【事故物件になったら行う5つの対処法】賃貸の告知義務は3年!大家と借主の注意点

事故物件
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高齢化、核家族化、新型コロナウイルスをはじめとする世界的に流行する病気により、孤独死や自宅での死は年齢層に関係なく起こりえることになっています。賃貸物件で誰かが亡くなり事故物件になってしまったら、大家さんはどうすればよいのでしょうか。

・賃貸物件の中で人が亡くなっていたらどうすればいい?!
・事故物件のあった部屋の原状回復どうすればいい?誰が費用を払うの?
・事故物件をまた貸し出すときの対策は?
・家賃が安いと事故物件だと調べられる?

さまざまな不安があると思いますが、この記事では大家さん向けに段階ごとの対処法を。安い賃貸物件を借りたい人向けに、事故物件かどうか調べる方法を解説します。

誰にもいつかは死が訪れます。貸すほうも借りるほうもトラブルにならないためにこちらの記事をぜひ参考にしてください。

どんな物件でも買い取ります

自殺や他殺、孤独死・病死があった物件でも大丈夫!

監修者
株式会社AlbaLink代表取締役の河田憲二と申します。訳あり物件や売りにくい不動産の買取再販業を営んでおります。サービスサイトとして、「訳あり物件買取PRO」を運営しています。訳あり物件買取PROの責任者として、執筆・編集・監修のすべてに携わっています。
目次
  1. 賃貸物件の中で人が亡くなっているのを発見した時の対処法
    1. 人が倒れていたら救急または警察に通報する
    2. 救急・警察が到着するまでの3つの注意点
      1. 【注意点1】応急救護以外は触れない
      2. 【注意点2】窓やドアは閉めたままにしておく
      3. 【注意点3】許可なく自己判断で物事を進めない
  2. 人が亡くなった部屋や共用部に行うべき対処法
  3. 原状回復にかかった費用や賃料の損失を補うための対処法
    1. 死亡事故により発生した費用や損益の請求先と内容
    2. 原状回復にかかった費用や逸失利益分を請求できないケース
      1. 心理的瑕疵と物理的瑕疵
      2. 【判例1 】自然死により損害賠償請求が認められなかった判例
      3. 【判例2】自殺による原状回復費用と逸失利益分が請求された判例
      4. 【判例3】殺人と自殺により連帯保証人への損害賠償請求が認められた判例
  4. 事故物件を新たな借主さんに貸し出すための対処法
    1. 賃料の再設定
    2. 告知義務違反になるとどうなるか
  5. 事故物件を売却する方法と注意点
    1. 人が亡くなった賃貸物件を売却する方法
      1. 仲介業者を使って売却する際の注意点
      2. 投資家に売却する際の注意点
      3. 買取業者に売却する注意点
    2. 売却時の告知義務は賃貸とは違い時効がない
  6. 賃貸物件を安く借りたい!家賃が安くなる理由
  7. 実はお得!?事故物件に住むメリット
  8. 事故物件かどうか調べる方法
    1. ネットで調べる
    2. 周辺住民に聞いてみる
    3. 不動産業者に確認する
  9. 事故物件と知らずに借りてしまったら解約できる
  10. まとめ
事故物件とは
過去に人が亡くなったことがある不動産のなかでも、「心理的瑕疵」「物理的瑕疵」がある物件のことをいいます。自然死や転倒による突然死、病死などは事故物件と言わないケースがあります。

  • 心理的瑕疵:借主が心理的に嫌悪感や抵抗感を感じるかどうか
  • 物理的瑕疵:死亡事故の痕跡が建物に残っているかどうか

詳しくは「心理的瑕疵と物理的瑕疵」で解説しています。

賃貸物件を所有していると、その物件で人が亡くなってしまう可能性はゼロではありません。もし、自分の所有する不動産で人が亡くなってしまったらどうすればよいのでしょうか。

ここでは大家さんに向けて、所有している賃貸物件が事故物件になってしまったら行うべき対処法5つと注意点をお伝えします。

賃貸物件の中で人が亡くなっているのを発見した時の対処法

2021年に公表された「孤独死現状レポート」によると、賃貸物件で孤独死があった場合の第一発見者は家族や大家さんが多いといいます。これは孤独死のデータですが、賃貸物件の中で自殺や他殺、火災や水害などの災害が起きて人が亡くなってしまうケースも考えられます。

賃貸物件の居室や共用部で人が亡くなっているのを発見したとき、驚き戸惑ってしまうと思いますが、正しい知識で素早い対応をしなければいけません。賃貸物件の中で人が亡くなっているのを発見したときにまず行うべきことと、注意点をご紹介します。

参照元:一般財団法人日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会「孤独死現状レポート」

人が倒れていたら救急または警察に通報する

賃貸物件の中で人が倒れていたらまずは通報することが必要です。

  • 明確に亡くなっていることが分かる場合:110番(警察)
  • 明確に亡くなっているか判断できない場合や火災で中に人がいるとき:119番(救急)
  • 親族(緊急連絡先)に連絡する
  • 管理会社に連絡する(提携している管理会社がある場合)

まずは警察または救急に連絡します。助かる見込みがあればすぐ救急へ連絡しますが、事件性がありそうな場合はどちらに連絡すればよいか迷うかもしれません。救急と警察の両方を呼びたい場合は、救急で大丈夫です。救急搬送された先で人が亡くなると自動的に警察にも連絡がいき、亡くなった部屋に警察が現場検証に来ることになります。

救急・警察が到着するまでの3つの注意点

人が亡くなっているのを発見したら動揺して冷静な判断ができなくなる可能性があります。
しかし、後から問題にならないように抑えておくべき注意点がありますので、確認しておきましょう。

【注意点1】応急救護以外は触れない

まだ生きている反応があり応急救護が必要な場合は、できれば近くにいる人に通報をお願いして応急救護にあたります。ただし正しい知識がない場合は、不用意に触れない方がよいでしょう。

亡くなっているのが明確な場合は触れないで、現状を維持してください。

ご遺体に触れてはいけない理由

  • ご遺体の状況にもよりますが、危険な菌が発生している場合もあります
  • 事件性があった場合、ご遺体に触れたり周囲の物を動かしたりすると重要な証拠が消えてしまう可能性があります

【注意点2】窓やドアは閉めたままにしておく

亡くなってから発見までに時間がかかっていると、ご遺体が腐敗して体液が出たり異臭がしたりする可能性があります。その場合は部屋は窓を開けず、ドアは閉めて、警察が来るまでできるだけ立ち入らないようにしてください。

窓やドアは閉めたままにしておく理由

  • 窓を開ける作業の際、ご自身が異臭や菌などを吸い込んでしまうリスクがある
  • 異臭が近隣に広がってクレームになったり、後々、事故物件というよくない噂が付きやすくなる
  • 害虫などが沸くケースがあり、外やほかの部屋に害虫などが出て行ってしまう

【注意点3】許可なく自己判断で物事を進めない

上記でも説明したように、大家さんは故人の親族に確認を取らないうちに、賃貸契約を結んでいる部屋の中の物を片付けたり動かしたりしてはいけません。発見が早く、部屋に問題がない状態であっても、勝手に居室内の物を整理しないよう注意が必要です。

また、管理会社と提携している場合は、その後の処理は基本的に管理会社に依頼しますが、重要な決定事項は必ず大家さんの確認を取ってもらいながら進めるように依頼しましょう。

人が亡くなった部屋や共用部に行うべき対処法

倒れている人や亡くなった人が運び出された後には、警察や消防による現場検証が行われます。現場検証があってもその後、警察や消防がその部屋を片付けてくれるわけではありません

原状回復は本来、賃借人が行って貸主に返すものですが、賃借人が亡くなっている場合、大家さん(または管理を委託している業者)が行うことになります。

事故物件の対処としては主に以下のようなことが実施されます。

特殊清掃 殊清掃業者に依頼し、臭いや残留物(体液や菌など)を特殊な方法で清掃します
リフォーム 体液が床板や畳に染み込んでしまったときや、争った痕跡が傷になって残っている場合など、特殊清掃では死亡事故の痕跡が消せない場合はリフォームが必要になります。リフォームの依頼時は死亡事故があったことを伝えてください
遺品整理 亡くなった方が単身世帯だった場合、荷物の片づけが必要です。親族に連絡を取って荷物を引き取ってもらいます。引き取りに来ない場合は、家族の許可を得てから遺品整理業者や荷物ごと清掃してくれる清掃業者に依頼します
お祓い(供養) お祓い(供養)は必須ではありませんが、今後も再び賃貸物件として貸し出す場合に「お祓いを行っているかいないか」が借るかの決断を左右することもあります。特に自殺や他殺など心理的に良くないイメージの死因の場合はお祓いを行うとよいでしょう

原状回復にかかった費用や賃料の損失を補うための対処法

死亡事故が起きたら、上記で紹介したような原状回復費用やお祓いなどで費用がかかることがあります。

また、未払いの家賃や今後入るはずだった家賃収入がもらえないと、大家さんの損失になってしまいます。さらに死亡事故が原因で、今後、借り手がつかないことによる損益(逸失利益分)なども回収したいですよね。

原状回復にかかった費用はひとまず大家さんが自己負担することになりますが、原状回復にかかった費用や未払いの賃料、逸失利益分を損害賠償請求できるケースがあります。

死亡事故により発生した費用や損益の請求先と内容

死亡事故が原因でかかった費用の請求相手と請求できる内容は、主に以下の通りです。

連帯保証人・家賃保証会社 家賃の未払い分は、賃貸契約時に設定した連帯保証人または家賃保証会社に請求できます
故人の相続人 賃貸契約は人が死亡しても解除されないため相続人が賃貸契約も相続します。このため未払いの賃料や契約解除までの賃料は、故人の相続人に請求できます
事件性があった場合、加害者 事件性があり、著しく損害を受けた場合は、裁判により犯人に損害賠償請求することもできます。ただし、裁判にかかる費用は大家さんの負担となります
保険会社 火災保険の特約に「孤独死保険」を付けていた場合で、死因が孤独死だったときは、保険により損益が補われます。
孤独死保険は家主、借主それぞれが加入でき、保証の範囲や内容は保険会社によって違います。
【注意】賃貸物件の建物が原因で人が亡くなった場合の大家さんの責任
災害によって建物が倒壊して人が亡くなった場合は、賃貸契約の免責事項によって「賃貸契約の解除」に該当するため大家さんの責任が問われないケースがほとんどでしょう。しかし、「エントランスの床が滑りやすいのに放置していて、転倒事故によって人が亡くなった」など、建物の不具合が原因で死亡事故が起きた場合は大家さんが管理責任に問われます。この場合は「施設賠償責任保険」による支払いが可能です。共用部で自殺したなどではなく、あくまでも建物の不備が理由で亡くなった場合のみ利用可能な保険です。

原状回復にかかった費用や逸失利益分を請求できないケース

賃貸物件で人が亡くなった場合、大家さんが原状回復にかかった費用や逸失利益分(本来、死亡事故がなかったら得られるはずだった分の家賃収入)などを損害賠償請求できるかどうかは、死因やご遺体発見時の状況によって決まります。

原状回復費用や逸失利益分が請求できないケース

  • 自然死(老衰や病死などによる死)
  • 突然死(物件内での転落、転倒、誤嚥などによる事故死)

こうした死は通常生活のなかで起こりえる死因であり、自然死や突然死によるケースでは原状回復費用や逸失利益分の請求は難しいでしょう。

ただし、自然死や突然死であっても、長期間誰も発見されずにご遺体が腐敗してしまった場合は、原状回復費用や逸失利益分の請求が認められることがあります。

また逸失利益分は、告知義務が発生したために、借り手が付きづらくなってしまったことが明白な場合に請求できます

告知義務とは
賃貸契約を結ぶ際に、賃貸物件に関わる事実や詳細な契約内容を借主に伝える貸主の義務のこと

なぜ告知義務がポイントかというと、賃貸物件の借主を募る際に「死亡事故があった」と伝えることで借り手が見つかりづらくなるからです。

「部屋を借りて家族で新生活を送ろう」「一人暮らしを満喫しよう」という借り手は、人が亡くなった過去のある部屋より、できれば特に問題のない部屋に住みたいと考える人が多いのです。

では、賃貸物件の中で人が亡くなっても告知しなくてよいケースとはどのような場合なのか、国土交通省が公表している「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」の内容を見ていきましょう。

賃貸物件で告知しなくてもよい場合
(1)自然死や日常のなかで行る不慮の死(転倒事故や誤嚥など)による死の場合
(2)通常使用する必要がある集合住宅の共有部分(階段や廊下など)発生した(1)以外の死で、特殊清掃が行われてから3年経過した場合
(3)通常使用しない集合住宅の共有部分(ボイラー室や立ち入り禁止の屋上など)で発生した(1)以外の死、または(1)でも特殊清掃が行われた場合

この3つのケースでは、借り主を探す際に事故物件であることを伝えなくてもよいとされています。

しかし、実際の不動産取引にはさまざまなケースがあるため、裁判では「事故物件であるかどうか」は「心理的瑕疵(しんりてきかし)」「物理的瑕疵(ぶつりてきかし)」があるかどうかで判断されています。

心理的瑕疵と物理的瑕疵

心理的瑕疵と物理的瑕疵は、以下のような場合を指します。
事故物件になる瑕疵の例
心理的瑕疵:借主が心理的に嫌悪感や抵抗感を感じるかどうか(個人差がある)
物理的瑕疵:死亡事故の痕跡が建物に残っているかどうか

このほかにも不動産取引では、4つの瑕疵があり、借主には告知義務があります。そのほかの瑕疵について詳しくは以下の記事で解説しています。

不動産の告知事項ありとは?その意味と種類を解説
告知事項とは? 賃貸物件や中古の住宅・マンションなどを探していると、不動産広告などで「告知事項あり」と記載されている物件があります。 告知事項 物件を取引する際に、購入者の意思決定を左右するような重大な欠点がその物件にある場合...

ここからは、より具体的な例で分かりやすいように、「どんなケースで原状回復費用や逸失利益分が認められたのか」、実際の判例をご紹介します。

【判例1 】自然死により損害賠償請求が認められなかった判例

対象賃貸物件 借上げ社宅
死因 脳溢血による死
判決 買主の会社に損害賠償責任はないとされた

東京地判平19年3月9日WL

【判例2】自殺による原状回復費用と逸失利益分が請求された判例

対象賃貸物件 賃貸集合住宅
死因 浴室でのリストカット自殺
判決 ユニットバスの原状回復費用。最初の2年間、さらに次の2年間について、一定額の賃料低下による逸失利益分の支払い

東京地判平19年3月9日WL

【判例3】殺人と自殺により連帯保証人への損害賠償請求が認められた判例

対象賃貸物件 賃貸マンション
死因 知り合いを刺殺後、自らも投身自殺
判決 賃借人に善管注意義務違反として、連帯保証人に価格下落分等(約179万円)の賠償責任が認められた

東京地判平5年11月30日判例集未登載

これらの判例から分かるように、居住者が原因の死によって、心理的瑕疵や物理的瑕疵が発生した場合は原状回復費用や逸失利益分(損益)が認められています。

事故物件を新たな借主さんに貸し出すための対処法

事故物件になっても部屋をいつまでも空き部屋にしておくわけにはいかないでしょう。新しい借主を見つけるために大家さんが考えるべきポイントは以下の通りです。

  • 賃料の再設定
  • 事故物件の告知

それぞれのポイントを解説します。

賃料の再設定

事故物件の賃料設定は、借り手が見つかりやすいかによって相場のままでよいか、相場より値下げするかを決定します。

借り手が見つかりやすいかに影響する3つの要素

  • 立地
  • 死亡事故の内容(心理的瑕疵)
  • 告知義務があるか

それぞれの詳細を解説します。

立地
人気のエリアや駅近物件であれば事故物件でも借り手は見つかりやすく、それ以外は見つかりにくい可能性があります。

たとえば、人の流動が多く隣に誰が住んでいるかも知らない都心の人気エリアであれば、賃料設定を下げなくても借りては見つかります。

逆に郊外にある物件で、周辺住人の顔ぶれが何年も変わらないような地域であれば、死亡事故の噂が消えず、周辺の賃貸物件より賃料を下げないと借り手が見つかりにくいでしょう。

死亡事故の内容
心理的瑕疵がある事故物件は、値下げしないと借り手が付きにくいでしょう。しかし、心理的瑕疵に感じるかどうかは人によって違います

たとえば、惨殺な殺人事件のあった部屋や自殺したご遺体が長く誰にも発見されなかった部屋に抵抗感や嫌悪感を持つ人は一定数いるため、家賃を下げないと借り手が付きづらい可能性があります。

告知義務はあるのか
告知義務がない場合、借り手はそこで人が亡くなったことを知る機会がないため、借り主は通常通り見つかる可能性があります。

この場合は家賃を下げてしまうと「この物件は訳ありなのでは?」と疑われる可能性があります。なお、事故物件でなくても、賃貸希望者から「この部屋で何かあったのか?」と聞かれたら、人が亡くなった事実を伝えるべきでしょう。

事故物件のあった部屋の新しい借り手を探す場合は、立地、死亡事故の内容、告知義務があるかの3つの要素を検討しつつ、借り手が見つかる賃料を決定するとよいでしょう。

告知義務違反になるとどうなるか

事故物件であることを伝えると家賃を下げないと借り手が見つかりづらいのであれば、黙って貸せばいいのではよいのではと思うかもしれません。しかし、賃貸物件が事故物件であることを伝えずに貸し出すと「告知義務」として貸主は「契約不適合責任」に問われます

契約不適合責任になると、借主から以下の請求をされる可能性があります。

  • 賃貸契約の解除
  • 賃料の返還請求
  • 賃料の減額請求
  • 契約や転居にかかった費用の損害賠償請求
  • 新居の敷金や礼金、引っ越し費用などの請求
  • 慰謝料や弁護士費用の請求

また、貸主が告知義務に違反すると、同時に仲介業者も説明義務違反として仲介手数料の返還などを求められることになるでしょう。

ここまで説明してきたように、所有している賃貸物件で死亡事故が起こると、大家さんは対応に追われるだけでなく、その後の部屋の原状回復やお金の処理などでさまざまな対応が必要になります。さらに新しい借り手を見つけるのも大変なことでしょう。

1棟の賃貸物件を所有している大家さんは、事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高いっ死亡事故が発生した場合、隣の部屋の借主にも死亡事故があったことを伝えなければならず※、退去者が出たり部屋の借り手探しに苦労したりする可能性もあります。

事故物件で賃貸を続けていくことが困難に感じる場合は、売却も検討してみるのも一つの手です。ここからは事故物件となった賃貸物件の売却についてお伝えします。

参照元:宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン

事故物件を売却する方法と注意点

事故物件となってしまった賃貸物件は借主も見つかりづらいのに、買主なんて見つからないのではないかと考える人もいるでしょう。

弊社の実施した「事故物件に住むのはありかなしかについての意識調査」によると、「事故物件であることに抵抗のない人」という人は3割程度いました。「高額な不動産をできるだけ安く買いたい」という需要は一定数あるのです。

また、賃貸物件の事故物件は、実は不動産投資家に注目されています。事故物件は相場より安い価格で買えるため、不動産投資家には「安く買うことで利益を見込める物件」として注目されているのです。

それでは事故物件となった賃貸物件はどのように売却すればよいのでしょうか。

人が亡くなった賃貸物件を売却する方法

人が亡くなった賃貸物件を売却する方法は主に3つです。

  • 仲介業者を使って売却する
  • 投資家に売却
  • 買取業者に売却する

これらの売却方法と売却時の注意点を確認していきましょう。

仲介業者を使って売却する際の注意点

仲介業者にお願いして一般市場で買主を探し、売却する方法です。仲介で事故物件を出すと、事故物件ではない多数の物件が競合になるため、なかなか売れない可能性があります。ただし、都心の人気エリアや駅前の一等地であれば仲介でも売却できる可能性があるでしょう。

仲介では立地条件が良ければ相場に近い価格で売れることもありますが、そうでない場合は始めに付けた販売価格でなかなか売れずに、どんどん値下げを繰り返すことになることが多いでしょう。

投資家に売却する際の注意点

不動産投資家に売却する方法です。先述したように、投資家はすぐに購入してくれる可能性がありますが、郊外の駅から遠い場所や、生活の利便性が少ない不動産の場合は、利益を見込めないため買い取ってくれないでしょう。

また事故物件は相場より低くなりますが、不動産投資家はより利益を出したいために、かなり安い価格に買い叩いてくる可能性があります。

買取業者に売却する注意点

買取業者には、商業ビルや利益性の高い不動産のみの買取をする高利益重視の業者と、事故物件や相続で揉めている物件など訳あり不動産を専門とする業者があります。

高利益重視の買取業者は、よほど良い条件ではない限り、事故物件の買取を断るケースがあります。事故物件を売却するなら、訳あり物件専門の買取業者にしたほうが、早くできるだけ良い条件で買い取ってくれるでしょう。

注意点から分かるように、事故物件になってしまった賃貸物件を売却するなら、訳あり物件専門の買取業者がおすすめです。

訳あり物件専門の買取業者が良い条件で買い取れる理由

  • 買取後にどう活用して、誰に売ればよいかが分かっているから、現実的で良い価格を付けられる
  • 事故物件でトラブルになりがちが契約不適合責任を免責(責任を問わない)特約が付く
  • 高額になりがちな仲介手数料がかからない
  • 最短3日で売却できるので、事故物件を所有する精神的負担から早く解放される

弊社では無料で査定を行っております。まずはお気軽にご相談ください。
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売却時の告知義務は賃貸とは違い時効がない

賃貸では特殊清掃を行って3年が過ぎれば、事故物件であることを伝えなくてもよくなりますが、売却の場合はどんなに年数が経過しても、間にほかのだれかが住んでも告知義務はなくなりません

賃貸と同じように、売却時も瑕疵があることを隠して売却し告知義務違反になると、契約不適合責任に問われ、損害賠償請求や契約解除を求められます。しかし、買取であれば、ほとんどの買取業者が契約不適合責任を免責にする特約を付けているので、売却した後のトラブルを防ぐことができるでしょう

事故物件の売却を成功させたい人は、以下の記事も併せてご覧ください。

事故物件の買取は専門業者に依頼すべき|売却時の注意点と高く売るテクニックを解説
事故物件の売却は「仲介」より「買取」が向いている 事故物件をなるべく良い条件でできるだけ早く売りたいなら、仲介ではなく買取での売却がおすすめです。そもそも仲介と買取はどう違うのでしょうか? 買取と仲介の違い 買取と仲介の大きな違いは「...

ここまで大家さん向けに、賃貸物件が事故物件になってしまったら行うべき対処法をご紹介してきました。

ここからは「安い賃貸物件を借りたいけど事故物件かどうか知りたい」という人に向けて、事故物件の調べ方をご紹介します。

賃貸物件を安く借りたい!家賃が安くなる理由

賃貸物件を探す際、できればいい部屋に安い家賃で住めたら最高ですよね。しかし、周辺相場と比較して家賃が安すぎる場合、「もしかして事故物件?」と気になって決断できない人もいるでしょう。

賃貸物件が安いからといって、事故物件とは限りません。賃貸物件が安い理由はほかにもあります。

賃貸物件の家賃が安くなる理由

  • 築年数が古い
  • 設備が良くない(リフォームしていない、古い水回りなど)
  • 住みづらいポイントがある(間取りが無理やり、収納がない、お風呂がないなど)
  • 周辺に問題がある(暴力団の事務所が近い、線路や工場が近いなど)
  • 条件が悪い(日当たり、半地下など)
  • 事故物件

これらの条件は気になる人と気にならない人がいます。たとえば、築年数が古くても落ち着くから好きな人もいます。また、夜繁華街で夜間周辺が明るくても、入居者の仕事が夜勤なら生活に問題はないのです。

事故物件も気にならない人にとっては、むしろメリットが多い物件になります。

実はお得!?事故物件に住むメリット

事故物件に住むメリットには、以下のようなものが考えらえます。

  • 周辺相場より安い家賃で借りられる
  • 住むには実用的に問題がない
  • プラスの設備やリフォームがされていることが多い
  • フリーレントになっていることもある

事故物件は、過去にそこで人が亡くなっているものの、実用的には問題がありません。さらに、事故物件に借り手を付けるために設備やリフォームが一新されていたり、フリーレントで始めの一定期間家賃が無料になっていたりすることもあります。何より、周辺の類似した条件の賃貸物件と比べて安い家賃で借りられるのは大きなメリットといえるでしょう。

なお、フリーレントだからといって事故物件とは限りません。築年数が古かったり間取りが特徴的過ぎたりする場合などに、少しでも空き部屋を作らないためにフリーレントにしているケースもあります。

人は誰もがいつか亡くなるものなので、そこで過去に誰かが亡くなったことを気にしないのであれば、お得な賃貸物件といえるのです。

事故物件かどうか調べる方法

「安いから住みたいけど事故物件かどうかを知りたい」という人だけでなく、なかには「お得な賃貸物件として事故物件を探したい」という人もいるでしょう。ここでは事故物件かどうかを調べる方法をご紹介します。

ネットで調べる

事故物件であることを気にしないで安い賃貸物件を探したい方は、事故物件専門の不動産紹介サイトや検索サイトで探すことができます。

特定の賃貸物件が事故物件かどうかを知りたい場合は、ネットで建物名や住所を検索することで分かる場合があります。ただし、事件性や話題になっていたなどの場合のみ探せる検索方法です。

周辺住民に聞いてみる

気になる賃貸物件が事故物件かどうか知りたい場合は、その賃貸物件のほかの部屋の住人や近隣の人に直接聞くという方法があります。ただ、そこに住んでいる人や近隣住人もあまり言いたくない可能性があるので、教えてもらえるかは人によるでしょう。

不動産業者に確認する

「賃料が安くて気になるけど、事故物件かもしれない」と不安な場合は、不動産業者に直接聞いてみると教えてくれます。一番簡単で確実な方法です。

事故物件と知らずに借りてしまったら解約できる

もし賃貸物件に住んでから「事故物件だった」と分かったら、貸主の責任を追求することができます。事故物件には「告知義務」があり、貸主は賃貸契約前に死亡事故があったことを伝えなければいけません。

もし事故物件だということを知らされずに借りていて、後からその事実を知った場合には、借主は貸主に賃貸契約の解除や損害賠償請求をすることができます。

詳しくは「告知義務違反になるとどうなるか」で解説しているので、参考にしてください。

まとめ

今回は賃貸物件が事故物件になってしまった際の情報をお届けしました。

大家さんんへ
大家さんは賃貸物件が事故物件になってしまったら、まず警察や救急に通報し、家族にも連絡します。その後、部屋の原状回復やお祓いを行って、また新しい借主を探すことになります。

新しく借主と賃貸契約を結ぶ際に、事故物件に該当する場合は告知義務が発生します。「事故物件」に該当するかどうかは瑕疵があるかで決まります。

事故物件であるにもかかわらず伝えずに賃貸契約を結んでしまうと、貸主は「契約不適合責任」で借主から損害賠償請求や賃貸契約の解除を求められるため、正直に伝えることが重要です。

もし、死亡事故の内容が惨殺な殺人事件であったり、近隣の記憶に残る自殺や災害による死亡の場合は、新たに借主を探すのが困難な場合があります。賃貸経営を続けていくのが厳しい死亡事故に遭ってしまった場合は、賃貸物件の売却を考えるのも1つの手です。

事故物件の売却は仲介ではなかなか買い手が見つからず、値下がり続ける可能性があるため、事故物件専門の買取業者に売却するのがおすすめです。

安い賃貸物件をお探しの方へ
安い賃貸物件を探していて事故物件かどうか知りたい方は、不動産会社に直接聞いてみるとよいでしょう。また、事故物件でも気にしない人は、事故物件専門の賃貸物件検索サイトを利用して探すことで、安く良い賃貸物件を借りることができるかもしれません。

事故物件の対処法でよくある質問

・死んでいるか確認できなければ119番(救急)へ通報 ・明らかに死んでいたら110番(警察)へ通報 さらに何をすべきか、してはいけないかは「賃貸物件の中で人がなくなっているのを発見した時の対処法」で解説しています。
・特殊清掃やリフォーム・お祓いを行う ・原状回復費用や未払いの賃料を保証人や相続人に請求する ・新たな買主を探すための工夫をする ・事件系や周知性が借主が見つからない場合は、事故物件買取専門業者に売却も検討するのがおすすめです。
家賃が安くても事故物件とは限りません。居住空間として住みづらい間取りや周辺環境なども影響する可能性があります。事故物件か知りたい場合は「事故物件かどうか調べる方法」をご覧ください。
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