地代の計算方法6つと相場の目安!決め方や改定のタイミングも解説

地代の計算方法を一瞬で理解できるように解説 底地・借地

「いろいろ調べてみたけど、地代の計算方法がやっぱりよくわからない!」
「借地人と地代について話し合っているが、幾らが適切なのかわからない」
「地主から地代を提示されたが適切な金額なのか知りたい」

この記事では、これから地代の設定・見直しをしたい地主の方、現在の地代が適正か知りたい借地人の方、どちらの立場でも理解できるよう、地代の計算方法を基礎からわかりやすく解説します。

記事内では、地代の計算方法をわかりやすく説明していますが、結論を言うと、不動産の深い知識と交渉の術がなければ、自ら適切な地代を算出するのはかなり困難です。

というのも、正しい地代というのは、以下のように計算と地主・借地人同士の希望や感情の組み合わせで算出されるものだからです。

    • 複数の計算方法のどれを採用すべきか判断が必要
    • 固定資産税評価額や利回りの設定次第で結果が大きく変わる
    • 借地人や地主との交渉も考慮する必要がある

そのため、判断に迷う場合は、借地に詳しい専門家に相談するとよいでしょう。

弊社AlbaLinkは、底地・借地など、権利関係が複雑な土地の取り扱いに特化した不動産業者であり、土地の無料査定も承っております。

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地代には3種類ある

3種類の地代

地代には以下の3種類があり、それぞれ意味や使われる場面が異なります。

なお、「通常の地代」と「相当の地代」は主に借地権の相続が発生したときに相続税評価額を算出するためのものです。

3つの中でも、借地人から地主に実際に支払われる地代は「実際の地代」のみです。

では、3種類の地代について簡単に説明します。

実際の地代(借地契約で支払われる地代)

実際の地代とは、「借地契約において現実に借地人が地主に払っている地代」です。

この記事でご紹介するのは、すべて「実際の地代」の計算方法です。

実際の地代

通常の地代(相続税評価額算出時に使用)

通常の地代とは、借地契約において権利金の授受がある場合に「通常支払われるべき地代」です。

権利金
建物の所有を目的として土地を借りる権利(借地権)を得るために借地人(土地を借りる人)が地主に支払う費用

借地契約を締結するときには、通常当初に借主が地主に一括で権利金を支払います。

通常の地代はその権利金を考慮したものとなり、以下のように計算されます。

通常の地代=その年以前3年間の自用地としての価額の平均額×(1-借地権割合)×6%

つまり土地価格から「1-借地権割合」を乗じた評価額の6%が「通常の地代」です。

相当の地代(相続税評価額算出時に使用)

相当の地代とは、親族間の借地契約などで「権利金の授受がない場合」に相当とされる地代です。

権利金の授受がない分、相当の地代は通常の地代よりも高額になります。

計算式は以下の通りです。

相当の地代=その年以前3年間の自用地としての価額の平均額×6%

権利金を差し入れていないので土地価額から借地権割合を引くことができず、土地価額全額に対して6%を計算します。

借地権割合は60~70%程度になるケースも多いので、相当の地代として計算されると通常の地代よりもかなり高額になります。

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【借地権の種類別】地代の月額相場

借地権の地代は、借地権の種類や土地の用途、地域などによって異なります。
そのため一律に「月額○円」と決められるものではありませんが、土地の価格や固定資産税などをもとに、おおよその月額を計算することは可能です。

ここでは、借地権の種類別に地代の月額相場を解説します。

実際の地代は、土地の立地や利用目的、契約条件などを踏まえ、貸主と借主の合意によって決まります。
地主・借地人間で協議する際の目安としてご参照ください。

普通借地権

普通借地権とは、建物の所有を目的として地主から土地を借りる権利のうち、原則として更新が認められており、半永久的に使い続けることができる契約のことです。

普通借地権の地代を住宅用の土地について求める場合、主に土地の価格から算出する方法と、固定資産税額を基準とする方法の2種類があります。

一つ目は、土地の価格の2~3%を年間地代とし、12ヵ月で割って月額を算出する方法です。

月額地代=土地の価格×2~3%÷12ヵ月

もう一つは、固定資産税の3~5倍を年間地代の目安として12ヵ月で割る方法です。

月額地代=固定資産税×3~5倍÷12ヵ月

たとえば土地の価格は把握できていなくても、固定資産税の金額がわかっているのであれば、後者の方法で月額地代の目安を計算できます。

いずれにしても、普通借地権の地代は安価になりやすいため、地主は契約時に相応の権利金を受け取るほか、更新料や条件変更承諾料などの一時金を別途受け取ることが一般的です。

一時金の種類と相場については、この記事の「地代以外にやり取りされる5つの費用と相場の計算方法」で詳しく解説します。

一般定期借地権(住宅用)

一般定期借地権とは、存続期間を50年以上とし、契約の更新や建物の再築による期間延長、および期間満了時の建物買取請求をしないとする特約を定めて土地を貸し借りする制度です。

参照元:e-Gov法令検索「借地借家法第22条」

住宅用の一般定期借地権についても、月額地代の目安は土地価格の2~3%を年間地代として12ヵ月で割って計算します。

月額地代=土地価格×2~3%÷12ヵ月

住宅用の場合、普通借地権と同程度の水準を目安に地代を計算するのが一般的です。

事業用定期借地権

事業用定期借地権とは、店舗やロードサイドの商業施設などの「事業用の建物」を建てることだけを目的として、土地を貸し出す契約のことです。

参照元:e-Gov法令検索「借地借家法第23条」

事業用定期借地権の地代は、主に土地価格を基準にする方法と、相続税路線価額を基準にする方法の2種類があります。
事業用の場合、住宅用の借地権よりも地代が高めに設定されることが一般的です。

土地価格を基準とする場合は、土地価格の4~5%を年間地代として12ヵ月で割って求めます。

月額地代=土地価格×4~5%÷12ヵ月

また、相続税路線価を基準にする場合は、以下のように算出されます。

月額地代=相続税路線価×土地面積×6%÷12ヵ月

ただし、事業用の土地は、商業施設やオフィス、倉庫など利用方法によって収益性が異なるため、実際の地代にも差が生じます。
そのため、上記の計算結果だけで地代を決めるのではなく、土地の利用目的や周辺の地代相場なども踏まえて判断することが大切です。

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借地権の適正地代を求める6つの計算方法

地代を設定するための5つの計算方法

地代を決めるための計算方法は以下の6つです。

上記のうち「どれが正しい」という明確な定義はありません。

強いて言えば、複数の計算方法を用いて総合的に地代を算出するのが正しい方法なので、地主の独断で適切な地代を算出するのは、なかなか困難と言えます。

そのため、地代を算出する際は、ぜひ我々不動産のプロを頼ってください。

弊社Albalinkは訳アリ物件専門の買取業者ですので、底地や借地など、権利関係が複雑な土地の査定を年中無休で承っております。
売却前提でなくても構いませんので、まずは下記無料買取査定フォームからお気軽にお問い合わせください。

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借地権の月々の地代相場や計算方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:借地権の月々の地代相場はいくら?5つの計算方法を徹底解説!

 固定資産税・都市計画税による計算方法

地代の計算方法でもっとも簡単なものは、固定資産税や都市計画税を基準に算出する方法です。

土地の所有者である地主には、毎年固定資産税や都市計画税が課税されます。

そのため、借地契約を結ぶ際には、少なくとも固定資産税や都市計画税より高額な地代を設定しなければ、地主にはメリットがありません。

固定資産税や都市計画税を基準に地代を決定する際には、通常以下のようにして定めます。

  • 住宅地の場合には固定資産税と都市計画税の3~5倍程度
  • 商業地の場合には固定資産税と都市計画税の5~8倍程度

上記の範囲内で地主と借り主が話し合い、納得できる金額を定めるのが一般的です。

ただし、上記と異なる掛け率にしてもかまいません。

たとえば貸主と借主の関係性によっては固定資産税と都市計画税の1倍や2倍、あるいは10倍などとしても問題ありません。

具体例

固定資産税と都市計画税の合計額が10万円の土地の場合、住宅用地として借りるなら年額30万円~50万円程度、商業用地として借りるなら年額50~80万円程度が相場となります。

固定資産税・都市計画税から計算

なお、借地と固定資産税の関係性については「借地の固定資産税は誰が支払う?借地権と固定資産税の関係をわかりやすく解説」の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

公示価格、基準地価による計算方法

「公示価格」や「基準地価」から地代を算出する方法もあります。

公示価格とは、全国の「標準地」に定められている土地価格で、国土交通省が土地の調査を行って決定しています。

基準地価は都道府県内の「基準地」に定められている価額で、各都道府県が毎年土地の鑑定評価をして決定しています。

ただし、全国のどの土地にも公示価格や基準地価があるわけではなく、基準や標準とされる地点にしか設定されていません。

そのため、公示価格や基準地価をもとに地代を算定する際には、対象地と条件の似た標準地・基準地の価格を参考に、立地や接道条件、形状などの違いを考慮する必要があります。

地代の計算式は以下のとおりです。

地代=公示価格や基準地価×土地面積×1.5~3%程度

具体例

1平方メートルあたり50万円の公示価格が設定されている標準地付近の50平方メートルの土地を賃貸するケース

・地代=50万円×50平方メートル×2%=50万円

年間50万円が相場の地代となります。

公示価格、基準地価から計算

なお、公示価格は、国土交通省HP「不動産情報ライブラリ」から調べられます。

相続税路線価による計算方法

土地の相続税評価には、路線価方式と倍率方式があります。
路線価が設定されている地域では、相続税路線価を基に土地を評価します。

相続税路線価とは、相続税や贈与税などの計算をするときに土地を評価するための1平方メートル当たりの評価額です。

路線価図・例

引用元:国税庁「財産評価基準書路線価図・評価倍率表」

全国の道路に面した市街地的な地域に設定されているため「路線価」と呼ばれます。

相続税路線価を使って地代を計算するときには、以下のようにするのが一般的です。

相続税路線価×(1-借地権割合)×土地面積×6%
もしくは
相続税路線価÷0.8×土地面積×1.5~3.0%

相続税路線価は毎年改定されるので、変動が激しかった場合には直近3年分の平均値などを使ってもかまいません。

具体例

相続税路線価が40万円、借地権割合が60%、土地面積が60平方メートルの土地の場合

・地代=40万円×(1-0.6)×60×6%=576,000円
・地代=40万円÷0.8×60×2%=60万円

年間576,000円や60万円程度が相場となります。

所有している土地が市街地にある場合は相続税路線価から地代を決めてもいいでしょう。

なお、路線価図の詳しい見方が知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

借地権割合の調べ方!路線価図の見方や相続税評価額の計算方法も早わかり
借地権割合の調べ方や使い道、相続税評価額の計算方法について解説しています。この記事を読むと、相続する予定の借地権・底地の借地権割合がわかり、正しい相続税評価額を計算できるようになります。

積算法による計算方法

積算法は、土地の価格(更地価格)に期待利回りを乗じ、必要経費を加えて地代を求める方法です。
具体的には、土地の更地価格に投資の期待利回り(不動産に投じた資本に対して、年間に期待する純収益の割合)を乗じて、経費を加算します。

上記を計算式で表すと以下のようになります。

積算法

地代=更地価格×期待利回り+経費

期待利回りは一般的に土地価格の2%程度とします。
経費に含まれるのは主に税金(固定資産税や都市計画税)ですが、土地の維持管理にかかる費用も含みます。

具体例

土地価格が3,000万円、固定資産税が20万円の土地の地代 ・3,000万円×2%+20万円=80万円 年間の適正地代は80万円と計算されます。

積算法で正確な地代を求めるには、期待利回りを正確に算出する必要があります。
しかし、一般の方が正確な期待利回りを算出するのは困難です。
そのため、積算法で地代を求める場合は、不動産鑑定士などの専門家に依頼しても良いでしょう。

賃貸事例比較法による計算方法

賃貸事例比較法は、近隣の類似の物件の賃料との比較で相当な賃料を計算する方法です。

近隣の類似の土地の地代例をいくつか抽出してその平均をとり、そこに対象土地の特殊性を考慮して地代を割り出します。

近隣に土地の賃貸例がないと利用できないことと、土地の形状や大きさなどの特殊性により必ずしも適正な金額を算定できないケースもあるので注意が必要です。

比較対象とする例について「いくつ以上」という決まりはありませんが、3例程度はあることが望ましいでしょう。

具体例

60平方メートルの土地。近隣の地代の事例は以下の3つ。

①50平方メートルで年間50万円
②100平方メートルで年間130万円
③80平方メートルで年間70万円

上記によると、①の土地は1平方メートルあたり1万円、②の土地は1平方メートルあたり13,000円、③の土地は1平方メートルあたり8,750円となります。
そこで平均を取り、対象土地の賃料は1平方メートルあたり10,583円とします。
対象土地が60平方メートルなら1年間の地代は約635,000円(10,583円×60)と計算できます。

このように、計算方法自体はシンプルに見えるため、「自分でも算出できそう」と感じた方も多いかもしれません。

ただし実際には、以下のような理由から、見た目以上に判断が難しいのが実情です。

  • そもそも近隣の正確な賃貸事例は一般には公開されていない
  • 表面的な賃料だけでなく更新料や権利金などの契約条件も考慮する必要がある
  • 「どの事例を採用するか」で結果が大きく変わる

そのため、仮に上記の計算方法を利用して地代を出せたとしても、借地人や地主に納得してもらえる保証はありません。

そのため、より説得力があり、かつ第三者に判断してもらった地代が知りたい方は、土地の査定実績を多く持ち合わせる不動産のプロに相談しましょう。

弊社AlbaLinkは、年間26,000件以上の相談実績(※)があります。
弊社に買取依頼をしていただけば地代算出のお手伝いもできますので、ぜひお気軽に下記無料買取査定フォームからお問い合わせください。
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収益分析法による計算方法

収益分析法は、借地を個人の居住用ではなく、事業用として貸し出す際に用いられる計算方法です。

借地人が土地を活用して収益を得る場合、なおかつ、「その土地を使って借地人が得られる利益」が明確にわかる場合に有効な計算方法であると言えます。

収益分析法

地代=対象の土地を事業に使った場合に生み出される純収益のうち、土地に帰属する部分+必要経費

具体例

たとえば、対象の土地を利用した事業による年間収益が1,000万円で、そのうち借地人の事業利益が600万円、建物に帰属する収益が250万円だったとします。

この場合、土地に帰属する収益は以下のとおりです。

1,000万円-600万円-250万円=150万円

さらに、土地に帰属する必要経費が年間30万円かかる場合、適正地代は次のように計算します。

150万円+30万円=180万円

したがって、このケースでは年間地代は180万円、月額にすると15万円が目安です。

※上記の数値は、計算方法をわかりやすくするための例であり、実際には、対象不動産の収益や借地人の事業利益、建物・土地に帰属する収益などを個別に判断して算出します。

ただ、収益分析法で地代を求めるのはあまり一般的ではありません。
なぜなら収益の計算方法が非常に複雑であるうえに、この方法を利用できる条件も多数あるためです。

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借地権の地代を見直す3つのタイミング

一度決めた地代でも、土地の価格や周辺の状況、税金・物価などは時間の経過とともに変化します。
そのため、契約当初の地代のままではなく、現在の状況に合っているか定期的に見直すことも大切です。

地代を見直す主なタイミングは、以下の3つです。

実際に地代を変更する場合には、現在の地代と適正な地代との差や、土地価格・物価の変動などを踏まえて金額を検討します(具体的な計算方法については、この記事の「地代を改定するための3つの計算方法」で解説します)。

契約更新時

借地契約の更新時は、地代を見直すタイミングの一つです。

土地を借りる期間(存続期間)が満了したときに、地主と借地人が話し合い、お互いの合意によって契約を更新する場合があります。
契約内容を見直すタイミングで地代についても協議することで、地主・借地人双方が現在の状況を確認したうえで、今後の契約条件を検討できます。

契約更新の際には、現在の市況や土地の利用状況を改めて確認し、これまでの地代が適切かを検討するとよいでしょう。

地価・土地の利用価値の上昇時

周辺の地価や土地の利用価値が上昇したときも、地代を見直すタイミングです。

たとえば、周辺で再開発が行われて交通や生活の利便性が高まり、土地の価値が以前より上昇したような場合などが該当します。
周辺環境や土地の利用状況が変化し、その土地から得られる便益や収益性が高まるケースもあるでしょう。

このような状況で契約当初の地代を据え置いたままにすると、現在の土地の適正な価値と地代が乖離してしまいます。
周辺の地価や類似する土地の地代、土地の利用状況などに変化があった場合には、現在の地代が適切な水準か確認しましょう。

税金・物価の上昇時

土地にかかる税金や物価が上昇したときも、地代の見直しを検討しましょう。

固定資産税などの税負担が増えれば、土地を所有する地主の経済的な負担も大きくなります。
また、物価の上昇によって土地の維持・管理などにかかる費用が増えるケースも少なくありません。

契約時から税金や物価が大きく変化しているにもかかわらず、地代を長期間据え置いている場合には、現在の経済状況に見合った地代になっているか確認することが重要です。
特に3年に一度の固定資産税評価替えの時期は確認の目安になります。

ただし、税金や物価が上がったからといって「直ちに地代を変更してよい」という意味ではありません。
周辺相場や土地価格に加え、次章で解説する「地代を値上げする要件」も確認したうえで、地代を見直す必要があるか検討しましょう。

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地代を値上げする要件

地価や税負担が上昇したからといって、地主が自由に地代を値上げできるわけではありません。
まずは地主と借地人で話し合い、地代の変更について合意するのが基本です。

ただし、一定の要件を満たす場合には、借地人の合意が得られなくても増額を求められる場合があります。
地代を値上げできる要件は以下の2つです。

地代を値上げするには借地人の合意が必要

地主と借地人の話し合いによって地代を値上げする場合は、借地人の合意を得る必要があります。

賃貸借は、賃貸人が土地などを使用・収益させ、賃借人がその対価として賃料を支払う契約です。
そのため、契約で定めた地代を話し合いによって変更する際には、地主が新しい金額を通知するだけでなく、借地人と交渉して合意を得るのが基本です。

参照元:e-Gov法令検索「民法第601条(賃貸借)」

借地人に値上げを納得してもらうには、地主側の都合によらず、土地価格の上昇や固定資産税などの負担増、周辺の地代相場といった客観的な資料を用意することが重要です。
これらは、次項で解説する地代等増減請求権を検討する際にも重要な判断材料になります。

参照元:e-Gov法令検索「借地借家法第11条(地代等増減請求権)」

もし、現在の土地価格がわからない場合は、不動産業者の査定を利用して売却価格の目安を把握しておくのも方法の一つです。

弊社AlbaLink(アルバリンク)では、底地・借地を含む不動産の無料査定を行っています。
地代の値上げを検討するにあたり、まずは現在の土地の価値を把握しておきたい方は、お気軽にご相談ください。

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借地人の合意が得られないときは地代等増減請求権を行使する

借地人との話し合いで値上げの合意が得られなくても、一定の条件を満たせば、地代等増減請求権に基づいて地代の増額を請求できます。
地代等増減請求権が認められるのは、現在の地代が次のような事情によって不相当になった場合です。

  • 固定資産税など、土地に対する租税・公課が増えた
  • 土地価格の上昇など、経済事情が変化した
  • 近隣の類似する土地と比べて地代が低くなった

参照元:e-Gov法令検索「借地借家法第11条(地代等増減請求権)」

つまり、「地代を上げたい」という地主側の事情だけではなく、現在の地代が客観的に見て不相当になったことが重要です。

増額を請求しても借地人との話し合いがまとまらない場合には、いきなり訴訟に持ち込むのでなく、以下のステップを経ることが必要です。

  1. 協議
  2. 調停
  3. 訴訟

参照元:e-Gov法令検索「民事調停法第24条の2(地代借賃増減請求事件の調停の前置)」

地代の増額について合意できない場合、増額を認める裁判が確定するまでは、借地人が相当と認める額の地代を支払うことになります。
ただし、裁判の確定後、支払済みの額に不足がある場合には、不足額に年1割の割合による支払期後の利息を付して支払う必要があります。
地主がその地代の受け取りを拒んだ場合には、借地人は「弁済供託」によって支払うことも可能です。

参照元:e-Gov法令検索「借地借家法第11条第2項」「民法第494条第1項第1号(弁済供託)」

ただし、契約で「一定期間は地代を増額しない」と定めている場合、特約に定められた期間中は地代の増額が認められないため、協議を始める前に契約内容を確認しておきましょう。

参照元:e-Gov法令検索「借地借家法第11条(地代等増減請求権)」

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地代を改定するための3つの計算方法

地代を改定するための3つの計算方法

地代を改定する際に使われる計算方法は以下の3つです。

ただし、これらの計算方法を使い、地代を改定(値上げ)する際は、最初に地代を設定する時より慎重にならなくてはいけません。
地代の改定(値上げ)は借地人の納得が得にくく、トラブルになる可能性が高いためです。

地主の独断で計算し直した地代では、借地人の合意が得られないおそれがあります。

そのため、借地人に地代の改定(値上げ)を提案するのであれば、適切な地代を不動産のプロに算出してもらうことをお勧めします。
値上げされた地代の根拠が不動産のプロによる算出であれば借地人の納得も得やすいでしょう。

弊社Albalinkに買取依頼をしていただけば、適切な地代も算出させていただきます。
もし、どうしても借地人と地代の合意が得られずトラブルになってしまった場合や、既にトラブルになっている場合は、弊社に底地を売却していただくことで、借地人との関係から解放されます。

弊社は専門の不動産買取業者として弁護士とも連携しておりますので、買取後は借地人との交渉についてもこちらで行わせていただきます。

売却前提でなくとも構いませんので、ぜひお気軽に下記無料買取査定フォームからお問い合わせください。

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なお、借地の地代を値上げできる要件は以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。

借地の地代の値上げは拒否できる?認められる条件と交渉・調停の進め方を解説
地主から地代の値上げを要求されたときに借地人がまずすべきこと、地主と交渉するときのポイント、交渉が不成立に終わった場合の対処法を解説します。この記事を読むと、地主から値上げを請求されたも慌てずに対処できるようになります。

差額配分法

差額配分法では、現行の賃料と新たに設定する「適正な新規賃料」の差額に注目して適正賃料額を定めます。

計算式は以下のとおりです。

差額配分法

地代=現行賃料+(適正な新規賃料-現行賃料)×差額の配分率

配分率の相場は2分の1~3分の1程度です。

具体例

現行の賃料が年間100万円、適正な新規賃料が120万円、配分率2分の1のケース
100万円+(120万円-100万円)×2分の1=110万円
年間110万円が適正地代と計算されます。

利回り法

利回り法は、不動産から得られる予想収益に経費を足して適正地代を計算する方法です。

3章でご紹介した積算法とほとんど同じ考え方ですが、積算法は一般的に新規に地代を定めるケース、利回り法は地代の改定をするケースで使われます。

利回り法にもとづく地代計算式は以下のとおりです。

利回り法

地代=現在の地価×継続賃料利回り+必要経費

具体例

たとえば現在の地価が4,000万円、継続賃料利回りが2%、固定資産税等の必要経費が30万円の土地があるとします。地代は以下のとおりです。

4,000万円×2%+30万円=110万円 適正賃料は年間110万円と計算されます。

借地人が投資目的で建物を建てている場合は、実際の利益に応じて、利回り法を用いて地代を改定するのが良いでしょう。

スライド法

スライド法は、賃料を定めたときと比べて物価に変動があったとき、現状に応じて賃料を変動させる方法です。

物価が上がっていれば賃料を上げ、下がっていれば賃料を下げます。

ちなみに、物価の変動率は、総務省HPから確認できます。

計算式は以下の通りです。

スライド法

地代=(現状の地代-想定されている必要経費)×物価変動率+現在かかっている必要経費

具体例

たとえば現状の地代が100万円、地代設定当時に想定されていた経費(固定資産税等)が20万円、現在実際にかかっている経費が25万円、物価が上昇したために当時より1.2倍程度になっているケースを考えてみましょう。

・(100万円-20万円)×1.2+25万円=121万円

年間の適正地代は121万円と算定されます。

スライド法で地代を改定(値上げ)するには固定資産税の納税通知書(下図参照)などを見せ、物価上昇により実際に経費がかかっていることを借地人に納得してもらう必要があります。

固定資産税納税通知書

ただし、借地人に地代の改定を納得してもらえず、トラブルになってしまっている場合や、地代を支払ってもらっても赤字が続いているような場合は弊社Albalinkにご相談ください。
弊社にて底地を買い取ることで、借地人との関係から解放され、売却金としてまとまった現金も手にすることができます。

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地代以外にやり取りされる5つの費用と相場の計算方法

借地契約では、毎月の地代以外にもさまざまな費用のやり取りが発生します。

本章では、主な費用と相場の目安を解説します。

なお、これらの金額は法律で一律に定められているものではありません。
実際の金額は、借地契約の内容や地域の慣行、地主と借地人との話し合いなどによって異なるため、上記はあくまで目安として考えましょう。

更新料

更新料は、借地契約を更新するときに借地人から地主へ支払われる一時金です。

普通借地権などで契約期間が満了し、引き続き土地を借りる際に支払われることがあります。
更新料の相場の目安は、以下のいずれかです。

更新料=年間地代×10倍
または
更新料=更地価格×5%

たとえば年間地代が20万円の場合、「20万円×10倍=200万円」が更新料の一つの目安となります。

ただし、更新料は法律上、一律に支払いが義務付けられている費用ではありません。
契約書に更新料の定めがあるかどうかなどによっても扱いが異なるため、地主・借地人双方で契約内容を確認する必要があります。

抵当権設定承諾料

抵当権設定承諾料は、借地人が借地上の建物に抵当権を設定する際、地主の承諾を得るために借地人から地主へ支払われる費用です。

たとえば、借地上の建物について住宅ローンを利用する際、金融機関から地主の承諾書を求められることがあります。
地主が承諾書を交付する際に、抵当権設定承諾料が発生するケースがあります。

相場の目安は以下のとおりです。

抵当権設定承諾料=借地権価格×10%程度

ただし、地主の承諾料の設定方法は一律ではなく、地主が独自に金額を設定しているケースもあります。
そのため、借地人はローンを申し込む前に、金融機関だけでなく地主にも承諾の条件や費用を確認しておくとよいでしょう。

建て替え・増改築承諾料

建て替え・増改築承諾料は、借地人が借地上の建物を建て替えたり増改築したりするときに、地主の承諾を得る対価として借地人から地主へ支払われる費用です。

借地契約に増改築を制限する特約がある場合、借地人が自由に建て替えや増改築を行えるとは限りません。
地主から承諾を得る際に、承諾料を支払うことがあります。

相場の目安は概ね以下のとおりです。

建て替え・増改築承諾料=更地価格×3~5%

たとえば更地価格が3,000万円の場合、「3,000万円×3~5%=90万~150万円」が一つの目安となります。

ただし、実際の金額は工事の規模や契約内容によっても異なります。

なお、増改築を制限する借地条件があり、地主との協議がまとまらない場合には、一定の要件のもとで裁判所に地主の承諾に代わる許可を求めることも可能です。

参照元:e-Gov法令検索「借地借家法第17条(借地条件の変更及び増改築の許可)」

条件変更承諾料

条件変更承諾料は、借地契約で定められた建物の種類・構造・用途などを変更するときに、借地人から地主へ支払われる費用です。

たとえば、「木造住宅のみ」という契約条件になっている土地で鉄筋コンクリート造の建物へ変更する場合などが該当します。

相場の目安は以下のとおりです。

条件変更承諾料=更地価格×10%程度

更地価格が3,000万円であれば、「3,000万円×10%=300万円」が一つの目安です。

ただし、条件変更承諾料についても法律で10%と定められているわけではなく、上記はあくまで実務上の目安です。
建物の構造や用途をどの程度変更するのか、契約の経緯などによって実際の金額は異なります。

借地条件の変更について当事者間の協議がまとまらない場合には、事情によって裁判所へ借地条件の変更を申し立てることも可能です。

参照元:e-Gov法令検索「借地借家法第17条(借地条件の変更及び増改築の許可)」

譲渡承諾料

譲渡承諾料は、借地人が借地権を第三者へ譲渡するときに、地主の承諾を得る対価として借地人から地主へ支払われる費用です。
「名義書換料」「名義変更料」と呼ばれることもあります。

譲渡承諾料の相場は概ね以下のとおりです。

譲渡承諾料=借地権価格×5~15%

たとえば借地権価格が2,000万円の場合、「2,000万円×5~15%=100万~300万円」が目安となります。

ただし、上記についてもあくまで実務上の目安であり、実際の金額は地主と借地人の協議によって決まります。

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まとめ

今回は地代の計算方法をご紹介しました。

地代の計算方法は複数あり、どの方法が最適であるか、明確な正解はありません。

唯一言えるのは、豊富な不動産知識がなければ、正確な地代を算出するのは困難であるということです。

そのため、「地代の計算方法がわからない」「計算方法や金額について借地人と意見がまとまらない」このような方は、ぜひ一度弊社Albalinkにご相談ください。

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「地代 計算方法」のよくある質問

地代の計算方法は複数あり、どれが正解という明確な答えがありません。強いて言えば、複数の計算方法を用いて総合的に導き出すのが、借地の正しい算出方法と言えます。そのためには、不動産の深い知識が必要なため、正確な地代を知りたいのであれば、不動産のプロに相談するようにしましょう。
住宅用で貸し出している土地の地代相場は「更地価格の2~3%」とされています。更地価格とは、該当の土地を、借地権が設定されていない通常の土地だと仮定したときに、市場で売買できる価格です。路線価に0.8を乗じて求められます。
監修者
元弁護士福谷陽子

元弁護士福谷陽子

プロフィールページへ
元弁護士の法律・不動産専門ライター。公式ブログ
京都大学在学中に司法試験に合格し、不動産トラブル、多重債務、離婚問題や交通事故、相続などの案件を担当し、自身で弁護士事務所を運営。その後体調不良により弁護士事務所を一時閉鎖し、現在は10年間の弁護士経験を元に執筆に専念。

◆保有資格・関連リンク
司法試験合格(法務省)
TOEIC820点
日商簿記2級、3級

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