空き家で怪我をさせたら賠償は数千万円?所有者が負う法的責任と対処法

相続した空き家が遠方で管理に行けない。もし誰かに怪我をさせたら……
空き家がボロボロで倒壊しそう。どう対策したらいいのかわからない

空き家を所有している方が抱えているのは、単なる管理の悩みではなく、「いつか自分が加害者になり、損害賠償を請求されるのではないか」という恐怖ではないでしょうか。

空き家の所有者は、たとえわざとでなくても建物の不備で誰かに損害を与えれば、責任を負わなければなりません。

放置を続ければ、瓦一枚、塀一つの倒壊がきっかけで、ある日突然1億円もの賠償金を背負ってしまうリスクがあるのです。

そこでこの記事では、空き家の所有者が損害賠償を請求されるリスクから解放されるために、以下のポイントを徹底解説します。

最後まで読めば、空き家による事故の不安を消し去り、費用負担なしで空き家のすべての責任から解放される方法がわかります。

なお、詳しくは本文で解説しますが、「一刻も早くリスクをゼロにして安心したい」とお考えなら、専門の不動産買取業者へ売却するのが最善です。

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空き家が原因で第三者が怪我をしたら所有者は賠償責任を負う

空き家が原因で通行人や近隣住民が怪我をした場合、その所有者は損害賠償責任を負わなければなりません。

これは民法第717条の「工作物責任」で定められており、空き家の管理に欠陥があったとみなされるためです。

工作物責任
建物や看板など土地の工作物の設置・管理の欠陥により他人に損害を与えた場合、その占有者または所有者が負う損害賠償責任

空き家管理の賠償責任で重要なのは、「無過失責任」である点です。

無過失責任
損害の発生について加害者に故意や過失がなくても、法律に基づいて損害賠償責任を負う制度
一般的な責任空き家の所有者責任(無過失責任)
責任の重さ注意していれば免除されるどれだけ注意していても免除されない
場所の制限本人がいた場所遠方に住んでいても発生する
「わざとではない」といった言い分通じる通じない

空き家が原因で第三者が怪我をした場合の裁判で、「台風だったから仕方ない」「遠くに住んでいて気づかなかった」といった言い訳は一切認められません。

「建物の管理に問題がある」と判断され、賠償義務が発生するのはおもに以下のようなケースです。

  • 屋根・外壁: 瓦が飛散した、外壁タイルが剥がれ落ちた
  • 建物本体: 地震や雪の重みで建物が傾いた、倒壊した
  • 敷地内の設備: ブロック塀が崩れた、看板やベランダが落下した
  • 庭木・その他: 枝が折れて通行人に当たった、倒木が隣家を壊した

空き家が原因で通行人に怪我をさせたり、亡くならせたりした場合、数千万円から1億円を超える賠償金が発生するリスクがあります。

まずは次章のチェックリストで、ご自身の空き家が「今すぐトラブルが起きてもおかしくない状態」にないか確認してみましょう。

「一刻も早く空き家の損害賠償のリスクから解放されたい」という方は、記事後半の「賠償リスクを避けるために!空き家に今すぐできる4つの対策」を直接ご覧ください。

なお、空き家倒壊の責任について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてお読みください。

空き家倒壊の責任は所有者にあり!倒壊による損害賠償は億単位に及ぶケースも!
空き家が倒壊した責任は所有者が負います。空き家が倒壊し、人や建物に損害を与えた場合、損害賠償額は「億」を超える可能性もあります。記事では倒壊のリスクを避けるための空き家の管理方法や、売却方法について解説しています。
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あなたの空き家は大丈夫?賠償リスク診断チェック

空き家の賠償リスクは、建物の老朽化だけでなく、「管理が適切に行われているか」や「役所から問題視されていないか」といった点から判断されます。

以下の賠償リスク診断チェックで、ご自身の空き家が今どのような状況にあるか、客観的に診断してみましょう。

診断カテゴリーチェック項目
STEP1:建物の老朽度□ 築30年以上

□ 屋根瓦のズレや破損がある

□ ブロック塀にひび割れがある

□ 外壁が剥がれている

□ 床が抜けそうな箇所がある

STEP2:侵入可能性

□ フェンスがない

□ 門扉が壊れている

□ 施錠していない(または鍵が壊れている)

□ 草木が伸びて死角が多い

STEP3:管理頻度

□ 年1回未満しか確認していない

□ 近隣から苦情や注意を受けたことがある

□ 必要な修繕を後回しにしている

□ 管理代行サービスなどを利用していない

STEP4:法的リスク□ 自治体から助言・指導を受けた

□ 「特定空き家」に指定される可能性がある

□ 火災保険や賠償責任保険に加入していない

該当する項目が8個以上の場合、あなたの空き家は「いつ損害賠償を請求されてもおかしくない」極めて危険な状態です。

次章では、過去に発生した具体的な事故の事例とその高額な賠償額について詳しく解説します。

「空き家の賠償リスクから一刻も早く解放されたい」という方は、記事後半の「賠償リスクを避けるために!空き家に今すぐできる4つの対策」で解決策を確認してください。

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実際にあった空き家事故と賠償額の事例5選

空き家を放置した結果、高額な賠償命令が出た事例は少なくありません。

ここでは、過去の裁判例や重大事故の事例をまとめました。

もし、ご自身の空き家で同様の事故が起きれば、大きな負債を背負うことになります。

「空き家の賠償リスクからすぐに解放されたい」という方は、「賠償リスクを避けるために!空き家に今すぐできる4つの対策」を今すぐご覧ください。

積雪による隣家の倒壊・死亡事故(賠償額68万円、※昭和32年当時)

老朽化した建物を放置し、積雪によって倒壊させた場合、自然災害が原因であっても責任を免れることはできません。

参照元:民法第717条(土地の工作物等の占有者及び所有者責任)に係る判例(1)

昭和32年に発生した事故では、長年放置され腐朽が進んでいた空き家が雪の重みで倒壊し、隣家を押しつぶし、隣家にいた住民1名が亡くなりました。

裁判所は「通常の積雪で倒壊するのは、建物としての安全性を欠いていた証拠である」として、所有者に重い賠償を命じました。

工作物 倒壊事例

引用元:民法第717条(土地の工作物等の占有者及び所有者責任)に係る判例(1)

項目詳細内容
事故の経緯老朽化した空き家が雪の重みに耐えきれず倒壊し、隣家を直撃
被害の詳細 隣家の住人が押しつぶされて死亡
高額になった理由被害者が一家の働き手であった場合の「逸失利益(将来得られたはずの収入)」が含まれるため
賠償額68万円(昭和32年当時)
判決の要点通常の積雪で倒壊するのは「建物として当然あるべき安全性が欠けていた」と認定された

一見すると「68万円」は少額に感じるかもしれませんが、昭和32年当時の大卒初任給は約1万円です。
つまり、現在の価値に換算すると、数千万円規模の賠償額となります。

空き家が原因で怪我をさせた場合「想定外の雪だった」「台風だったから仕方ない」といった弁解が一切通用しないことを、この判例は厳しく示しています。

石垣の崩落による隣家全壊事故(賠償額364万円)

建物本体だけでなく、敷地内の石垣や土留め(工作物)が崩れた場合も、空き家の所有者は責任を負わなければなりません。

参照元:民法第717条(土地の工作物等の占有者及び所有者責任)に係る判例 (2)

実際に、建物ではなく「石垣」の管理不足が原因で、隣家の生活基盤を奪ってしまった事例があります。

豪雨が発生した際、空き家の敷地を支えていた石垣が突如崩落し、崖下の隣家を直撃しました。
人的被害はなかったものの家屋は全壊し、多額の賠償金が請求されました。

引用元:民法第717条(土地の工作物等の占有者及び所有者責任)に係る判例 (2)

項目詳細内容
事故の経緯豪雨により空き家敷地の石垣が崩落し、崖下の隣家を押しつぶした
被害の詳細隣家が全壊し、家財道具もすべて損壊し、住まいが失われた
高額になった理由家屋の建て替え費用に加え、高価な家電や家具などの「動産」の損害も含まれたため
賠償額約364万円
判決の要点石垣の亀裂放置などが「保存の不備」とみなされ、不可抗力ではないと判断

たとえ人的被害がなくても、隣家の修理や建て替えにかかる多額の費用をすべて負担する事態になり得ます。

ブロック塀の倒壊による通行人死亡事故(賠償額数千万〜)

ブロック塀は建物よりも見落とされやすい部分ですが、空き家の事故原因として少なくありません。

空き家の敷地にある塀が、もし基準を満たしていなかったり、内部の鉄筋が錆びていたりすれば、地震や台風で倒壊した際に所有者は工作物責任を負うことになります。

参照元:東洋経済

2018年の大阪北部地震では、小学校のブロック塀が倒壊し、通学途中の児童が亡くなるという痛ましい事故が発生しました。

この事故をきっかけに、全国で老朽化したブロック塀の安全性が問題視されるようになりました。

項目詳細内容
事故の経緯地震の揺れにより、老朽化して強度が不足していたブロック塀が道路側に倒壊
被害の詳細通学中の児童が下敷きになり死亡
全国の塀の安全性が問題視される契機となった
高額になった理由死亡事故の場合、「慰謝料」に加え、将来稼ぐはずだった「逸失利益」が加算されるため
賠償額数千万円〜1億円超(一般的事例からの推定)
判決の要点民法717条に基づき、管理不備がある場合は所有者が損害賠償責任を負う

参照元:国土交通省

国土交通省も、塀の高さ(2.2m以下か)や厚み、ひび割れの有無などの点検を強く呼び掛けています。
こうした基準を満たさない「危険な塀」を放置していれば、事故が起きた際の責任はより重くなります。

「昔からあるから大丈夫」といった過信が、一生かかっても返しきれないほどの負債に変わる恐れがあるのです。

ガラスの破損による隣人の車両損傷事故(賠償額数十万円〜)

建物が倒壊しなくても、窓ガラス1枚が飛散するだけで数十万円単位の損害が発生します。

参照元:不動産保証協会

台風や強風、あるいは建物の老朽化によって空き家のガラスが割れ、その鋭利な破片が隣の敷地に停めてあった車両を傷つけた事例です。

この事例では、台風の強風によって自宅1階にある温室のガラスが割れて飛散し、隣家の車両を傷つけました。
所有者は「観測史上最大級の強風であり、不可抗力だ」と主張しましたが、裁判所はその訴えを棄却、「温室の管理に問題があった」と判断しました。

項目詳細内容
事故の経緯台風の強風で温室のガラスが割れて隣家の車両を損傷させた
被害の詳細車両のボディや窓ガラスに無数の傷がつき、広範囲の修理が必要となった
高額になった理由「観測史上最大級の強風」でも、周囲の建物に被害がない以上は管理不備とみなされるため
賠償額数十万円〜(修理費や代車費用など)
判決の要点台風は頻繁に発生するものであり、「想定外」という主張は管理不足を正当化できない

「自然災害だから責任はない」と思い込むのは危険です。

たとえ小さな傷であっても相手が高級車や新車であれば「事故車扱い」による価値の下落分まで請求され、賠償額が大きく跳ね上がる可能性があります。

なお、こちらの事例の正確な賠償額は非公開ですが、裁判では「中古市場での取引額」が損害額を算出する際の指標となるケースが多いです。

屋根瓦の飛散による隣家損害事故(賠償額数百万円〜)

管理が不十分で浮き上がっていた瓦は強風で飛ばされ、隣家の屋根を突き破ったり通行人を直撃したりすると、高額な損害賠償を請求される恐れがあります。

通常、家の瓦が台風で飛んでしまった場合、裁判では「自然災害も原因の一部である」と考慮され、所有者の責任は7割程度(過失割合 7:3)になるのが一般的です。

しかし、放置された空き家の場合は、所有者が100%の責任を問われるリスクが極めて高くなります。

参照元:建物事故防止ナレッジベース

福岡高裁(昭和55年7月31日判決)の事例でも、台風の影響があったとしても、建物の管理が不十分であれば、所有者の責任は免れないとされています。

項目詳細内容
事故の経緯台風の強風により、劣化した屋根瓦が剥がれて隣家へ飛散した
被害の詳細隣家の屋根や窓ガラスを損壊
高額になった理由後遺障害が残った場合の「生涯の介護費用」や「逸失利益」が加算されるため
賠償額数百万円〜(人的被害がある場合は1億円超の可能性)
判決の要点台風であっても、瓦の劣化放置があれば「避けられない事故(不可抗力)」とは認められない

建物の損害だけでも大きな負担となりますが、より深刻なのは、飛散した瓦が人に当たった場合です。

もし、人が亡くなったり、重い後遺障害を負ったりすれば、賠償額は億単位になりかねません。
瓦1枚の劣化の見逃しが、一生かかっても返しきれない負債となる恐れもあるのです。

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空き家の放置で所有者にのしかかる賠償責任以外の3つのリスク

空き家の放置は、万が一の事故による高額な損害賠償だけでなく、3つのリスクを招きます。

「今はまだ何も起きていないから」と空き家の処分を先送りにしている間にも、リスクは高まっていきます。

これらのリスクを回避したいなら、次章の「賠償リスクを避けるために!空き家に今すぐできる4つの対策」をご覧ください。

維持管理費がかかり続ける

空き家は所有しているだけで、以下のような維持管理費がかかり続けます。空き家にかかる税金・維持管理費

維持管理費の項目年間の費用目安
固定資産税・都市計画税数万〜数十万円
火災保険・地震保険料数万〜10万円
水道光熱費(基本料金)約1.2万〜2.4万円
管理代行サービス費6万〜12万円
庭木の除草・清掃費用数万円〜
往復の交通費実費

合計すると、年間でおよそ10万〜30万円もの維持管理費が必要です。
もし、空き家の処分を10年引き延ばせば、100万〜300万円もの大金が消えていきます。

なお、空き家放置の金銭的ダメージを避けたいなら、買取での売却を検討しましょう。

なお、空き家の維持管理費について詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。

空き家の維持費はいくら?計算方法を解説
空き家の維持に必要な費用 空き家を維持していくのには下記の6つの費用がかかります。 固定資産税 空き家を使用していない場合でも、不動産の所有者は必ず固定資産税の納税義務があります。 固定資産税は、所有する不動産が...

不法投棄や不法侵入など犯罪リスクが高まる

管理されていない空き家は、「何をしても見つからない場所」と認識され、以下のような深刻な被害を招く恐れがあります。

  • 不法投棄や放火の標的
    ゴミを捨てられて「ゴミ屋敷」化するだけでなく、放火のターゲットにもなりやすい
  • 金属盗難や設備の破壊
    給湯器や室外機、建物内の銅線などが盗まれ、建物が損壊し、資産価値を大きく下げる
  • 犯罪の拠点として悪用
    大麻の違法栽培や特殊詐欺の拠点、さらには指名手配犯の潜伏先に利用される

参照元:テレ朝ニュース

実際、2025年8月、千葉県流山市の空き家で発生した火災は、火元の建物だけでなく、周辺の住宅など計8棟に燃え広がる大規模な事故となりました。
数年前から空き家状態だった建物で、焼け跡からは性別不明の遺体が見つかりました。

空き家での犯罪は、建物の被害だけで終わりません。
一度でもトラブルが発生すれば、近隣への損害賠償だけでなく、地域住民からの厳しい非難や、「自分の家のせいで事件が起きた」という一生消えない精神的な苦痛を背負うことになります。

空き家の放置は、あなたの財産だけでなく、人生そのものを脅かすリスクになり得るのです。

特定空き家に指定される

適切な管理が行われていない空き家は、自治体から「管理不全空き家」や「特定空き家」指定され、ペナルティを受けます。

 管理不全空き家
「特定空き家」の予備軍となる、管理不足で危険・不衛生な状態であると自治体が認定した空き家
特定空き家
空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、倒壊の危険、著しい衛生上有害、景観損害など、放置が不適切な状態にあると市町村が認定した空き家

特定空き家と管理不全空き家について空き家の所有者が自治体からの改善要請に従わない場合、以下のステップでペナルティが進められます。

段階ペナルティの内容
指導・助言自治体から管理状態の改善を求める行政指導が入る
勧告住宅用地の特例」が解除され、次年度から固定資産税が最大6倍となる
命令改善されない場合、50万円以下の過料が科せられる恐れがある
行政代執行自治体が建物を強制解体
解体費用が全額所有者へ請求される

管理不全空き家と特定空き家の認定と措置の流れ

参照元:空家法に基づく行政代執行事例

北海道旭川市の事例では、外壁の剥落などが放置されていた空き家に対し、平成20年から約10年間にわたり指導を続けてきましたが、所有者が経済的理由を背景に放置し続けました。

結果、平成29年に積雪で屋根が崩落したため周辺住民や道路への危険が極めて高いと判断され、行政代執行による強制解体が実施されました。

  • 強制解体にかかった費用:約410万円
  • 費用の回収方法:所有者の土地・資産の差し押さえ、および公売

行政代執行の費用は支払えなければ、土地や預貯金などの資産が差し押さえられます。
最悪の場合、空き家を強制解体されて高額費用を支払うだけでなく、土地まで失う事態になりかねません。

なお、特定空き家について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

特定空き家とは?判断基準やリスク、対処方法まで詳しく解説
特定空き家とは? 特定空き家とは、2015年より施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」により自治体が指定する空き家のことです。 空家等対策の推進に関する特別措置法第2条2項には、特定空き家の条件について以下のように...
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賠償リスクを避けるために!空き家に今すぐできる4つの対策

空き家放置による高額な賠償リスクを回避するには、早急な対応が必要です。

あなたの状況に合わせて、以下の4つの対策を検討してみましょう。

定期的な点検と修繕を行う

空き家に不具合がないかの確認や修繕を定期的に行うことが、賠償リスクを回避する最も基本的な方法です。

先にも述べたとおり、建物の管理に不備があって他人に損害を与えた場合、所有者は「無過失責任」を負うのが原則です。

しかし、以下のように「損害の発生を防ぐために必要な注意を払っていた」ことを証明できれば、賠償責任を免れられる可能性があります。

  • 自身で管理する
    月に1回程度、通風・通水を行い、外壁のひび割れや屋根のズレ、庭木の伸び具合を点検する
  • 管理代行サービスを利用する
    遠方に住んでいるなど自身での管理が難しいときは、専門業者を利用する
    月額5,000円〜10,000円程度が相場で、巡回報告書を受け取られる

ただし、空き家の管理には手間とコストがかかり続けます。

「これ以上、空き家の維持に費用も時間もかけたくない」なら、後述する「売却」を選択しましょう。

なお、以下の記事にはおすすめの空き家管理サービスをまとめていますので、ぜひご参照ください。

空き家管理サービスおすすめ6選!自力での空き家管理や売却方法も解説!
空き家管理サービスの費用相場と空き家の管理を任せられる業者6選 空き家管理代行サービスとは、空き家の管理を業者に依頼できるサービスのことです。 住んでいる場所から空き家がある場所まで遠いなどの理由で、自身で空き家を管理するの...

個人賠償責任保険に加入する

建物が原因で他人に損害を与えてしまった際、数千万円から数億円にのぼる賠償金を自己資金だけで支払うのは現実的ではありません。
万が一の事態に備え、損害賠償をカバーできる保険への加入は必須と言えます。

ただし、空き家の保険加入には注意が必要です。一般的な住宅用の火災保険では、空き家が「居住用」とみなされず補償の対象外となるケースが少なくありません。
そのため、空き家専用のプランや「建物管理責任担保特約」の付帯した保険を選ぶ必要があります。

建物管理責任担保特約
建物やその敷地の管理不備・欠陥により、第三者にケガをさせたり、物を壊したりして法律上の損害賠償責任を負った場合に備える保険

空き家は人の目が行き届かず火災や損壊のリスクが高いため、保険料の相場は年間数万円程度と通常の住宅よりも割高になりがちです。

居住中の住宅放置空き家
年間保険料約1万円〜2万円約2万円〜5万円
※住宅の1.5〜2倍以上
加入のしやすさ容易厳しい
※老朽化が激しいと拒否される場合もある

「使う予定のない空き家のために、毎年数万円の保険料を払い続けたくない」「建物の状態が悪すぎて保険の引き受けを拒否されてしまった」といった場合は、「売却」を検討しましょう。

売却してしまえば、高い保険料と賠償責任の両方から解放されます。

なお、空き家の火災保険について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

空き家も火災保険への加入は必要!未加入のリスクやおススメの保険会社を紹介
空き家でも火災保険は必要か?加入すべき3つの理由 空き家でも火災保険に加入すべき理由は主に以下の3つです。 空き家は放火被害に遭いやすいから 近隣への損害賠償も火災保険の特約で対応できるから 自然災害等の被害を補償し...

老朽化した建物は解体する

空き家の老朽化が進み、修繕では追いつかないほど劣化している場合、建物を解体してしまえば「建物に起因する賠償責任」からは完全に解放されます。

しかし、建物を壊したからといって、すべての賠償リスクが消えるわけではありません。

更地にした後も、所有者には以下のような「土地にまつわる賠償リスク」が残り続けます。

  • 庭木の倒木や枝折れによる事故
    敷地内の樹木が隣家に倒れたり、通行人にケガを負わせたりした場合は、土地の所有者がその責任を負う
  • 斜面の崩落や土砂崩れ
    土地が傾斜地にある場合、大雨などで土砂が流出して周辺に被害を与えると、土地の管理不足を問われる
  • 不法投棄による環境悪化
    更地に放置されたゴミが原因で悪臭や害虫が発生し、近隣住民から損害賠償を請求されるケースもある

また、建物を解体して更地にすると、それまで適用されていた「住宅用地の特例」が受けられなくなるため、翌年から固定資産税が最大6倍に跳ね上がります。
住宅用地の特例とは?数百万円の解体費用を支払ったうえに、高い税金を負担し続けるのは、非常に重いリスクといえます。

土地の管理責任や増税といった不安から完全に解放されたいのであれば、次に解説する「売却」が賢明な選択となります。

なお、空き家の解体について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

あなたの空き家は本当に解体すべき?目的に合わせた空き家処分の最適解
空き家の解体費用の相場 空き家の解体費用の相場は建物の広さと構造によって変わります(以下の表参照)。 建坪 木造 軽量鉄骨造 鉄筋コンクリート造 20坪 80万円~130万円 120万円~160万円 1...

空き家を売却する

「管理の手間」「金銭的負担」「損害賠償」を、根本から解決する唯一の方法が売却です。

空き家の管理を続けた場合と売却した場合では、将来のリスクに以下のような差が出ます。

管理を継続する売却する
賠償リスク常にあり(建物・土地の責任)完全になくなる
固定資産税毎年支払い続ける以降は一切なし
維持費年間10万〜30万円+修繕費0円
精神的負担事故や近隣苦情の不安が続く即座に解消される

空き家を売却する方法は、主に以下の3つです。

所有しているの空き家の状態や、売却希望期間などに合わせて検討しましょう。

売却方法向いている人特徴
仲介で売却する時間に余裕があり、高く売りたい人一般の買主を探すため時間がかかるが、高値が期待できる
空き家バンクを利用する地方物件を移住者に譲りたい人自治体が運営しているサイトに掲載できる
需要が限定的
買取で売却するとにかく早く、確実に手放したい人専門の不動産買取業者が直接買い取るため、最短数日でリスクをゼロにできる

仲介で売却する

空き家を少しでも高く売りたいのであれば、「仲介」が第一の選択肢です。

仲介
不動産の売買や賃貸において、売主・買主の間に立ち、売却をサポートするサービス

仲介の仕組み一般の個人買主に向けて売り出すため、条件がよければ市場価格に近い金額で手放せる可能性があります。

しかし、個人の買主の多くは「住宅ローンを組んで、すぐに安心して住めるきれいな家」を探しています。
そのため、築年数が古かったり、多額の修理が必要だったり、家財道具が放置されたままの空き家は、検討対象から外れがちです。

また、老朽化の進んだ空き家は資産価値が低いとみなされ、住宅ローンの審査が通りにくい傾向があります。
住宅ローンが通らない場合、購入可能なのは現金で支払える人に限られるため、買い手が見つかりにくいのが現実です。

いつ現れるか分からない買主を待つ間にも、建物は劣化し続け、賠償リスクは膨らんでいきます。

もし、売り出して3ヶ月から半年経っても問い合わせがないのであれば、お持ちの空き家が「一般の人には売れない物件」である合図です。

維持管理費や固定資産税を払い続ける「リスク」を避けるためにも、専門の不動産買取業者への売却へと速やかに切り替えましょう。

空き家バンクを利用する

自治体が運営する「空き家バンク」は、地方移住を希望する人と空き家の所有者を結びつけるシステムです。

地方移住へ関心のある層へ、田舎にある物件を直接アピールできます。

空き家バンクの仕組み
また、成約時には、自治体からリフォーム費用等の補助金が出るケースもあり、買主のメリットも大きいです。

参照元:阿見町空家等活用補助金

たとえば、茨城県阿見町では、空き家バンクを通じて成約した際、改修工事に対して最大50万円を補助しています。

しかし、あくまで自治体は「情報の掲載場所」を提供しているだけであり、不動産取引のプロではありません。
積極的な営業活動や内見の立ち会い、価格交渉といったサポートは行ってないため、空き家は放置状態になりやすく、数年単位で売れ残ることもあります。

空き家バンクに登録して数ヶ月経っても問い合わせがない場合は、専門の不動産買取業者の「買取」に切り替えて、リスクから完全に解放されましょう。

なお、空き家バンクについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

空き家バンクの実態と口コミを紹介!空き家を確実に売却する方法も紹介!
空き家の売却を考えている方へ向けて、空き家バンクの仕組みや利用するメリット・デメリットを解説します。この記事を読むと、空き家の売却に空き家バンクが適しているかどうかの判断がつくようになります。

買取で売却する

「とにかく一刻も早く手放したい」「これ以上、管理の手間や賠償リスクに怯えたくない」という方にとって、最も確実な解決策が、専門の不動産買取業者の「買取」です。

買取
業者やが現金を支払って、不動産を直接買い取る行為

買取の仕組み買取には、仲介にはない以下のような大きなメリットがあります。

  • スピーディーな買取
    「いつ現れるかわからない買主」を待つ必要がなく、査定金額に納得すれば最短数日で現金化が可能
  • リスクとコストからの即時解放
    契約完了と同時に所有権が移るため、固定資産税や維持費、損害賠償リスクから即座に解放される
  • 「現状のまま」で売却可能
    大量の荷物やゴミの処分、雨漏り・シロアリ被害の修繕などはすべて業者が引き受けるため、持ち出し資金は不要
  • 売った後の責任がゼロ
    「契約不適合責任」が免除されるため、売却後に建物の不具合が見つかっても、補修費用を請求されたり契約解除されたりしない
  • 仲介手数料がかからない
    不動産会社との直接取引のため、仲介手数料(売却価格の3%+6万円)を支払う必要がない

買取の唯一のデメリットは、売却価格が仲介よりも安くなる傾向にある点です。

これは専門の不動産買取業者があなたの代わりに引き受ける「リフォーム・解体費用」や「売却後のリスク負担料」が含まれているからです。

とはいえ、個人が売却前に一般価格でリフォームや解体を行うよりも、プロが独自のルートで再生させるコストを差し引いた買取価格の方が、結果として手元に残る現金が多くなるケースも珍しくありません。

【手残り金のシミュレーション】

項目仲介(自費で直して売却)買取(現状で売却)
表面上の売却価格500万円350万円
解体・修繕・処分費▲230万円0円
仲介手数料▲22万円0円
最終的な手残り金248万円350万円

表面上の価格以上に「いくら手元に残るか」、そして「いかに早く不安をゼロにするか」を重視するなら、買取は最善の選択です。

次章では、弊社アルバリンクの実際の空き家買取事例をご紹介してまいります。

なお、以下の記事ではおすすめの専門の不動産買取業者をご紹介しておりますので、ぜひご参照ください。

【2026年版】地域・希望別おすすめ不動産高額買取業者一挙55社!口コミ・特徴も徹底紹介!
2023年7月に発表された「買取再販年間販売戸数の実績」をもとに不動産買取業者ランキングTOP10を紹介します。関東・近畿・九州・北海道・東北と地域別におすすめの不動産買取業者も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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アルバリンクが倒壊寸前の空き家を1,120万円で買取した事例

弊社アルバリンクは訳あり物件専門の買取業者として、数多くの空き家を買い取ってまいりました。

アルバリンク空き家買取実績(2026)

引用元:Albalinkの空き家買取事例

弊社では、他社が匙を投げた困難な物件こそ、専門家としての腕の見せどころだと考えています。

以下に、実際にご相談いただいたお客様の一例をご紹介させていただきます。

そのお客様は、熊本県の明治時代築の実家と地震で半壊した家の処分に窮し、どの業者からも門前払いされている状態でした。

「高齢のお母様を介護のために兵庫へ呼び寄せたい」という切実な願いがありましたが、売れない空き家がその足かせとなっていたのです。

弊社はその想いと物件のリスクを精査し、2軒同時のスピード買取を決定したことで、お客様はお母様との新生活をスタートさせることができました。

Google口コミ

引用元:Google口コミ

また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。

信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。

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まとめ

空き家の損害賠償や維持管理費のリスクを解消する唯一の方法は、一刻も早く売却して所有権を手放すことです。

放置された空き家は、台風や地震をきっかけに突然他人の命や財産を奪う凶器に変わり、その管理不備は高額な賠償請求に直結します。

とはいえ、定期的な管理や保険の加入は延命措置に過ぎず、空き家が存続する限り倒壊や事故による賠償責任から完全には逃れられません。

とくに、「老朽化している」「立地が悪い」など条件の悪い空き家こそ、専門の不動産買取業者の「買取」が最適です。
買取であれば、解体費やリフォーム代といった費用が不要なだけでなく、売却後の責任も免除されるため、金銭的・精神的な負担から完全に解放されます。

弊社株式会社アルバリンクは、他社が敬遠するような訳あり物件の再生を得意とする専門の不動産買取業者です。
倒壊寸前の空き家や、地震で被害を受けた建物など、どのような状態の物件であっても培ってきた独自のノウハウを駆使して適正に評価し、スピーディーに買い取らせていただきます。

空き家の放置で重大な事故が起きる前に、まずは弊社の無料査定よりお気軽にご相談ください。

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「空き家の査定依頼をすべきか迷っている方へ」

空き家の売却を考えているものの、「本当に査定を依頼して大丈夫?」「どの買取業者を選べばいいの?」と不安を感じていませんか?

そんな方のために、失敗しない買取業者の選び方や、おすすめの買取業者を紹介する記事をご用意しました。ぜひ参考にして、納得のいく決断をしてください。

>>空き家買取のおすすめ業者をチェックする
監修者
河田憲二

河田憲二(宅地建物取引士)

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株式会社AlbaLink代表取締役の河田憲二です。同社は空き家や事故物件などの売れにくい不動産の買取再販を行う不動産業者です。同社が運営しているサービスサイトである「訳あり物件買取プロ」の運営者も務めています。同社は東京証券取引所東証グロース市場にも上場している不動産会社になります。

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