旗竿地とは細い通路と広い敷地で構成される土地
旗竿地とは、道路に接している土地の出入り口部分が狭く、その奥に広い敷地がある土地を指します。
上から見たときに「竿に旗がついている」のような形状をしていることにちなみ、その名で呼ばれるようになりました。
旗竿敷地、敷地延長、路地状敷地などとも呼ばれることもあります。
一般に、長方形や正方形など形が整った土地が「整形地」と呼ばれているのに対して、旗竿地はいびつな形状をしていることから「不整形地」と呼ばれます。
なお、旗竿地の特徴は以下の記事でも詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。

旗竿地が「恥ずかしい」「やめとけ」といわれる理由10選
一般に旗竿地が「恥ずかしい」「やめとけ」といわれているのは、主に以下の理由によります。
価格が安いイメージを持たれる
整形地と比較すると、旗竿地の価格は安い傾向です。
そのため、「周囲の方に安い土地を買ったと思われてしまう」「整形地の建つ友人の家と比較して引け目を感じる」などの理由により、恥ずかしいといわれることがあります。
日当たり・風通しが悪く家が汚れやすい
旗竿地は周囲を家に囲まれている影響により、日当たりや風通しが悪い点が否めません。
日当たりや風通しが悪いと、湿度の影響を受けて家の外壁にカビやコケが発生しやすくなってしまいます。
すると家の見た目が悪くなり、そこから「恥ずかしい」と感じることがあります。
駐車スペースが狭い
駐車スペースの狭さも、旗竿地が恥ずかしいと思われる理由として挙げられます。
旗竿地に車を停めるときには、幅の狭い通路を駐車場として活用するケースが一般的です。
しかし通路部分の幅が狭いと、駐車するのは一苦労です。
整形地に建つ家と比較したときに、駐車をスムーズに行えない点が旗竿地に恥ずかしさを感じる要因となっています。
玄関から郵便ポストまでの距離が遠い
家の玄関から郵便ポストまでの距離が遠く、郵便物を取りに行く手間がかかる点も、旗竿地が「恥ずかしい」「やめとけ」といわれる理由です。
旗竿地の場合、防犯上の観点から郵便ポストは道路のそばに設置するケースがほとんどです。
しかし郵便物を取りに行くために、わざわざ通路部分を通らなければならないのは非常に面倒です。
とくに雨や雪などの悪天候の日には郵便物を取りに行くことがおっくうとなり、後悔につながることがあります。
建てられる家が制限される
旗竿地特有の後悔ポイントとして、建てられる家が制限されることが挙げられます。
周囲を他の家に囲まれている特性上、旗竿地に家を建てる場合にはプライバシーを保つ設計が求められます。
そのため、開放感のあるオープンな家を建てることは難しいといわざるを得ません。
また、通路部分の幅が狭いと重機を入れることができず、建築工法が制限されて希望の家を建てられない可能性があります。
エリアによっては雪かきが大変になる
北海道や東北地方などの豪雪地帯に住んでいるときには、雪かきが大変になる点も旗竿地で後悔しやすいポイントのひとつです。
一般的な整形地と比べると、旗竿地は通路部分の距離が長いことから雪かきが必要となる場所が増えてしまいます。
通路部分には自治体の除雪車は当然入れないため、自分で処理をしなければなりません。
旗竿地の近くに雪捨て場がないときには、特に注意が必要です。
近隣トラブルが起こりやすい
旗竿地に住んで後悔しやすいポイントのひとつは、近隣トラブルが起こりやすい点です。
たとえば通路部分に塀やフェンスがなく、隣人の駐車スペースと隣接しているとき、もし隣人に車を幅寄せして停められたら、車同士の衝突トラブルが起こりかねません。
また、通路部分と隣地の接点が広いことから、樹木の越境や塀・フェンスの設置位置を巡る争いなど境界線に関するトラブルも発生しやすくなる傾向にあります。
なお、旗竿地でよくある近隣トラブル事例については以下の記事で詳しくご紹介しています。

建築費が高くなることがある
旗竿地に家を建てるときに建築費が高くなる恐れがある点も「やめとけ」といわれる理由のひとつです。
通路部分の幅が狭いときには重機やトラックなどを入れられないため、職人の手作業で工事を進めなければなりません。
通常の現場よりも多くの職人を投入しなければならず、また建築期間も長引くため、整形地に家を建てるときよりも建築コストが高くかかる点は覚悟する必要があります。
防犯上のリスクが高い
道路から離れた場所に家を建てることになる旗竿地はどうしても死角となる場所が多くなるため、犯罪被害にあうリスクが高いデメリットがあります。
犯行現場を外から発見されにくい立地であるため、空き家にしたら格好のターゲットとなり得ます。
売却しにくい
整形地と比較して売却しにくい点も、旗竿地はやめとけといわれる理由のひとつです。
たとえば、子どもの独立などライフスタイルの変化に伴って住み替えをしたいと考えても、買主が見つからずに新居の購入計画がまったく進まない可能性があります。
ただし、売却しにくい旗竿地でも、専門の買取業者に相談するとスピーディーに買い取ってもらえます。
専門の買取業者には、買い取った旗竿地を活用して収益化できるようにするノウハウが豊富にあるからです。
専門の買取業者である弊社AlbaLink(アルバリンク)でも全国の旗竿地を買い取っておりますので、思うように買い手が見つからずにお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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旗竿地に住む4つのメリット
旗竿地には多くのデメリットがある一方で、以下のメリットも存在しています。
土地代を抑えられる
新築住宅を建築するにあたり、土地代を抑えられる点は旗竿地のメリットです。
一般的に、旗竿地は整形地よりも2~4割ほど安いといわれています。
土地の購入価格を節約できた分、建物の建築費に回せるため、より良い家を建築できる可能性が高まります。
固定資産税が安い
整形地と比較して、固定資産税が安くなるのも旗竿地ならではのメリットです。
旗竿地をはじめとする不整形地は、整形地と比べて実際に利用できる土地の面積が少なくなることから、評価額が低く算出されます。
したがって旗竿地を取得すると、整形地よりも毎年の固定資産税の負担を抑えられます。
人目や騒音が気になりにくい
旗竿地は実際に家を建てる場所が道路から離れていることから、人目や騒音が気になりにくいメリットもあります。
リビングのカーテンを開けていても、通行人からの視線を気にする必要はありません。
また、道路を走る自動車の音なども気になりにくく、より静かな環境のもとで暮らせます。
台風の被害を受けにくい
旗竿地に建つ家のメリットとして、台風などの自然災害が発生しても被害を受けにくい点が挙げられます。
なぜなら、周囲の家が風を防ぐ「盾」の役割を果たしてくれるからです。
周囲を家に囲まれているとどうしても日当たりや風通しは悪くなってしまいますが、逆に自然災害時の安全につながるメリットがあるのです。
旗竿地を購入するときに押さえておきたい3つの注意点
旗竿地に魅力を感じて購入を検討しているのなら、以下3つの注意点を事前に押さえておくことが大切です。
インフラの整備状況を確認する
ひとつ目の注意点は、インフラの整備状況を確認しておくことです。
もしガスや水道管が埋設されていないときには新たに引き込む工事を行う必要がありますが、旗竿地は通路部分の距離が長いため、工事費用が高くなってしまいかねません。
電気にしても、道路から家にまで電線を引き込む際に中継ポールが必要になると、追加で数十万円ほどの費用が発生する点に注意が必要です。
間口の広さを確認する
2つ目の注意点は、道路に接する土地の幅を確認することです。
土地に家を建てるときには、建築基準法上の幅4m以上の道路に土地が2m以上接している必要があります(接道義務)。
したがって、道路に接する旗竿地の通路部分の幅が2m未満だと建築ができないため、注意が必要です。
ただし、接道が2mに満たない土地でも再建築する方法はあります。
詳しくは以下の記事で解説しているので、併せて参考にしてください。

希望する家を建てられるかを確認する
3つ目の注意点は、旗竿地に希望している家の建築が可能かを確認しておくことです。
前述のように、旗竿地の通路部分の幅が狭いときには重機を入れられないため、建築工法が制限されることがあります。
ハウスメーカーや工務店によっては建築依頼を断られる可能性があるので、購入前に相談することをおすすめします。
旗竿地が恥ずかしいなら売却するのもひとつの手
ここまで旗竿地のメリット・デメリットを解説してきましたが、やはり「恥ずかしい」という理由で活用したくないと考えているのなら、売却するのも選択肢のひとつです。
旗竿地の売却金額を元手として新たに整形地を購入すれば、より満足のいく家づくりを進められるようになるでしょう。
旗竿地の売却方法は、以下の2種類です。
不動産仲介業者に依頼する
仲介は、不動産仲介業者を通じて一般の方に不動産を売却する方法です。
不動産仲介業者に相談すればマイホームの購入を検討している個人の方を探してくれるので、相場に近い価格で売却できる可能性があります。
ただし、旗竿地が駅から遠いなど立地条件が悪いときには、仲介で買い手を見つけるのは難しいといわざるを得ません。
実際、弊社が行ったアンケート調査でも、家を購入する際に「立地を優先した」と回答した方の割合が全体の約7割を超えているからです。
もし所有している旗竿地の立地が悪いときには、次の見出しでご紹介するように、専門の買取業者に相談することをおすすめします。
不動産買取業者に買い取ってもらう
買取は、専門の買取業者に直接不動産を直接買い取ってもらう方法です。
仲介とは違って買主を探す必要はないため、より短期間で旗竿地を売却できる点がメリットです。
立地が悪い旗竿地でも、専門の買取業者には収益化できるようにする活用ノウハウがあるため、問題なく買い取ってもらえます。
旗竿地をできる限り早く売却したい、立地が悪くて一般の買い手が見つからないとお悩みの方に適した売却方法です。
なお、旗竿地を高く売却するコツは以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。

まとめ
旗竿地には「固定資産税が安い」「土地代を抑えられる」などのメリットがあります。
しかし「安っぽいイメージがある」「家が汚れやすい」などの理由から「恥ずかしい」と感じるのなら、所有している旗竿地を売却し、その売却金額をもとに新たな土地を購入するのはひとつの手です。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、旗竿地をはじめとする訳あり物件を積極的に買い取っている専門の買取業者です。
過去には、一般の買い手が見つかりにくい訳あり物件専門の買取業者として、フジテレビの「newsイット!」に紹介された実績もあります。
弊社にご相談いただければ、立地が悪い旗竿地でもスピーディーに買い取らせていただきます。
査定は無料で行っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。