空き家のネズミによって起こる4つのトラブル
空き家にネズミが住み着いてしまうと、以下のようなトラブルが発生します。
どれも家屋や健康に被害を及ぼしたり、近隣にも迷惑をかけてしまう可能性のあるものです。
重要な内容ですので、それぞれ詳しく解説していきます。
柱などに傷がつく
空き家のネズミによって起こるトラブル1つ目は、「柱などに傷がつく」です。
ネズミの前歯は一生伸び続ける上、3〜4日で1mmとものすごいスピードで成長するため、固いものをかじって歯の長さを調整する習性があります。
そのため、空き家にネズミが住み着くと、柱や壁、配線、配管などをかじられてしまいます。
ネズミの噛み跡が付くと物件の価値は下がってしまいますし、電気配線やガス管が破損した場合は修理が必要になります。
被害が深刻な場合は、耐震性の低下や倒壊リスクの上昇といった不安も出てきます。
空き家でネズミが発生した場合は、軒下や屋根裏まで注意深く状態を確認することが重要です。
電気回線をかじられて漏電や火災の原因になる
空き家のネズミによって起こるトラブル2つ目は、「電気回線をかじられて漏電や火事の原因になる」です。
前述のようにネズミは柱以外にも電気配線などもかじるため、漏電による火災のリスクがあります。
ネズミにかじられ内部が露出することで漏電したり、ゴミやホコリが付着することで引火する危険性が高まります。
実際、ネズミが原因で漏電し、近隣10数件が火災の被害にあうという事例もあります。
このように周辺まで火災被害が及ぶと、被害の責任は空き家の所有者にあるとされ、賠償責任が生じることもあります。
トラブルを未然に回避するためにも、空き家の状態チェックや発生予防は定期的に行いましょう。
糞などによって衛生面が悪くなる
空き家のネズミによって起こるトラブル3つ目は、「糞などによって衛生面が悪くなる」です。
「ネズミは不衛生で、病原菌を持っている」というイメージがある方も多いのではないでしょうか。
実際ネズミは多くの病原菌を保有しており、具体的には腹痛や嘔吐、下痢を引き起こすサルモネラ菌やパラチフス菌をはじめ、鼠咬症スピリルム、ハンタウィルスなどを持っています。
これらの病原菌はネズミに噛まれるなど直接的な接触で発症する以外にも、ネズミの糞などから空気感染してしまうものも多数あります。
中でもハンタウイルスは死亡率50%と極めて危険で、中国では年間10万人もの症例が報告されています。
様々な病原菌を保有し、死亡リスクまで抱えているネズミは、小さいながらも危険な害獣であることに注意してください。
近隣の住宅からクレームが来る
空き家のネズミによって起こるトラブル4つ目は、「近隣の住宅からクレームが来る」です。
空き家にネズミをはじめとした害獣が住み着くことで、近隣住民はここまで紹介した火災や健康被害といった不安を抱えるため、クレームや行政指導に発展することがあります。
例えば、東京都では少ない月でも1,000件以上、多い月には2,500件以上のクレームが発生しているという調査結果があります。
参照元:行政担当者のための ねずみについてよくある質問&回答集 | 東京都保健医療局
実際に長年放置されハクビシンが住み着いた空き家を、行政代執行により撤去したという事例もあります。
参照元:深刻な空き家の長期間放置 住み着いたハクビシンが付近民家に侵入するケースも – 産経ニュース
全国的に空き家の放置は問題視されており、行政主導で危険性を周知する講演や支援事業も実施されています。
空き家をお持ちの方は、不要な物件だからと放置せず、適切かつ早急に対応するようにしましょう。
「ネズミが出た物件は終わり」なのか?
前章でネズミによる建物への被害をお伝えしました。
こうした被害から、よく「ネズミが出た物件は終わり」といわれることがあります。
しかし、適切な対策を講じれば空き家へ侵入したネズミの駆除も可能です。
ネズミを駆除できればそれ以上の被害を食い止めることができます。
被害を食い止めることができれば、すでに受けた被害の補修を行えば、これまで通り維持することが可能ですし、売却できる可能性も高まります。
ですから、「ネズミが出てしまったからこの空き家はもうダメだ」と悲観する必要はありません。
次章で具体的なネズミの駆除方法についてお伝えするので、ご確認ください。
空き家のネズミの駆除方法
空き家にネズミが発生してしまった場合、放置せず早急に駆除する必要があります。
以下の5つの方法を駆使して、駆除に取り組むとよいでしょう。
それぞれメリット・デメリットがあるので、ひとつひとつ見ていきましょう。
ネズミを捕まえるための罠を設置する
空き家のネズミの駆除方法1つ目は、「ネズミを捕まえるための罠を設置する」です。
空き家の中にネズミ用の罠を設置し捕獲するだけなので、比較的手軽にできるのがメリットです。
ネズミ用の罠は、匂いやエサでおびき寄せて捕獲する粘着シートやバネ式、カゴ式などがあります。
安価で駆除を行いたい人には粘着シート、ネズミの数が多く繰り返し罠を使いたい人にはバネ式やカゴ式がおすすめです。
粘着シートであれば500円前後、バネ式やカゴ式であれば1,000円〜1,500円ほどで、ホームセンター、ドラッグストアなどで購入できます。
一方で、捕獲したネズミは生きたままなので、捕まえたあとの処理を考えなければいけないのが難点です。
例えばカゴで捕獲した場合は、水を張ったバケツに沈めて溺死させ、ビニール袋に入れて生ゴミとして廃棄するのが一般的です。
生きたネズミの後始末をやりたくないという方は、別の方法を検討したほうがよいでしょう。
駆除用の餌を置く
空き家のネズミの駆除方法2つ目は、「駆除用の餌を置く」です。
ネズミがよく通る場所、すなわち被害の出ている付近に殺鼠剤を置くことで駆除する方法です。
殺鼠剤を置くだけでよく、罠よりも捕獲後の処理が楽なのがメリットです。
こちらもホームセンターやドラッグストアで販売しており、500円〜1,000円ほどで購入できます。
餌での駆除の難点は、確実性が無いことと、ネズミがいつどこで死ぬかが分からないことです。
餌を置いても確実に食べてくれるとは限りません。
特にネズミは巣に餌を溜め込む習性があるので、巣を事前に探し出して撤去しておく必要があります。
また、餌を食べたあとは死骸を探さなければいけない上に、捕獲できない位置で死んでしまった場合は死骸が腐り、悪臭や虫が湧いてしまうこともあります。
そのため、軒下や屋根裏の広い家、死骸が腐りやすい夏場での使用はおすすめできません。
専門の駆除業者に依頼する
空き家のネズミの駆除方法3つ目は、「専門の駆除業者に依頼する」です。
市販の罠や餌の場合、今いるネズミを駆除することしかできず、時間とともにまたネズミが発生してしまう可能性があります。
専門の駆除業者に依頼すれば、ネズミの駆除に加え、ネズミが2度と入り込めないよう侵入経路を塞いでくれるので、一度駆除してしまえば安心することができます。
しかし、自力でやるよりも高額な駆除費用がかかってしまうのは大きなデメリットです。
以下は、ネズミ駆除業者3社の料金を比較したものです。
A社 | B社 | C社 | |
---|---|---|---|
30坪 | 70,400円 | 154,000円 | 165,440円(概算) |
40坪 | 86,900円 | 176,000円 | |
50坪 | 103,400円 | 198,000円 | |
60坪 | 117,150円 | 220,000円 |
駆除料金は坪数によって決まるほか、建物の状態やオプション内容によっては上記にプラスした見積もりになることも多く、古い空き家の場合は20万円以上かかることも珍しくありません。
横浜市など一部の自治体では、ネズミ駆除に補助金を出していたり、罠の無料貸出などを実施している場合もあります。
参照元:ネズミについて 横浜市
自力での駆除が難しいと感じたら、まずは自治体に相談してみるのもいいでしょう。
空き家にネズミがいるか確かめる7つのチェックポイント
普段出入りしていない空き家だと、ネズミがいるかどうか分からないという方も多いでしょう。
空き家にネズミがいるかもしれないと不安になったときは、以下の7つのチェックポイントに注目してみてください。
こういったネズミが家の中に残す痕跡を「ラットサイン」といい、駆除業者もこのラットサインを手がかりにネズミの侵入経路や巣を探し当てるのです。
ここからは、それぞれのチェックポイントについて詳しくご紹介していきます。
灰色や黒色の跡がある
空き家にネズミがいるか確かめるチェックポイント1つ目は「灰色や黒色の跡がある」です。
ネズミが空き家にいる場合、天井裏や床下といった不衛生な環境に巣を作っており、体や手足が汚れています。
また、ネズミは視力が弱いため、壁や柱に体を添わせながら移動します。
そのため、ネズミが通った場所には黒ずんだような跡が残るのです。
空き家の床や壁際、柱などに灰色や黒っぽい跡が付いていた場合は、ネズミが何度も通っている可能性が高いでしょう。
食料品や袋がかじられている
空き家にネズミがいるか確かめるチェックポイント2つ目は「食料品や袋がかじられている」です。
ネズミは雑食性で、種類によって好みはありますが、肉や魚、野菜、穀類など、人が口にするものであればなんでも食べられます。
そのため、住宅に住み着いた場合はよく食料品を荒らしてしまいます。
ネズミは嗅覚にも優れており、密封されたものでも鋭い前歯で袋を食い破り、中身を食べてしまうのです。
空き家のキッチンや食品庫に食材が残っており、それが不自然に荒らされていた場合は、ネズミの仕業だと考えられます。
家の中にフンが落ちている
空き家にネズミがいるか確かめるチェックポイント3つ目は「家の中にフンが落ちている」です。
ネズミのフンはわかりやすいラットサインです。
長さ5mm〜10mmほどの動物のフンが家の中で見つかったら、高確率でネズミが住み着いています。
ネズミは移動しながら排泄するため、大量のフンが見つかった場合は園周辺を頻繁に通っていることになります。
また、ネズミのフンには雑菌や病原菌が含まれているため、直接触れることのないようゴム手袋を着用し、ティッシュやキッチンペーパーなどで掃除し、アルコールで除菌してください。
駆除業者へ依頼する場合は掃除の前に写真を撮っておくと、ネズミの種類が判別しやすくなるのでおすすめです。
家の中の壁に穴や隙間がある
空き家にネズミがいるか確かめるチェックポイント4つ目は「家の中の壁に穴や隙間がある」です。
ネズミは1cm程度の隙間があれば侵入できてしまい、老朽化や劣化が進んだ空き家にはこのような隙間が発生していることが多くあります。
点検の際は、主に以下のような破損や異常がないかチェックしてみてください。
- 通気口の破損
- 開けたままの窓・扉
- 戸袋
- エアコンの貫通箇所
- 通気口の破損
- 網戸が食い破られている
- 配管の貫通箇所
- 壁のひび割れ
- 基礎のズレ
- 通気口格子の破損
- トンネルが掘られている
参照元:ネズミの侵入箇所点検実例写真集 | 中野区公式ホームページ
点検時に隙間があった場合は、侵入を防ぐために修理が必要です。
トタンや金網を打ち付ける、ステンレスタワシを穴に詰めるなど、物理的に出入りができないよう対策しましょう。
ただし、ブレーカーなど電気配線周辺は感電や火災に繋がりかねないので、そのような場合は電気工事業者へ相談してください。
家が急に停電していた
空き家にネズミがいるか確かめるチェックポイント5つ目は「家が急に停電していた」です。
空き家の掃除程度でさほど電気を使っていないのに、急に停電するようなことがあった場合、ネズミが配線をかじり、ブレーカーが落ちてしまった可能性があります。
前述のように、ネズミは歯を削るために固いものを噛む習性があり、柱や家具だけでなく電気配線なども噛んでしまいます。
中の配線が破損すると、電気の供給が止まり、ブレーカーが落ちてしまうのです。
通常の停電であれば復旧を待つかブレーカーを上げなおすだけで済みますが、ネズミに配線をかじられてしまった場合は業者に修理依頼をしなければ復旧しません。
そのまま放置していては破損箇所から漏電し、火災などにつながる危険性があります。
急な停電が発生した上に復旧しない場合は、ネズミによる被害を疑い、すみやかに修理業者に問い合わせてください。
天井裏でカサカサと動く音や何かの鳴き声がする
空き家にネズミがいるか確かめるチェックポイント6つ目は「天井裏でカサカサと動く音や何かの鳴き声がする」です。
屋根裏から「カタカタ」「トタトタ」と走り回るような音が聞こえたり、「キーキー」「キューキュー」といった鳴き声が聞こえた場合、ネズミが住み着いていると考えられます。
屋根裏以外にも、壁や床下などから聞こえてくる場合もあります。
なお、ネズミはそこまで大きな音を立てないため、大きな足音がしたり、グルグルと唸るような鳴き声がした場合は、ハクビシンやアライグマなど、別の害獣が住み着いているかもしれません。
いずれにせよなんらかの動物が侵入していることは間違いないので、気配を感じたらできるだけ早く音の発生源を調査、対応しましょう。
天井裏や壁で物が削られているような音がする
空き家にネズミがいるか確かめるチェックポイント7つ目は「天井裏や壁で物が削られているような音がする」です。
天井裏から「カリカリ」「ゴリゴリ」といったかじる音がする場合は、ネズミが住み着いているでしょう。
イタチやハクビシンなど他の害獣は柱や家具、配線をかじらないので、このような音がした場合は確実にネズミと断定することができます。
かじる音がするということは、家の重要な部分が削られているということでもあります。
これ以上被害を増やさないよう、一刻も早く対応することをおすすめします。
空き家にネズミが発生しないための5つの対策
空き家にネズミを発生させないためには、以下の5つの対策を講じましょう。
それぞれの対策方法について、詳しく解説していきます。
不用品を処分する
ネズミを発生させない対策方法1つ目は「不用品を処分する」です。
ネズミが家に侵入するのは、エサや巣作りの材料が豊富にあるからです。
そのため、空き家内の家財道具やゴミ、食料品などを処分することで、ネズミの発生を防ぐことができます。
ただし、長年人が住んで残された家財道具の処分は大変な重労働です。
専門の業者に依頼することもできますが、費用がかかってしまうのはデメリットといえるでしょう。
空き家の片づけにかかる費用は家の広さや荷物の量などによって大きく異なりますが、専門の業者に依頼して片づけてもらうときの相場は以下の通りです。
間取り | 料金相場 |
---|---|
1R・1K | 3万円~ |
1DK・2K | 5万円~ |
2DK・1LDK | 7万円~ |
3DK・2LDK | 10万円~ |
4DK・3LDK | 12万円~ |
4LDK以上 | 18万円~ |
使う予定の無い空き家を掃除するために10万円以上かけることに抵抗を感じる方も多いでしょう。
そのような場合は、不用品もそのままに専門の買取業者へ売却してしまうのがおすすめです。
空き家を専門とした買取業者であれば、不用品を残した空き家でも問題なく買い取ってくれるため、手間やお金をかけることなく空き家の不安から解放され、即現金化することができます。
なお、この記事を書いている弊社Albalink(アルバリンク)も、空き家をはじめとした「訳あり物件」を専門に買い取っている不動産業者です。
弊社では、買い取らせていただいた物件の片付けや撤去といった事後処理まで、すべて無料で行っています。
どのような状態の空き家だったとしても、確実に買い取る自信があります。
無料査定は365日受付中で、相談のみの問い合わせも歓迎ですので、いつでもお問い合わせください。
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侵入口をふさぐ
ネズミを発生させない対策方法2つ目は「侵入口をふさぐ」です。
ネズミを駆除するだけでは新たなネズミが入り込んでしまうだけなので、被害を抑えるためには侵入口を塞ぐ必要があります。
「家の中の壁に穴や隙間がある」でも述べたように、ネズミは1cm程度の隙間があれば入り込んでしまいます。
通気口や壁のヒビなど侵入経路になりそうな穴を発見したら、金網や金属板、パテなどで塞いでください。
なお、ネズミの侵入経路は天井裏や床下など、目視しづらい位置の場合もあります。
自身で完璧に調べきるのは難しいため、専門業者へ相談することも検討してください。
ネズミが嫌いなにおいを空き家につける(忌避剤)
ネズミを発生させない対策方法3つ目は「ネズミが嫌いなにおいを空き家につける」です。
たとえば、ネズミはハッカやハーブなどの香りを嫌うため、これらを忌避剤として撒くことでネズミの侵入を防止することができます。
他にも専用の忌避剤が1,000円前後で販売されています。
ただし、忌避剤は時間が経過することで効果が弱まるため、定期的に交換しなければいけない点に注意してください。
また、ネズミがにおいに慣れてしまうと、次第に効果が無くなってしまうこともあります。
忌避剤を使用する場合は、定期的ににおいの種類を変えるなどの工夫が必要です。
ネズミが嫌いな音を出す製品を置く
ネズミを発生させない対策方法4つ目は「ネズミが嫌いな音を出す製品を置く」です。
ネズミは優れた聴力を持っており、人間が聞き取れない周波数の音も聞くことができます。
そのため、ネズミの苦手な音を出すことで侵入を防ぐことが可能です。
ネズミ駆除の有効な音は、周波数24kHz〜45kHzだと言われており、ネット通販などで専用品が販売されています。
長期的に効果があるほか、ネズミを追い払うため死骸の処理が必要無い点がメリットです。
一方、すべての個体に効果がある訳ではなく、まれに音を気にせず侵入してくるネズミもいることや、音に慣れてしまう可能性があることは大きなデメリットです。
音による駆除は完全な対策とはいえないため、他の手段と組み合わせ使用するのがよいでしょう。
空き家の管理業者に依頼する
ネズミを発生させない対策方法5つ目は「空き家の管理業者に依頼する」です。
空き家の管理サービスとは、こまめな管理が難しい所有者に代わって空き家の維持管理を代行してくれるサービスです。
サービス内容は会社やプランによって変わりますが、掃除や換気のほか、建物の内外点検もしてくれるため、ネズミの侵入しそうな箇所を事前に発見することができます。
プランによっては害獣駆除も対応してくれるため、万が一ネズミが住み着いても自身で対応する必要が無いのもメリットです。
しかし、他の手段と比べて高額が費用がかかってしまうのが大きなデメリットです。
たとえば、東京ガスの空き家管理サービスでは最低でも9,900円からとなっており、年間の費用は10万円以上となってしまいます。
参照元:東京ガスの空き家管理サービス「実家のお守り」|東京ガス
空き家管理サービスを利用したい方は、料金プランを確認し、不要な空き家にそれだけの費用をかける必要があるかを十分に検討してください。
以下の記事ではおすすめの空き家管理サービスを紹介していますので、気になる方はこちらもお読みください。
空き家のネズミ対策ができない場合の3つの解決方法
ここまでは空き家に発生したネズミの駆除についてお伝えしてきました。
しかし、ネズミを駆除したり侵入を防いだとしても、空き家が劣化すればまたどこからネズミが入り込んでしまい、維持費だけがかかり続けてしまいます。
空き家の管理ができない場合は、以下の3つの対策を検討してください。
ここからは、それぞれの対策方法について詳しく解説していきます。
賃貸として貸し出す
空き家の管理ができない場合の対策方法1つ目は「賃貸として貸し出す」です。
不要な空き家を賃貸として運用することで、家賃収入を得ることができます。
空き家のままでは建物はどんどん劣化してしまいますが、人に住んでもらうことでメンテナンスしてもらえる点も魅力的です。
しかし、ネズミの出た家を貸し出すにはまずリフォームをする必要があります。
ネズミの駆除と侵入口の修理をはじめ、劣化した部分をリフォームしていくと100万円以上の費用がかかることも珍しくありません。
また、賃貸は借りる人がいない限り利益が生まれないため、立地条件や相場に利益が大きく左右されます。
「家を購入した経験のある493人」を対象にした下記アンケート調査では、家の購入で優先される要素の1位は「立地」となっています。
一般の方がいきなり手を出すのは難しいため、賃貸運用はあまりおすすめできる方法ではありません。
空き家の賃貸経営については以下の記事でも解説していますので、詳しく知りたい方はこちらも読んでみてください。
空き家を解体する
空き家の管理ができない場合の対策方法2つ目は「空き家を解体する」です。
ネズミが発生している家自体を解体してしまえば、2度と被害に頭を悩まされることはありません。
更地にした土地は駐車場として経営したり、土地を売却するなどさまざまな活用が可能です。
しかし、解体費用として100万円〜200万円ほどかかるのは大きなデメリットです。
賃貸経営と同様に、かけた費用を回収できるかは立地や需要次第となるので、慎重に検討する必要があります。
また、更地にすると固定資産税が高くなってしまうというのも注意点です。
住宅の場合「住宅用地の特例」によって固定資産税に軽減税率が適用されますが、更地にしてしまうとこの特例が受けられず、固定資産税が最大6倍になってしまいます。
空き家を更地にするのは、立地が良かったり、既に買い手の見込みがある方にのみおすすめできる方法です。
空き家を売却する
空き家の管理ができない場合の対策方法3つ目は「空き家を売却する」です。
余計な費用をかけたくない方、今後も空き家を活用する予定の無い方には、空き家を売却してしまうのがおすすめです。
売却すればネズミによる不安からも解放され、余計な固定資産税を支払う必要もなくなります。
利益を得ることもでき、理想の方法といえるでしょう。
なお、不動産売買には「仲介」と「買取」の2種類があり、それぞれ以下のような違いがあります。
- 仲介
- 仲介業者に買主を探してもらうこと
- 買取
- 買取業者に直接買い取ってもらうこと
仲介業者は一般の方に売却するため、販売価格を自身で決めることができます。
買取よりも高額で売却できるのも魅力的な点です。
しかし、ネズミが発生した家を買いたいと思う人は多くないため、販売価格は相場より大幅に下げる必要があるため、このメリットはあまり感じられないでしょう。
家の状態によっては売却が難しいと判断され、不動産会社から取り扱いを断られてしまうケースも少なくありません。
そのため、空き家の売却は仲介業者よりも買取業者へ依頼するのがよいでしょう。
ネズミが出た空き家は専門の買取業者への売却がおすすめ
買取業者への売却は、ネズミが出た空き家でお困りの方に最適な解決方法です。
まず、仲介では買い手のつきづらい物件だったとしても、専門の買取業者であれば問題なく売却が可能です。
買取業者には買い取った空き家をリフォームする技術と、再販する独自のノウハウがあるからです。
仲介と違って不動産業者が直接買い取るため、査定が完了すれば即売却し、スピーディーに現金化できるのも大きなメリットです。
また、買取業者によっては残った家財道具の処分や整理、不用品の回収などもおこなってくれます。
買取業者へ相談をお考えの方は、このような点もチェックしてみるとよいでしょう。
なお、この記事を書いている弊社Albalink(アルバリンク)も、空き家を専門に取り扱う買取業者です。
全国で多数の買取実績があり、空き家を高く買い取る不動産業者としてフジテレビ「イット」など、多くのメディアで紹介されています。
査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いません。
また、買い取らせていただいた物件の不用品の撤去や掃除といったアフターケアも、すべて無料で行っています。
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ネズミがいる家は買う人に告知する必要がある
ネズミがいる空き家を売却する際は、売買前に告知義務があるというのも注意点のひとつです。
告知義務とは、売却・賃貸する物件に何らかの瑕疵がある場合に売主・貸主が買い手・借り手に事実を伝えなければならない義務のことです。
ネズミがいるのは物理的な瑕疵であるため、売買の際はそのことを事前に買主に説明する必要があります。
この説明を怠った場合、契約不適合責任を追求され、修理費用の負担や損害賠償を請求される可能性があります。
近しい事例として、住宅の購入後、天井裏にコウモリが棲み着いていることが発覚し、およそ128万円の損害賠償請求が認められたという判例があります。
参照元:日本住宅性能検査協会<参考判例集> 第7回 中古住宅の天井裏にコウモリが棲みつき大量の糞により汚染
しかし、買取業者への売却は契約不適合責任が免除されるため、この点も大きなメリットです。
買取業者は自身で調査、修繕が可能なため、契約不適合責任が免除されるという特約があるのです。
このように売却後にトラブルの心配が無いことからも、買取業者への売却をおすすめしています。
アルバリンクにはネズミがいる家でも売ることができる
ネズミのいる空き家を売却したい方は、空き家専門の買取業者である弊社Albalink(アルバリンク)へぜひご相談ください。
弊社アルバリンクは、空き家を専門で扱っているため、再販のノウハウや独自の販路を確立しており、他社よりも高値で空き家を買い取れる可能性があります。
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【20年以上放置された空き家の買取事例】
【不用品で室内があふれてしまっている空き家の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
ネズミがいる空き家の場合、仲介業者では取り扱いを断られる可能性があり、買取業者でも売却できなかったり、撤去や清掃費用がかかってしまうことがあります。
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まとめ
今回はねずみのいる空き家について解説しました。
空き家のネズミは柱や壁に傷を付けられてしまうだけでなく、火災や病気などさまざまな被害に繋がる可能性があるため、早急に対応する必要があります。
市販品で駆除をしてもまた新しいネズミが侵入してくるため、侵入箇所の修理や駆除業者への依頼が必要となりますが、不要な空き家にそれだけの費用をかけても、活用できなければ意味がありません。
ネズミの駆除や修理費用をかけたくないのなら、空き家をそのまま買取業者へ売却してしまうのがおすすめです。
買取業者への売却であれば空き家をそのままの状態で売却することができ、スピーディーに現金化が可能です。
その上契約不適合責任といったトラブルの心配も無いため、安心して空き家を手放すことができるでしょう。
なお、この記事を書いている弊社Albalink(アルバリンク)も、空き家を専門に取り扱う買取業者です。
全国で数多くの訳あり物件を買い取ってきた実績があり、買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております。
他社で取り扱いを断られてしまうような物件でも、弊社アルバリンクであれば確実に買い取ることができます。
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