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4000万で買った家やマンションはいくらで売れる?10年後の価値を大公開!

4000万円で買った家やマンションはいくらで売れる?10年後の価値を大公開 その他

「20年前に4,000万円で買った家は今いくらで売れる?」「10年後に売ったらいくらになるんだろう?」と、家の売却を迷っている方もいるでしょう。

実際のところ、10年・20年前に4,000万円で買った家を高く売るのは難しく、10年経ったらさらに価格は大幅に下がってしまいます。

なぜなら一般的な木造一戸建て住宅は、築年数が進むほど欠陥が見つかり売れなくなるためです。

かといって、安易にリフォームするのもおすすめしません。後述するもっと良い方法で築古の家でもそのまま売却・処分できるからです。

そこで今回の記事では、4,000万円で買った家が今大体いくらで売れるのか、そして少しでも高く売る方法について、以下の内容で解説していきます。

  • 4,000万円で買った家の築年数別売却相場
  • 4,000万円で買った家を売却する方法
  • 4,000万円で買った家をできる限り高く売るコツ
  • 家の売却時にかかる税金
  • 4,000万円で買った家を売却する際の注意点

結論から申し上げると、数十年前に4,000万円で買い、老朽化が進んでいるような家は、そのままの状態で専門の不動産買取業者に売却するのがベストです。

専門の不動産買取業者であれば、どんなに買い手がつかない築古の家や人気のない間取りの家であっても、そのまま買い取ってもらえます。

弊社アルバリンクは、築古物件や事故物件、狭小地、再建築不可物件など、さまざまな「訳あり物件」の買取に強い業者です。

「家が古くて仲介を断られた」という方は、査定だけでも無料でできますので、ぜひ一度ご相談ください。

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4000万円で買った家はいくらで売れる?築年数で価格が変わる

結論からいうと、よほどの一等地でもない限り、家の価値は築年数を追うごとに下がります

国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」からもわかるように、木造一戸建ての物件価値は築年数が進むにつれ下がるのが一般的です。

統計によれば、築年数20年で建物の価値がほぼ0円となり、物件価格は土地の価格だけです。

中古住宅価格下落率

引用元:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」

一方、マンションの場合は一戸建てほど急激に価格が下がりません。

マンションは鉄筋コンクリート造のため、木造と比べると老朽化が遅く耐用年数も長い分、市場価値の下落も緩やかなのです。

建物の構造別法定耐用年数は、以下のようになります。

  • 木造住宅:22年
  • 従量鉄骨造:34年
  • 鉄筋コンクリート造:47年

参照元:減価償却資産の耐用年数表|東京都主税局

つまり、木造住宅を高く売るためには、マンションよりも築浅で売る必要があるのです。

このあと木造一戸建て住宅の築年数別価格推移について、具体的な数値で解説し、4,000万円の家がいくらになるのかを明らかにします。

【築年数別】4000万円で買った家の売却相場の一覧表

前の不動産流通近代化センターによるグラフをもとに、新築時4,000万円で購入した木造一戸建ての価格推移を表した結果がこちらです。

築年数 新築時との比較 価格
新築時 100% 4,000万円
5年 70% 2,800万円
10年 45% 1,800万円
15年 22% 880万円
20年 16% 640万円
25年 12% 480万円
30年 8% 320万円

参照元:中古住宅流通、リフォーム 市場の現状

10年で新築時の約45%で1,800万円、20年で約16%まで下がって640万円、さらに30年で新築時の8%、320万円まで下落していることがわかります。

新築時からすぐに価格が急落する原因は、新築時に販売価格に広告宣伝費などが上乗せされた「新築プレミアム」が、中古になって消滅することです。

家は1日でも住んだ時点で「新築※」ではなくなり、価格は1割ほど下がると考えてください。

※新築の定義
建設工事完了から1年以内で、かつ、人が住んだことのないこと

参照元:住宅の品質確保の促進等に関する法律 | e-Gov法令検索

ただし築年数や新築プレミアム消滅以外にも、メンテナンス状態や立地、建物の構造的特徴など、家の価格を左右する要因は多数あるため、後述する方法で価格相場を入念にリサーチする必要があります。

4000万円で買った家の売却価格を調べる3つの方法

家の売却価格は築年数以外に、以下のような要素にも左右されます。

  • 不動産市場の動向
  • 景気・経済環境
  • 金利相場
  • 交通の利便性
  • リノベ・リフォームの有無
  • 室内の間取りと広さ
  • 日当たりや眺望
  • 家の周辺環境
  • 土地の形状

「相場よりも安く売ってしまった」と失敗をしないためにも、上記の条件を加味した家の適正な売却価格を知ることが大切です。

ここで4,000万円で買った家のより正確な売却価格を調べる方法を3つ紹介します。

  • ポータルサイトで調べる
  • 過去の取引事例を調べる
  • 不動産業者に査定してもらう

ポータルサイトで調べる

家の売却価格を調べる1つ目の方法は、SUUMOアットホームなどのポータルサイトで、売りに出ている近隣物件の価格を調べ、売却相場を割り出す方法です。

ポータルサイトで売りたい家の「エリア」「築年数」「面積」「間取り」「構造」「最寄駅からの時間」「駅利便性」などの条件で検索すれば、似た条件の家がどれくらいの価格で売りに出されているかがわかります。

ポータルサイトは売却相場を把握するもっとも手軽な方法ですが、実際の売出価格は、交渉時の値引きを想定して相場よりもやや高めに設定されているため、検索結果=売却価格相場とはなりません。
あくまで参考程度に考えましょう。

マンションの資産性についてさらに詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてください。
参考:マンションの資産性とは住まいサーフィン

過去の取引事例を調べる

家の売却価格を調べる2つ目の方法は、「REINS Market Information」や国土交通省「不動産情報ライブラリ」を使って過去の取引事例を元に価格を調べる方法です。

これらは実際の不動産取引を無料で閲覧できるサイトで、家の周辺エリアで売買された物件の取引・成約価格を知ることが可能です。

REINS Market Information(レインズ)では「都道府県」⇒「地域」から検索し、「最寄り駅」「駅からの距離」「面積」「間取り」「築年数」など詳細な条件で成約価格を閲覧できます。

不動産情報ライブラリでは、指定エリア全体の取引実績詳細を閲覧でき、情報量も豊富です。

両サイトでは家の近隣で条件の似た物件の価格を調べることができ、間取りや広さ、築年数など売りたい家と似た条件の物件の売買実績があれば、ポータルサイトよりも売却価格相場に近い数値を得られます。

ただしこの金額もあくまで目安であり、自分の家の売却価格を知るためには、後述する方法のほうがより正確です。

不動産業者に査定してもらう

家のより正確な売却価格を調べる方法は、不動産業者の無料査定サービスを利用することです。

不動産業者の無料査定には、実際に売りたい家の条件で売却価格相場を算出できるため、ポータルサイトや不動産取引検索サイトよりも正確な売却価格がわかります

さらに取引実績に基づく大量の市場データから査定できるので、業者の査定では「この家を今売ったらいくらか」を知ることが可能です。

なお不動産業者の査定には一括査定のような「机上査定(簡易査定)」と、実際に専門家に物件を見てもらう「訪問査定」があります。

No819_机上査定と訪問査定の違い

机上査定では家の「住所地」や「築年数」などの基本情報をもとに査定しますが、訪問査定では家の「経年劣化」や「周辺環境」なども考慮するため、家の価格をより正確に知ることが可能です

弊社アルバリンクでは無料査定を24時間365日受け付けています。

アルバリンクは築古をはじめとする中古住宅の売却実績が豊富なため、大量のデータをもとに市場価格に近い正確な査定が可能です。

さらに物件をリフォームして再販するノウハウとルートが豊富にあるため、築古の家や不人気な間取りの家でも高価で買取が可能です。

参考数値でなく正確な家の売却価格を知りたい方は、弊社アルバリンクの無料査定をご利用ください。
机上査定も訪問査定も可能です。

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4000万円で買った家を売却する2つの方法

4,000万円で買った家を売却するには2つの方法があり、家の条件によって使い分けるのがベストです。

  • 仲介業者=築浅で立地も良い場合
  • 買取業者=築古で老朽化している場合・立地が不便な場合

仲介・買取それぞれに特徴とメリット・デメリットがあるため、家のタイプ別に向き不向きを解説します。

築浅で立地も良いなら仲介業者に相談する

売りたい家が築浅で立地が良く、買い手に需要がある物件ならば、通常の売却方法(仲介)がおすすめです。

不動産仲介業者

仲介業者は市場で家を広く宣伝し、より高く買ってくれる買主を探すのが仕事のため、仲介で売却すれば他の売却方法よりも高く売れる可能性が高いです。

ただし高く売れるのは家が以下のような好条件で需要がある場合の話で、あまり需要のない家は仲介で買い手がつきにくいのが現状です。

仲介で売れやすい家の条件

  • 駅から徒歩10分以内
  • 最寄駅の利便性が高い
  • 生活関連施設が近い
  • 地盤が良く災害リスクが少ない
  • 築浅で建物の傷みがない
  • 面積がちょうどよい(35~55坪前後)

仲介業者は成約時の成功報酬である仲介手数料が収益源のため、売れにくい家の売却活動には力を入れてくれなかったり、最悪仲介を断られたりすることもあります。

そのため老朽化した築古住宅や、最寄駅から遠い家、商店や病院などから離れている家などは、仲介での売却をあまりおすすめできません。

築古で老朽化した家なら専門の買取業者に買い取ってもらう

家が築古で老朽化しており、仲介では門前払いされるような物件の場合は、専門の不動産買取業者がおすすめです。

不動産買取業者なら売却できる

専門の買取業者であれば、築年数や間取りが古く、買主に需要のない家でも、積極的に買い取りしてくれます。

売主から見た仲介と買取の違いは、買主を探してもらうか、直接買い取ってもらうかにあります。

仲介と買取の違い

買主を探してもらう場合には、売却が完了するまでに通常3~6ヶ月ほどかかりますが、買取なら業者が直接買い取るため、数日~1ヶ月程度で売却・現金化できる点も、両者の大きな違いです。

なお買取業者がどんな家でも買い取れる理由は、リフォームして事業向けに再販できるからです。

リフォーム代金を買取価格から差し引くため、受け取る売却金額は仲介の6~8割程度になりますが、自分でお金をかけてリフォームする必要はありません。

買取業者によっては、リフォーム業者との豊富なコネクションと再生ノウハウを活かし、もっともリーズナブルかつ効率的な方法で再販できるため、その分高く買取できます。

また、仲介では売主に「契約不適合責任(後述します)」が生じますが、買取業者への売却では生じない点も両者の違いです。

なお、仲介と買取の違いは以下の記事で詳細に解説していますので、参考にしてください。

仲介と買取の違いをサクッと理解しよう!【どちらが最適か教えます】
売れない訳あり不動産の活用方法なら

4000万円で買った家をできる限り高く売る5つのコツ

家の条件に適した売却方法を押さえたところで、4,000万円で買った家をできる限り高く売るためのコツを5つ紹介します。

  • 築年数が浅いうちに売却する
  • 相場より高めの価格で売り出す
  • 売り手市場のタイミングで売り出す
  • 売却実績のある不動産業者を選ぶ
  • 複数の不動産業者に査定を依頼する

それぞれ見ていきましょう。

築年数が浅いうちに売却する

家を少しでも高く売る1つ目のコツは、築年数の浅いうちに売ることです。

新築から年数の建っていない築浅物件は買主に人気があります。弊社が男女100人に行ったアンケートでは、「不動産を購入するなら築年数は10年以内がベスト」と答えた人が63.0%にも及びました。

築年数何年なら住める

参照元:【不動産を購入するなら築年数は何年までがベストか】男女100人アンケート調査

特に日本人は新築を好むといわれ、マイホームの購入を検討する際には物件の新しさを基準に考えていることがわかります。

なお、一般的に「築浅」と呼ばれるのは築5年までで、築5年で新築時よりも約1割価格が下がり、建物にいたっては新築時の75%まで価格を落とすのが一般的です。

また建てたばかりであっても、一度住んだ家はその時点で中古住宅となり、新築時と比べて大きく価格が落ちるのです。

逆にいうと、買主にとって築浅の家とは、新築同様なのに中古価格で購入できる魅力的な物件ということになります。

よほど大規模開発計画のような価格高騰要因でもない限りは、買主に人気のある築浅のうちに売り出すのがおすすめです。

相場より高めの価格で売り出す

家を少しでも高く売る2つ目のコツは、相場よりもやや高値で売りに出すことです。

家の売買時には通常、買主による値下げ交渉があるため、最初から希望価格で売り出してしまうと、実際の売却価格が希望額を下回ってしまいます。

そこで価格交渉を見越して、最初は希望する売却価格よりも1~2割ほど高値で売り出すのがおすすめです。

値引き交渉が成立すればそれだけで買主は満足でき、もし言い値で購入してくれれば自分の売却益がアップするので、試さない手はありません。

ただしあまりに相場より高すぎる価格設定をしてしまうと、買主に敬遠されて売れなくなるので注意しましょう。

売れ残った家は買い叩かれ、結局大きく値下げする羽目になります。

売り手市場のタイミングで売り出す

家を少しでも高く売る3つ目のコツは、売り手市場のタイミングを狙って売りに出すことです。

結論、1年のうち最大の売り手市場のタイミングは2~3月です。

レインズ「月例速報 Market Watchサマリーレポート2024年 3月度(首都圏中古戸建住宅件数)」によると、成約件数が1年で2月・3月がもっとも多いことがわかります。

成約件数 前月比(%)
2023年3月 1,186 12.2
4月 1,071 -9.7
5月 1,111 3.7
6月 1,138 2.4
7月 1,155 1.5
8月 837 -27.5
9月 1,099 31.3
10月 1,220 11.0
11月 969 -20.6
12月 1,082 11.7
2024年1月 962 -11.1
2月 1,167 21.3
3月 1,349 15.6

参照元:月例速報 Market Watch サマリーレポート <2024 年 3 月度>

2~3月は年度明けの入社や入学、転勤を控え引っ越しが集中するシーズンのため、家やマンションが売れやすいと考えられます。

逆に1月と8月は不動産取引が少なく、家が売れにくい傾向にあるため、この時期にフォーカスした売却活動は避けたほうが無難です。

では2~3月に家を売るためには、いつから準備を始めたらいいでしょうか。

家の売却には通常3ヶ月~半年は必要なため、以下の売却活動の流れを把握し、いつから活動をスタートすべきかを計画しましょう。

  1. 情報収集・相場把握
  2. 必要書類の準備
  3. 査定依頼
  4. 不動産会社による物件調査
  5. 媒介契約の締結
  6. 売却活動開始
  7. 内見・売買条件交渉
  8. 売買契約締結
  9. 買主への引き渡し

2~3月に家が売れるためには、1月までに家の広告を出す必要があります。

そのためには、前年10~11月くらいには情報収集と売却相場の把握、必要書類の準備をし、遅くとも12月には不動産業者での査定や相談をするのがベストです。

売り手市場のタイミングで売却できるよう、計画的・効率的に売却活動を進めましょう。

売却実績のある不動産業者を選ぶ

家を高く売る4つ目のコツは、実績のある不動産業者を選ぶことです。

実績のある不動産業者はお客様に選ばれている証拠なので、家を安全かつ高く売れると期待できます。

不動産業者の中には、売り物件を安く集めたいだけの業者や、査定の根拠がはっきりせず信頼できない業者もありますが、お客様に選ばれているなら悪徳業者の可能性は少ないでしょう。

さらに信頼できる実績豊富な業者の中から、自分の家と似た成約事例が多い業者を選べば、自分の家を高く売れる可能性が高いので、中古一戸建ての売却実績が豊富な業者を選ぶことが、家を高く売るポイントです。

複数の不動産業者に査定を依頼する

家を高く売る5つ目のコツは、複数の不動産業者に査定を依頼することです。

【共通】複数の不動産業者に査定依頼・担当者比較

複数の業者に査定を依頼することで、家をもっとも高く売ってくれる業者がわかります

また一口に不動産業者といっても「新築マンション専門」や「中古戸建てに注力」など、業者により得意分野が異なり、業者によって査定額に差があるのはこのためです。

1社しか査定を受けずに売却してしまうと、その業者が中古戸建ての売却が得意でなかった場合に、相場よりも安く家を売ってしまうことにもなりかねません。

複数の不動産業者で査定を受ければ、自分の家のタイプを得意とする業者を見つけることが可能です。

また平均売却価格を把握していれば、売却を焦ったときにも相場以下での安売りを防げます。

複数の業者から査定を受け、その中から家をもっとも高く売ってくれる業者を選びましょう。

4000万円で買った家を売却する際にかかる3つの税金

ここまで4,000万円の家を高く売るための方法を紹介してきました。

しかし家を売却する際に、以下の税金や費用がかかることも見落としてはなりません。

  • 印紙代
  • 登記費用
  • 譲渡所得税

「せっかく家が高く売れたのに、税金や売却費用が予定外の出費だった」と慌てないためにも、1つずつ押さえておきましょう。

家を売ったときにかかる税金については、以下の記事で詳細に解説していますので、参考にしてください。

【世界一わかる】不動産売却に関する税金完全ガイド!お得な特例も紹介!
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印紙税

「印紙税」とは、売買契約書に貼付する収入印紙のことです。

契約時には以下のような「不動産売買契約書」を売主・買主ともに作成し、両方の契約書に収入印紙を貼付します。

写真のような割印で、納税したことを表します。

不動産売買契約書(販売用)

もし売買契約書に収入印紙を貼付しなかった場合や、割印をしていない場合は未納とみなされ罰則(過怠税)の対象となり、通常の3倍の金額を徴収されてしまうため注意しましょう。

なお契約書の金額により、収入印紙の金額は以下のように異なります。

契約金額 印紙税額※()は軽減税率
100万円を超え500万円以下 2,000円(1,000円)
500万円を超え1,000万円以下 10,000円(5,000円)
1,000万円を超え5,000万円以下 20,000円(10,000円)
5,000万円を超え1億円以下 60,000円(30,000円)
1億円を超え5億円以下 10万円(60,000円)

参照元:No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁

参照元:不動産売買契約書の印紙税の軽減措置

上記の金額には2027年3月31日(2024年3月31日から延長された)までの軽減税率が適用されています。

例えば、売却金額が3,000万円であれば「1,000万円を超え5,000万円以下」に該当するため、2027年3月31日までの収入印紙税は1通10,000円です。

収入印紙は郵便局や法務局、印紙売りさばき所で購入しますが、通常は不動産会社が契約書作成時に印紙も用意してくれて、後から清算するのが一般的です。

登記費用

家の売却時には以下のような登記費用がかかります。

  • 氏名変更登記
  • 住所変更登記(売主の住所が登記と異なっていた場合)
  • 抵当権抹消登記(住宅ローンが残っていた場合)

登記は不動産の購入時のみ必要と思われがちですが、売主が売却する「家の所有者であること」「所有権が買主へ移ったこと」「抵当権を抹消したこと」を証明する手続きとして、売却時にも登記が必要です。

登録免許税は不動産の登記にかかる税金のことで、以下のように定義されています。

登録免許税は不動産、船舶、航空機、会社、人の資格などについての登記や登録、特許、免許、許可、認可、認定、指定および技能証明について課税されます。

引用元:No.7190 登録免許税のあらまし

登記上の姓が現在の姓と異なる場合は、家の所有権を移す前に現在の姓に登記し直す「氏名変更登記」を行う必要があります。

また不動産売却で所有権移転登記を行う際に、売主の現住所と登記簿上の住所が異なっていると所有権移転登記申請が認められないため、「住所変更登記」が必要です。

このほか住宅ローンの返済が終わっていなければ「抵当権抹消登記」も必要となります。

これらの登録免許税と手続きの諸費用は以下のとおりです。

  • 住所・氏名の変更登記・抵当権抹消登記の費用(登録免許税)=不動産1筆につき1,000円※土地・不動産それぞれに必要
  • 登記事項証明書(登記簿謄本)=1通600円

※登録免許税・登記事項証明書・司法書士手数料などの総額=約15,000円~17,000円前後

「登記事項証明書(登記簿謄本)」は登記の申請前と完了後に必要となるものです。

通常、登記手続きは司法書士に依頼し、登録免許税と登記事項証明書費用、司法書士手数料を一緒に支払うため、総額で記載しています。

なお登録免許税は土地と建物それぞれに対し必要です。

参照元:抵当権の抹消登記に必要な書類と登録免許税|法務省

譲渡所得税

譲渡所得税とは、不動産を売って利益が出た場合に、利益に対してかかる所得税のことです。

譲渡所得税とは

一般には住民税と復興特別税も含めて譲渡所得税と呼ばれ、以下のように計算します。

譲渡所得= 売却価額 ー (取得費※1 + 譲渡費用※2)

※1「取得費」とは、家を購入したときの諸費用のこと(土地・建物の購入代金、建設費、手数料や設備費など)

※2「譲渡費用」とは、家を売却するときの諸費用のこと(仲介手数料や印紙税、測量費、広告費、建物の解体費用など。抵当権抹消費用は含まれない)

なお、書類の紛失などにより、取得費が不明の場合は「売却金額の5%相当額」を取得費とみなして譲渡所得の算出が可能です。

譲渡所得税の税率は、家の所有期間によって以下のように定められています。

所有期間 譲渡の区分 譲渡所得税の税率
5年以下 短期譲渡 39.63%
5年超 長期譲渡 20.315%

参照元:No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)|国税庁

税率は住民税と「復興特別所得税(2037年まで)」2.1%相当を含んだ数値です。

ここからわかるように、所有期間が5年を超えると譲渡所得税率は所有5年以下の約半分であり、支払う税額は少なくなります。

なお、ここでいう「所有期間」とは家を購入したときから売却・引き渡しまでではなく、購入した日から「買主へ引き渡した年の1月1日まで」です。例えば、2019年4月1日に購入した物件を2024年5月1日に売却した場合には、満5年1ヶ月ではなく2024年1月を基準とした短期譲渡となり、39.63%の税率の適用となるため注意が必要です。

参照元:土地や建物を売ったとき|国税庁

ここで家の所有期間別に、5年以内・5年超で税金額のシミュレーションをしてみましょう。

【売却条件】

  • 譲渡価格(売却額):6,000万円
  • 譲渡時にかかった諸経費:200万円
  • 取得価格:4,000万円
  • 取得時にかかった諸経費:100万円
  • 譲渡した年の1月1日時点で所有していた期間:5年以下

①所有期間5年以内の場合

課税譲渡所得=6,000万円 - ( 200万円 + 4,000万円 + 100万円 )= 1,700万円

譲渡所得税額=1,700万円× 39.63% = 673.7万円

②所有期間5年超の場合

課税譲渡所得=①と同様1,700万円

譲渡所得税額=1,700万円× 20.315% = 345.4万円

売却益が高額だと譲渡所得も高額となり、支払う譲渡所得税も数百万円単位の額になります。

逆に売却損が出て譲渡所得がマイナスの場合は、譲渡所得税がかかりません

例えば、家屋が古すぎるケースや、地価が大幅に下落したケースなどでは、譲渡所得税が課税されない可能性があります。

家の売却時にかかる譲渡所得税額と節税方法を知りたい場合は、信頼できる不動産業者で査定と相談をするのが得策です。

4000万円で買った家を売却する際の3つの注意点

家の売却は人生に何度も経験するものではないため、契約時に何に注意すればよいかわからないという方も多いでしょう。

不動産売買は金額の大きな契約なだけに、もし不具合や不備があれば、後から「約束が違う!」とトラブルや、最悪訴訟にもなりかねません。

そこでこの項では、4,000万円で買った家を売却する際に注意すべき点を3つ解説します。

  • 売却理由を明確に伝える
  • 売却金で住宅ローンを完済できるか確認する
  • 瑕疵(欠陥)がある場合は必ず告知する

売却理由を明確に伝える

家を売却する際には、手放す理由を買主に伝えることが大切です。

特に条件の良い物件なのに短期間で売却する場合、購入希望者に「家の不具合かトラブルがあるのでは?」と疑われ、敬遠される原因になります。

たとえ「離婚」「ローン支払い困難」「親の介護」などのプライベートな理由であっても、家自体に問題が無いことを証明するために、売却する理由をきちんと伝えましょう。

理由を知れば、買主も納得して良い買い物ができます。

なお、まだ新しい家を高く売るコツについては、以下の記事で詳細に解説しています。

買ったばかりの家を売る理由5選!高額売却のコツや売れない場合の対策も解説
買ったばかりの家を売る理由は、離婚、転勤、事故物件になった等です。このような物件でも高く売る方法があります。一方で売れないときの対策としては、専門業者の買取がおすすめです。㈱アルバリンクでは、買ったばかりの家が訳あり物件でも高値買取できます。

売却金で住宅ローンを完済できるか確認する

家を売却する前に、売却金で住宅ローンを完済できるかどうかを必ず確認しましょう。

理由は、売却には住宅ローンの完済が必須で、ローンを完済し「抵当権」を外さないと、そもそも第三者に不動産の売却ができないためです。

住宅ローンの残債がある家を売りたい場合は、家の売却益で住宅ローンを完済する必要があります。

さらにローン残債が売却益を上回る「オーバーローン」だった場合は、売却益+自己資金でローン残債を完済しなければ抵当権を解除できません

オーバーローンとは

オーバーローンでは家の売却が困難になるため、住宅ローンを完済できるかどうか、事前に売却価格と自己資金を把握しておく必要があるのです。

住宅ローン残債を完済し、抵当権を外せるのかどうか見込みを立てるためにも、不動産業者の査定で売却益を正確に把握しておくことが大切です。

瑕疵(欠陥)がある場合は必ず告知する

売却する家に気になる点や不具合がある場合は、かならず買主にその内容を伝えましょう。

家や土地に何らかの欠陥や不具合(瑕疵)がある場合は、売主は契約時に買主に伝える法的義務があり、これを「告知義務」といいます

告知義務

ここでいう瑕疵とは、以下の4つです。

物理的瑕疵 地盤沈下、ゴミの埋設、有害物質による土壌汚染、シロアリ被害、雨漏りによる浸水、給排水管の故障、耐震強度不足 など
心理的瑕疵 殺人、自殺、事故死、近隣や同施設内の反社会的勢力 など
環境瑕疵 近隣の高層マンションによる日照阻害、道路や線路からの騒音や振動、異臭 など
法的瑕疵 消防法に定められた設備の未設置、建築基準法の規制・義務への違反や基準未達、都市計画法上の市街化調整区域内への建設 など

告知義務に違反し、瑕疵を隠して売却・引き渡しした後に、契約書にない不具合が判明したら、売主は「契約不適合責任」を負います

※契約不適合責任とは

売買契約において、商品に品質不良などの不備があった場合に、売主が買主に対して負う責任のこと。

契約不適合責任

契約不適合責任は物件の引き渡しから2年間有効で、具体的には買主からの以下の請求に対応しなければなりません。

  • 追完請求(補修や不足分・代替物の引き渡し)
  • 売却代金の減額
  • 契約解除
  • 損害賠償

過去には告知義務違反で893万円の損害賠償を命じられた判例もあるため注意が必要です。

もし「老朽化で生活に支障がある」「ご近所とトラブルがある」「騒音や異臭がある」といった場合には、不動産業者(宅建業者)に必ず詳細を伝えましょう。担当者から売主へ適切な告知をしてもらえます。

なお、家の売却時に契約不適合責任を免除される場合があり、以下の記事ではその方法と、瑕疵物件を売却する方法について詳細に解説しています。

事故物件の土地も売却できる!ただし告知義務を怠ると一転地獄へ
この記事では、事故物件の土地をスムーズに売却する方法を紹介します。「事故物件の土地を更地にしたときに告知義務は発生する?」「事故物件の土地の告知義務はいつまである?」の疑問にもお答えしています。
不動産売買における契約不適合責任の教科書【弁護士監修の保存版】
契約不適合責任の要点をわかりやすく解説 契約不適合責任とは、売買取引の場面で、「契約の内容と目的物の数量や品質が適合しない時、売主に課せられる責任」を指します。 平たく言えば、引き渡したものが契約内容と異なる(契約不適合)と...

まとめ

今回は4,000万円で買った家を高く売るコツについて詳しく解説しました。

一般的に木造戸建て住宅は、築年数が古くなるほど売却価格が下がります。

築20年を過ぎて建物の価格が限りなく0円に近づくと売却は困難を極め、仲介業者に断られる場合があります。

また、せっかく売買交渉が成立しても、家の不具合を伝えず引き渡してしまうと、後に買主から契約解除や高額な損害賠償を請求される恐れがあるため注意が必要です。

もしも築古で買い手がつかない家をトラブルなくスムーズに売却したいときは、専門の買取業者による買取を利用するのがおすすめです。

専門の買取業者であれば、築年数が進み建物の価格が0円の家でも、そのままの状態でスピーディーに買い取ってくれます

さらに専門の買取業者は契約不適合責任も免除してくれるため、売却後に損害賠償の心配もありません。

4,000万円で買った家を専門の買取業者に買い取ってもらって、早く肩の荷を降ろしましょう。

弊社アルバリンクは築年数の古い木造一戸建ての買取実績が豊富です。

事故物件その他の瑕疵物件でも、多数買い取って再販してきた実績があり、テレビやメディアにも多く取り上げられています。

「4,000万円で買った家をできるだけ高く、早く売りたい」とお考えの方は、ぜひ弊社へご相談ください。

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監修者
株式会社AlbaLink代表取締役の河田憲二です。同社は空き家や事故物件などの売れにくい不動産の買取再販を行う不動産業者です。同社が運営しているサービスサイトである「訳あり物件買取プロ」の運営者も務めています。同社は東京証券取引所東京プロマーケット市場にも上場している不動産会社になります。

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