事故物件には売れない条件・売やすい条件がある
事故物件の売却方法も様々ですが、事故物件が売れないとは限りません。では、売れない事故物件と売れやすい事故物件にはどういう違いがあるのでしょうか。それぞれ条件を表で確認しましょう。
事故物件でも売れやすい条件 | 事故物件が売れない条件 |
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表を見比べると分かることは、売れない事故物件は「そこに住みたい」という要素がありません。一方、売れやすい事故物件には「住んでもいいな」と思うメリットがあります。それぞれについて考えていきましょう。
事故物件でも売れやすい条件
事故物件でも売れる条件は、建物に死亡事故の傷跡が残っているけれど人気の町の駅近であったり、自殺があったけれど築3年のきれいな建物であったり、自殺があったけど都市部で人の流動が多く近隣に知られていなかったりします。
つまり、事故物件であったとしても、買い手にとってデメリットよりメリットが上回っていれば、売却は可能です。
よって、このような条件を満たす事故物件は、近所の不動産会社に相談することで、比較的簡単に買い手が見つかる可能性があります。
事故物件が売れない条件
反対に売れない条件の事故物件は買いたがる人が少ない内容ばかりです。自分がこれから生活する住まいを新しく購入するなら、これらの条件は避けたいと思うのが一般的でしょう。売れない条件にあてはまる事故物件を街の不動産会社に依頼して売り出したところで、買い手はつかず物件の価格を下げ続けることになるうえ、売却できるとも限りません。
そこで、一般の買い手がつかない事故物件の売却は、事故物件専門の買取業者に相談しましょう。
専門の買取業者は、およそ1週間から1ヶ月程度で事故物件を買い取れます。
売却方法の詳細については、事故物件の売却方法解説します。
また、売れないからと言って、事故物件であることを隠して売却することはできません。
その理由と詳細を、次章で解説します。
売却では何年経過していても事故物件の告知義務がある
事故物件を売却する場合は、必ず死亡事故があったことを伝えなければいけません。ただし、人が亡くなった過去があっても、事故物件に該当せず伝えなくてよいケースもあります。事故物件になるケースとは、「物理的瑕疵」「心理的瑕疵」がある場合です。
瑕疵については以下の記事でより詳しく解説していますので、併せて参考にしてください。
売主に課せられる告知義務とは法的な義務
先ほど、事故物件の売却時には事故物件であることを伝えなければいけないといいましたが、告知義務は宅地建物取引業法で定められた売主の法的な義務です。
この告知義務は、先述した物理的瑕疵や心理的瑕疵などの瑕疵がある場合に発生します。
国土交通省は2021年に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を策定し、告知しなくてもよい3つのケースを公表しています。このなかに「不動産売却時に、事故から一定の年数が経過したら告知しなくてよい」という内容はありません。つまり、不動産売却では、事故から何年経っても事故物件であることを伝えなくてはいけないのです。
また、告知に期限が定められていないため、購入した事故物件をさらに自身が売却することになった場合も、次の買主への告知義務が発生することを意味しています。
ガイドラインが公表される以前は明確なルールがなかったため、不動産業界のなかには「10年前、20年前なら言わなくても大丈夫です」などという担当者がいるかもしれません。
しかし、それを鵜呑みにして事故物件であることを隠して売却すると、契約不適合責任に問われる可能性があるので、不動産業者の担当者が伝えなくてもよいと言っていても、売主には告知しなくてはなりません。
では、もし事故物件だといわずに売却してしまうとどうなるのでしょう。契約不適合責任と合わせて次の章で解説します。
告知義務が生じる基準については、以下の記事で詳しく解説しています。
告知義務違反は契約不適合責任に問われ損害賠償や契約解除を求められる
告知義務に違反した場合、売主は「契約不適合責任」に問われます。契約不適合責任とは、引き渡した不動産に売買契約内容と事実に相違があった際に売主が負う法的責任です。
事故物件を隠して契約不適合責任に問われた場合
- 物理的瑕疵がある場合、瑕疵のある個所の特殊な消臭作業やリフォームなどの費用を請求されます
- 物理的瑕疵、心理的瑕疵にかかわらず、売買契約の解除や売買金額の返金、または契約解除を求められます
- 場合によっては買主から精神的負担があったとして慰謝料を請求される可能性もあります
ただし、買取業者に直接不動産を売却すれば、売主の契約不適合責任は全て免責されます。
詳細は売れない条件の事故物件なら買取による売却で後述します。
弊社は全国の事故物件を積極的に買い取っていますので、まずはぜひご相談ください。
もちろん、あなたが契約不適合責任を負うことは一切ありません。
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ここからは、事故物件の告知義務違反が認められ、実際に判決がくだった判例を確認してみましょう。
【判例1】物置で自殺し、搬送先病院で亡くなったことの告知義務違反で売買契約解除
対象住宅 | 農山村地帯の中古住宅 |
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告知義務違反の内容 | 6年11か月前に建物横の倉庫内で自殺をはかり、その4日後、搬送先の病院で亡くなったことを買主に告知せず売却 |
判決 | 買主の契約解除を認めた |
この判例は何年も前のことであり居住スペースでない場所で起きた自殺で、死亡した場所は別の場所(病院)でしたが、裁判所は「土地建物にまつわる嫌悪すべき歴史的背景に起因する心理的欠陥といえる」として売買契約の解除を命じています。
【判例2】50年前の殺人で建物は壊されていたが告知義務違反で売買代金を返金
対象住宅 | 農山村地帯の更地 |
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告知義務違反の内容 | 50年前に殺人事件のあった建物を取り壊した土地であることを買主に告知せず売却 |
判決 | 裁判所は、売主に売買代金の返金を命じた。また、この売買取引に携わった仲介業者も仲介手数料の返還を命じられた |
この判例は50年も前のことであり建物は取り壊されていましたが、「近隣で不吉な土地」として有名なことから隠れたる瑕疵であると判断され売買代金の返金が命じられました。死亡事故から年数が経過しても、死亡事故のあった建物を取り壊しても、告知義務は消えないという判例です。
【判例3】事故物件を購入し1年後転売した不動産業者が告知義務違反で売買代金の減額
対象住宅 | 1億7500万円の賃貸マンション |
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告知義務違反の内容 | 不動産業者が過去に自殺のあったマンションを承知のうえで購入。事故物件であることを隠し、購入1年後に転売した |
判決 | 一審は2,500万円の返金を命じたものの、二審で売買代金の5%相当額875万円の返金に変更した |
この判例は「過去に自殺があった事故物件」を買取り、次の売主に事故があったことを伝えず売却したことが問題になりました。売却では告知義務に期限はないため、たとえ所有者が変わった後でも、次の買主への告知義務は残ることが分かる判例です。
参照元:続・心理的瑕疵に関する裁判例について,一般財団法人不動産適正取引推進機構
ご紹介した判例からも分かるように、不動産売却では時間経過や建物の有無にかかわらず、過去に死亡事故があった場合は告知義務があり、違反すると売主は契約不適合責任で売買代金の返金や契約解除を求められる可能性があります。
契約不適合責任の詳細を知りたい方は、下記の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
事故物件かどうかは調べられる
「事故物件がなかなか売れないから、事故物件であることを隠して売れないだろうか」と考える人もいます。
しかし、一般の買い手も、事故物件かどうかを調べることは可能です。
ゆえに、事故物件であることを隠して売り、買主に知れれば、前述したとおり告知義務違反にあたり、損害賠償金や契約解除を求められます。
また、自分が購入した中古住宅を売却することになったとき、購入時に知らされていなかったけれど、実はその中古住宅で過去に死亡事故があった可能性も考えられます。たとえ事故物件だったことを知らずに売却しても、売却後に事故物件だと判明した場合、売主は新しい買主から告知義務違反に問われます。
もし、これから売却する不動産について「買うときに周辺より安くてお得だった」「住んでから近所の人から良くない噂をされていた」など心当たりがある場合は、自分の所有する不動産が過去に人が死亡した事故物件ではないか調べてみるとよいかもしれません。
なお、所有する不動産を調べた結果事故物件だった場合は、弊社へお問い合わせください。
弊社「株式会社Alba Link(アルバリンク)」は、事故物件の売却に関するご相談や、物件の買取査定を承っております。
無料で査定価格をご提示できますので、お気軽にご相談ください。
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事故物件か調べる方法
事故物件かどうかを調べる主な方法は以下の通りです。
仲介業者に問い合わせる | 仲介業者に直接聞く方法です。不動産業者には売買契約前に瑕疵があるかどうかを説明する義務があるため、事故物件であれば教えてくれます。 ただし、売主が仲介業者に伝えていない場合、仲介業者も知らなかったというケースはあるでしょう。 |
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相場を確認する | 近隣エリアの類似条件の物件がいくらぐらいで売りに出されているかを確認します。対象物件の価格が調べた周辺相場から明らかに低い場合は、事故物件の可能性が高いでしょう。周辺エリアの売買価格は不動産ポータルサイトなどで調べることができます。 |
リフォーム履歴をチェックする | 物件情報を売主に求める方法です。一戸建ての場合はフローリングの一部だけがリフォームされていたり、分譲マンションの場合は共用部であるドアが1部屋のみ交換されていたりするなど、不自然なリフォーム履歴があった場合は、死亡事故があった可能性が疑われます。 |
ネットで調べる | 事故物件検索サイトや過去のニュースを検索することで、死亡事故があったかどうかを調べられる可能性があります。住所や分譲マンションならマンション名を調べてもよいでしょう。殺人事件があったマンションは、マンション名を変更している可能性もあります。 |
近隣の住人に聞く | 都市部では事件性がないと知らないケースもありますが、近隣住民は救急や警察が来たら気づく可能性があります。また通夜や葬儀で「お顔を見させてもらえなかった」「突然死で家族葬のみだった」など、特殊な状況の場合は近隣で噂になっているかもしれません。 |
探偵や弁護士に聞く | 事件性があったり判例が残っていたりする場合は、探偵や弁護士でも調べることができます。探偵の場合は、上記の方法も試す可能性があります。ただし、事件性が少ないと調べられないケースもあります。また依頼報酬が発生します。 |
事故物件を見分ける方法ついては、以下の記事でも詳しく解説しています。
売却後にトラブルにならないよう告知は必須
これらの方法で調べられない事故物件も存在します。たとえば、自殺があって病院に搬送されすぐに亡くなった場合、近隣の方はご家族から「急な病死だった」と言われたら、それが自殺だったなど気づかないこともあるでしょう。
だからといって事故物件であることを隠して売却し、後から事故があった事実が分かると、損害賠償請求や契約解除を求められます。事故物件の売却がせっかくできたのに、後からトラブルになると金銭的にも精神的にも大きな負担になります。
意図的に告知しないことは売主にとっても買主にとっても良いことがないので、事故物件であることは正直に伝えることをおすすめします。
事故物件の売却方法
冒頭でもお伝えした通り、正しい売却方法を選択しなければ、事故物件は一生売れ残ってしまいます。
なので、ここからは所有する事故物件の条件に合わせた売却方法をご案内していきます。
まず、不動産の売却方法は「仲介」「買取」の2種類があり、仕組みと売却できる物件が異なります。
「仲介」「買取」2つの売却の仕組みは下記の通りです。
- 仲介
- 売主が不動産会社(仲介業者)に物件の売却を依頼し、買主を見つけてもらう仕組み。
仲介業者は、物件情報を広く公開して、一般の買い手から買主を募り、内覧や交渉を経て、売買契約の成立を目指す。 - 買取
- 売主が不動産会社(買取業者)に直接物件を売却する仕組み。
このように、仲介業者は一般の買い手から買主を探し、買取業者は自身が買主になります。
ここで先にお伝えしてしまうと、ほとんどの事故物件は「買取」での売却をおすすめします。
その売却がおすすめな理由も含め、「仲介」「買取」で売却できる物件について、それぞれ分けて解説していきます。
なお、仲介・買取の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
売れる条件にあてはまる事故物件は「仲介」で売却
前述したように、好立地や築浅など、一般の買い手から高いニーズを見込める事故物件を売却する場合は、仲介業者に依頼することで、より高い金額での売却が見込めます。
先ほど解説した仕組みのとおり、仲介業者は物件情報を広く公開して買い手を募るので、たとえ売主が少し強気な売り出し価格を設定したとしても、購入したい人が1人でも現れれば売却できるからです。
ただし、いくら比較的条件が良い事故物件だとしても、買い手が現れない限りは当然売却できません。
なかなか売れないようであれば、買い手がつくまで物件の価格を下げざるを得ませんし、結局買い手が現れなければ、1円で売ることすらできません。
何か月、何年、最悪の場合は一生売れ残るおそれもあるため、都内の一等地にある物件など、よほど条件が良くない限りは買取業者へ売却しましょう。
その理由については後述します。
売れない条件の事故物件なら買取による売却
前述した通り、一般の買い手に対して売却が難しい事故物件は、専門の買取業者に相談することで、高確率で売却できます。
仲介業者と違い、買取業者は物件を再生して付加価値をつけたのち、運用や再販といった事業目的で物件を買い取るからです。
ゆえに、一般の買い手では購入したいと思えないような物件も、買取業者は用途を見出して買い取れます。
また、ほかにも事故物件を買取業者に直接売却すべき2つの理由があります。
- 1週間から1ヶ月程度で事故物件を売却できる
- 売主の契約不適合責任が全て免責される
1つずつ詳しく見ていきましょう。
1週間から1ヶ月程度で事故物件を売却できる
買取業者は、およそ1週間から1ヶ月程度で事故物件を買い取れます。
買取業者自身が買主になるため、仲介業者のように一般の買い手を探す時間は必要無いからです。
また、買取業者にとって、物件を商品化して利益が見込めるかどうかが重要であり、物件の雰囲気や事情等を考慮する必要はありません。
ゆえに、査定をもとに買取業者が提示した買取価格に売主が合意さえすれば、業者はすぐさま物件を買い取れます。
なお、弊社はスピーディーな買い取りが可能ですので、売却をお急ぎの方はぜひご連絡ください。
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売主の契約不適合責任が全て免責される
買取業者に直接売却すれば、売主の契約不適合責任が全て免責されます。
まず、契約不適合責任は、そもそも不動産の知識を持たない一般消費者(仲介での買主)を保護する目的で制定されています。
ゆえに、不動産業に携わる買取業者が買主になる場合は、本来売主が負う契約不適合責任を、買取業者が全て免責できるのです。
したがって、どんな瑕疵が潜んでいるか把握しきれない事故物件も、売主は安心して買取業者に売却できます。
契約不適合責任については、以下の記事で詳しく解説しています。
事故物件の買取相場を自分で知る2つの方法
事故物件には明確な相場がありません。ネット上ではよく「事故物件なら相場の〇割」といった解説を見かけることがありますが、実際には東京都心の人気エリアにある事故物件と、郊外の駅から車で20分の畑のなかにある事故物件では、その法則が通用しません。
さらに同じエリアの類似物件であっても、老衰で発見まで1週間かかったケースと、他殺で二日後に発見されたケースでは、購入希望者の心象が価格に影響される可能性があるため、一概に「相場の〇割」といえないのです。
事故物件の相場を知りたい場合は、以下の2つの方法があります。
自分で調べる方法は2つ
- 自分で計算する
- 買取業者に査定依頼する
自分で計算する
自分で計算して事故物件のおよその相場を出すことができます。計算方法は以下の通りです。
計算式の内訳とそれぞれの出し方
市場価格 | 不動産ポータルサイトで売りたい事故物件の周辺エリアで同じ程度の広さや間取りの不動産を調べて、市場価格を出します。 |
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商品化するまでの諸経費 | 特殊清掃(3万~80万)、リフォーム(5万円/1㎡)につき、遺品整理(3万~60万)、登記費用(抵当権抹消登記と所有権移転登記)、人件費など |
業者の粗利 | 最低価格は相場の3割 |
この式で示されているのは、買取業者の利益が出る買取価格の出し方です。
買取業者は相場価格から、買い取って商品化するまでの諸経費と粗利を差し引いた金額で買取ることで商売が成り立っています。これより価格を下げてしまうと、買取業者は商売にならず倒産してしまいます。だから買取業者の利益が出る価格が買取価格になります。
もちろん、これはあくまでも目安であり、仲介と同様に人気の立地か郊外の利便性の少ないエリアかなど条件によって変わってきます。
事故物件の買取相場のシミュレーション
それでは具体例で実際に買取相場がいくらくらいになるのか、計算式を使ったシミュレーションをご紹介します。
想定:10年前に自殺があった一戸建て
千葉県松戸市 25 坪 木造2階建て2LDK
この事例で分かるように、売れない条件の事故物件は市場価格の半分以下になることもあります。仲介では何年もかけて値下げを繰り返し、この値段まで値下げしてもなかなか買い手は付かないので注意してください。
「自分で計算するのは大変」「もっとリアルな買取価格が知りたい」という場合は、次にあげる買取業者への査定依頼がおすすめです。
買取業者に査定依頼する
実際に買取業者に査定依頼すると、自分の所有する事故物件のリアルな買取価格を知ることができます。
たとえば弊社では、無料で査定を行っております。ネットまたはお電話で査定依頼をしていただくと1〜2営業日に弊社スタッフがお伺いし、物件の状態や周辺環境などを確認し、買取価格を提示します。
弊社では、買取価格にご納得いただければすぐに売買契約を行い、売買価格をお支払いできます。リアルな買取価格を知りたい方は、お気軽にご相談ください。
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事故物件をできるだけ高く売却する3つのコツ
たとえ事故物件であっても大切な資産です。できれば少しでも高く売りたいですよね。
できるだけ高く売却するには以下の3つの方法をおすすめします。
できるだけ高く売却する3つのコツ
- 築浅で状態の良い不動産の場合は付加価値を付ける
- 複数社を比較して交渉する
- 事故物件専門の買取業者を選ぶ
それぞれのポイントを解説しますので、所有する事故物件を少しでも高く売るためにお役立てください。
売れる条件の事故物件は付加価値を付ける
築年数が浅く状態の良い不動産であったり、立地条件が良いなど売れる条件の事故物件の場合は、人気の水回り設備や空調設備、ハイセンスな内装などリフォームで付加価値をつけるにより、高い価格で売却できる可能性があります。
ただし、売れる条件の事故物件以外でリフォームを行ってしまうと、リフォーム費用が無駄になってしまうので、行わないほうがよいでしょう。詳しくは「事故物件がなかなか売れないときの注意点」と対策で解説します。
複数の買取業者を比較して交渉する
査定依頼は1社だけでなく、複数の買取業者に依頼するのがおすすめです。複数社の査定額を比較することで、できるだけ高い査定価格で売却します。
ただし、複数比較した際、1社だけ飛び抜けて高い査定価格だった場合は注意が必要です。高額査定をしている業者のなかには、あとから費用負担を請求されるケースもあるからです。
そうならないためには、査定価格だけでなく担当者の対応なども比較して、信頼感の持てる担当者がいる場合、他社の査定額を伝えて価格交渉をしてみましょう。
事故物件専門の買取業者を選ぶ
買取業者のなかでも、事故物件専門の買取業者に依頼することで良い条件での売却ができます。事故物件の取り扱いに慣れていない買取業者の場合、事故物件を買い取った後どのように商品化して利益を得るかの知識がないため、リスクを考えた低めの買取価格になります。
一方、事故物件の買取業者は、その不動産をどう活用し誰に売却すれば利益が出るかが分かっています。事故物件専門の買取業者はノウハウがあるため、できるだけ高い査定額を提示することができるのです。
また、事故物件の売却はトラブルが起きやすい不動産取引のため、正しい知識で問題のない売買契約書を作成し、しっかりと説明できる事故物件に精通した買取業者が望ましいでしょう。
事故物件専門の買取業者に売却するメリットや、どんな担当者なら信頼できるのかなど、事故物件専門の買取業者については以下の記事を参考にしてください。
事故物件がなかなか売れないときの注意点と対策
事故物件の売却は、なかなか進まないケースがよくあります。では、事故物件がなかなか売れないとき、どうすればよいのでしょうか。事故物件がなかなか売れないときの注意点と対策についてご紹介します。
【注意点】売却予定の事故物件の不要なリフォームは損をする
売却予定の事故物件の場合、リフォームすることで付加価値を上げ、少しでも高く売却したいものです。
先述した通り、売れる条件の事故物件であれば、リフォームで付加価値を付けることで高く売れる可能性があります。しかし、売れない条件の事故物件の場合、リフォーム費用の無駄になってしまうので注意が必要です。
たとえば買取業者に売却する場合、買取業者がその不動産のニーズを把握し、賃貸物件に立て直す可能性もあります。この場合、せっかく行ったリフォームは買取価格に反映されず、無駄な費用になってしまうのです。
事故物件の売却では、そのリフォームが売却にプラスになるか、費用の無駄にならないかを考えることが大切です。
【注意点】不要な解体は固定資産税が上がり売れにくくなる
売却予定の事故物件の解体にも注意が必要です。建物を解体して更地にすると、建物があったときより固定資産税が6倍近く高くなることがあります。
また、もし対象の不動産が再建築が禁止されているエリアだった場合、今後そこに建物を建てることができないため、より買い手がつかなくなる可能性があります。
解体費用は3万〜8万円/1坪かかります。仮に30坪なら90〜240万円です。費用をかけて解体したのに、事故物件がなかなか売れず維持費がかかり続けたり、逆の解体が理由で売れにくくなったりすると、かけた費用が無駄になります。
事故物件はケースによって解体すると損することがあるので、その不動産の特徴などを理解して判断する必要があります。ただし、人が住まずに空き家状態で長く放置するのもリスクがあるので、なかなか売れない事故物件は買取で素早く売却したほうがよいでしょう。
固定資産税が約6倍になる可能性や空き家を放置するリスクに関しては以下の記事で解説しています。
【対策】賃貸や駐車場にして賃料を固定資産税に充てる
すでにほかに住居を構えていて事故物件には誰も住んでいない場合、可能であれば賃貸に出して賃料収入を得るのがおすすめです。その理由は主に2つ。
- 賃料を固定資産税に充てられる
- 建物の劣化を防ぐ
人が住んでいなくても不動産を所有していると、毎年、固定資産税が課税されます。賃貸にしておくことで、賃料収入を固定資産税にあてることができます。また、誰も住まない住居は劣化しやすいので、人が暮らしているほうが建物の劣化を防ぐことも期待できるでしょう。
なお、賃貸の場合は、事故物件でも特殊清掃を行ってから3年以上経過していれば、事故物件であることの告知義務はありません。
ほかにも「国土交通省の宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」では、居住用不動産に関しての決めごとしか記載されていないので、以下のような活用方法であれば、事故物件でも貸出やすいでしょう。
貸す方法 | 必要事項と注意点 |
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賃貸 | 賃貸を取り扱う仲介業者や管理会社を探して依頼するのが一般的です。借主が決まっている場合は個人で取引もできますが、賃貸に関する知識や不動産に問題が起きた場合に対処できる業者と提携を結んでおく必要があるでしょう。 |
貸倉庫 | 国土交通大臣の定める倉庫の管理に関する講習を受講して「倉庫管理主任者」を定める必要があります。貸倉庫には借地借家法による基準を満たしている必要があるため、雨漏りがある、破損個所があるなど不動産の状態によってはリフォームなど費用がかかることがあります。 |
ハウススタジオ | 撮影現場として不動産を貸し出すには、直接制作会社などと取引することもできますが、一般的にはハウススタジオポータルサイトに登録するケースが多いでしょう。ただしレンタル料は使用されたときのみの収入となります。また近隣の理解が必要です。 |
民泊施設 | 民泊施設には住宅宿泊事業者としての届出が必要とされています。許可取得条件は都道府県によるため、所有する不動産のある地域の保健所に相談するとよいでしょう。 |
なお、マンションの場合、賃貸以外のケースではマンションの管理規約で禁止されている可能性もありますので、しっかり規約の確認を取ることが重要です。
事故物件になった不動産の活用方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。
【対策】ほかで断られてもあきらめずにアルバリンクに相談する
「事故物件が売れない」とお困りなら、ぜひ弊社にご相談ください。
弊社は全国の事故物件など売れにくい事情を抱えた物件を積極的に買い取っています。
事故物件に関する豊富な知識を持っているので、不明点や不安点があれば何でもお聞きください。
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まとめ
事故物件が売れないからと言って、決して告知せずに物件を売却してはいけません。
事故物件を売却する際、売主には「告知義務」があり、違反すると買主から損害賠償請求や売買契約の解除を求められてしまうからです。
とはいえ、一般の買い手に対して大きな不安を感じさせてしまうことから、事故物件が売れにくくなってしまうことは事実です。
そこで、売れない事故物件の売却は、専門の買取業者に相談してみましょう。
一般の買い手にとって購入しにくく、売れ残ってしまうような事故物件も、専門の買取業者に依頼すれば、およそ1週間から1ヶ月程度で売却できます。
専門の買取業者は物件の再生ノウハウを豊富にもっているので、物件に合った用途を見出し、買い取れるからです。
また、買取業者に直接売却すれば、どのような瑕疵が潜んでいるかわからない物件も、売主は売却後の責任を負うことなく、安心して売却できます。
ここまでご案内してまいりました、弊社「株式会社Alba Link(アルバリンク)」は、全国の事故物件など売れにくい物件を積極的に買い取っています。
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