相続した再建築不可物件を所有する6つのリスク
再建築不可物件とは「現在建っている建物を取り壊して更地にした場合に、新しく家を建て直すことができない物件」を指します。
再建築不可物件となるのは、おもに接道義務を満たしていないことが原因です。
建物を建てる敷地が幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならない法律上のルール
活用する予定のない再建築不可物件を所有し続けると、以下のようなリスクがあります。
これらのリスクから早期に解放されたい場合は、「相続した再建築不可物件を売却する4つの方法」で解説する売却方法を検討するとよいでしょう。
なお、まだ相続が発生する前で、再建築不可物件を相続すべきか迷っている方はぜひ以下の記事も併せてお読みください。
参照元:再建築不可物件は相続すべき?相続するリスクと対処法を解説
建て替え・増改築ができない
再建築不可物件は、建築基準法の接道義務を満たしていないため、建物の新築や建て替えや大規模な増改築ができません。
そのため、災害や建物の老朽化が発生した際に、以下のような実害があります。
- 倒壊しても元の場所に家を建て直せない
- 地震や台風で建物が壊れても再建できず、生活拠点を失う
- 大規模な修繕工事ができない
- 柱や梁の大部分を取り替えるような大規模なリフォームが制限される
再建築ができない土地の使い道は倒壊した建物を解体して更地にした場合、駐車場や家庭菜園などに限られます。
居住用としての需要が見込めなくなるため、一般の個人への売却も困難になりがちです。
一般の買い手には売却しにくい
再建築不可物件は、仲介を通じて一般の買い手へ売却しにくいです。
マイホームを探している一般的な個人は「長く住み続けられる家」や「将来的に自由に建て替えができる土地」を求めていますが、再建築不可物件は一度解体すると建て替えができません。
さらに、再建築物件は銀行からの担保評価が低く住宅ローンを利用できないため、全額を現金で用意できる一部の層にしか買い手が限定されてしまいます。
加えて、接道条件が悪く重機が敷地に入れない場合は職人の手作業が増えるため、購入後のリフォーム費用が割高になる恐れもあります。
このように建て替えができないだけでなく、住宅ローンの制限や高額な改修リスクがあるため、居住用を求める一般の買い手からは選ばれにくく、長期間売れ残る可能性が高くなります。
維持費・管理費がかかる
再建築不可物件は、空き家のまま放置していても固定資産税や管理費用といった維持費・管理費が発生し続けます。
空き家となった再建築不可物件の維持にかかる主な費用と金額の目安は、以下のとおりです。
| 費用の項目 | 内容 | 年間の費用目安 |
|---|---|---|
| 固定資産税・都市計画税 | 物件を所有している限り 毎年課税される税金 | 数万〜数十万円程度 |
| 火災保険・地震保険料 | 空き家の倒壊や放火などの リスクに備える保険料 | 3万〜10万円程度 |
| 庭木の剪定・草刈り費 | 雑草の除去や越境した枝の伐採を 業者へ依頼する費用 | 5万〜15万円程度 |
| 水道光熱費 | 現地での清掃や通水を行うための 最低基本料金 | 1万〜3万円程度 |
| 現地までの交通費 | 遠方に住んでいる所有者が 物件の様子を確認しに行くための移動費用 | 実費 |
たとえ活用していない物件であっても、毎年数十万円単位の維持費を支払わなければなりません。
実際、タレントの松本明子さんは空き家になった実家を25年間維持し続け、固定資産税や管理費などで約1,000万円を負担したことを公表しています。
参照元:PR TIMES
さらに、再建築不可物件を管理する場合、接道条件の悪さによって重機を搬入できず、職人の手作業が増えるため修繕費用が割高になる恐れがあります。
再建築不可物件の処分を先送りにするほど、維持費・管理費の支払い額が増え続けるため、家計に大きな負担となるでしょう。
管理不全空き家・特定空き家に指定されると固定資産税が最大6倍になる
適切な管理を行わずに放置された再建築不可物件は、自治体から「管理不全空き家」や「特定空き家」に指定され、固定資産税が最大6倍に跳ね上がる恐れがあります。
放置すれば特定空き家になる恐れがある、窓の破損や敷地の荒廃など管理不十分な空き家
倒壊の危険や著しい衛生上有害など、放置が不適切であると自治体が認定した空き家
空き家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、自治体からの改善要請を放置して「勧告」を受けると、「住宅用地の特例」が解除されるためです。
参照元:国土交通省「空家法とは」

さらに、その後の勧告や命令も無視し続けた場合、自治体による「行政代執行」によって建物が強制解体され、発生した数百万円単位の解体費用が所有者へ全額請求されます。
管理不全空き家や特定空き家は放置し続けると、多額の増税や強制解体といったペナルティを受けることになるため、手遅れになる前に対策を講じましょう。
建物が原因で第三者に被害を与えた場合は損害賠償を請求される
放置した再建築不可物件が倒壊したり部材が飛散したりして第三者に損害を与えた場合、所有者は損害賠償を請求される可能性があります。
空き家の管理不全によって発生しやすい主な事故は、以下のとおりです。
- 老朽化した建物の倒壊による隣家の損壊
- 強風による屋根瓦や外壁材の飛散による通行人の負傷
- 敷地内の石垣やブロック塀の崩落による道路の閉塞や車両の破損
- 敷地内の雑草やゴミへの放火による隣家への延焼
実際に、大雨によって敷地の石垣が崩壊して隣家を全壊させた事案では、所有者に約364万円の損害賠償を命じる判決(広島地裁 平成10年2月19日判決)が下されています。
裁判所は、数十年に一度の想定外の豪雨であっても、事前の適切な補修を怠っていた以上は不可抗力にあたらないと判断しました。
「自然災害だから仕方がない」「遠方に住んでいて管理できなかった」といった理屈は通用しないため、取り返しのつかない事故が起きる前に適切な対処を行いましょう。
子や孫に「負の遺産」を引き継がせることになる
ここまで解説したように、所有する再建築不可物件の処分を先送りにし続けると、ここまで解説した以下のようなリスクを子や孫の世代へ背負わせることになります。
- 倒壊や部材の飛散による第三者への損害賠償責任
- 放置し続けることで発生する毎年の維持管理費や固定資産税の負担
- 行政からの勧告による固定資産税の最大6倍への増税や行政代執行のリスク
さらに、不動産を売却したり解体・大規模修繕したりするためには「共有者全員の合意」が不可欠です。
しかし、代を重ねるごとに相続人が枝分かれして権利関係が複雑化するため、全員の合意が得られず売却や活用ができなくなってしまいます。
子や孫に余計な手間や経済的な負担をかけないためにも、ご自身の代のうちに適切な対策を講じて処分を完結させましょう。
相続した再建築不可物件を売却する4つの方法
再建築不可物件を現状のまま、一般の買い手に売却するのは難しいです。
また、売却できないからといって自身で住んだり賃貸物件として活用したりするには、維持管理に多額のコストが発生してしまいます。
しかし、適切な工夫や手順を踏むことで、相続した再建築不可物件であっても売却できるようになります。
再建築不可物件を売却するためのおもな方法は、以下の4つです。
| 売却方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 隣地所有者に売却する | 一般市場より高く売れる可能性がある | 相手に資金や購入意思がなければ成立しない |
| リフォームをしてから仲介で売却する | 物件の見栄えが良くなり購入希望者を探しやすい | 工事費が高額化しやすく、売れ残ると赤字になる |
| 再建築可能にしてから仲介で売却する | 通常の宅地と同等の価格で売却できる可能性がある | 隣地交渉や行政手続きのハードルが高い |
| 再建築不可物件専門の不動産買取業者に売却する | 手間や費用をかけずに現状での売却が可能 | 仲介より売却価格が低くなる傾向がある |
隣地所有者に売却する
再建築不可物件を売却する際、最初に検討したい選択肢が「隣地所有者への売却」です。
再建築不可物件を買い取ることには、隣地の所有者にとって以下のようなメリットがあります。
- 敷地面積の拡大
- 敷地面積が増えることで建ぺい率や容積率の上限が上がり、将来より広い建物を建てられる
- 接道条件の改善
- 道路に接する間口や奥行きが広がり、建て替え時の法的な制限をクリアできる
- 土地形状の整形
- いびつな敷地形状が整い、敷地の資産価値や使い勝手が向上する
再建築不可物件であっても隣地所有者にとっては利用価値が高いため、一般の買い手に売却するよりも高値で買い取ってもらえる可能性があります。
ただし、隣地所有者に土地を買い取る意思や資金力がなければ、売却できません。
また、強引に交渉を進めようとすると、価格や境界を巡るトラブルに発展したり、近隣関係が悪化したりする恐れがあります。
まずは一度打診してみて、前向きな反応が得られない場合は他の売却方法を検討するのが賢明です。
リフォームをしてから仲介で売却する
築年数が比較的浅く、軽微な改修で建物の見栄えを改善できる物件であれば、リフォームしてから仲介で売り出すのも選択肢の一つです。
内外装の見栄えや清潔感を整えることで、内覧時の印象を向上させて購入希望者を募りやすくなります。
再建築不可物件であっても、「建築確認申請」が不要な以下のような範囲のリフォームが可能です。
建物の新築や改修を行う前に、工事計画が建築基準法などに適合しているかの審査を受ける手続き
- 水回り設備の交換
- 浴室やトイレ、キッチンの入れ替え
- 内装の改修
- 壁紙の張り替え、床材の補修
- 外装の補修
- 外壁や屋根の塗装工事
ただし、再建築不可物件のリフォーム費用は、割高になりやすいです。
さらに、多額の費用をかけてリフォームしても確実に買い手が見つかる保証はなく、売れ残った場合は工事費用がそのまま損失となります。
リフォームに踏み切る前に、工事費用を回収できる見込みがあるか冷静に判断し、他の売却方法と合わせて検討しましょう。
なお、再建築不可物件で実施できるリフォームの範囲や注意点については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:再建築不可物件はどこまでリフォームできる?補助金や法改正も解説!
再建築可能にしてから仲介で売却する
土地の法的制限を解消して「再建築可能」な状態へ改善できれば、通常の宅地と同様に扱われるため、仲介を利用して相場に近い価格での売却を目指せます。
接道義務を満たしていない再建築不可物件であっても、以下のような手法をとることで、道路条件をクリアできる可能性があるからです。
| 手法 | 概要 |
|---|---|
| 隣地の購入 | 道路に接する間口を2m以上確保するために、隣地の一部または全部を買い取る |
| 隣地の一部を借りる | 接道要件を満たすために隣接地を借りて敷地として利用する |
| セットバックの実施 | 道路幅を4m以上確保するために敷地境界線を下げる |
| 建築基準法第43条第2項の許可の取得 | 接道義務を満たしていなくても、敷地の周囲に通路や空地があり、安全上支障がないと自治体に認めてもらう |
再建築が可能になれば住宅ローンを利用できるようになるため、居住用の土地や住宅を探している一般の個人からも購入希望者を募れます。
ただし、再建築を可能にするためには、隣地所有者との売買・賃貸交渉や土地の購入費用、測量費用、自治体との協議など、多くのコストと時間がかかるため、容易ではありません。
自己判断で手続きを進める前に、まずは再建築不可物件の取り扱いに詳しい不動産業者へ相談し、建て替え可能にできる見込みがあるかを見極めてもらうことが大切です。
再建築不可物件専門の不動産買取業者に売却する
「隣人との交渉が難しい」「リフォームや法的手続きに費用や時間をかけたくない」といった場合は、再建築不可物件を専門に扱う不動産買取業者へ売却する方法も有効な選択肢の一つです。
専門の不動産買取業者は、買い取った物件を以下のように再生・活用するノウハウを持っているため、一般市場では売却が困難な物件でもスピーディーに買い取ることができます。
- 賃貸物件として運用
- リフォームして居住用アパートや戸建て賃貸として活用する
- 宿泊施設(民泊)へ転用
- 観光需要やインバウンドを見込んだ宿泊施設として再生する
- 提携投資家へ再販
- 独自のネットワークを活かして投資家へ売却する
また、専門の不動産買取業者に売却する場合、仲介とは以下の点で違いがあります。
| 仲介 | 専門の不動産買取業者 | |
|---|---|---|
| 売却スピード | 数か月から1年以上かかる可能性がある | 1か月程度で現金化可能 |
| 売主の費用負担 | リフォーム代や測量費などがかかる場合がある | 原則費用負担なし |
| 建物の状態 | 老朽化や荷物が残っている状態では売りにくい | 現状のまま売却可能 |
さらに、専門の不動産買取業者に売却すれば「契約不適合責任」が免除されるケースがほとんどです。
売却後に雨漏りやシロアリ被害、建物の傾きといった欠陥が見つかった場合、売主が買主に対して修繕費用や損害賠償を支払わなければならない法的な責任
仲介で一般の個人へ売却する場合、築年数が古い再建築不可物件では売却後に不具合が発覚し、修繕費用の請求や契約解除といったトラブルに発展する恐れがあります。
一方、専門の不動産買取業者は査定のプロが建物の不具合や改修コストをあらかじめ見込んだうえで買い取るため、売主の契約不適合責任を免除できます。
そのため、売却後に予期せぬ費用を請求される心配がなくなるのです。
弊社アルバリンクも、全国の再建築不可物件を積極的に買い取っている専門の不動産買取業者です。
弊社では、買い取った空き家をリノベーションして民泊として再生・運用する事業にも注力しております。
参照元:PR TIMES
自社で多様な収益化する方法を確立しているため、他社では買い手をつけられないような再建築不可物件であっても、適正な価値を見出して買い取ることが可能です。
次章では、弊社が実際に再建築不可物件を買い取った事例をご紹介します。
アルバリンクが再建築不可物件を2,450万円で買取した事例
弊社アルバリンクは訳あり物件専門の買取業者として、他社では断られるような再建築不可物件を多数買い取ってきました。
以下は、弊社が買い取ってきた再建築不可物件の一例です。
再建築不可物件をはじめ、弊社に物件の買取依頼をしていただいたお客様からは、感謝の言葉を多数いただいております。
引用元:Google口コミ
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
参照元:PR TIMES
ですから、「相続した再建築不可物件の売却など初めてで不安なことばかり」という方こそ、弊社にご依頼いただければと思っております。
これまで培ったノウハウをフル活用し、あなたの再建築不可物件をできる限りスピーディーかつ適正価格で買い取らせていただきます(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
なお、再建築不可物件の買取に強い専門の不動産買取業者は以下の記事でもご紹介しているので、併せて参考にしてください。
関連記事:【目的別】再建築不可物件のおすすめ買取業者25選!選び方のポイントも解説
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再建築不可物件の売却相場は一般物件の5~7割
再建築不可物件の売却価格は、一般的な不動産の相場価格の「5割〜7割程度」が目安となります。
繰り返しお伝えしているとおり、再建築不可物件は建て替えができないうえに買主が住宅ローンを利用しにくく、買い手が限定されて価格が下がってしまうためです。
ただし、再建築不可物件の売却価格は物件ごとの条件によって大きく変動します。
売却価格に影響を与える主な条件は、以下のとおりです。
| 条件 | 評価が高くなりやすいケース | 評価が下がりやすいケース |
|---|---|---|
| 接道状況 | 間口がわずかに2m未満で 解消の見込みがある | 道路に全く接しておらず、 通路の確保も難しい |
| 建物の状態 | 骨組みが健全で 軽微なリフォームで再利用できる | 倒壊の危険や雨漏りがあり、 大規模な補修が必要 |
| 立地・利便性 | 駅徒歩圏内や都心部で 賃貸需要が高い | 交通の便が悪く、 周辺に空き家が目立つ |
| 私道の権利関係 | 私道の持分があり、 通行や配管掘削の承諾書がある | 私道の持分がなく 所有者から通行や掘削を拒否される |
| 隣地・境界の関係 | 境界が確定しており 隣人関係が良好である | 境界が未確定で 隣人トラブルや越境が生じている |
建物の老朽化が激しい場合や境界のトラブルを抱えている物件では、相場の「3割〜4割程度」まで売却価格が下落することもあります。
このように、再建築不可物件の価値は個々の条件に左右されるため、ご自身で売却価格を判断するのは困難です。
そのため、正確な相場感を把握したい場合は、再建築不可物件に詳しい専門の不動産業者へ査定を依頼するといいでしょう。
弊社アルバリンクは、全国の再建築不可物件を積極的にお買取りしている不動産買取業者です。
弊社は年間2,000件超の買取実績(※2025年12月時点)を誇り、創業以来蓄積した3万件におよぶ査定データをもとに、物件のポテンシャルを適正に評価して査定額をご提示いたします。
「相続した再建築不可物件がいくらで売れるのか知りたい」とお考えの方は、まずは弊社までお気軽にご相談ください。
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相続した再建築不可物件を売却する10ステップ
相続した再建築不可物件をスムーズに売却するためには、事前に正しい手順を把握して段階的に進める必要があります。
相続から売却完了までの10ステップは、以下のとおりです。
| ステップ | 主な内容 |
|---|---|
| ①相続人と相続財産を確認する | ・亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本を取り寄せて法定相続人を確定する ・預貯金や不動産などの全遺産をリストアップする |
| ②遺産分割協議で物件を取得する人を決める | 相続人全員で遺産の分け方を話し合い、 再建築不可物件を誰が単独で取得するか決定して 遺産分割協議書を作成する |
| ③相続登記をする | 法務局へ申請し、 物件の名義を亡くなった方から相続人へ変更する |
| ④再建築不可になっている理由を確認する | 自治体の建築指導課や都市計画課などで 図面や法令上の制限を確認し、 接道義務違反や市街化調整区域などの原因を特定する |
| ⑤建物状態や境界の問題を整理する | ・雨漏りやシロアリ被害など建物の劣化状況を確認する ・隣地との境界標や越境物の有無を把握する |
| ⑥不動産業者へ査定を依頼する | 複数の不動産業者へ査定を依頼し、 物件の適正な市場価値と算出根拠を確認する |
| ⑦隣地売却・仲介売却・買取の可能性を比較する | 以下の3つの選択肢を比較検討する 「隣人への打診」 「一般仲介での売り出し」 「専門の不動産買取業者による買取」 |
| ⑧売却方法と依頼先を決定する | スピードや費用負担、契約不適合責任免責などを踏まえ、 最適な売却先を選ぶ |
| ⑨買い手と売買契約を締結する | 売買代金や引き渡し条件を確認し、 契約書に署名・捺印する |
| ⑩決済・引き渡し | 売買代金の全額を受け取り、司法書士立ち会いのもとで 所有権移転登記を行い、物件の鍵を渡す |
手順に沿って進めれば、親族間の揉め事や売却後の買主とのトラブルを未然に防ぎ、スムーズに取引を完了させることができるでしょう。
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相続した再建築不可物件の売却にかかる税金と特例
再建築不可物件を相続して売却する際には、相続時と売却時のそれぞれで税金が発生します。
ここでは、手元に残る現金を最大化して無理のない資金計画を立てるために、以下のことを解説します。
相続時にかかる2つの税金
再建築不可物件を相続する際にかかる税金は、「相続税」と「登録免許税」の2つです。
相続税は、不動産や預貯金などを含めた遺産の総額が「基礎控除額」を超える場合にのみ課税されます。
相続税が発生する場合は、「被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内」に申告と納税を行わなければなりません。
期限を過ぎると延滞税などのペナルティが加算される恐れがあるため、忘れずに納付しましょう。
参照元:国税庁「相続税のあらまし」
また、登録免許税は「相続登記」を行う際に納める税金です。
亡くなった人名義の不動産を、相続人の名義へ変更する法務局への申請手続き

相続登記は法律で義務化されており、不動産の取得を知った日から3年以内に名義変更を行わない場合は、10万円以下の過料が科される可能性があります。
過料や延滞税といった余計な出費を防ぐためにも、再建築不可物件を相続した際は放置せず、期限内に名義変更や税額の確認・納付を済ませましょう。
売却時に税負担を軽くできる2つの特例
相続した再建築不可物件を売却して利益(譲渡所得)が生じた場合、譲渡所得税の負担を軽減できる以下のような特例制度を利用可能です。
不動産を売却した際に生じた譲渡所得に対して課される所得税と住民税の総称

| 特例制度 | 制度の概要 | 主な適用要件 | 適用期限 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 取得費加算の特例 | 納付した相続税額の一部を取得費に加算し、譲渡所得を圧縮できる | 相続税を申告・納付した相続人が売却すること | 相続税の申告期限の翌日から3年以内 | 相続税をすでに納付し、売却益が出そうな人 |
| 相続空き家の3,000万円特別控除 | 譲渡所得から最大3,000万円を控除できる | 耐震基準を満たすか更地にして売却すること | 相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで | 昭和56年以前に建てられた実家の空き家を売却する人 |
参照元:国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
なお、各特例の詳細は以下の記事で詳しく解説しておりますので、併せてお読みください。
関連記事:相続財産の売却後に使える取得費加算の特例!適用条件と計算例を解説
関連記事:空き家売却時の税金納付額を具体例付きで解説!税金を軽減する特例の利用方法もご紹介
相続した再建築不可物件を売却するときの4つの注意点
相続した再建築不可物件を売却する際の注意点は、以下の4つです。
適正な条件のもと納得のいく形で手放すために、注意点を詳しく確認しましょう。
相続手続きが済んでいないなら相続放棄も検討する
まだ遺産分割協議などの相続手続きを完了していない場合は、「相続放棄」も選択肢のひとつです。
亡くなった方の預貯金や不動産、借金を含むすべての遺産の権利を放棄する手続き
相続開始を知った日から3か月以内であれば、家庭裁判所へ申述して相続放棄を行えます。
再建築不可物件は活用や売却の難易度が高く、所有し続けるだけで固定資産税や管理費用の負担が発生するため、不要な不動産を引き継ぎたくない場合に有効な手段です。
ただし、相続放棄を選択すると、再建築不可物件だけでなく預貯金や他の不動産といった「プラスの財産」も含めたすべての遺産を相続する権利を失います。
手元に残したい有益な財産がある場合は安易に相続放棄を選ばずに、遺産全体のバランスを考慮したうえで慎重に判断しましょう。
売却前に安易に建物を解体しない
再建築不可物件を売却する際、建物を安易に解体するのはおすすめできません。
一般の不動産市場では、古い家を取り壊して更地にすることで買い手が見つかりやすくなるケースが多く見られます。
しかし、再建築不可物件の場合、安易な解体によって以下のようなリスクが発生し、ますます売却しにくくなるからです。
- 建物が立て直せないため、買い手からの需要が低下する
- 「住宅用地の特例」から外れ、土地の固定資産税が増額する
再建築不可物件は、建物が残っていれば「リフォームして住む」「貸し出す」といった選択肢を残せます。
しかし、更地にすると活用方法が制限されるため、一般の買い手から選ばれにくくなるのが実情です。
さらに、高額な解体費用を自己負担したにもかかわらず売れ残った場合、固定資産税の負担まで重くなってしまいます。
建物の解体によってかえって売却の難易度や金銭的な負担が増すケースもあるため、更地にするメリットとリスクを十分に比較したうえで判断しましょう。
共有名義の場合は共有者と売却方針を決める
兄弟や親族など複数人で物件を共同相続した「共有名義」の場合、物件全体を売却するには共有者全員の同意が必要です。
参照元:e-Gov法令検索:民法251条

売却に反対する共有者が1人でもいる場合は、物件全体を売却できません。
一方でご自身の共有持分のみであれば、他の共有者の同意を得ずに処分可能です。
参照元:e-Gov法令検索:民法206条
そのため、他の共有者の反対によって売却できない再建築不可物件を手放したい場合は、以下のような「自分の持分」のみを手放す選択肢を検討しましょう。
- 他の共有者に自分の持分を買い取ってもらう
- 自分の持分を放棄して他の共有者に引き継ぐ
ただし「共有者同士での話し合いがまとまらない」「親族トラブルに関わりたくない」といった場合は、専門の不動産買取業者に自分の持分のみを売却するのも有力な選択肢です。
持分を売却すれば再建築不可物件の共有関係から完全に抜け出せるため、管理責任や固定資産税の負担から解放されます。
弊社アルバリンクは、再建築不可物件はもちろん、権利関係が複雑な共有持分のみの買取にも積極的に取り組んでいる不動産買取業者です。
弁護士などの士業と連携し、他の共有者に知られないよう配慮しながら査定・買取を進めさせていただきます。
共有名義の再建築不可物件を手放したいとお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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1社だけの査定額で売却を決めない
再建築不可物件を売却する際は、複数の不動産会社に査定を依頼し、提示された金額や根拠を比較して売却先を決定しましょう。
再建築不可物件は一般的な不動産と比べて取り扱いが難しく、査定基準や再生ノウハウの有無によって不動産会社ごとに提示される査定額が異なります。
再建築不可物件の扱いに不慣れな会社の場合、再生リスクを過大に見積もって相場よりも低い金額を提示したり、取り扱い自体を断ったりするケースも少なくありません。
買い叩きや不当な減額といったリスクを避けるためにも、複数社の査定結果を並べて以下を見極める必要があります。
- 各社の査定額を比べて「自分の物件がいくらで売れるのか」相場感を掴む
- 「なぜその金額になるのか」査定価格の計算根拠を明確に説明してくれるか確認する
- 契約不適合責任の免責など、売却後のトラブルを防ぐ特約が含まれているか確認する
提示された査定額の高さだけで判断せず、契約条件や担当者の対応姿勢まで含めて検討することが、納得のいく売却を実現するための重要なポイントです。
弊社アルバリンクは、年間買取件数2,000件超(※2025年12月時点)を誇る訳あり物件専門の不動産買取業者です。
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まとめ
相続した再建築不可物件は、建て替えや増改築ができず、一般の個人への売却が難しい不動産です。
しかし、活用しないまま放置し続けると、高額な維持管理費や固定資産税がかかり続けるだけでなく、増税や損害賠償請求など、さまざまなリスクがあります。
こうしたリスクを避けて手放すためには、隣地所有者への打診や再建築可能な状態への改善、専門の不動産買取業者への売却など、物件の状態に合った方法を選ぶことが重要です。
もし「どの業者に相談すべきかわからない」「他社で買取を断られて困っている」とお悩みなら、再建築不可物件に詳しい不動産買取業者へ現状のまま売却することを検討しましょう。
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