袋小路の土地の特徴と「売れない…」と言われる理由を解説
既にご存知かとは思いますが、袋小路は通り抜けできる土地と比べて売却しにくい傾向にあります。
この章では、袋小路の特徴と売却しにくいと言われる理由を解説します。
なお、袋小路の売却方法から知りたい方は「袋小路の土地を売却する3つの方法」からお読みください。
袋小路とは「道路の行き止まりにある土地」のこと
袋小路とは、道路の行き止まりにあって通り抜けできない土地を指します。
袋小路は、道路の奥まったところにあるため車や人の通りが少なく、閑静な環境が保たれる等のメリットもあります。
一方で、デメリットとなることも多いので売却しづらいのが現状です。
以下では、袋小路の所有者が抱えがちなデメリット(売却しづらい理由)を解説します。
袋小路の土地が売りづらい理由
袋小路が売却しづらい理由は、主に以下の6つです。
1つずつ簡単に解説します。
建て替えができない
袋小路の土地が売りづらい大きな理由の1つは、建て替えができないケースです。
大前提として、建築基準法では「幅員4m以上の道路に2m以上接していない土地には建物を建築・再建築してはいけない」と定められています(接道義務)。
参照元:建築基準法第43条
袋小路は通路が道路のようにみえていても、実は建築基準法の接道義務を満たしておらず、建物を建築・再建築できないケースが多々あります。
建物を建築・再建築できないということは、建物がどんなに老朽化しても、そのままの状態、もしくは部分的なリフォームのみで住み続けなければならないということです。
生涯を過ごし、場合によっては子や孫の代まで引き継ぐマイホームとして、建て替えできない袋小路は適切ではないため、なかなか買手がつかないでしょう。
あなたが所有している袋小路の土地が再建築不可かどうかを調べる方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
通行に私道所有者の承諾が要る
袋小路の前の通路は、公道ではなく私道(個人が所有している道路)であるケースが多くあります。
そのため、袋小路に自宅を建てたら、自宅前の通路を通るために所有者に許可を取る、もしくは、通路の持分の一部を購入させてもらわなければ、自宅に入れないということになります。
【道路通行承諾書の見本】
他人が所有している通路を、許可なく勝手に通るのはトラブルの元だからです。
数年前には、私道所有者が自宅前の私道を通行していた男性を突き飛ばし、自身の土地だと主張する事件も発生しました。
仮に、通路に接する土地の所有者全員(A~Ⅾ)が通路の持分を分割して所有していたとしましょう。
そうなれば、袋小路に自宅を建てたあなたはA~Ⅾ全員に許可を取る、もしくは、持分の一部を購入させてもらって、私道の通行を巡る近隣トラブルを避けなければなりません。
ちなみに「持分」とは、不動産を複数人で共有しているときのそれぞれの所有権の割合を指します。
袋小路と通路の持分を同時に売り出せれば問題ありませんが、袋小路のみを売り出すと、通路を使うための許可を得たり持分を購入する手間が購入後にかかるので、なかなか買手がつきません。
前面道路が私道である場合に起こり得るトラブル事例や対処法について知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
リフォーム費用が高額になる
袋小路は、リフォーム費用が高額になる傾向があります。
袋小路は接している通路が狭く、通常のサイズの重機が入らないケースが多いからです。
そうなれば、小型の重機を使うための追加料金がかかってしまいます。
小型の重機すら入れない場合は人の手で行う作業の割合が多くなります。
手作業分の人件費や、作業が長引く期間分の費用などが加算され、リフォーム費用はさらに高額になってしまうでしょう。
また、再建築不可の土地はリフォームローンの融資が受けづらいため、その場合には自己資金に頼ることになります。
この先何十年も暮らすマイホームのリフォーム費用が毎回高額になってしまうとなれば、買主に敬遠されてしまうのも無理はありません。
災害時の避難や救助が遅れる
災害時の避難や救助が遅れてしまうおそれがあるのも、袋小路が売れにくい理由の1つです。
前述しているように、袋小路の通路は大抵狭いため、救助のための車両が思うように入れません。
さらに、地震による建物の倒壊や火災の燃え広がりで通路が塞がれてしまえば、救助が来られないことに加え、自ら避難することも難しくなってしまいます。
特に小さな子供やお年寄りがいる家族は、このようなリスクがある袋小路を住居として購入したがらないでしょう。
車での出入りが大変
袋小路は、狭い通路を車で出入りするのが大変です。
通路をバックで入らなければ(もしくは出なければ)ならなかったり、通路の幅によってはそもそも車が入れないかもしれません。
そもそも車が入れなければ、月極駐車場を別途借りる必要があります。
特に車通勤で毎日車を出し入れする人や車が趣味の人、大型車を持っている人は袋小路の購入を避ける傾向にあります。
近所付き合いが煩わしい
袋小路に住むと、近所付き合いが煩わしいと感じる方も多くいます。
袋小路の前の通路は車通りが少なく安全なので、周囲の住民が集まって立ち話をする場所や、子どもたちの遊び場になってしまう傾向にあるからです。
例えば、車で帰るたびに近所の子供が自宅の前で遊んでいたり、若いお母さんたちが立ち話をしていたりするとしましょう。
そうなれば、事故に繋がるおそれがあるのはもちろん、近隣住人と顔を合わせる回数が必然的に多くなり、濃いご近所付き合いを余儀なくされます。
自身もご近所づきあいを楽しめるタイプであれば問題ありませんが、他人に生活を干渉されたくない方にとっては苦痛になってしまうでしょう。
袋小路の土地は全く売れないわけではないが価格が下がりやすい
上記で解説した理由から、袋小路は通り抜けできる通常の土地より売却しにくい傾向があります。
ですから、通常の土地と同様の価格帯で売り出してもなかなか買手がつかず、値下げを余儀なくされてしまうでしょう。
ちなみに、通常の土地の売出価格よりどの程度値下げするべきかは、土地の条件によって異なるので一概には言えません。
正確な金額を知りたいのであれば、不動産業者に無料査定を依頼してみましょう。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、袋小路をはじめ、売却しにくい物件を査定・買取した実績が豊富にございます。
様々な土地・建物を取り扱ってきた審美眼を存分に活かし、より正確な査定金額をご提示させていただきます。
なお、無料査定は弊社の無料サービスの1つなので、もちろん売却する前提でなくても構いません。
不動産業者にありがちな強引な営業などは行っておりませんので、お気軽にご依頼ください。
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袋小路の土地を売却する3つの方法
売れにくい袋小路の土地を売却する方法は、以下3つです。
ただし、「隣地の土地を買い取って再建築可能にする」方法と「建物を解体して隣人に売り出す」方法は、どちらも隣地所有者との交渉が必須です。
交渉には時間や労力も要しますし、円滑に交渉が進まなければトラブルになるリスクもあります。
売主がリスクを負うことなく袋小路を売却するなら「専門の不動産買取業者に直接売却する」方法が最も賢明です。
では、3つの方法の詳細を詳しく解説していきます。
隣人の土地を買い取り、再建築可能にして売り出す
再建築不可の袋小路あれば、隣地を買い取って、再建築可能にすれば売却しやすくなります。
以下の画像をご覧ください。
例えば、再建築不可のBの袋小路を売却したいのであれば、Aの土地を買い取って再建築可能にすれば売却しやすくなります。
しかし、隣地がタイミング良く売り出されるとは限らないので、基本的に隣地所有者との交渉が必須です。
隣人に「おたくの土地を売って下さい」と突然言ってもトラブルになってしまうので、回数を分けて慎重に交渉しなければならず、時間と労力がかかります。
また、苦労して隣地を買い取ったとしても、土地が広くなりすぎて、かえって売れにくくなるリスクもあります。
多くの買手は一般的な戸建てのマイホームを建てるための土地を探しているので、広すぎる土地は需要が低いのです。
再建築不可物件を再建築可能にする裏ワザは以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
建物を解体して隣人に売り出す
建物を解体して、隣人に土地を売り出す方法もあります。
例えば、Bの袋小路を売りたいのであれば、Bに建っている建物を解体してAもしくはCの土地の所有者に売却します。
Bの土地を買い取ることで今までより広い土地を手に入れられるのが、隣地の所有者にとって大きなメリットです。
ただし、袋小路をはじめとする再建築不可の土地は、購入の際に金融機関から住宅ローンの融資を受けづらいというデメリットがあります。
袋小路などの再建築不可の土地は売れにくいので、債務者が返済を滞ったときに金融機関が残債を回収できる見込みが低いからです。
ローンが組めないのであれば、AもしくはCの土地の所有者に、Bの土地を現金で購入できる資金力がなければなりません。
隣地所有者から「おたくの袋小路をぜひ買い取りたい」と言ってきた場合を除き、あまり現実的な方法とは言えないでしょう。
なお、建物を売却する際に解体するのはおすすめできません。
その理由については以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
専門の不動産買取業者に直接売却する
隣地所有者との交渉に時間や労力を割かずに袋小路を手放したいのであれば、専門の不動産買取業者に直接売却するのがベストです。
専門の買取業者であれば、一般の不動産業者が買取や販売活動をためらう物件・土地も、積極的に買い取ってくれるからです。
積極的に買い取れる秘訣は、買取後の豊富な活用ノウハウや再販ルートにあります。
少し具体的に説明すると、例えば再建築不可の袋小路を買い取った場合は、建物に賃貸用の簡易的なリフォームを施し、入居者をつけたうえで不動産投資家に売却する等して活用します。
建て替えできない袋小路をマイホーム用の土地として売却するのは難しいですが、賃貸物件としてであれば十分に入居者はつきますし、入居者がついた物件は不動産投資家に売却できます。
専門の不動産買取業者は、このような活用ノウハウ・再販ルートを豊富に持ち合わせていて、買取後の活用に困らないのでどんな物件も買取可能です。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)も、袋小路などの再建築不可物件を買い取り、活用した実績が豊富にございます。
「いつまでも売れ残っている」「他社で買取を断られてしまった」そんな袋小路も安心してお任せください。
>>【売りづらい袋小路でも高額売却】無料で買取査定を依頼する
袋小路の土地をより高額で売却できる不動産業者の選び方
売れにくい袋小路を売却する方法を3つ解説しました。
以下では、袋小路をより高額で売却するための不動産業者の選び方のポイントを4つ説明します。
再建築不可物件の専門買取業者に相談する
前述の通り、袋小路は再建築不可である故に売却しにくいのが現状です。
ですから袋小路の売却は、再建築不可物件の買取に強い専門の不動産業者に相談してください。
「専門の不動産買取業者に直接売却する」で説明した通り、専門の不動産買取業者は再建築不可物件の活用ノウハウや再販ルートを豊富に持ち合わせています。
そのため、再建築不可物件もためらいなく、適正価格で買い取ることができます。
一方で、再建築不可物件の取り扱いに長けていない不動産業者は、買い取った袋小路を活用できる自信がないので安価な金額でしか買い取ってくれなかったり、そもそも買取を断ったりします。
再建築不可物件の買取に特化している買取業者が知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
買取業者の口コミを確認する
買取業者を選ぶ際は、必ず業者の口コミを見て再建築不可物件の買取実績があるか確認してください。
「再建築不可物件買い取れます!」と謳っている買取業者でも、実際は実績がないなんてことも十分にあり得ます。
弊社が独自に行った「不動産会社の情報を調べる手段」のアンケート調査でも、46.4%の人が「ネットや知人の口コミ」を参考にしていることがわかっています。
不動産会社を調べるとき、46.4%の人が「ネットや知人の口コミ」を参考にしている
本当に買取実績があるなら、業者のHPに実績や口コミを掲載しているはずです。
Googleの口コミ等でも、実際に再建築不可物件を買い取ってもらったお客様の生の声が確認できるでしょう。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、HPの「お客様の声」にて、お客様の口コミを掲載しています。
再建築不可物件を売却したお客様の声も複数届いておりますので、ぜひ弊社のHPを覗いてみてください。
参照元:株式会社Albalink HP
また、Googleの口コミでも、以下のように高評価をいただけております。
袋小路にある土地をいますぐ売却したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。
複数の業者に相見積もりを取る
不動産を売却する際は、複数の不動産業者に査定を依頼しましょう。
不動産業者によって取り扱いが得意な分野が異なり、それに伴って査定金額に違いが出るからです。
1社にしか査定を依頼しないと、提示された金額が適正であるかがわかりません。
ただ、このときに注意していただきたいのが、1番高額な査定金額を提示してくれた買取業者に真っ先に飛びつかないことです。
買取金額のみならず、信頼できる買取業者であるかキチンと見極める必要があります。
査定金額の根拠を確認する
信頼できる買取業者を見極めるためには、査定金額だけではなく、査定金額の根拠を担当者からしっかりと聞いておく必要があります。
高額な査定金額を提示しておきながら、契約直前になって金額を下げてくる悪徳な業者も存在するからです。
信頼できる買取業者を見極める際は、買取後の活用方法と査定金額の根拠の間に矛盾がないかに注視してください。
例えば、以下の画像のような袋小路を査定してもらったとしましょう。
「売却後は隣地Aを買い取り、広い土地にしたうえで月極駐車場として活用する予定」と言っているにもかかわらず「通路が狭いから、買取金額はこれが限界」と言われれば、査定金額と買取後の活用方法に矛盾があると言えます。
隣地Aを買い取るのですから、現状の通路の狭さは査定金額に関係ないはずだからです。
なお、弊社Albalink(アルバリンク)は、訳あり不動産のプロが査定金額の明確な根拠をご提示するのでご安心ください。
他社でもらった査定金額・査定の根拠と、弊社のものを比較して、どちらが信頼できるか検討していただいても構いません。
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まとめ
袋小路が売れにくい理由や、売れにくい袋小路の土地を売却する方法を解説しました。
袋小路は、建築基準法の接道義務を満たしておらず、再建築不可である故に買手がつきにくいのが現状です。
再建築できないということは、建物の老朽化が進行してもそのまま住み続けなければならないということなので、マイホームを探している一般の買手はなかなか購入に至らないでしょう。
一般の買手に売却できない袋小路は、専門の買取業者に直接売却するのがベストです。
専門の買取業者は、再建築不可物件をはじめとする訳あり不動産の活用ノウハウや再販ルートを豊富に持ち合わせているので、袋小路も積極的に買い取ってくれます。
弊社AlbaLink(アルバリンク)も、訳あり不動産に特化した専門の買取業者です。
過去には、フジテレビの「newsイット!」に訳あり物件専門の買取業者として紹介された実績もあります。
再建築不可の袋小路はもちろん、老朽化した物件や悪立地の土地など、どんな不動産も買取できます。
なお、弊社の無料相談・無料査定は売却を前提とするものではありません。
訳あり不動産のプロに相談したうえで、売却するかどうか今一度ご検討していただいても構いませんので、お気軽にお問い合わせください。