空き家対策の成功例10選
本章では、空き家の対策の成功例について以下にご紹介します。
・空き家を解体して売却する
・空き家を賃貸物件にして活用する
・空き家をシェアハウスにして活用する
・空き家を宿泊施設にして活用する
・空き家をカフェやレストランにして活用する
・空き家をオフィススペースにして活用する
・空き家をレンタルスペースにして活用する
・空き家を駐車場にする
・空き家を貸倉庫にする
空き家バンクに登録する
空き家対策の一つに、空き家バンクに登録する方法があります。
主に自治体が運営しているサイト。
インターネット上に空き家に関する情報を掲載して、空き家が欲しい人に広く情報を周知する。
空き家バンクに登録して買い手が見つかれば、空き家を売却できます。
空き家バンク利用のメリットは、以下のとおりです。
・価値が低い空き家でも情報公開できる
空き家バンクは、自治体が運営をサポートしていて、その地域の空き家情報を無料で誰でも掲載することができます。
また、田舎や公共交通網の乏しい立地などにある価値が低い空き家でも情報公開できます。
原則どんな立地の空き家でも、公開できるのが空き家バンクの強みです。
一方でデメリットは、以下のとおりです。
・空き家バンク自体が普及していない
空き家バンクでは、売主と買主が直接交渉するケースが多く、素人同士の取引となればトラブルに発展するおそれがあります。
交渉がまとまれば取引を完了するために、自治体が不動産業者を紹介されますが、買主の内見立会いや値引き交渉等については、売主が行います。
また、そもそも空き家バンク自体が普及していないので、制度自体の利用者が少ないことや売却時期が読みづらいというデメリットもあるでしょう。
空き家バンクについてくわしく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
空き家バンクを利用した成功例
空き家バンクを利用した成功例をご紹介します。
群馬県富岡市では、親が居住していた家の売却で空き家バンクに登録した人が、短期間で成約となった事例があります。
参照元:【空き家対策】空き家売却成功事例インタビュー【富岡市】
参照元:ケース2 空き家を売るなら早めが肝心! 先送りせずに相談を【富岡市】
空き家バンクに登録したことで売却機会を逃さなかったこと、市の相談員にも相談したことで買主探しを迅速にできたことが成功の要因となりました。
空き家を解体して売却する
空き家対策として、空き家を解体して売却する方法があります。
空き家を解体するメリットは以下のとおりです。
・土地の欠陥を事前に把握しやすくなる
・固定資産税が高くなる
まず、解体に多額の費用がかかることや、解体費用を上乗せすると相場より売値が高くなってしまった場合に、売りづらくなるリスクもあります。
解体費用の相場は、以下のとおりです。
坪単価 (万円) | 20坪 (万円) | 30坪 (万円) | 40坪 (万円) | 50坪 (万円) | 60坪 (万円) | |
---|---|---|---|---|---|---|
木造 | 3~5 | 80~100 | 100~150 | 160~200 | 180~250 | 200~300 |
軽量鉄骨造り | 6~7 | 120~140 | 150~210 | 240~280 | 200~300 | 300~500 |
重量鉄骨造り | 6~7 | 120~140 | 150~210 | 240~280 | 200~300 | 300~500 |
RC(鉄筋コンクリート) | 6~8 | 120~160 | 180~300 | 240~320 | 250~400 | 500~800 |
参照元:空き家解体費用は数百万円!買取なら費用も手間もかけずに売却できる
また、建物を解体すると住宅用地の特例から外れるため、固定資産税が約6倍に跳ね上がるリスクがあります。
毎年1月1日時点の不動産所有者に課税される税金。
固定資産税は、「課税標準(=固定資産税評価額)×1.4%【標準税率】」で税額を計算する。
参照元:東京都主税局
住宅用地に対して固定資産税の課税標準を軽減する特例措置。
住宅用地であれば、200㎡以下(小規模住宅用地)については課税標準が1/6に軽減されている。
なお、空き家の解体費用を自己資金で捻出できない、若しくは需要がないエリアで解体しても売却できない可能性がある場合は、空き家買取の専門業者への売却がおすすめです。
空き家買取の専門業者は、空き家を現況のまま買い取るので売却前に解体工事を行う必要はありません。
また、建物の劣化が著しい、再建築不可物件の空き家、事故物件の空き家などでも買取できるので便利です。
株式会社アルバリンクも、空き家を専門で買い取る不動産会社です。
一般的な買取では相場より相当安価となるケースが多いなか、弊社アルバリンクでは空き家を商品化するノウハウと投資家など多方面への独自販路確立により、他社よりも高値売却できる可能性があります。
まずは、弊社アルバリンクの無料査定をお試しください。
空き家の解体費用等についてくわしく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
空き家を解体して売却した成功例
空き家を解体して売却した成功例をご紹介します。
埼玉県所沢市の木造2階建ての空き家では、解体し更地にしてから売却した事例があります。
下記は、空き家問題を解決する取り組みを行政機関と連携しながら行なっているNPO法人 空家・空地管理センターによる解決事例です。
現況の建物の使用が難しいことや敷地内に大きな木があり隣地に越境していたため、これらを解消するために解体して売却を行いました。
空き家を賃貸物件にして活用する
空き家対策として、空き家を賃貸にして活用する方法があります。
例えば、戸建賃貸として空き家を丸ごと第三者に貸すことになります。
空き家を賃貸物件にするメリットは、以下のとおりです。
・人が住むことで建物の維持管理がしやすくなる
空き家を賃貸に出すと賃借人から得られた賃料を固定資産税等の維持費に充当できる他、維持費を上回れば利益を得られます。
また、人が住むことで、掃除など日常的な維持管理ができるだけでなく、水漏れなどが発生したときに、早く発見することができるので、建物の劣化を防ぐことができます。
一方で、空き家を賃貸に出すデメリットは、以下のとおりです。
・入居者によるトラブルが起きる可能性がある
賃貸に出すには、空き家の室内が人に貸せる状態であることが重要です。
そのため、水回りの劣化が著しい、クロスやフローリングに汚れやキズが多い場合には、リフォームが必要となります。
リフォームには、多額の資金が必要です。
また、初期投資を行ったとしても賃借人が必ず見つかる保証はなく、赤字に陥る可能性もあります。
他にも、第三者に貸すことで入居者とのトラブルが起きることもあるでしょう。
例えば、賃料の未払いや居住以外で空き家を使用しているなどのルール違反、退去時の敷金精算や原状回復に関する見解相違で起きるトラブルなどです。
このように空き家を賃貸に出すことには、メリットとデメリットについてしっかりと理解したうえで行う必要があります。
なお、賃貸物件にリフォームする資金捻出が難しければ、買取専門の業者への売却がおすすめです。
空き家の賃貸経営などについてくわしく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
賃貸物件にして活用した成功例
空き家を賃貸物件にして活用した成功例をご紹介します。
東京都三鷹市の木造平屋住宅では、リフォームして戸建賃貸に転用した事例があります。
建物を残したいという相続人の思いが、賃貸住宅への転用となった事例でした。
空き家を個人で貸す方法についてくわしく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
空き家をシェアハウスにして活用する
空き家対策として、空き家をシェアハウスにして活用する方法があります。
例えば、空き家が4LDKなどの広い間取りであれば、シェアハウスの経営ができる可能性があります。
空き家をシェアハウスにするメリットは、以下のとおりです。
・普通の賃貸よりも空室リスクが低い
シェアハウスであれば1人が退去しても、他に部屋を借りている人がいれば家賃収入が0円にはならないので空室リスクが低いです。
また、1室ずつ貸せるので、普通の賃貸より収益性が高いことがメリットなります。
一方で、空き家をシェアハウスにするデメリットは、以下のとおりです。
・施設や設備の使用頻度が多いため、修繕費の出費が多くなる
・家賃滞納が起きやすい
シェアハウスは、複数人での共同生活となるため、キッチンやバスルームなど共有スペースの使い方や掃除の仕方など、何気ない日常の生活スタイルや考え方の違いにより、トラブルが起きやすい状況と言えます。
また、施設や設備の使用頻度は一般的な賃貸物件より多く、設備等の消耗頻度は高いので修理や補修に要する費用は高くなる可能性があります。
最後に、シェアハウスは一般的な賃貸物件より賃料が安いため、低所得の人や収入が不安定な人などが入居する可能性が高く、家賃滞納が起きやすい状況です。
そのため入居審査では、支払い能力や家賃滞納履歴の確認、性格や人柄等についてを確認すると良いでしょう。
このようにシェアハウスには、メリットとデメリットがあるため双方を理解したうえで進める必要があります。
シェアハウスにして活用した成功例
空き家をシェアハウスにして活用した成功例をご紹介します。
【えんがわ屋】は、東京都三鷹市にある築60年の空き家をシェアハウスに転用した事例となります。
引用元:えんがわ屋
えんがわ屋は、単なるシェアハウスではなく、地域コミュニティの拠点としての役割も果たしています。
空き家を宿泊施設にして活用する
空き家対策として、空き家を宿泊施設にして活用する方法があります。
空き家が有名な観光施設や大規模イベントが行われる施設等の近くにあれば、宿泊施設としての活用がおすすめです。
例えば、空き家が観光地として有名な京都市内にあれば、日本人や外国人観光客の宿泊需要が見込めるでしょう。
空き家を宿泊施設として活用するメリットは、以下のとおりです。
・人が利用することで通風や通水をでき、建物が長持ちしやすい
まずは、宿泊施設にすることで宿泊料を得られ、固定資産税などのコストに充てられます。
さらに、宿泊料は賃料より高く取れるので、収益性が高いというメリットもあります。
また、空き家を宿泊施設として定期的に利用することで、必然的に通風や通水、宿泊後には清掃が入るため適度な維持管理を続けられます。
他にも、設備や施設の故障や欠損などがあった場合に直ぐに発見ができるので維持管理がしやすく、建物が長持ちしやすくなるメリットもあるでしょう。
一方で、空き家を宿泊施設にするデメリットは、以下のとおりです。
・宿泊者と近隣住民でトラブルが起きるおそれがある
・(民泊運営の場合)宿泊施設としての運営日数に年間180日の制限がある
空き家を宿泊施設として運営するには、室内の状況により経営開始前にリフォームが必要なケースや、家具などを新規で用意する必要があり、多額の費用がかかります。
また、不特定多数の宿泊者が利用するため、宿泊者のなかに騒ぎ声や騒音の発生、ゴミの不法投棄を行うなどマナーの悪い人がいたことをきっかけに、近隣住民からのクレームやトラブルに発展することがあるでしょう。
他にも、民泊は年間営業日数が180日以内と決まっているため、宿泊需要が高い時期を狙うなど、計画的な運営を行わなければ利益を上げづらいこともあります。
年間の稼働日数が決まっているため、宿泊料の単価が高い時期に貸し出すことが成功するコツと言えます。
このように空き家を宿泊施設にすることには、メリットとデメリットがあるため、双方を理解しながら進めるようにしましょう。
なお、宿泊施設にリフォームする資金捻出が難しければ、買取専門の業者などへの売却がおすすめです。
空き家を民泊施設にする方法についてくわしく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
宿泊施設にして活用した成功例
空き家を宿泊施設にして活用した成功例をご紹介します。
和歌山県湯浅町「ゆあさ重要伝統的建造物群保存地区」には、築130~150年の町屋(古民家)を改修した貸切宿【千山庵】があります。
引用元:千山庵
今では、多くの宿泊者が訪れる人気の古民家宿です。
空き家をカフェやレストランにして活用する
空き家対策として、空き家をカフェやレストランにして活用する方法があります。
古民家カフェやレストランなどの用途で第三者に貸すことで、賃料収入を得られます。
空き家をカフェなどにするメリットは、以下のとおりです。
・空き家の改装により建物が新しく生まれ変わり、建物寿命が延びる
空き家をカフェやレストランにすると賃料収入を得られ、固定資産税などの年間に掛かる固定費に充てられます。
また、空き家の改装で内装や外装を新しくすれば、空き家を長く使えるようにもなるでしょう。
他にも、地元の雇用促進や地産地消の効果があるなど、地元経済に貢献できる可能性もあります。
一方で、デメリットは以下のとおりです。
・近隣とトラブルになるおそれがある
空き家をカフェなどにするデメリットは、改装等に掛かる多額の費用を自己資金で捻出する必要があることです。
また、資金が用意できない場合には銀行等の融資を受けるなど、店舗運営前に多額の資金が必要となります。
他にも、店舗には不特定多数の人が来訪されるため、近隣への違法駐車等でトラブルが起きるおそれがあります。
そのため、店舗運営の開始前には近隣への説明や挨拶、駐車施設の整備などの準備も必要です。
よって、空き家をカフェやレストランで活用する際には、運営前に多額の費用負担が生じるため、負担が難しい場合には空き家を買取業者などへ売却することがおすすめです。
空き家をリノベーションして成功した事例についてくわしくは、以下の記事を参考にしてください。
カフェやレストランにして活用した成功例
空き家を解体して売却した成功例をご紹介します。
瀬戸内市の空き家活用事例集によると、市内にある木造瓦葺屋根の2階建ての空き家をカフェに転用した事例があります。
人気のカフェが、移転先として活用
住宅以外にも、旧食堂や旧青果店などあらゆる空き家、空き物件の活用を促進しているのが瀬戸内市です。
空き家をオフィススペースにして活用する
空き家対策として、空き家をオフィススペースとして活用する方法があります。
インターネットができる環境と机・椅子を用意できれば、空き家にオフィススペースを作れます。
特に、IT企業など情報通信業については、自宅などオフィス以外で仕事をするケースが多く、ワークスペースとして個人に貸し出す方法でもよいでしょう。
空き家をオフィススペースとして活用するメリットは、以下のとおりです。
・オフィススペース工事に多額の費用が掛かりずらい
空き家をオフィススペースとして活用すると賃料収入を得られ、固定費などに補填できる他に収益を上げられる可能性があります。
また、オフィスはインターネット回線と電話回線を引く工事のみでできるため、大掛かりなりフォーム工事の必要がないこともメリットと言えます。
一方でデメリットは、以下のとおりです。
・立地が悪ければ、オフィススペースとしての運営が難しい
オフィススペースは不特定多数の人の出入りやオフィスから発生する人の声や機械音などの騒音により、近隣より苦情を受けるリスクがあります。
また、オフィスを利用する人のマナー等により近隣に迷惑が掛かるケースもあるでしょう。
他にも、立地が悪ければオフィスとして使いにくいので、一般的に最寄り駅に近いことなどが求められます。
つまり、オフィススペースの場合、初期費用の負担を抑えて設営できるメリットがありますが、オフィス需要の有無を予め調査しておく必要があります。
オフィススペースにして活用した成功例
オフィススペースにして活用した成功例をご紹介します。
瀬戸内市では、築70年超の元歯科医院兼住宅の空き家をオフィススペースに転用した事例があります。
旧歯科医院、『牛窓クラフトコンプレックス』として再生
事務所兼店舗という複合施設スタイルで成功した事例を紹介しました。
空き家をレンタルスペースにして活用する
空き家をレンタルスペースとして活用する方法があります。
例えば、「オフィスとして空き家の一室を借りたい」「ギャラリーやハウススタジオとして空き家ごと借りたい」などです。
空き家をレンタルスペースとして貸し出すメリットは、以下のとおりです。
・初期投資なしで始められる可能性もある
空き家のレンタルスペースへの転用は、余っている部屋の有効活用の他にも賃料収入を得られることもあります。
レンタルスペースを借りたい人の希望に応じて、スペースを提供できることも魅力の一つです。
他にも、初期投資なしで始められる可能性もあることもメリット言えます。
例えば、古い空き家でも古民家風の雰囲気を醸し出せれば、ハウススタジオとして人気が出ることも期待できます。
一方でデメリットは、レンタルスペースの需要が読みにくく、賃料収入の見込みが難しいことです。
レンタルスペースはビジネス利用が大半であり、都心部に近い立地やWEB媒体の充実度合いで利用率は大きく異なります。
つまり、レンタルスペースは利用者に向けてフレキシブルにスペースを貸し出せる便利なサービスとなり、一定の需要は見込めそうな分野ではありますが、ビジネス利用が大半であるため一般利用ような需要が見込みずらいというデメリットがあるので注意が必要です。
レンタルスペースにして活用した成功例
空き家をレンタルスペースとして活用した成功例をご紹介します。
日本一空き家が多い山梨県では、空き家活用事業を積極的に行っており、実際空き家を多目的スペースとして貸し出ししています。
所 在:甲斐市
建物用途:民泊、多目的スペース
山梨県では、市内にある古民家を多目的スペースや民泊などでの活用を促進しています。
空き家を駐車場にする
空き家を駐車場にして活用する方法があります。
空き家を解体して更地にし、月極駐車場若しくは時間貸しの駐車場を設置する方法です。
空き家を月極駐車場にするメリットは、以下のとおりです。
・将来的に駐車場以外の用途にも転用しやすい
駐車場は建物解体後の設置工事に時間を要さず、費用面も抑えやすいことがメリットです。
また、時間貸し駐車場(コインパーキング)であれば、初期費用なしで駐車場経営も始められます。
この場合、土地の賃料を業者より得られるので、毎月安定的に収入を確保できるメリットもあります。
他にも、将来的に駐車場以外の用途にも転用しやすいこともメリットです。
例えば、賃貸物件や店舗物件の建設や土地自体の売却も可能となるため、一旦駐車場にしておきその後の土地活用については選択肢を残しておくという考え方もできます。
一方でデメリットは、以下のとおりです。
・固定資産税が高くなる
まずは、駐車場は地域にもよりますが賃貸マンション等に比べると賃料収入は少なく、稼働率によっては十分な収益が見込めません。
さらに、更地になると固定資産税が上がるため、収益性に難があります。
つまり、駐車場への転用は建物解体後に比較的容易にしやすいものの、固定資産税がアップするため収益性については十分検証して始めるようにしましょう。
空き家を駐車場にする費用や税金、収益の計算方法についてくわしくは、以下の記事を参考にしてください。
駐車場にして活用した成功例
空き家を駐車場にして活用した成功例をご紹介します。
東京都大田区にあった木造3階建ての空き家は、解体後にコインパーキングに転用されました。
解体後、更地のままであると雑草が生い茂りゴミを不法投棄されるおそれがあります。
一方で、コインパーキングであればアスファルト舗装されるので、雑草の除去などの維持管理の負担が減り、借地の賃料収入が入るメリットがあります。
空き家を貸倉庫にする
空き家を貸倉庫にして活用する方法があります。
貸し倉庫では、空き家の余ったスペースをそのまま第三者に貸し出すことが可能です。
貸し倉庫のメリットは、空き家を改装せずにそのままの状態で使用し賃料収入を得られることになります。
デメリットは、不特定多数の人の出入りがあるので近隣に迷惑が掛かる可能性があることと、セキュリティ面での設備設置費用が掛かることです。
貸倉庫は、空き家をほぼそのまま活用できるので初期投資費用がほとんどいらない反面、倉庫であれば車を停めるスペースが必要となるので、駐車スペースが確保できない空き家では運営は難しいでしょう。
貸倉庫にして活用した成功例
空き家を貸し倉庫にして活用した成功例をご紹介します。
10年間テナントが決まらずに、貸倉庫に転用した事例です。
長年テナントがつかなかった店舗を個人向けの貸倉庫にした事例
引用元:アキサポ
今回は空き家のテナントの活用事例でしたが、他にも空き家の一戸建てを解体して更地にしてから、トランクルームに転用されるケースもあります。
一番オススメの空き家対策は専門の買取業者に売却すること
ここまでさまざまな活用や売却方法をご紹介してきましたが、一番おすすめの空き家対策は、専門の買取業者への売却です。
買取業者への売却がおすすめの理由は、面倒な空き家の維持管理から完全に開放されるからです。
なお、株式会社アルバリンクも空き家買取を専門で行う不動産会社です。
一般的な買取では相場より相当な範囲で安価となりますが、弊社アルバリンクでは買取した空き家を商品化するノウハウと投資家など多方面への独自販路を確立しているため、他社よりも高値売却できる可能性があります。
実際、弊社の買取サービスをご利用いただいたお客様より、多くのお喜びの声をいただいています。
参照元:お客様の声【アルバリンク】
まずは、弊社アルバリンクの無料査定をお試しください。
空き家の売却方法についてくわしくは、以下の記事を参考にしてください。
空き家を売却した成功例
本章では、実際に弊社アルバリンクで空き家を売却した事例についてご紹介をしていきます。
例えば、下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ空き家」や「不用品で室内があふれてしまっている空き家」を買い取った実績があります。
【20年以上放置された空き家の買取事例】
【不用品で室内があふれてしまっている空き家の買取事例】
引用元:アルバリンクの空き家買取事例
上記買取事例のとおりに、20年以上放置された空き家を780万円で買取らせていただきました。
所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についてご満足していただいています。
また、不用品で室内が溢れてしまっている空き家の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方は、ぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
空き家対策をせずに放置するリスク3選
空き家対策をせずに放置するリスクは、以下の3つです。
- 近隣から損害賠償を請求される
- 固定資産税などの維持費がかかり続ける
- 特定空き家に指定されて強制解体される
近隣から損害賠償を請求される
空き家が倒壊して近隣住民に損害を与えた場合、損害賠償を請求される恐れがあります。
民法第717条により、ずさんな管理によって他人に損害を与えた場合の責任は、所有者が負うと定められているためです。
老朽化が進行した空き家は、自身・台風などの自然災害をきっかけに倒壊する危険があります。
公益財団法人日本住宅総合センターの過去の判例などに基づいた試算によると、空き家の倒壊によって隣家の全壊・住民の死亡があった場合の損害額は、2億円を超えるという試算が出ています。
参照元:日本住宅総合センター|空き家発生による外部不経済の損害額の試算結果
金銭的・精神的リスクから解放されるためにも、空き家対策は定期的に行う必要があります。
倒壊しそうな空き家を放置するリスクについては、以下の記事で詳しく解説しています。
固定資産税などの維持費がかかり続ける
空き家対策をせず所有すると、固定資産税をはじめ維持管理費がかかり続けます。
一般的に、空き家の維持費は年間で20万円〜30万円程度かかるといわれています。
維持費の内訳は、以下のとおりです。
内容 | 費用相場(年間) |
---|---|
固定資産税 | 10万円〜15万円 |
火災保険料 | 10万円 |
水道・電気代 | 2万円 |
空き家を賃貸経営で収益化する・売却で現金化するなどの対策をしない限り、空き家は維持費がかかり続け、資産はマイナスとなります。
空き家にかかる維持費については、以下の記事で詳しく解説しています。
特定空き家に指定されて強制解体される
空き家の経年劣化が進み建物自体が朽ちてくると、特定空き家に指定される可能性があります。
特定空き家
特定空き家2015年から始まった「空き家等対策の推進に関する特別措置法」により制定された。特定空き家に指定され勧告を受けると、翌年から固定資産税の特例措置がなくなり、最終的に強制解体される
特定空き家に指定されて以降、長期にわたって空き家の管理方法を改善しない場合は、行政代執行により空き家の強制解体が行われます。
このときに発生した解体費用は所有者へ請求されます。
建物は、人が使うことで適度な通風や清掃等で維持管理ができますが、空き家は適度な維持管理ができにくく、どうしても劣化のスピードが早まってしまいます。
空き家の劣化が進行しないよう、適切な対策を講じることで、特定空き家に指定されるリスクを回避しやすくなります。
空き家所有のデメリットについては、以下の記事を参考にしてください。
空き家対策で利用できる2種類の補助金
本章では、空き家対策で利用できる2種類の補助金について解説します。
・地方自治体からの補助金
空き家に利用できる補助金についてくわしくは、以下の記事を参考にしてください。
国からの補助金
空き家対策では、国からの補助金があります。
「活用事業タイプ(全国)」と「除去事業タイプ(人口減少市町村のみ)」で、国の補助割合が異なります。
例えば、活用事業タイプの場合、補助割合は自治体が事業主体の場合は1/2、民間の場合は1/3となっています。
なお、補助対象の経費に指定があるため、実際どの程度の補助が出るかは国の機関への確認が必要です。
地方自治体からの補助金
空き家対策では、地方自治体からの補助金や支援制度もありますが、その内容については自治体により異なります。
例えば、東京都墨田区では「老朽危険家屋除去費等助成制度」を2016年6月から施行しています。
助成には各種条件がありますが、助成金額は除去工事費の1/2で上限50万円までとなっています。
このように、自治体により空き家の助成や支援制度は異なるため、空き家が所在する自治体のホームページや担当部署に問い合わせすることがおすすめです。
参照元:東京都空き家情報サイト【東京都】
空き家対策をする際の2つの注意点
空き家対策をする際の注意点は、以下の2つです。
・いくらかかるかシミュレーションする
対策する前に物件の特性や利便性などを調べる
空き家対策を行う前に、物件の特性や利便性などを調べることが必要です。
なぜなら、適切に活用しないと赤字になる可能性があるからです。
例えば、空き家を駐車場にしたいと思っても周辺の需要の有無や、空き家の敷地に一定の広さがなければ、そもそも駐車区画の確保が難しくなります。
また、空き家の立地が悪いなど利便性が高くなければ、シェアハウスや宿泊施設などを経営しても利用者が集まらない可能性が高いでしょう。
とくに、居住用物件として賃貸する場合は立地が重要視されるため、駅から徒歩10分圏内・主要ターミナルまで一本でアクセスできるなどの条件を備えていないと、入居付けが難しいです。
下記は、弊社が家を購入した人493人にアンケートをとり結果をまとめたものです。
つまり、空き家対策する前に活用方法が成功するか否かを見極めるために、物件の特性や利便性などをしっかりと調査する必要があります。
いくらかかるかシミュレーションする
空き家対策を講じるときには、いくらかかるかをシミュレーションする必要があります。
なぜなら、適切に活用しないと赤字になる可能性があるからです。
例えば、シェアハウスとして活用するときにはリフォーム工事が必要となりますが、多額の初期費用とシェアハウス経営開始後の稼働率によっては、赤字がいつまでも解消されない事態に陥る可能性があるでしょう。
そのため、空き家対策を講じることで状況が好転しなければ意味がないことになるため、空き家対策を行うことでかかる費用については綿密なシミュレーションを行い、周辺の需要や物件の特性などを見極めながら最適な方法にて空き家対策を行う必要があります。
まとめ
本記事では、空き家対策の具体的な方法や事例、空き家対策が必要な理由や注意点などについて解説してきました。
空き家対策には、賃貸物件として貸し出すことや解体し更地にしてから売却するなど、さまざまな方法があります。
これらの方法では、活用することで賃料収入を得て固定資産税等のコストに充当できることや、建物を常時使用することで経年劣化などを抑制する効果があるなど、一定のメリットがあります。
しかし、これら活用方法は素人が簡単に手を出せるものではなく、仮に成功しなかった場合には、多額の自己資金を消失するリスクがあります。
よって、空き家は活用や解体後の売却ではなく、現況のまま買取業者に売却するのがおすすめです。
専門の買取業者は、仲介のように買い手を探す必要がなく現金買取なので、業者さえ決まれば現金化が早いことが特徴となります。
なお、弊社アルバリンクも空き家を専門で買取る不動産会社です。
実際アルバリンクでは、全国の空き家を買い取った実績(2020年~2023年で計513件の買取実績)が多くあります。
さらに、フジテレビ「イット」など多くのメディアで、空き家を高く買取る不動産会社として紹介されています。
まずは、弊社アルバリンクの無料査定をお試しください。