実家がゴミ屋敷になる6つの原因
実家がゴミ屋敷となってしまう主な原因として、以下6つの要素が考えられます。
- 高齢によって「認知機能」が低下している
- 高齢によって「運動機能」が低下している
- セルフネグレクトになっている
- 汚いのに掃除すると怒る
- よく物を買う
- ゴミ屋敷だと思っていない
実家のゴミ屋敷化を防ぐには、原因を把握して適切な対策を講じることが欠かせません。
実家がゴミ屋敷になる6つの原因について、詳しく見ていきましょう。
高齢によって「認知機能」が低下している
高齢による認知機能の低下に伴い、実家がゴミ屋敷になってしまうケースがあります。
認知機能とは物を認識して適切な行動を取るために必要な機能であり、日常生活を送るうえでは欠かせません。
しかし認知機能は加齢によって徐々に低下していき、やがて以下の症状を引き起こしてしまいます。
- 記憶障害
- 判断力の低下
- 理解力の低下
- 時間や場所が分からなくなる障害
- 物事を計画的に行動することが難しくなる症状
認知機能が衰えると、何がゴミなのかの分別が難しくなります。
またゴミ出しの日がいつだったのかを忘れてしまい、捨てられなかったゴミが部屋中に溢れてしまうことも少なくありません。
実際、認知症を患っている方の家ほどゴミ屋敷となる確率が高いことが指摘されています。
参照元:時事メディカル|高齢者の「ごみ屋敷症候群」~生活が荒廃する三つの要因(東京都健康長寿医療センター研究所 井藤佳恵部長)~
親が認知症の場合、実家に溢れかえったゴミを一度片づけても、再びゴミ屋敷化してしまう恐れがあります。
もし親に認知症の症状が疑われる場合は、実家のこれ以上のゴミ屋敷化を防ぐためにも現在あなたが住んでいる家へ呼び寄せたり、認知症専門の介護施設へ入居させたりするとよいでしょう。
その際、誰も住まなくなった実家を売却すれば、当面の生活費や介護施設への入居費用などをまかなうことが可能です。
弊社AlbaLink(アルバリンク)では、ゴミ屋敷化している家でもそのままの状態で買い取らせていただきます。
実家を売却するにあたってゴミを片付けられずにお困りの方は、片付け業者へ依頼する前にまずは弊社へご相談ください。
あなたにとって最適な選択肢を提示し、抱えているお悩みを解消するサポートをさせていただきます。
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高齢によって「運動機能」が低下している
高齢化による運動機能の低下もまた、実家のゴミ屋敷化を招く原因のひとつです。
運動機能が低下する主な原因は、運動量の減少に伴う筋肉の衰えや病気です。
体を動かしにくいことが原因でさらに動く機会が減ってしまい、やがては着替えや入浴などといった日常生活の動作にも支障をきたしてしまう恐れがあります。
ゴミを片付ける作業を思い浮かべていただければ分かるかと思いますが、不要な物をまとめたり、ゴミ捨て場へ移動させたりする作業は必要以上に体力を消耗するものです。
運動機能が低下している高齢者の方が部屋の片付けを行っている途中で疲れてしまい、最後までやり通せないのも無理はありません。
このケースでも、前述の「認知機能が低下している」時と同様、一度部屋をきれいにしても、再びゴミ屋敷になってしまう可能性は高いといえます。
運動機能が低下している高齢者は体のバランスをうまく取れず、転倒して骨折してしまうリスクが高まるため、やはり同居するか、老人ホームへ入居させるかなどの対策を講じることをおすすめします。
その後は親の生活費を確保するためにも、不要となった実家を売却して現金化するとよいでしょう。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、全国のゴミ屋敷を積極的に買い取っている専門の買取業者です。
あなたのゴミ屋敷をスピーディーに、かつ適正価格で買い取らせていただきますので、ゴミ屋敷をいますぐに売却したいという方は、お気軽にご相談ください。
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セルフネグレクトになっている
セルフネグレクトとは、日常生活を行う意欲を失ってしまっている状態を指します。
配偶者やペットが亡くなったなどの理由により、セルフネグレクトに陥る高齢者は少なくありません。
セルフネグレクトになると、身の回りの生活環境や自身の健康状態が悪化しているにもかかわらず「改善しようとしない」「周囲に助けを求めない」状態に陥ります。
すると使わない物やゴミを処分できなくなり、家がゴミ屋敷になってしまう点に注意が必要です。
ただし、セルフネグレクトになっている方自体は生活に関しての悩みを持っていないばかりか、他者からのサポートも拒む傾向にあります。
本人からの助けを待っていると手遅れになりかねないため、「親がセルフネグレクトかもしれない」と感じた段階で早めに専門家のアドバイスを求めることをおすすめします。
汚いのに掃除すると怒る
ゴミ屋敷の住人の中には、掃除をしたり、ゴミを捨てたりすると怒る方も珍しくありません。
他人から見たらゴミでも、本人からすると必要な物であるためです。
「捨てることがもったいない」「いつか使うかもしれない」という思いが、ゴミを溜め込んでしまう要因となっています。
このような症状を「ため込み症」と呼びます。
親がため込み症を発症している場合、部屋全体が物で溢れかえっていても生活には支障はないと考えている傾向にあります。
むしろ「いつでも使いたい時に必要な物を手に取れるのに、なぜ片付ける必要があるのか」と考える方は少なくありません。
このようなケースでは、無理にゴミを片付けると親の精神面に大きなダメージを与えてしまう恐れがあります。
そのため「親がため込み症かもしれない」と疑ったら、まずは精神科や心療内科など専門機関の受診をおすすめします。
よく物を買う
ストレスを解消するなどの目的で過剰に物を買ってしまう「買い物依存症」を親が患っていると、家中に物が溢れてゴミ屋敷になりやすい傾向にあります。
買い物依存症になりやすい人の特徴は、以下の通りです。
- 浪費癖がある
- 買い物をすることに快楽を覚える
- 片付けや掃除が苦手
- クレジットカードの枚数が多い
- 他人に対して見栄を張る性格をしている
- まじめで完璧主義なところがある
親がこれらの特徴に当てはまる場合は、買い物依存症である可能性があるため注意が必要です。
また以下の病気を患っていると、症状のひとつとして買い物依存症を発症することもあります。
ただし原因が分かっても、買い物依存症を自分で治すのは難しいといわざるを得ません。
もし親が買い物依存症かもしれないと感じたら、親の心に寄り添いながら精神科や心療内科などの医療機関を受診して治療を受けることをおすすめします。
ゴミ屋敷だと思っていない
そもそも親がゴミ屋敷だとは感じていないケースも考えられます。
他人から見たら「汚れている」「住めない」と感じても、そのような環境での生活がまったく気にならない人もいるためです。
掃除や片付けの仕方が分からないという理由で、そのまま放置する方も少なくありません。
このようなケースでは、子であるあなたが率先してゴミ屋敷を片付ける必要があるでしょう。
次の見出しで解説するようにゴミ屋敷の放置にはデメリットしかないため、ゴミを溜めていると気づいた時点で対処することが重要です。
具体的な対処法については、後述の「実家のゴミ屋敷を片付ける方法」で解説しています。
ゴミを片付ける時間がない、費用をかけたくない方は、「ゴミ屋敷の片付けが難しいなら実家ごと手放すことも可能!」の章をご参照ください。
実家のゴミ屋敷を放置するデメリット9選
実家のゴミ屋敷を放置する期間が長引くほど、以下のリスクが生じる恐れがある点には注意が必要です。
- 火災になりやすい
- ゴミ屋敷はゴキブリなどの害虫が発生しやすい
- 健康に悪影響を及ぼす
- 行政代執行になり高額な費用を請求される
- 近隣住民に迷惑がかかる
- 結婚挨拶の時に困る
- 親の物の場所が分からなくなる
- 相続する時に大変
- 親子関係が悪化する
これらのリスクを回避したいなら、1日でも早くゴミ屋敷問題の解決に着手しましょう。
実家のゴミ屋敷を放置する9つのデメリットについて、詳しく解説します。
火災になりやすい
ゴミ屋敷を放置するデメリットとして、火災が発生しやすいことが挙げられます。
特に気をつけなければならないのはタバコやコンロの消し忘れです。
実際、「令和5年版消防白書」によると、令和4年(2022年)に起きた火災のうち、じつに3,209件がタバコの火の不始末、2,771件がコンロの消し忘れが原因でした。
ゴミ屋敷には火種となる物が多く、知らない間にタバコの吸い殻や消し忘れたコンロから火が燃え広がって消火できない事態に陥る恐れがある点に注意が必要です。
また外にまでゴミが溢れているような場合には、放火被害に遭いやすい点にも気をつけましょう。
庭などにゴミが積み重なっている家は人目につきにくく、放火犯にとっては格好のターゲットとなり得ます。
放火による火災は年々減少傾向にはあるものの、それでも令和4年には年間で3,710件、放火および放火の疑いによる火災が起きているのが現状です。
引用元:総務省消防庁|令和5年版消防白書
日本には失火法があるので、失火によって家が燃えてしまって隣家に被害を与えても、損賠賠償は負わずに済みます。
ただしゴミを放置していたなど家の所有者の重過失が認められる場合、あなたの実家が燃えたことが原因で隣家に被害を与えたら多額の損害賠償を請求される恐れがある点に要注意です。
実家が火災に遭うリスクを回避したいなら、ゴミの片付け・処分が欠かせません。
ゴミ屋敷はゴキブリなどの害虫が発生しやすい
ゴミ屋敷を放置すると、ゴキブリなど害虫が大量に発生しかねない点もデメリットのひとつです。
ゴミ屋敷に特に発生しやすい害虫としては以下が挙げられます。
- ハエ
- ウジ虫
- ゴキブリ
- クモ
- ダニ
特にハエやゴキブリ、ダニなどはウイルスなどの病原体を媒介し、人に健康被害を与える恐れがあります。
ゴミ屋敷を放置すると、これらの害虫が外へと移動して隣人トラブルにつながりかねません。
ゴミ屋敷内で発生した害虫によって近隣の方に被害がもたらされた場合、ケースによっては損害賠償を請求される恐れもあります。
害虫による隣人トラブルを避けたいなら、実家のゴミ屋敷対策に取り組むことが大切です。
害虫駆除の相場や業者の選び方についてはこちらも参考にしてくだ
参考:【茨城】害虫駆除おすすめ業者17選!
健康に悪影響を及ぼす
住んでいる親の健康が害される点も、ゴミ屋敷を放置するデメリットです。
清掃がなされていないゴミ屋敷には、ホコリやカビなどが溜まっています。
部屋を歩くたびに舞い上がるホコリやカビなどを吸うと、気管支炎やぜんそくなどの病気が引き起こされやすくなります。
また細菌類が付着した食べ物を食べて食中毒を起こし、下痢や発熱などの症状を発症する可能性も否めません。
加えて、通常の家よりもケガをするリスクが高まる点にも注意が必要です。
ゴミの中にハサミなど鋭利上の物が混じっていたら、うっかり踏みつけて大ケガを負ってしまう恐れがあります。
ゴミで足を滑らせてしまい、転倒してしまう可能性もあるでしょう。
頭の打ち所が悪かったら、最悪のケースにつながる恐れも十分考えられるところです。
思わぬ病気やケガに見舞われるリスクを回避したい場合には、やはり速やかな清掃・片付けが必須といえます。
行政代執行になり高額な費用を請求される
ゴミ屋敷を放置すると、行政代執行によって強制的にゴミを撤去されて高額の費用を請求されるリスクがあります。
行政代執行とは、自治体が家の所有者に代わってゴミの撤去などの強制的な措置を実行することです。
例えば、2015年11月京都市では、全国初のゴミ屋敷の行政代執行が行われています。
参照元:京都の「ごみ屋敷」を全国初の行政代執行へ 50代男性宅前の私道に高さ2メートルの堆積物【産経新聞】
行政代執行によるゴミの撤去にかかった費用は、ゴミ屋敷の所有者が負担しなければなりません。
行政代執行を回避したいなら、できる限り早くゴミの片付け・処分に取り組んだほうがよいでしょう。
なお、ゴミ屋敷に行政代執行がなされるまでの流れや回避する方法については以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
近隣住民に迷惑がかかる
近隣住民に迷惑をかける恐れがある点も、ゴミ屋敷を放置するデメリットです。
ゴミ屋敷から放たれる悪臭が原因で窓を開けられなくなったり、害虫が発生して隣家へ入り込んだりした時には近隣トラブルへと発展する恐れがあります。
あまりにも被害の程度が大きい場合には、警察沙汰になることも十分考えられるでしょう。
基本的に警察は民事不介入ですが、道路にまでゴミが散乱していて通行に支障が出ている、被害にあっている証拠があるなどの場合には警察から注意喚起がなされることがあるため、要注意です。
また、警察への通報と同時に自治体へクレームがいく場合があります。
被害者の数が多いと自治体が動いて調査を行い、改善の見込みが立たないと判断された場合には前述のように行政代執行によるゴミの強制撤去という状況を招きかねません。
近隣トラブルが発生してから対応しても取り返しがつかない事態となる恐れがあるため、実家がゴミ屋敷となってしまっているなら早急に対策を講じたほうがよいでしょう。
結婚挨拶の時に困る
実家がゴミ屋敷になっていると、婚約者にマイナスのイメージを持たれる恐れもあります。
結婚前には、婚約者を実家へ招いて親に紹介するケースが一般的です。
しかしゴミで溢れかえった実家を婚約者が見たら、「家事や掃除ができないのではないか」などと不安に思われてしまいかねません。
これから結婚を考えているなら、まずはゴミ屋敷と化した実家を清潔な状態へと改善することが必須といえるでしょう。
親の物の場所が分からなくなる
物が散乱しているゴミ屋敷では、親の貴重品を探しにくいリスクもあります。
たとえば親が病気で入院することになったら、入院申込書や誓約書などのさまざまな書類に署名・押印しなければなりません。
病院に健康保険証、状況によっては限度額適用認定証などの医療証を提出する必要もあります。
しかし保険証や印鑑などを探そうと思っても、ゴミ屋敷ではそう簡単には見つかりません。
いざという時に必要な物を短時間で揃えるには、ゴミ屋敷の片付けが欠かせないといえます。
相続する時に大変
親が亡くなったときの遺品整理に膨大な時間がかかる点もデメリットです。
親が亡くなってゴミ屋敷となった実家を相続したら、数多くのゴミの中から必要な物を探し出さなければなりません。
仕事の合間に遺品整理を行うのは、体力面でも精神面でも相当の負担を強いられます。
実家から離れた遠方に住んでいる場合は特に時間がかかるでしょう。
相続時の負担を軽減するには、親の生前のうちからゴミ屋敷を少しずつ片付けていくことが重要です。
また、後述の「ゴミ屋敷の片付けが難しいなら実家ごと手放すことも可能!」の章でも詳しく解説しますが、ゴミ屋敷となった実家を所有したくないなら相続放棄をすることも選択肢のひとつです。
ただし相続放棄をしても、新たに相続人となった方が相続財産の管理を始めるまであなたが引き続きゴミ屋敷の管理をしなければなりません。
参照元:e-Gov法令検索|民法第940条第1項
つまり、もしあなた以外に相続人がいなかったら、あなたがその後もゴミ屋敷を管理する必要があるということです。
そのためゴミ屋敷となった実家を相続したくないなら、相続放棄よりも売却を選択することをおすすめします。
売却してしまえば、あなたがゴミ屋敷を管理する必要はなくなるためです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、全国のゴミ屋敷を積極的に買い取っている専門の買取業者です。
弊社はゴミ屋敷の片付け業者とも提携しているため、あなたのゴミ屋敷をゴミごと買い取れる特徴があります。
ゴミ屋敷の管理義務から解放されたい、ゴミを処分する手間をかけずにゴミ屋敷を手放したい方は、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。
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親子関係が悪化する
実家がゴミ屋敷であることで、親子関係が悪化してしまうリスクもあります。
たとえばあなたが親に対してゴミを片付けるように忠告しても、親がため込み症だったり、そもそもゴミとは思っていなかったりするケースでは聞き入れてもらえないでしょう。
そればかりか、あなたの注意が逆効果となり、親と口喧嘩にまで発展してしまうケースも少なくありません。
ゴミを片付けない親に嫌気が差し、徐々に関係性が疎遠になってしまうことも考えられます。
血のつながった親は唯一無二の存在です。
つまらないことで関係性が疎遠になってしまうのを防ぐためにも、何とかして親を説得し、親の生前のうちにゴミ屋敷となった実家を片付けましょう。
ゴミ屋敷となった実家を片付ける方法について、次の章で詳しく解説していきます。
実家のゴミ屋敷を片付ける方法
実家のゴミ屋敷を片付ける方法は、以下の2つです。
- 親を説得して一緒にゴミを片付ける
- 業者にゴミを掃除してもらう
それぞれの方法におけるゴミの片付け方と注意点を見ていきましょう。
なお、以下の記事でもゴミ屋敷を片付ける方法を解説しているため、併せて参考にしてください。
親を説得して一緒にゴミを片付ける
前提として、ゴミ屋敷と化した実家を親の許可なしで片付けるのはNGです。
親の所有物を勝手に処分すると、怒った親から損害賠償を請求されたり、器物損壊罪を問われたりする恐れがあるため注意が必要です。
そのため、ゴミ屋敷となった実家を片付けたいなら、まずは親を説得することがポイントです。
ゴミ屋敷の片付けにかかる期間は、自分でやるのか、清掃業者に依頼するのかによって以下のように異なります。
ゴミ屋敷が何日で片付くのかの目処が分かれば、親も具体的にイメージできて前向きに片付けに取り組んでもらいやすくなるでしょう。
また親を説得する際には、以下3つのポイントを押さえておくことも大切です。
- ゴミ屋敷に住むデメリットを伝える
- 勝手に「ゴミだ」と決めつけない
- 他の人に説得してもらう
それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
ゴミ屋敷に住むデメリットを伝える
まずは、ゴミ屋敷に住み続けるとどのようなデメリットがあるのかを親に伝えましょう。
前述のように、ゴミ屋敷を放置すると害虫が発生したり、住んでいる親に健康被害が生じたりします。
また近隣トラブルへと発展し、損害賠償を請求されるリスクも考えられます。
ゴミ屋敷に住むリスクを親にうまく伝えられれば、ゴミを片付けることに納得してもらえるでしょう。
ポイントは、できる限り具体的に伝えることです。
単に「ゴミ屋敷に住むのは危ない」と言うよりも、「ゴミが原因で火事が起きて隣の家に燃え移ってしまったら、その責任を取らなければならない。何千万円も払うお金はうちにはないから、少しずつきれいにしていこう」と伝えたほうが説得力が増します。
勝手に「ゴミだ」と決めつけない
家の中に散乱している物を「ゴミ」と決めつけないことも重要です。
あなたにとったらゴミかもしれませんが、住んでいる親にしたら大切な物である可能性は十分にあります。
親が必要だと感じている物を勝手にゴミ扱いして処分を勧めると、反発心を招いて逆効果になりかねません。
そのため、まずは親の話を聞くところから始めましょう。
なぜ物で溢れてしまっているのか、物が散乱していることに対して親がどう感じているのか、生活するにあたって困っていることはあるかなど状況が分かれば、適切な対策を講じられるようになります。
他の人に説得してもらう
ゴミの処分に対して自分では親を説得しきれないときは、他の人に説得してもらう方法も有効です。
たとえばかかりつけ医の口から「このままでは病気になる恐れがあるから、家をきれいにしたほうがよい」と伝えてもらうと、説得力が増して親も片付けに前向きになれるでしょう。
ただし、親が拒否している状態で説得を続けることはNGです。
無理に説得をしようとすると、親子関係の悪化につながる恐れがあります。
ゴミの処分をきっかけに親子関係が断絶してしまっては元も子もありません。
あくまでも親が前向きにゴミの片付けに取り組めるように持っていくことが重要です。
業者にゴミを掃除してもらう
親を説得してゴミの片付けに同意してもらえたら、ゴミ屋敷清掃業者に依頼してゴミを処分してもらうとよいでしょう。
自分で大量のゴミを片付けようとすると、1部屋でも3~4日ほどの時間がかかってしまうためです。
その点、清掃業者に依頼すると費用は発生するものの、ゴミ屋敷の清掃にかかる労力を大幅に軽減することが可能です。
清掃業者にゴミ屋敷の清掃を依頼したときの費用相場とかかる時間の目安は以下の通りです。
間取り | 作業時間の目安 | 費用相場 |
---|---|---|
1R・1K | 1時間~ | 3万円~ |
1DK・2K | 2時間~ | 5万円~ |
1LDK・2DK | 2時間~ | 7万円~ |
2LDK・3DK | 3時間~ | 10万円~ |
3LDK・4DK | 4時間~ | 12万円~ |
4LDK以上 | 5時間~ | 18万円~ |
自分で片付ける時と清掃業者に依頼した場合の費用対効果を踏まえたうえで検討することをおすすめします。
ゴミ屋敷清掃業者の選び方のポイント
一口に清掃業者といっても特徴は千差万別です。
ゴミ屋敷の片付けを業者へ依頼する際には、以下のポイントを比較するとよいでしょう。
- 一般廃棄物収集運搬業の許可を得ているか
- ゴミ屋敷の片付けの実績が豊富か
- 詳細な内訳を記した見積もり書を作成してくれるか
- 不用品の買取を行ってくれるか
- ハウスクリーニングまで対応してくれるか
業者が家庭ゴミを回収して廃棄するには、自治体から一般廃棄物収集運搬業の許可を取得する必要があります。
そのため、まずは業者のホームページを見て免許を取得しているかを確認しましょう。
また、ゴミ屋敷の片付け実績が豊富な業者ほどスピーディーに、かつ丁寧に作業を行ってくる傾向にあるのでおすすめです。
加えて、ゴミ屋敷の片付けを業者へ依頼する際には見積もりの比較が欠かせません。
作業内容と費用を細かく記載している業者は信頼できるといえます。
一方で、見積もり書に概算しか記載されていない業者だと、作業後に追加料金が発生することがあるため注意が必要です。
不用品の買取にも対応している業者なら、結果的に片付けにかかる費用を安く抑えられることもあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。
そのほか、ハウスクリーニングに対応しているかどうかも重要なポイントです。
ゴミが放置されていた部屋には汚れや悪臭などがついているほか、害虫や害獣などが発生していることもあります。
ハウスクリーニングにも対応している業者なら汚れや臭いの除去だけでなく、害虫・害獣の処理も行ってくれるので、より安心して任せられるでしょう。
(1)注意点など
①作業当日までに可能な限り、貴重品は取り除くことをおすすめします。
理由:作業時にゴミと一緒に廃棄されてしまう可能性があり、作業後にトラブルとなるケースがあるためです。
②事前に残しておいてほしいものをリスト化して業者へ渡しておくことをおすすめします。
理由:ご依頼主は、作業中は常時指示することはできないため、事前に捨てないでほしいものをリスト化して業者へ共有することでトラブルを回避することができます。
③業者の評判を確認するためにGoogleマップなどの口コミを確認するようにしてください。
理由:Googleマップなどの口コミやSNSの評判を確認することで、リアルな評判を確認することができます。
(2)補足
一般廃棄物収集運搬業の許可業者はホームページが無いケースが多いため、管轄の市町村の自治体に業者を確認するなどした方が良いです。
※斡旋はしてくれませんが、いくつか業者を教えていただけれる可能性があります。
【監修者】代表取締役CEO 坂本貴志(サカモト タカシ)
廃棄物業界で実務含めて15年従事。
不用品回収相談所のマッチングサイトで全国展開し、業界団体の講師なども多数行っている
ゴミ屋敷の実家の片付けに100万円以上かかるケース
ゴミ屋敷となった実家の片付けを業者に依頼して100万円以上の費用を請求されるケースはそう多くはありません。
しかしあまりにもゴミが多く、2トントラックが3台以上必要となる、作業するスタッフの数が6人以上を超える、3LDK以上の間取りで室内にゴミが溢れているといったケースでは、片付け費用として100万円以上かかることもあります。
ゴミ屋敷の片付けが難しいなら実家ごと手放すことも可能!
ここまで、ゴミ屋敷となった実家を片付ける方法を解説してきました。
しかし時間や費用の問題から、ゴミ屋敷を片付けるのが難しいこともあるでしょう。
もし自分ではゴミ屋敷を片付けられないのなら、実家ごと手放すことをおすすめします。
実家を手放す主な方法は、以下の2つです。
- 相続放棄する
- 売却する
それぞれの方法の特徴を詳しく見ていきましょう。
相続放棄する
相続放棄とは、親の遺産のすべてを受け継ぐ権利を放棄することです。
相続放棄を選択すれば、ゴミ屋敷と化した実家を相続せずに済みます。
しかし相続放棄をすると、親の預貯金や株式といったプラスの財産も受け継げなくなってしまう点がデメリットです。
また相続放棄をしても、ゴミ屋敷となった実家の管理責任からは解放されません。
次の相続人が決まるまでの間は現に占有している相続人が遺産を管理しなければならないと民法第940条第1項で定められているためです。
もしあなたの他に相続人がいない場合には、家庭裁判所に申し立てて相続財産精算人を選出してもらうことでゴミ屋敷の管理義務から解放されます。
ただし、相続財産清算人を選任してもらうには予納金(報酬)として20~100万円ほどの費用を負担しなければならない点はデメリットです。
相続放棄には、メリットよりもデメリットのほうが多いのが実情です。
そのため、ゴミ屋敷となった実家を安易に相続放棄するのは避けたほうがよいでしょう。
ゴミ屋敷となった実家を相続放棄すべきかどうか悩んでいる場合は、次の見出しでご紹介するように「売却」も含めて慎重に検討することをおすすめします。
なお、ゴミ屋敷を相続放棄するメリットやデメリットは以下の記事でも詳しく解説しています。
併せて参考にしてください。
売却する
「ゴミ屋敷となった実家を自分では片付けられない」「ゴミ屋敷と化した実家を相続したけど、別の場所に住まいを構えていて不要」な場合には、売却を検討するとよいでしょう。
ゴミ屋敷となっている実家の売却方法は、以下の2種類です。
- 不動産仲介業者に販売活動を依頼する
- 不動産買取業者に直接買い取ってもらう
実家の条件によって向いている売却方法が異なります。
売却方法別に向いている家の特徴を解説するので、ぜひ参考にしてください。
なお、仲介と買取の違いは以下の記事でも詳しく解説しています。
不動産仲介業者に販売活動を依頼する
不動産仲介業者は、不動産を売りたい方と買いたい方とを結びつけて売買契約の締結をサポートする不動産業者です。
不動産仲介業者にゴミ屋敷の売却を依頼すると、マイホームの購入を検討している方を中心に販売活動を行ってくれます。
ただしゴミ屋敷を仲介で売却する場合、そのままの状態ではまず買主は見つかりません。
ゴミが大量に残されていたり、悪臭がしたりする家を購入したいと考える方はほぼいないためです。
そのため、まずは数十万円もの費用をかけてゴミ屋敷をきれいにする必要があります。
また、仲介で不動産を売却する際に特に重要となってくるのが「立地」です。
基本的に駅から徒歩10分以内にあり、周辺に商業施設や教育施設などが充実しているエリアは需要が高く、早期売却が見込めます。
実際、弊社が行ったアンケート調査でも、家を購入する際に「立地を優先した」と回答した方の割合がもっとも高い結果となりました。
引用元:訳あり物件買取プロ|【家を購入する際に優先したことと妥協したこと】経験者493人アンケート調査
したがって費用をかけてゴミ屋敷をきれいにしても、立地が悪い場合には買い手が見つからず、清掃費用がそのまま赤字としてのしかかってくる恐れがある点には注意が必要です。
そのほか、実家を売却する際には築年数の確認も欠かせません。
弊社がおこなったアンケート調査によると、不動産を購入するなら築20年以内がよいと回答した方の割合がもっとも多い結果となっています。
そのため、あなたの実家が駅から徒歩15分以上かかる場所にあるなど立地が悪かったり、築年数が20年以上を超えているようなら、ゴミは片付けずに専門の不動産買取業者に依頼することをおすすめします。
なお、以下の記事ではゴミ屋敷を売却する流れについて解説しています。
併せてご参照ください。
不動産買取業者に直接買い取ってもらう
前述のように、あまりにもゴミが多く、立地も悪いゴミ屋敷を売却したいなら専門の不動産買取業者に相談しましょう。
専門の不動産買取業者は、買い取った物件にリフォームなどを施して価値を付加してから再販して収益を上げる不動産業者です。
専門の不動産買取業者には、立地が悪いゴミ屋敷でも再生して再販できるようにする独自のノウハウを有しています。
そのため、あなたのゴミ屋敷をスピーディーに、かつ適正価格で買い取ることが可能なのです。
また、専門の不動産買取業者は自社でリフォームなどを行うことを前提としたうえでゴミ屋敷を買い取ります。
したがって、ゴミ屋敷を売却するにあたり、あなたが費用をかけて室内を片付ける必要はいっさいありません。
ゴミ屋敷をそのままの状態で売却できる点も、専門の不動産買取業者に依頼するメリットのひとつです。
弊社AlbaLink(アルバリンク)でも、全国のゴミ屋敷をゴミごと買い取っております。
たとえば下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ空き家」や「不用品で室内があふれてしまっている空き家」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置された空き家の買取事例】 【不用品で室内があふれてしまっている空き家の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
20年以上放置された空き家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、不用品で室内が溢れてしまっている空き家の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)。
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
なお、以下の記事ではゴミ屋敷の買取に強い専門の不動産買取業者を6社ご紹介しています。
不動産買取業者を見極めるポイントも解説しているため、ゴミ屋敷を売却する前にぜひご一読ください。
まとめ
親の認知機能や運動機能の低下、ため込み症の発症などにより実家がゴミ屋敷となってしまうケースは少なくありません。
ゴミ屋敷を放置すると放火被害にあったり、親の健康面に悪影響がもたらされたりといったリスクがあります。
しかしせっかくゴミを片付けても、親の状況や状態によっては再びゴミ屋敷化してしまいかねない点に注意が必要です。
ゴミ屋敷の改善が難しい、ゴミ屋敷となった実家を相続したものの使い道がないといった方は、売却することをおすすめします。
売却したら、その後あなたがゴミ問題に頭を悩まされることはありません。
そればかりか、まとまった現金を手に入れられるメリットもあります。
当サイトを運営している弊社AlbaLink(アルバリンク)は、全国のゴミ屋敷を積極的に買い取っている専門の買取業者です。
フジテレビの「newsイット!」をはじめ、数々のメディアにも訳アリ物件専門の買取業者として紹介された実績もあります。
ゴミ屋敷の再生・活用ノウハウに長けた弊社なら、あなたのゴミ屋敷をゴミごと買い取ることが可能です。
ゴミ屋敷の売却に際して余計な費用や時間をかけたくない、できる限り早く手放したいといった方は、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。