空き地の雑草対策9選
建物が建っていない空き地は日差しが当たりやすく、雑草が生えやすい環境です。
この章では、空き地の雑草対策9選を費用も含めて解説します。
それぞれ解説しますが、どの対策を行っても、雑草が生えにくくはなっても、除草作業から完全に解放されることはありません。
ですから、空き地の除草作業から完全に解放されたいのであれば、売却するしかありません。
空き地の売却方法について「土地を売却する」をご確認ください。
立地が悪い空き地でも売却する方法を紹介しています。
除草剤を散布する
1つ目の雑草対策は「除草剤を散布する」です。
すでに敷地に雑草が生えている場合は、雑草を枯らす除草剤を散布しましょう。
除草剤には、雑草を枯らす「茎葉処理型除草剤」、種子を枯らす「土壌処理型除草剤」の2つがあります。
茎葉処理型除草剤で雑草を除去したあと、土壌処理型除草剤を散布することで、効率的に雑草対策がおこなえます。
除草剤はジョウロなどで散布するだけで完結するため、手作業でおこなう除草よりも作業負担も軽めです。
ただし、除草剤の効果は永遠に続くわけではありません。
茎葉処理型除草剤は1ヶ月〜2ヶ月・土壌処理型除草剤は4ヶ月〜6ヶ月程度であるため、定期的に通って散布する必要があります。
除草剤はドラッグストア・ホームセンターなどで1,000円以内でも購入できます。
手作業での除草がつらい方は、まずは試してみるべき雑草対策です。
防草シートを敷く
2つ目の雑草対策は、「防草シートを敷く」です。
防草シートとは、地面に敷いて日光を遮るシートです。
日差しを遮断することで雑草の光合成を抑制し、成長・繁殖を防ぐ効果があります。
地面にシートを敷くだけであるため、施工が簡単なうえ耐用年数も3年〜10年と長めです。
ただし、耐久性はコンクリート施工などよりも劣ります。
防草シートは雨風・紫外線の影響で徐々に劣化するため、穴やすき間から日差しが侵入して除草効果が徐々になくなります。
防草シートは、安いものだと1㎡あたり100円程度・100㎡(約30坪)だと1万円程度でも購入が可能です。
除草剤の次に試してみるべき雑草対策といえます。
固まる土を敷く
3つ目の雑草対策は、「固まる土を敷く」です。
固まる土とは、砂・セメントなどを調合している自然界の土よりも硬くなる土です。
厚さ3cm程度で固まる土を敷き詰めることで、日差しを遮断して雑草を生えにくくする効果があります。
スコップ・木の板などで地面を整えながら、敷き詰めた固まる土に水をかけるだけであるため、施工がスムーズに済む点がメリットです。
DIYだと1㎡あたり1,500円程度・100㎡あたり15万円程度で抑えられるため、アスファルト・コンクリートと比べて費用も安めです。
ただし、通常の土よりも透水性が劣るため、水たまりができやすくなります。
湿度が高い状態が続くと、カビ・コケが生えやすくなるので、景観は悪くなります。
くわえて、ひび割れが生じた場合、亀裂から雑草が生えるため補修が必要です。
固まる土は、水はけが悪い地域・寒冷地ではおすすめしない方法です。
グランドカバーを敷く
4つ目の雑草対策は、「グランドカバーを敷く」です。
グランドカバーとは、地面を覆うように植える植物を指します。
繁殖力の高い植物をカーペットのように敷くことで、雑草の成長を抑制する効果があります。
グランドカバーとして活用できる植物はシバザクラ・リピア・ミントなどがあり、1㎡あたり2,000円程度・100㎡あたり20万円程度で施工が可能です。
植え付け後の水やりなどは不要であるため、メンテナンスも比較的ラクな方法といえます。
ただし、グランドカバーは植物の繁殖力を利用する方法であるため、繁殖を抑える手間が生じます。
放置していても成長し続けるため、隣地へ越境しそうな場合は、伸びすぎた部分をカットするなどの管理が必要です。
また、グランドカバーの種類によっては植え付けから地面を覆うまでに半年〜1年程度かかるため、根付くまでの期間は水やり・除草が必要です。
空き地が自宅から近く、定期的に通える方にはおすすめできる方法です。
砂利を敷き詰める
5つ目の雑草対策は、「砂利を敷き詰める」です。
砂利を敷き詰めて日差しを遮断することで、雑草の繁殖を防げます。
固まる土のようにひび割れを起こさず、グランドカバーのように植物が成長しないため、景観を損ねる心配がありません。
ただし、砂利敷きは砂利単体だと防草効果が高くないため、DIYでおこなうには工数がかかります。
砂利敷きの工程は、以下のとおりです。
- 雑草を除去する
- 地面をならして地固めをする
- 防草シートを敷く
- 砂利を敷いてならす
また、DIYだと1㎡あたり2,000円程度(100㎡で約20万円)ですが、業者に依頼する場合は3,000円〜7,000円程度(100㎡で約30万円〜70万円)かかります。
力仕事が得意な方は、DIYで砂利敷きをおこなうとコスパよく雑草対策ができるでしょう。
瓦チップを敷き詰める
6つ目の雑草対策は、「瓦チップを敷き詰める」です。
瓦チップとは、細かく粉砕してチップ状に加工された瓦です。
砂利と同様、地面に敷き詰めることで、日差しを遮り雑草の繁殖を抑える効果があります。
瓦チップを厚さ5㎝で敷き詰める場合、1㎡あたり2,000円程度・100㎡あたり20万円程度で施工が可能です。
ただし、砂利と同様に地固めをする・防草シートを敷く過程が必要であるため、手間がかかります。
瓦チップによる雑草対策は、体力に自信のある方におすすめできる方法です。
コンクリートで塗装する
7つ目の雑草対策は、「コンクリートで塗装する」です。
コンクリートは耐久性が高く、比較的経年劣化の影響を受けません。
そのため、これまで挙げた雑草対策の中ではもっとも効果的、かつメンテナンスの手間がかからない方法です。
一度おこなえば、中長期的に雑草対策のために空き地を訪れる必要はなくなるでしょう。
ただし、コンクリート施工は費用が高いため、資金が必要です。
コンクリート施工は材料の入手をはじめ、設計・仕上げが難しいため、業者に依頼するのが一般的です。
コンクリート塗装の費用相場は、1㎡米あたり約1万5,000円程度です。
空き地の広さが100㎡であれば、150万円程度かかる計算となります。
今後、空き地を利活用する予定があり、長期的に所有するのであれば検討したほうがよい方法といえます。
草刈り業者に依頼する
8つ目の雑草対策は、「草刈り業者に依頼する」です。
草刈り業者に依頼すれば、空き地にDIYを施したり、定期的に通う必要がありません。
雑草対策で起こり得る腰痛・花粉症・熱射病などの健康被害も回避できる点は、業者に依頼するメリットといえます(お勧めの業者についてはこの記事の「空き地の雑草除去を依頼できるおすすめ業者3選」を参照ください)。
ただし、定期的な依頼が必要となるため、ランニングコストがかかります。
草刈り業者に依頼する費用相場は、30坪あたり2万円〜3万円程度です。
理想的な草刈りの頻度は年3回であるため、年間6万円〜9万円程度かかります。
単発の依頼だとコスパよくみえますが、長期的にみると維持費の負担が大きい点がデメリットです。
空き地を今後も所有し続ける理由が明確にないのであれば、次章で解説する土地の売却を検討しましょう。
土地を売却する
9つ目の雑草対策となるのは「土地を売却する」です。
空き地を売却すれば、定期的に雑草対策をおこなう労力から解放されるうえ、売却益も取得できます。
明確な利活用の予定がないのであれば、手間・費用をかけて維持せず、売却するのが賢明です。
空き地をはじめ、不動産の売却方法には仲介・買取の2種類があります。
仲介・買取の違いは、以下のとおりです。
- 仲介
- 売主・買主の間に入り、仲介役として売買をサポートする業者。チラシ・不動産サイトなどあらゆる媒体で買主を募り、成約につながるよう協力してもらえる
- 買取
- 売主の不動産を直接買い取る業者。仕入れとして不動産を買い取るため、基本的には現況買取に対応してもらえる
上記のように、仲介・買取はビジネスモデルの違いがあり、どちらを選ぶべきかは、空き地の状況によって異なります。
なお、仲介・買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
立地がよければ仲介業者に売却を依頼する
空き地が立地に恵まれている場合、仲介業者に売却を依頼しましょう。
仲介業者は、マイホームを想定して不動産を探す層に向けて販促活動をおこないます。
そのため、空き地の立地がよければ、購入希望者が多く募れるため、売主の希望価格で売却しやすいのが特徴です。
実際に、家を購入した経験のある方を対象にしたアンケート調査でも「立地のよさ」は、家探しで優先された要素のダントツです。
また、建物よりも立地条件を優先すると回答した方が全体の9割を超えました。
上記のアンケートから、多少価格が高くても立地を重視して不動産の購入を決める傾向がうかがえます。
一般的に、以下の条件に該当する土地は「立地がよい」と表現される傾向にあります。
- 都心部であれば、最寄駅から徒歩10分圏内
- 地方部であれば、市街地まで車で10分圏内
反対に、上記に該当しない空き地を仲介で売却するのはおすすめしません。
仲介はあくまで「成約のサポート」をおこなう業者であるため、買主が見つかるまでの期間も雑草対策が必要になるからです。
需要が低い土地であれば、年単位で売れ残り、雑草対策が永遠に続く可能性があります。
雑草対策から早期に離脱したい方は、次章で解説する「専門の買取業者」への売却を検討しましょう。
立地が悪ければ専門の買取業者に売却する
空き地の立地が悪い場合、専門の買取業者に売却しましょう。
買取業者は売主から直接不動産を買い取るため、平均1ヶ月程度で売却できます。
そのため、いつまでも売れ残り、空き地の所有者が雑草対策に悩まされる心配がありません。
くわえて、立地が悪い・測量を未実施など、一般的に売れにくい土地を得意としている「専門の買取業者」であれば、売却益も高額になりやすい傾向にあります。
専門の買取業者は、不動産の特性に合わせた活用ノウハウが豊富であるため、将来的な収益が見込める分、売却価格に上乗せしてもらえるのです。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、市場で売れにくい空き地も積極的に買い取っている専門の買取業者です。
これまでも、立地が悪く雑草が生い茂った土地の現況買取を数多く実現しております。
手間・費用をかけず、適正価格での売却を希望する方は、ぜひ弊社までお問い合わせください。
売れにくい土地を高額売却する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
空き地の雑草を放置するリスク6選
空き地の雑草対策は、自身で管理する・業者に委託する・土地を売却するの3つです。
空き地の雑草対策を怠ると、さまざまなリスクが伴うため、早期にいずれかの対策をとるのが安全策です。
この章では、空き地の雑草を放置する以下の6つのリスクを解説します。
土地の価値が下がる
雑草が伸び放題となっている土地は、いうまでもなく、キレイな更地よりも売却しにくい傾向にあります。
住宅を建てるイメージが湧きやすい・新築工事がすぐに着工できるなど、更地特有のメリットが欠けるためです。
売れ残り期間が長引くと、地域の人口減少などの影響を受け、土地の価値は下がります。
人口の移動数をあらわす総務省統計局の「住民基本台帳人口移動報告」でも、ほとんどの都道府県は転出超過となっています。
参照元:総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告 2023年(令和5年)結果」
人口密度が低い地域は生活インフラが衰退していき、住民需要が減り、引越し・転居・移住により転出超過が進行します。
それに伴い、地域の土地の売買価格も下落していきます。
雑草対策をせず放置していると、「売却する」という手段も難しくなる点を忘れてはなりません。
市役所から指導を受ける
雑草だらけの空き地を放置していると、市役所から指導される可能性があります。
空き地の除草は所有者の努力義務とされており、法的拘束力はありません。
しかし、自治体によっては空き地の雑草除去に関する条例があります。
たとえば、成田市の「成田市空き地に係る雑草等の除去に関する条例」では、管理状態の改善をしない所有者に対して、5万以内の過料が認められています。
行政から指導を受け、金銭的な負担を負わないためにも、定期的な雑草対策が必要です。
近隣住民から苦情がくる
空き地の雑草対策を怠ると、近隣住民から苦情が入る可能性が高くなります。
過去に住民から苦情があった内容でもっとも多いのは、雑草の繁茂・落ち葉等の散乱・草木の越境であるためです。
近隣住民から苦情が入ると、久しぶりに空き地を訪れたタイミングで直接苦情を受ける可能性もあります。
くわえて、前述した市役所からの指導も、近隣住民からの苦情・相談がきっかけとなるケースが大半です。
空き地の雑草は、所有者に管理責任があるため、定期的な雑草対策が欠かせません。
害虫・害獣が発生する
雑草対策をしていない空き地は、害虫・害獣が発生しやすくなります。
生い茂った雑草は、外的から身を守りやすく、植物自体もエサになるためです。
住み着きやすい害虫・害獣としては、ダニ・蚊・ネズミなどが挙げられ、周辺の住宅にも侵入します。
害虫・害獣は、人間を刺す・噛むなどの直接的な被害以外にも、体に付着したウイルス・殺菌によって健康被害を与える恐れがあります。
害虫・害獣が住み着き、近隣住民に被害を与えないためにも、空き地は定期的な管理が必要です。
ゴミを不法投棄される
雑草対策を怠っている空き地は、ゴミの不法投棄をされやすくなります。
人の気配がなく、生い茂った雑草によって人目につきにくい空き地は、タバコの吸い殻・産業廃棄物・粗大ゴミなどを処分するのに最適な場所だからです。
空き地にゴミが放置されると、こまめに管理されていないことが視覚的にわかるため、さらに別の人物からの不法投棄を受けやすくなります。
不法投棄されたゴミは廃棄物処理法第5条により、犯人が特定できない場合は空き地の所有者が処分しなくてはなりません。
過去には、相続した土地に大量の産業廃棄物が不法投棄され、所有者が約1,000万円の撤去費用を強いられた事例もあります。
参照元:THE GOLD ONLINE|撤去費用は1000万円以上!? 相続した土地に「ゴミの山」の惨状
多くの方は「土地は不要になったときに売ればいい」と安易に考え、後回しにしがちです。
ある日突然、多額の撤去費用を負担する結果とならないためにも、活用しない空き地は早期に処分するのが賢明です。
なお、弊社AlbaLinkは全国の訳あり物件を取り扱う買取業者です。
問題を抱えた土地を数多く買い取った経験があり、どのような空き地もスピーディーに買取できます。
無料査定は365日受付中ですので、いつでもお気軽にご相談ください。
放火や火災の危険がある
雑草対策が不十分な空き地は、ゴミの不法投棄と同様、放火犯のターゲットになりやすい傾向にあります。
人目につかず、かつ燃えやすい環境下は放火の犯行現場に利用されやすいためです。
総務省消防庁による「令和5年版 消防白書」によると、出火原因別の出火件数は「タバコ」が6割を占めています。
放火による出火件数は減少傾向にありますが、それでも全体の10%の出火原因を占めているのが実情です。
また、全火災の着火物別出火件数は枯草が全体の17.8%を占めています。
草刈り後の雑草は天日干しにし、乾燥させた状態で可燃ゴミに出すのが一般的ですが、空き地でおこなうのは危険です。
刈って間もない草は水分が多く含まれるため重いですが、草刈りをおこなった当日中に処分したほうが放火リスクの観点からも安全といえます。
伸び放題の雑草・刈った後の枯草・不法投棄されたゴミなどに放火されないためにも、活用しない空き地は早期に処分するのが望ましいです。
空き地の雑草除去を依頼できるおすすめ業者3選
自分で空き地の雑草の除去をするのが難しい場合は、専門の業者に依頼するのも選択肢のひとつです。
ここでは、雑草の除去を依頼できるおすすめの業者を3社ご紹介します。
- 草刈り業者110番
- きしかん園芸
- ダスキン
草刈り業者110番
草刈り業者110番は東京都に拠点を置く専門の業者です。
基本料金は0円であり、おこなった作業に応じて費用が発生する仕組みなので安心して依頼できます。
草刈りだけでなく、木の伐採や剪定など庭に関することならすべて任せることが可能です。
24時間365日問い合わせを受け付けているので、一度連絡してみてはいかがでしょうか。
きしかん園芸
きしかん園芸は、大阪府を中心に草刈りや防草、木の伐採・抜根・剪定、殺虫などを手掛けている専門業者です。
創業30年を超えている老舗の業者であり、累計2万5,000件以上の豊富な実績から培ったノウハウにより、丁寧に庭をきれいにしてくれる点が特徴です。
見積依頼から作業まで即日で依頼することも可能なので、急いで空き地の雑草を除去したい方にも重宝します。
出張見積りは0円なので、ほかの業者とサービス内容、費用を比較したうえで検討するとよいでしょう。
ダスキン
お掃除サービスでおなじみのダスキンでも、じつは雑草の除去をおこなってもらえます。
ダスキンに依頼すると、雑草の除去だけでなく、雑草が伸びないように発芽を抑える対策まで講じてくれるところが特徴です。
料金はホームページ上に掲載されているので、安心して依頼できるところもポイントです。
ただし土日祝日のサービスには対応していないことがあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
まとめ
雑草対策にはさまざまな手段があり、選択する方法によっては管理の負担を減らせます。
ただし、雑草が完全に生えなくなる方法はないため、空き地を所有している限り、雑草対策に終わりはありません。
もし、空き地を利活用する明確な目的がないのであれば、専門の買取業者に依頼して早期売却するのが賢明です。
専門の買取業者であれば、立地が悪い・雑草が伸び放題・残置物ありの土地でも、スピーディーに現況買取してもらえるからです。
当サイトを運営する弊社AlbaLink(アルバリンク)は、全国の売れにくい空き地も積極的に買い取っている専門の買取業者です。
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