に阻まれます。
- 地主から売却承諾を得られない
- 権利トラブルを警戒され、地主から譲渡承諾を得られない
- 第三者の買主へ仲介売却できない
- 銀行の住宅ローンが下りないため、一般個人の買い手が見つかりにくい
- 親族間で権利争いが起きる恐れがある
- 遺産分割協議が成立しておらず、借地権の取得について他の相続人全員から承諾を得ていない場合、後から権利を主張されて売買契約が白紙に戻るリスクがある
相続登記は「取得を知った日から3年以内の申請」が義務付けられており、怠ると10万円以下の過料が科される対象となります。
地主や第三者へ売却を進める場合も例外ではないため、まずは名義変更を完了させておく必要があります。
一方、借地権の買取実績が豊富な不動産買取業者であれば、相続登記が未完了の物件であっても柔軟に査定・買取の相談に対応可能です。
専門の不動産買取業者は権利関係の整理や登記手続きに関するノウハウを蓄積しており、自社で手続きをサポートする体制を整えています。
弊社アルバリンクも、借地権を権利関係の複雑な不動産を積極的に買い取っている専門の不動産買取業者です。
弊社は司法書士や弁護士などの専門家と連携しているため、名義変更の手続きが進んでいない借地権であっても、権利関係の整理から売却手続きまでスムーズに対応いたします。
年間2,000件超の買取実績(2025年12月時点)を活かして適正価格を提示いたしますので、相続した借地権の売却でお悩みの方は、ぜひ弊社の無料査定フォームよりお気軽にご相談ください。
借地権の買取で発生する税金・費用
借地権を買い取ってもらう際、売却代金からは税金や諸経費が差し引かれます。
売却代金がすべて手元に残るわけではないため、差し引かれる主な税金・費用を事前に把握しておきましょう。
借地権の売却で発生する主な税金・費用は、以下の通りです。
なお、借地権の売却にかかる税金・費用の詳細や控除特例については、以下の記事で詳しく解説しております。
関連記事:借地権売却時の税金・費用・控除を解説!確定申告の流れもご紹介
譲渡所得税
借地権を売却して利益(譲渡所得)が発生した場合は、「譲渡所得税」が課税されます。
譲渡所得税の計算式は、以下の通りです。
譲渡所得税 = 譲渡所得 × 所定の税率
借地権を取得した際にかかった費用
借地権売却のために支払った費用
譲渡所得税は売却代金の総額ではなく、取得費と譲渡費用を差し引いた利益に対して課されます。
つまり、売却金額から取得費と譲渡費用を差し引いて利益が出ないとき、譲渡所得税は課税されません。
譲渡所得税の税率は、売却する借地権の「所有期間」によって以下のように異なります。
| 所有期間 ※相続した借地権の場合、亡くなった方の所有期間を引き継げる | 税率 |
|---|---|
| 5年以下(短期譲渡所得) | 39.63% (所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%) |
| 5年超(長期譲渡所得) | 20.315% (所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%) |
たとえば、5年を超えて所有していた借地権を売却代金1,000万円、取得費600万円、譲渡費用100万円で売却した場合の譲渡所得税は以下になります。
譲渡所得:1,000万円 -(600万円 + 100万円)= 300万円
譲渡所得税額:300万円 × 20.315% = 60万9,400円
なお、自身が住んでいた借地権付き建物を売却したときは「居住用財産の3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
この特例が適用される場合、利益が3,000万円以下であれば譲渡所得税はかかりません。
印紙税
借地権の売買契約書を作成する際は、「印紙税」を納める必要があります。
不動産の売買契約書を作成する際に、収入印紙を貼付・消印して納める税金
売買契約書は2通作成し、売主と買主の双方が各自の契約書に貼る印紙代を負担するのが一般的です。
印紙税の金額は、売買契約書に記載される売却金額に応じて以下のように定められています。
なお、契約金額が10万円を超える売買契約書には軽減税率が適用されます(2027年3月31日までに作成された契約書が対象)。
軽減措置を受ける際には特別な申請手続きは不要で、該当する軽減税額の収入印紙を契約書へ貼付すれば納税が完了します。
登録免許税
建物に残っている住宅ローンの抵当権を売却時に抹消する場合、法務局で抹消登記の手続きを行い、その際に「登録免許税」を納めます。
不動産の所有権移転や抵当権抹消などの登記手続きを行う際に、法務局へ納める税金
住宅ローンを完済している場合であっても登記簿上の抵当権は自動的には消えないため、抵当権抹消登記を省くことはできません。
抵当権抹消登記にかかる登録免許税は、不動産1件につき1,000円です。
たとえば、借地上の建物1棟のみに抵当権が設定されている場合は、1,000円を納付します。
なお、抵当権抹消登記を司法書士へ依頼する場合は、登録免許税の実費に加えて1万円前後の司法書士報酬が別途必要です。
譲渡承諾料
第三者へ借地権を売却する際は、地主へ「譲渡承諾料(名義書換料)」を支払う必要があります。
地主に無断で借地権を売却すると、土地賃貸借契約を解除される恐れがあります。
そのため、事前に承諾をもらったうえで、譲渡承諾料を支払って手続きを進めるのが原則です。
譲渡承諾料の相場は「借地権価格の10%程度」が一般的な目安となります。
たとえば、借地権の借地権価格(評価額)が1,000万円の場合、地主へ支払う譲渡承諾料はおよそ100万円です。
なお、譲渡承諾料の金額は法律で定められている基準ではなく、地主との話し合いによって決定します。
地主との交渉が難航するリスクを避けるためにも、売却を検討し始めた段階で地主へ意向を伝え、承諾料の条件を確認しましょう。
解体費用
地主に借地権を買い取ってもらう場合、更地での引き渡しを求められるケースがあります。
その際、建物の解体費用は売主側が負担しなければなりません。
建物の構造に応じた解体費用の主な目安は、以下の通りです。
| 建物の構造 | 坪単価の目安 | 解体費用の目安(30坪) |
|---|---|---|
| 木造 | 4万〜6万円程度 | 120万〜180万円程度 |
| 鉄骨造(S造) | 5万〜7万円程度 | 150万〜210万円程度 |
| 鉄筋コンクリート造(RC造) | 6万〜8万円程度 | 180万〜240万円程度 |
さらに、物件の立地や建物の状態によっては、以下のような追加費用が発生するケースもあります。
- 家財道具などの残置物や庭木・ブロック塀の撤去費用
- 道路が狭く重機が進入できない立地での手作業解体費用
- アスベスト含有建材の除去費用
このように、更地での引き渡しが条件となった場合は、数百万円単位にのぼる解体費用をすべて売主側で負担する必要があります。
仲介手数料
仲介手数料は「仲介で第三者へ売却し、売買契約が成立したときのみ支払う費用」です。
仲介手数料の上限の計算式は以下となります。
ただし、売却価格が800万円以下の物件は「金額に関係なく33万円(税込)」の仲介手数料を請求されるケースがあります。
参照元:国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」
売却価格に応じた仲介手数料の上限は以下の通りです。
| 売却価格 | 仲介手数料(税込)の上限 |
|---|---|
| 1,000万円 | 39.6万円 |
| 2,000万円 | 72.6万円 |
| 3,000万円 | 105.6万円 |
| 4,000万円 | 145.2万円 |
| 5,000万円 | 178.2万円 |
上記のように、仲介で売却が成立した場合は数十万〜百万円単位の仲介手数料が発生し、売主の手残り金額が減少します。
一方で、専門の不動産買取業者へ売却する場合は業者が自ら買主となるため、仲介手数料が差し引かれずに売却金額がそのまま手元に残ります。
借地権の売却費用をできる限り抑え、手元に残る資金を確保したい場合は、仲介手数料が不要な専門の不動産買取業者への売却を検討しましょう。
地主が借地権の売却を承諾してくれない場合の対処法
地主から借地権売却の承諾が得られない場合は、管轄の裁判所へ「借地非訟」の申し立てを行えます。
地主が正当な理由なく売却を拒絶している場合に、裁判所が地主の承諾に代わる許可を与える法的な手続き
裁判所からの許可を得られれば、地主の同意がなくても借地権を売却できます。
裁判所から借地非訟の許可を得て売却を進める際の大まかな流れは、以下の通りです。
- 事前に買主を見つけ、裁判所の許可を条件とした仮契約を結ぶ
- 管轄の地方裁判所へ「借地権譲渡承諾に代わる許可」を申し立てる
- 裁判所による審理および鑑定委員会による調査の実施
- 売却許可の決定と、地主への承諾料の支払い
- 借地権の引き渡しと売却手続きの完了
裁判所から許可が出た場合であっても無償で売却できるわけではなく、地主に対して名義書換料に相当する承諾料(借地権価格の10%程度)の支払いを命じられるのが一般的です。
また、借地非訟は申し立てから決定が出るまでに半年から1年程度の期間を要し、弁護士費用などの負担も発生します。
地主との対立が深まって手続きが長期化するリスクを避けたい場合は、裁判に踏み切る前に、借地権の買取実績の豊富な専門の不動産買取業者へ相談するのも有力な選択肢です。
なお、地主に買い取りを拒絶された場合の具体的な対処法や、状況に応じた売却方法が分かる診断チャートについては、以下の記事をご参照ください。
関連記事:借地権の買取を地主に拒否されたら?売却できる対処法と診断チャートを解説!
まとめ
借地権は、通常の不動産と同様に売却が可能です。
借地権を売却したいときは、まず最も高値での売却が期待できる地主へ買い取りを打診します。
地主に断られた場合は、仲介で一般の第三者へ売り出す方法もありますが、住宅ローン審査の通りにくさや譲渡承諾が必要なため、仲介で買い手を見つけるのは簡単ではありません。
また、売却条件は必ず書面に残し、相続登記などの権利関係を正しく整理した上で手続きを進めることが大切です。
しかし、地主との交渉や買主探し、複雑な権利関係の整理をご自身だけで進めるのは、多大な時間と精神的な負担がかかります。
手続きの負担を避けてスムーズに借地権を売却したい場合は、専門の不動産買取業者への相談を検討しましょう。
弊社アルバリンクは、借地権をはじめとする権利関係が複雑な訳あり物件専門の不動産買取業者です。
累計4,500件以上(2025年12月時点)の買取実績を活かし、あなたの借地権を積極的にお買い取りいたします。
弁護士や司法書士などの専門家と連携しており、地主との交渉や相続登記が済んでいない借地権であっても、適正な査定額の提示が可能です。
借地権の売却にお困りの方は、ぜひ弊社へお気軽にご相談ください。
株式会社AlbaLinkは東証グロース市場に上場している不動産会社です。






