ゴミ屋敷の売却は専門の買取業者がおすすめ
ゴミ屋敷を売却する場合は、不動産仲介業者よりも訳あり物件専門の不動産買取業者に買い取ってもらうのが現実的です。
ゴミ屋敷は市場での需要がほぼないため、ゴミを処分した後に売主がリフォームを行ったり、建物を解体して更地の状態にしたりして売却するケースが大半です。
不用品の処分・リフォーム・解体費用など、売主は売却が決まる前から多くの手間や費用をかけるのがゴミ屋敷売却の現状と言えます。
また、ゴミ屋敷は湿気やカビによる影響で、視覚的にわからない箇所に瑕疵(欠陥)が潜んでいるケースもお送ります。
そうした瑕疵を伝えず売却すると、不動産仲介業者の場合、契約不適合責任を問われる恐れがあります。
契約不適合責任とは、売買契約を締結した後に不動産の欠陥などが発覚した場合に、売主が負う責任です。
契約不適合責任に問われるとゴミ屋敷の売却後でも、買主からの修繕費用・損害賠償の請求に応じなくてはなりません。
一方、不動産買取業者への売却であれば、契約不適合責任が免責(責任が問われない)となるので、売却後の心配がありません。
なぜなら、買取業者は取得した不動産にリフォームなどを施して収益物件に再生する前提で買い取るからです。
瑕疵を解消する前提で買い取る業者だからこそ、売主は一切の負担を負わず、丸投げ状態で売却できるのです。
くわえて、ゴミ屋敷に強い専門の買取業者であれば、コスパよく再生するノウハウをもっているため、買取価格が安価になることはありません。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、ゴミ屋敷に強い専門の買取業者です。
無理な営業等は一切行っておりませんので、査定価格だけ知りたい方もお気軽にご連絡ください。
もちろん、査定のみの問い合わせも歓迎しております。
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仲介と買取業者の違い
ゴミ屋敷を売却する前に仲介・買取の違いを理解し、自身の場合はどちらの不動産業者への依頼が最適か確認しましょう。
仲介 | 買取 | |
---|---|---|
買主 | 主に個人 | 不動産業者 |
売却期間 | 買主が見つかるまで | 最短1週間~1ヶ月程度 |
売却価格 | 市場相場に近い | 市場相場の6~8割程度(ゴミ屋敷の場合は5~7割程度) |
契約不適合責任の有無 | あり | なし |
仲介手数料 | 必要 | 不要 |
ゴミ屋敷を購入したい買い手は見つかりにくいので、ゴミ屋敷を売却するのは不動産仲介業者にとっても難易度が高いものです。
そのため、売却依頼を受け付けてもらえない場合もあります。
また、通常の物件を扱う買取業者もゴミ屋敷の買取は難しいケースが多いです。
ゴミ屋敷など訳あり物件を扱う専門の買取業者であれば、不動産の問題点を解消するスキルに長けているため、ゴミ屋敷でもスムーズに売却可能です。
ゴミや悪臭があると一般のお客様が内見するのは難しい
仲介による売却の場合、購入希望者が内見して購入するか否かを決めますが、ゴミ屋敷は足の踏み場がなく、悪臭もするので内見に来てもらうのが難しいです。
仮に内見に来て、「ゴミを処分してリフォームすれば問題ありません」と担当者に説明されたとしても、ゴミ屋敷の購入に前向きになる方は少ないでしょう。
そもそもゴミ屋敷のままだと、仲介業者の担当者も積極的に宣伝しないため、内見の予約自体が入りにくくなります。
ゴミ屋敷を仲介で少しでも高く売りたいなら、売却前に費用をかけてゴミを処分したり、リフォームをしたりする必要があります。
費用をかけず、すぐにゴミ屋敷を売却したい場合は、買取業者へ売却を依頼するのがおすすめです。
買取業者に依頼すれば、ゴミの処分も業者がおこなってくれるためです。
ゴミ屋敷を損せず高く売却する方法と費用
ゴミ屋敷だとしても売却できる方法があることは上記で解説しました。
この章では、ゴミ屋敷を高く売却する以下3つの方法と、それに伴う費用について紹介します。
- ゴミを撤去してから売却する
- 解体して更地にして売却する
- リフォームしてから売却する
それぞれ解説します。
ゴミを撤去してから売却する
ゴミが残った状態では、仲介で買主を見つけるのは難しいです。
買取では現況のままでも売却はできますが、業者側に経費がかかる分、買取価格が安くなるためゴミは撤去しておくのがベターです。
ゴミの撤去は自ら撤去する方法・ゴミ処分業者に依頼する方法の2択ですが、ゴミ屋敷になるほどのゴミの量であれば、個人の力で処分するのは難易度が高めです。
費用を抑えたい場合は売主自らがゴミの撤去をしたほうがよいですが、手間をかけず片付けたい場合は清掃業者に依頼しましょう。
ゴミの撤去費用
ゴミの量や種類によっても撤去費用は異なり、戸建てでゴミが溢れている場合だと100万円以上かかるケースもあります。
正確な撤去費用はゴミ処分業者に見積もり依頼しなければわかりませんが、部屋の広さでおおよその費用を把握できます。
間取り | 費用相場 |
---|---|
1R・1K | 3万〜10万円前後 |
1DK・1LDK | 5万〜20万円前後 |
2DK・2LDK | 9万〜30万円前後 |
3DK・3LDK | 15万〜50万円前後 |
4LDK以上・一軒家 | 20万〜100万円以上 |
ゴミの量によってトラックの大きさや人員が変わってくるので、実際にゴミ処分業者に現地を確認してもらって見積もりを依頼するようにしましょう。
なるべく費用を抑えたい場合はできる範囲でゴミを処分しておくとよいでしょう。
家庭ゴミであれば費用はかかりませんが、粗大ゴミを処分する場合は処分手数料が発生します。
粗大ゴミの種類や各自治体によって費用は異なるため、東京都渋谷区の粗大ゴミの処分費用を例として見てみましょう。
主な品目 | 手数料 |
---|---|
布団・いす(ソファー除く)・衣装箱・掃除機 | 400円 |
自転車(16インチ以上)・ソファー(1人用) | 800円 |
ベッドマット・シングルベッド | 1,200円 |
ソファー(2人用以上) | 2,000円 |
「ゴミ屋敷に入りたくない」「ゴミの撤去をする時間もないし面倒」という方は、ゴミ処分業者に依頼することをおすすめします。
短期間で確実にゴミ屋敷がきれいな状態になり、害虫駆除や臭いの除去などもおこなってくれるので、スマートに片付けが完結します。
ゴミ処分業者に依頼する場合の注意点
ゴミ処分業者もさまざまで、優良な業者もあればそうでない業者もあります。
悪質な業者にあたると、見積書には記載のない追加料金を請求される恐れがあるため、注意が必要です。
優良な業者を見分けるポイントは、以下のとおりです。
- 一般廃棄物収集運搬業の許可を得ているか
- 見積書が詳細に書かれてあり、追加費用が発生しないか確認する
- 過去の実績を確認する
- 業者の所在地や創業年数を確認する
ゴミ処分業者のホームページがあれば、そこに掲載されているケースが多いので、ホームページを確認してみましょう。
ホームページがなければ、直接担当者に確認することをおすすめします。
実際に有資格者が掲載されている片付けエースのHPも参考にしてください。実績ブログや、近隣に作業について知られたくない場合の対応なども掲載さており、安心してお任せできます。
ゴミ処分業を個人でやっている人に依頼する場合の注意点
ごみ処分内容や料金などの詳細が載っていないチラシを配布している業者や電信柱にチラシを貼ってあるような業者には注意が必要です。
問い合わせてみると料金は安いのですが、安さだけで判断してしまうと一般廃棄物収集運搬業や産業廃棄物処分業の認可を受けていない個人の場合もあるので注意が必要です。
悪徳な業者になると、回収したゴミを処分しないで空き地や山中に不法投棄している、ということもあります。
もし不法投棄などがあった場合、依頼した側にも責任があるとして措置命令が下されることもあります。
依頼する前に、一般廃棄物収集運搬業や産業廃棄物処分業の認可を受けているか、料金が相場と乖離していないかなどを確認してから依頼すると良いでしょう。
消臭作業
ゴミが放置されているゴミ屋敷でもっとも厄介なのが「臭い」です。
ゴミ屋敷を家として売却する場合は、ゴミ処分やリフォームだけでなく、消臭もおこなわなければ臭いがきついので、リフォームをしても買い手は見つからないでしょう。
リフォームで床や壁紙を新しく張替えたとしても、染みついた臭いが残っていることも少なくありません。
ゴミ屋敷の臭いを消すには、オゾン消臭などの専門の消臭をおこなう必要があります。
オゾン消臭とは、生ごみやカビなどの強烈な臭いでも無臭に近い状態まで消臭する方法です。
一度染みついた臭いはなかなか消えません。
ゴミ屋敷の消臭費用は数千円~数十万円と幅が広いので、事前に見積もりを依頼するようにしましょう。
ゴミ屋敷の片付け方が分からずに困っている方は、
解体して更地にして売却する
戸建てであれば、解体して更地で売却する方法も選択肢の1つです。
ゴミ屋敷の状態を見て購入を決める買い手は少数ですが、更地は購入者側のメリットが大きいため売却できる可能性が高まります。
ただし、解体して更地にすると住宅用地の特例が適用外となり、固定資産税が増額するため解体はおすすめしません。
住宅用地の特例とは、住宅が建っている土地に対して適用される税の軽減措置です。
特例が適用された宅地の固定資産税は、200㎡以下の部分が6分の1・200㎡以上の部分に3分の1まで軽減されます。
たとえば、固定資産税評価額が2,000万円の土地であれば、住宅用地の特例により約4万6,000円まで税負担が軽減されています。
更地にした場合、この特例が適用外となるため、固定資産税が最大28万円まで増額します。
ただ、更地のほうが売れやすいのは事実であるため、次章で解説する工事費用を理解したうえで解体するか否かを検討しましょう。
解体費用・付帯工事費用
解体費用は構造によって異なります。
あくまで目安ですが、構造別の解体費用の単価は以下のとおりです。
構造 | 1坪あたりの解体費用単価 |
---|---|
木造 | 3万円~5万円 |
鉄骨造 | 4万円~6万円 |
鉄筋コンクリート造 | 6万円~8万円 |
たとえば、木造30坪の建物であれば、解体費用は90万円~150万円程度となります。
ゴミ屋敷のある立地条件によっては、解体作業が進みにくくなるので料金が上がることもあります。
建物の解体だけで終わりではなく、アスベストの撤去や外構撤去などの付帯工事費用も忘れてはいけません。
ゴミ屋敷を解体して更地にする過程で発生する付帯工事費用の目安は以下のとおりです。
内容 | 費用 |
---|---|
アスベスト撤去費用 | 1㎡あたり2~10万円/1㎡ |
外構撤去 | ・樹木1本:1~5万円 ・ブロック塀:1㎡あたり2,000~3,000円 |
浄化槽撤去 | 5~10万円 |
作業・工程追加のための人件費 | 1日あたり1~2万円 |
自治体によっては、条件を満たすと解体費用の補助金が出るところもあります。
解体工事をおこなう前に、お住まいの自治体に最新の情報を確認しておくと良いでしょう。
再建築不可物件は解体NG
ゴミ屋敷が再建築不可物件であれば、むやみに解体しないようにしましょう。
現在建築されている建物を取り壊した場合、法律上新たに立て直すことができない物件のこと。
再建築不可物件を解体した場合、家が建てられない土地と化すため、購入者が限定的になり売却が難しくなります。
再建築不可物件かどうかを調べる方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
リフォームしてから売却する
放置されていたゴミ屋敷を売却する場合、リフォームは欠かせません。
ゴミを処分しただけでは、臭いが残っていたり家が損傷していたりするので、内覧客に好印象を与えられないためです。
ゴミを処分したうえでリフォームまで行うと建物価値を上げられるので、購入希望者に市場価格で売却できる可能性が高まります。
なお、戸建て住宅は「解体して売却」の選択肢もありますが、マンション・アパートは「リフォームして売却」しか選択肢がありません。
全面的にリフォームすると費用が高額になるので、予算内に収まるよう「修繕しない箇所」の見極めが重要です。
リフォーム費用
リフォーム費用は、家の広さや変更する箇所によって金額が異なります。
リフォーム業者に依頼した場合の費用相場を以下にまとめました。
修繕・交換部位 | リフォーム工事費用 |
---|---|
キッチン本体交換 | 80~150万円 |
トイレ交換 | 15~40万円 |
ユニットバス交換 | 80~150万円 |
洗面台交換 | 20~40万円 |
給湯器交換 | 20~30万円 |
壁紙の張替え | 約1,500円/1㎡ |
フローリング張替え | 約15,000円/1㎡ |
できれば家全体をリフォームして建物価値を高めたいところですが、全面的に手を加えると費用は高額になります。
多額の費用を投じても売却して利益がでるのなら問題ありませんが、予算内に収まらない場合は、採算に合うかを検討したうえ実施するか否かの判断が必要です。
なお、リフォーム費用をかけずに売却したい場合は、買取業者への売却を検討しましょう。
複数の業者へ査定を依頼する
複数の不動産仲介業者に査定依頼をすることも高く売却できる可能性が高まります。
査定価格が高い業者が一番良いというわけではありませんが、複数社に査定依頼することで仲介による売却価格の相場を把握できます。
相場を知っておけば不当な価格を提示された場合でも気づけるので、不動産業者を選ぶときの参考になります。
ゴミ屋敷にリフォームや解体などを施している場合は、仲介業者の査定を3社程度受けて依頼するか否かを判断しましょう。
一方、ゴミ屋敷のままの場合、仲介では受け付けてもらえない可能性が高いため、専門の買取業者の査定を受けることをおすすめします。
専門の買取業者に依頼する場合は、事前にホームページなどでゴミ屋敷の買取に対応しているか確認しましょう。
ゴミ屋敷の買取実績が豊富な買取業者を最低でも3社選び、買取査定を受けることで、損せず適正価格で買い取ってもらえるはずです。
なお、弊社AlbaLinkもゴミ屋敷の買取実績が多い専門の買取業者です。
経験豊富な査定員による適正価格での買取価格を知りたい方は、お気軽にご連絡ください。
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ゴミ屋敷に強い買取業者については、以下の記事で紹介しています。
弊社Albalinkのゴミ屋敷買取事例
ここまでゴミ屋敷の売却方法などについてお伝えしてきました。
そこで、この章では弊社Albalinkを例にとり、実際のゴミ屋敷の買取事例を紹介します。
弊社Albalinkは訳アリ物件専門の買取業者として、他社では断られるような空き家・ゴミ屋敷数多く買い取ってきました。
たとえば下記のように「不用品で室内があふれてしまっているゴミ屋敷」を買い取った実績もあります。
【不用品で室内があふれてしまっているゴミ屋敷の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
ゴミ屋敷の所有者様は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
上記の所有者様だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
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ゴミ屋敷の売却の流れ
通常の不動産売買とゴミ屋敷の売却に大きな違いはありません。
ゴミ屋敷を売却する大まかな流れについて解説していきます。
ゴミ屋敷を売却するまでの流れ
- 不動産仲介業者・不動産買取業者に相談
- 必要に応じてゴミ処分をおこなう
- 必要に応じて清掃やリフォームをする
- 複数社に査定依頼をおこなう
- 売買契約を結ぶ
- 引渡し・決済をおこなう
スムーズに売却するためにも、どのような過程で引渡し・決済まで至るのか手順を確認しておきましょう。
不動産仲介業者や不動産買取業者に相談する
ゴミ屋敷の売却は、不動産仲介業者・不動産買取業者と協力して進めていくことが一般的です。
自己判断で解体工事やリフォームを進めてしまうと、結果として売却が困難になったり、費用倒れしたりする恐れがあるため、まずは専門家である不動産業者に相談しましょう。
ゴミ屋敷の売却実績のある不動産仲介業者・買取業者に相談すると、売主に適したアドバイスをしてくれるので、今後の売却方針が見えてきます。
なお、空き家・ゴミ屋敷の買取業者については、以下の記事で詳しく紹介しています。
必要に応じてゴミ処分をおこなう
不動産会社との相談でゴミ処分をしてから売却することとなった場合は、放置せずになるべく早めにゴミ処分をおこないましょう。
ゴミ処分の見積もり金額次第で、売主が負担できる範囲かどうかの判断ができます。
予算を超えている場合は、そのままの状態で買取業者に買い取ってもらう方法に切り替えることも検討しましょう。
必要に応じて清掃やリフォームをする
ゴミ処分をして荷物がスッキリしたとしても、臭いが床や壁紙などに染み込んでいたり、部屋中にカビが発生していたりするケースもあります。
この場合、リフォーム・消臭・ハウスクリーニングなどの対処をしなければ買い手を見つけるのが困難になります。
物件の状況によっては数百万円かかるケースもありますので、不動産会社と相談しながら無理のない範囲で進めていきましょう。
見積書を確認して、各種費用の合計が売却金額を超えそうであれば、無理に進めず買取業者に依頼することをおすすめします。
複数社に査定依頼をおこなう
損せず、適正価格で売却するには先述したように、複数社に査定依頼をすることが重要です。
なお、買取業者に依頼する場合はゴミ屋敷など「訳アリ物件」の買取実績が豊富な買取業者に査定依頼を出すようにしましょう。
売買契約を結ぶ
購入希望者や買取業者との価格や引渡しなどの条件がまとまると、売買契約を締結します。
一般仲介での売却であれば物件の瑕疵についてすべて買主に伝えなければなりません。
瑕疵を伝えたうえで売買契約を締結しなければ、売主は契約不適合責任に問われるおそれがあるからです。
なお、買取業者への売却であれば売主の契約不適合責任は免責となりますので、売却後にトラブルになるリスクはありません。
引渡し・決済をおこなう
無事に売買契約を締結した後は、契約時に定めた内容で物件の引渡しをおこないます。
決済や所有権移転も済めば、鍵を渡して引渡し完了です。
ゴミ屋敷を売却する際に発生する3つの税金
この章では、ゴミ屋敷を売却する際に発生する以下の3つの税金を紹介します。
- 登記費用
- 印紙税
- 譲渡所得税
登記費用
ゴミ屋敷の売買契約を結んだ後に、所有者変更する手続きをおこないます。
自分でおこなうことも可能ですが、司法書士に依頼することが一般的です。
司法書士に依頼する際の登記費用は1万円~5万円程度が相場です。
印紙税
ゴミ屋敷の売買契約が決まれば、印紙を貼付して売買契約書を締結します。
印紙税の納付は、記載金額ごとに定められた金額に対応する収入印紙を貼付し、再利用を防ぐために消印することで納められます。
なお、平成26年(2014年)4月1日から令和6年(2022年)3月31日までに作成された不動産売買契約書については軽減税率が適用されます。
物件の金額 | 印紙税 | 軽減税率 |
---|---|---|
10万円超~50万円以下 | 400円 | 200円 |
50万円超~100万円以下 | 1,000円 | 500円 |
100万円超~500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
500万円超~1,000万円以下 | 10,000円 | 5,000円 |
1,000万円超~5,000万円以下 | 20,000円 | 10,000円 |
5,000万円超~1億円以下 | 60,000円 | 30,000円 |
参照元:国税庁|No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置
譲渡所得税
ゴミ屋敷を売却し利益がでた場合は、確定申告をして譲渡所得税の支払いが必要です。
譲渡所得税とは、不動産を売却したときに利益に対して課せられる税金です。
譲渡所得があった場合には、確定申告の時期(売却した翌年2月16日〜3月15日)に、申告・納税をしなくてはなりません。
譲渡所得があったにもかかわらず申告・納税を怠ると、延滞税などのペナルティが課せられ余計な税負担が発生するので注意が必要です。
ゴミ屋敷を売却したときに損失がでた場合の確定申告は不要ですが、申告しておくと譲渡損失をほかの所得から控除できる可能性があります。
譲渡損失とは、不動産の売却によって発生した損失です。
当年の給与所得・事業所得の利益から控除され、結果として所得税・住民税が安くなる可能性があるため、譲渡損失があった場合も確定申告をしておきましょう。
なお、不動産売却に関する税金・特例については、以下の記事で詳しく解説しています。
ゴミ屋敷を放置してはいけない4つの理由
ゴミ屋敷の管理・売却が面倒で放置している方もいるでしょう。
しかし、所有者・近隣住民の両者に悪影響を及ぼすため、ゴミ屋敷の放置はやめたほうがよいです。
ゴミ屋敷を放置してはいけいない理由は以下の4つです。
- 建材が腐食しリフォーム代がかさむ
- 設備の不具合・故障が起こって余計な出費になる
- 近隣トラブルの原因になる
- 行政代執行の対象となる
ゴミ屋敷の管理を怠っている方は、放置によるリスクを確認したうえ売却など対処をしましょう。
建材が腐食しリフォーム代がかさむ
ゴミ屋敷の室内はゴミで埋め尽くされているため、部屋中にカビが発生し、ゴミから染み出した液体によって木材の腐食が進んでしまいます。
ゴミ屋敷のゴミをすべて処分してみると、部屋全体がカビだらけで、床が腐食して朽ち果てているケースも珍しくはありません。
たとえば、6畳の部屋でも、壁紙の張り替えは3万円〜5万円程度・フローリングの張り替えは10万円〜15万円程度かかります。
建材が腐食するほど放置すると、売却前のリフォーム費用が高額になるため、ゴミ屋敷は定期的な管理が欠かせません。
設備の不具合・故障が起こって余計な出費になる
ゴミ屋敷となって長年放置していると、住宅設備に不具合が生じるおそれがあります。
たとえば、エアコンは、ダクトを通じて外部から害虫が入り込んだり、ホコリやダニが機械内部に入ったりして故障するケースは少なくありません。
他にも、キッチン・浴室・トイレ・洗面所などの水回りは、カビが生えやすく、汚れがひどいとフルリフォームが必要です。
水回りをフルリフォームした場合の費用相場は以下のとおりです。
- キッチン:70万円〜100万円
- 浴室:50万円〜150万円
- トイレ:15万円〜50万円
- 洗面所 :10万円〜50万円
一方、汚れが軽度である場合、ハウスクリーニングで間に合うため、5万円以内の予算で収まります。
リフォーム費用を安く抑えるためにも、汚れが深刻化する前にこまめに清掃しておくことが重要です。
近隣トラブルの原因になる
ゴミ屋敷は近隣住民に迷惑をかけ、近隣トラブルのもとになります。
たとえば、ゴミによる悪臭です。
ゴミ屋敷の放置期間が長ければ長いほどに悪臭は強くなり、建物の外にも臭いが漏れ出ます。
ゴミ屋敷の前を通るだけで悪臭がしますし、もし自宅のベランダがゴミ屋敷のほうを向いている場合は、臭いが移ってくる可能性があるので窓が開けられません。
日常的に快適な住み心地を阻害しているため、近隣住民からクレームが入りやすくなります。
また、ゴミ屋敷は火災も起こりやすいです。
ゴミ屋敷には大量の可燃物があるので、タバコの火の不始末や放火などがあれば、あっという間に燃え上がり、延焼して近隣住民の家まで燃え広がってしまうおそれがあります。
実際に、総務省消防局のデータでは、令和2年中の出火件数3万4,691件のうち、たばこによる火災は3,104件・「放火」及び「放火の疑い」は4,052件起こっており、全国的に火災が頻発していることがわかります。
火が周辺の住宅に燃え移った場合は、延焼被害にあった近隣住民へ見舞金をもって謝罪に伺わなければなりません。
見舞金の相場は被害の度合いによって異なりますが、建物の70%〜100%が消失した場合、1軒あたり10万円〜20万円必要です。
ゴミ屋敷の近隣住民は、日常的に安心した生活を送れないため、近隣トラブルが起こりやすいでしょう。
行政代執行の対象となる
ゴミ屋敷を放置すると、行政代執行の対象となるおそれがあるので注意が必要です。
市や区などの行政がゴミ屋敷の住人に代わって、ゴミや不用品などを強制的に撤去すること。
近隣住民からの連絡により調査員がゴミ屋敷を調査し、行政による指導を売主におこなってもゴミを放置し続けると、各自治体が定めるごみ屋敷条例にもとづいて行政代執行がおこなわれます。
なお、ゴミの撤去にかかった費用はゴミ屋敷の所有者に請求されます。
ゴミ屋敷の行政代執行による撤去費用は、調査費用なども上乗せされるため、一般的な清掃業者よりも割高になります。
一般的な清掃業者への依頼費用は戸建て住宅であれば、35万円〜65万円程度であるため、行政代執行では100万円を超える可能性も高いです。
ゴミ屋敷の放置はリスクが大きいため、定期的に管理し続けるか、売却するかしたほうが金銭的リスクも回避しやすくなります。
ゴミ屋敷の行政代執行については、以下の記事で詳しく解説しています。
ごみ屋敷条例により指導・勧告がおこなわれる
自治体によってはごみ屋敷条例を定めているところがあります。
ゴミ屋敷として認定されると、「ゴミを処分してください」といった指導や勧告が売主におこなわれます。
ごみ屋敷条例の対象となる条件は次のとおりです。
- 周辺環境に悪影響を及ぼしている
- 景観を著しく損なっている
- 火災や建物倒壊などの危険性がある
- 害虫や害獣が発生している
ごみ屋敷条例の対象となり、行政代執行措置がとられると、売主は撤去費用を支払う義務が生じます。
ゴミ屋敷は放置せず、早めに対処しましょう。
費用は数十万円~数百万円かかる
ゴミ屋敷の行政代執行の費用は、ゴミの量や種類、サイズによって異なりますが、数十万~数百万円かかるのが一般的です。
行政がゴミ処分業者に委託するので、売主はゴミ処分業者を指定できず、費用が高くなる可能性があります。
実際に、埼玉県の行政代執行の事例ではゴミ屋敷のゴミ撤去・家屋の修復を合わせて、422万2,800円もの行政代執行の費用が生じています。
引用元:埼玉県|行政代執行事例集
費用の請求を受けてから「自分で相見積もりをとって、安い業者に依頼しておけば良かった」と後悔しても後の祭りです。
行政代執行の措置を受ける前に、ゴミの処分や物件売却などで対応することをおすすめします。
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行政代執行にかかった費用が支払えない場合は財産を差し押さえられる
行政代執行にかかった費用を支払えない場合は、不動産だけでなく現預金・株式・貯蓄・自動車・貴金属など、売主の全財産が差し押さえられます。
差し押さえられた財産は公売にかけられ、費用を回収するケースもあります。
公売とは、税金等を滞納した場合に、行政が強制的に財産を売却し、その売買代金を滞納分に充てることです。
行政代執行にかかった費用は支払わない限り債務は消滅しないので、費用が回収できないまま売主がが亡くなった場合は、相続人に対して請求がいきます。
もしゴミ屋敷を相続し、行政代執行の費用の請求を受けている場合は、相続人が支払う必要があるのでゴミ屋敷の相続には注意が必要です。
まとめ
ゴミ屋敷を所有しているメリットはありません。
所有し続けたとしても近隣に迷惑をかけてしまうため、売却して有効活用するほうが所有者・近隣住民双方にとって良い結果につながります。
ただし、ゴミ屋敷の状態だと買い手が見つかりにくいため、仲介で売却する場合はリフォーム・清掃・ハウスクリーニングが必要です。
ゴミ屋敷をなるべく早く、手間をかけずに売却したい方には買取業者への売却をおすすめします。
買取業者であれば、どれだけゴミが溜まっていても、リフォームが必要な状態でも、問題なく買い取れます。
弊社AlbaLink(アルバリンク)では、日本全国のゴミ屋敷をはじめとした訳あり不動産を積極的に買い取っております。
足の踏み場がないゴミ屋敷・老朽化がひどい空き家など、市場で売れにくい不動産の適正価格での買取を数多く実現してまいりました。
「査定金額を知りたい」「とりあえず相談したい」という方はお気軽にお問い合わせください。
もちろん、相談・査定のみの問い合わせも大歓迎です。