使用貸借とは無償で物を貸し借りすること
使用貸借とは無償で物を貸し借りすることで、不動産であれば、無償で土地・建物を貸している状態を指します。
身近な例で例えると、友人に「家でゆっくり読みたいから明日までこの本貸してくれない?」と頼まれたとします。
特に貸せない理由がなければ、本を友人に貸すでしょう。
この時、わざわざ借用書を書いてもらったり、お金を要求したりしませんよね。
使用貸借とは、つまりそういうことです。
本を貸してほしい(もちろん返す前提で)という頼みを承諾すれば、口約束でも書面契約でも使用貸借は成立します。
同様のケースは、誰でも日常的に体験しているはずです。
ところが、自分ひとりで買った本ではなく、他の人との共有物だったとしたらどうなるでしょうか?
勝手に貸しても良いのでしょうか?
共有名義の不動産における使用貸借では、こうした状況からトラブルに発展していきます。
なお、共有持分の使用貸借については、以下の記事でも詳しく解説しています。
民法における変更行為と管理行為
共有不動産では、必ずと言って良いほど避けられないのが民法です。
民法上、共有物に対して形状または効用の著しい変更を加えることは、共有者全員の同意が必要だと規定されており、変更行為と呼ばれます。
(共有物の変更)第二百五十一条 各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない。(※令和3年民法改正により変更予定)
「変更」とは、共有物の 主要な性質、用途等を変更する行為をいいます。
共有不動産で変更行為に該当するのは、建物の増改築や土地の造成のように、物理的な変更を伴うことの他、不動産全体の売却など法律的な処分を伴うこと(処分行為)も含まれます。
また、共有物の管理に関することは、持分の過半数で決められると規定され、こちらは管理行為と呼ばれます。
(共有物の管理)第二百五十二条 共有物の管理に関する事項は、前条の場合を除き、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。(※令和3年民法改正により変更予定)
法律は難しいので単純に考えると、共有者全員に大きな影響がある内容(変更行為)を全員で決め、影響がそれほど大きくない内容(管理行為)は、過半数持分で決められるということです。
共有不動産に関する保存行為・変更行為・管理行為については、以下の記事で詳しく解説しています。
共有持分の使用貸借が成立する2つの要件
一般的に、共有持分の使用貸借が成立するか否かは「使用貸借の期間」によって異なります。
短期間の使用貸借(建物で3年以内・土地で5年以内)は、共有不動産の管理行為とされ、持分割合の過半数の同意で成立します。
一方、長期間の使用貸借(建物で3年超・土地で5年超)は、共有不動産の処分行為とされ、共有者全員の同意が必要です。
実は、民法上で何が変更行為、何が管理行為という細かい規定はありません。
なぜなら、使用貸借の契約内容によって、共有者へ与える影響は変わってくるからです。
そのため、不動産の使用貸借は、不動産の変更を伴わない管理行為とされながらも、実際に「管理行為」と「変更行為」どちらに該当するかは裁判によって判断されるため注意が必要です。
この点は、とても重要なので覚えておきましょう。
期間の定めと目的の定め
物の貸し借りには、期間と目的を定めるのが通常です。
先ほどの例では、「家でゆっくり読みたいから明日までこの本貸してくれない?」という友人の言葉に、明日までの期間と、読む目的が含まれています。
しかし、必ずしも期間と目的が定められているとは限らず、読み終わったら返す条件で、無期限に本を貸すことだってあるでしょう。
目的もなく物を貸し借りすることはあまり考えられませんが、期間を確定せずに「特定の条件が到来するまで」とすることは多く、不動産では次のようなケースです。
- 駐車場が見つかるまで土地を貸す
- 家を建てるための土地を貸す
- 新しい仕事が見つかるまで家を貸す
このように、条件が期間になっていると、その条件になるまで使用貸借は続くように思いがちですが、民法には使用貸借の終了と解除も規定されています。
終了事由と解除事由
終了と解除の違いを厳密に考える必要はなく、ニュアンスとしては、終了が平穏にまたは当然に契約が終わること、解除は当事者の一方から契約を終了させることだと思ってください。
まず、使用貸借の終了について、民法は次のように規定しています。
終了事由 | 条数 |
---|---|
期間を定めたときに期間が満了した | 第597条第1項 |
期間を定めず目的を定めたときに借主が目的を終えた | 第597条第2項 |
借主が死亡した(終了しないと定めることもできる) | 第597条第3項 |
貸すときに決めた期限が来たら終了するのも、借りる目的が果たされたら終了するのも当たり前なので、それほど違和感を感じないでしょう。
借主の死亡で終了するのは、使用貸借が無償であるがゆえに、貸主と借主の信頼関係によって成り立つ契約だからです。
ただし、借主の死亡でも継続することの合意は可能です(これを任意規定といいます)。
次に解除ですが、貸主が解除できる場合と、借主が解除できる場合に分かれます。
解除する人 | 解除事由 | 条数 |
---|---|---|
貸主から解除 | 借主が借用物を受け取る前(書面契約を除く) | 第593条の2 |
借主に借用物の用法違反があった | 第594条第3項 | |
期間を定めず目的を定めたときに相応の期間が経過 | 第598条第1項 | |
期間と目的のいずれも定めなければいつでも可能 | 第598条第2項 | |
借主から解除 | いつでも可能 | 第598条第3項 |
参照元:e-Gov法令検索|民法第593条2項、594条3項、598条1・2・3項
解除事由で重要なのは、目的を定めたときに相当の期間が経過した場合に、貸主から使用貸借を解除できる点です。
例えば、読み終わったら返す条件で本を1冊貸したとして、1年たっても1冊の本が読み終わらないというのは通常考えられません。
使用貸借は、貸主の好意と信頼関係による無償契約なので、借主の目的が十分に可能な期間が経過したら、貸主は使用貸借を解除して貸した物を返してもらうことができるのです。
逆に考えると、貸す約束の期間が残っているか、借主の目的が達成できそうもない期間のうちは、借主に借りた物を使用する権利がある(そのように契約した)ということになります。
貸主の所有物だからといって、一度結ばれた使用貸借契約を、貸主の都合で勝手に解除できると勘違いしないように覚えておきましょう。
もちろん、当事者間の合意で契約を終了するのは自由です。
なお、共有物の使用貸借契約の解除は、管理行為として過半数持分の同意で可能です(判例が示しています)。
不動産の使用貸借における特徴的な扱い
ここで、不動産の使用貸借ならではの特徴を、民法以外の法令と税制面から紹介します。
いずれも、有償の賃貸借と比較していますので、使用貸借を賃貸借に切り替えたいなどの場面では、知っておくと参考になるかもしれません。
借地借家法が適用されない
賃貸借で適用される借地借家法は、借主保護が強い性質の法令で、建物の賃貸借なら正当事由なく契約更新を拒絶できません。
建物の所有を目的とする土地の賃貸借には、30年以上の存続期間が規定されています。
これらは、賃貸借契約が有償だからこそ、弱い立場の借主のために規定されているのであり、無償の使用貸借には適用されません。
無償で法的保護の必要性が弱い使用貸借では、終了・解除によって貸主が不動産の返還を求めたら、借主は応じる必要があります。
相続税評価がゼロ
良くあるケースとして、親の土地を無償で借り子供が家を建てたとします。
親の土地は、親が亡くなると子供に相続されますよね。
そのつもりで貸すことも多いでしょう。
この時、土地が賃貸借で貸し借りされていれば、借地権の分だけ相続税評価額は減額され、相続税は安くなります。
使用貸借の場合、相続税評価の減額がありません。
ただし、親の土地を賃貸借で子供が借りるとなると、親の生前に子供は地代を支払い続けると同時に、親の資産が地代収入の分だけ増えます。
子供の賃料支払い・親の資産増加・子供が納付する相続税をトータルで考えた場合、賃貸借と使用貸借のどちらが有利になるかは、土地の価格・賃料・賃貸借の期間が影響するためどちらとも言えません。
なお、生前にできる相続税対策は以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
相続と使用貸借の終了・解除
使用貸借において、トラブルが起こる典型的なパターンは、相続が絡んだときです。
なぜなら、何度か説明しているように、使用貸借は当事者間の親密な関係や、借主の事情に基づいた無償の貸し借りですが、その背景が遺族にまで引き継がれるものではないからです。
ところが、借主の死亡と貸主の死亡では、使用貸借の終了・解除に違いがあるだけではなく、事情によっては民法の規定が適用されないこともあります。
借主が死亡した場合
借主が亡くなると、使用貸借は終了するのが原則です。
したがって、貸主は亡くなった共有者と同様に使用貸借を認めるか、使用の対価(賃料)を請求するか選択することになるでしょう。
借主が第三者でも使用貸借が継続するケースもある
下級審での例となりますが、東京地裁平成元年6月26日判決では、建物所有者が妹の夫に使用貸借で建物を貸し、妹夫婦とその子供が同居していた事案で、妹の夫が亡くなった後も使用貸借は終了しなかったと判断しました。
この事案では、妹の夫という親族間の配慮により住居を確保した経緯と、妹の夫の死亡時、妹の子供は若く一家を支えるだけの資力に不足していた経緯から、居住を継続すべき必要があったとしたものです。
つまり、使用貸借の目的が、借主の死亡時に果たされていないときは、事情によって使用貸借が直ちには終了しないことを示しています。
ただし、実際には使用貸借が約40年にも及んでいること、当事者の現在の状況などから、使用貸借の目的に十分な期間が経過したとして、建物所有者からの明け渡し請求を認めました。
このように、裁判所は使用貸借が開始された経緯や、借主死亡時の諸事情を考慮して、契約関係の存続・終了を判断しており、必ずしも借主の死亡=使用貸借終了とはなりません。
貸主が死亡した場合
貸主が死亡した場合は、借主の死亡と異なり、貸主の地位が相続人に引き継がれます。
つまり、期間が満了した、借主の目的が果たされたなど、解除事由に該当することを主張できないときは、貸主の生前と同じく使用貸借は継続するのが原則です。
過去の判例では、被相続人(亡くなった人)の生前から同居していた共同相続人に、相続開始時から少なくとも遺産分割終了までの間、無償で使用させる合意があったと推認したものがあります。
共同相続人の一人が相続開始前から被相続人の許諾を得て遺産である建物において被相続人と同居してきたときは、特段の事情のない限り、被相続人と右同居の相続人との間において、被相続人が死亡し相続が開始した後も、遺産分割により右建物の所有関係が最終的に確定するまでの間は、引き続き右同居の相続人にこれを無償で使用させる旨の合意があったものと推認される
引用元:裁判例情報 最高裁平成8年12月17日判決
事情を簡単に説明すると、建物の所有者が亡くなり、複数の相続人の共有状態となるのですが、亡くなった人の承諾で生前から同居していた相続人がいました。
同居していた相続人が引き続き居住していたところ、他の相続人から持分に応じた賃料相当額の請求を受けた事案です。
最高裁判所は、相続によって貸主になった他の相続人と同居の相続人との間に、少なくとも遺産分割終了までの使用貸借関係が存続することになるとしています。
ただし、亡くなった貸主と借主の間に、貸主死亡で使用貸借を終了させる旨の特約があると、その特約にしたがって使用貸借は終了します。
なお、不動産の相続人が複数いても、共有者全体が貸主となっている状態ですから、使用貸借の解除を申し入れる場合は、過半数持分で決める必要があります。
使用貸借でのトラブル事例
使用貸借のトラブルで多いのは、建物から借主が退去してくれないパターンです。
建物を貸しているケースと、建物の敷地を貸しているケースに分かれますが、いずれにせよ、建物から借主が出て行ってくれなければ、建物も土地も貸主が使えないので、最終的には訴訟になることも少なくありません。
共有者が反対して借主に建物明け渡し請求
親が亡くなって私と弟が実家を相続しましたが、弟は友達にタダで貸してしまいました。
理由を聞くと「住むところが見つからなくて困っていたので貸した」とのことです。
実家に他人が住むのは嫌なので、弟の友達を追い出せますか?
共有不動産では、各共有者がそれぞれの持分に応じて、不動産の全体を使用する権利があります。
しかし、共有者(弟さん)の承諾を得て使用している第三者に、不動産を使用する権利があるかどうかは重要です。
同様のケースにおいて、最高裁は第三者の占有使用を承認しなかった共有者からの明け渡し請求を否定しました。
共有者の一部の者から共有者の協議に基づかないで共有物を占有使用することを承認された第三者は、その者の占有使用を承認しなかつた共有者に対して共有物を排他的に占有する権原を主張することはできないが、現にする占有がこれを承認した共有者の持分に基づくものと認められる限度で共有物を占有使用する権原を有するので、第三者の占有使用を承認しなかつた共有者は右第三者に対して当然には共有物の明渡しを請求することはできないと解するのが相当である
引用元:裁判例情報 最高裁 昭和63年5月20日判決
つまり、弟さんから実家の使用を承認された友達は、弟さんが使用するのと同様に実家を使用できることになり、あなたからの退去請求に応じる必要はないということです。
ただし、令和3年民法改正により、共有者による協議や決定がなく共有物を使用する共有者がいる場合でも、通常の管理行為とし持分の過半数で決定できることになりました。
よって、あなたが過半数の持分を有していれば、弟が反対していたとしても、友達に退去請求をすることができることになります。
したがって、あなたが持分の過半数を有していない場合、あなたができるとすれば以下の対処方法です。
- 住みところが見つかるまでという約束を信じて経過を見守る
- あなたの持分割合に応じた賃料相当額を請求する
- 共有持分を売却して共有関係を解消する
ただし、強硬な手段は弟さんとの関係にも影響するので、当面は経過を見守り、長期間になるようなら十分に期間は与えたことを理由として、退去してもらうのが良いでしょう。
共有者が建物に居座って使用貸借を主張
私と妹は連絡を取り合う仲でもないので、親が亡くなって空き家となった実家に、妹が移り住んだことを知りませんでした。
最近、妹が住んでいると親戚から聞かされ、妹に確かめると「もう2年住んでいるからこれからも家賃は払わない」と言われました。
住むのは構わないのですが、黙っていたことが納得できないので家賃を請求できるでしょうか。
妹さんが実家の共有者なら、持分によって実家を使用することは可能です。
問題は、2年間無償だったことで使用貸借が成立するかどうかでしょう。
当事者の合意で成立する契約行為において、合意の存在はとても重要です。
その一方、合意は必ずしも明示的である必要はなく、暗黙的であっても合意の存在が認められる場合もあります(黙示の合意といいます)。
しかしながら、妹さんが実家を使うことについて、あなたは最近まで知らなかったのですから、親が妹に使用貸借を認めていたなどの特段の事情がないかぎり、単に妹さんが無断で共有物を占有しただけです。
あなたが合意の対象すら認識していなかった状況下では、黙示の合意で使用貸借が成立する余地はありません。
よって、妹さんに家賃(あなたの持分に応じた相当額)を請求することができます。
借主の相続人が建物から出ていかない
私の父が、病弱な父の弟(私にとって叔父)に家を無償で貸していたところ、叔父は先日亡くなりました。
亡くなる直前は、叔父の子供(私にとって従兄弟)が叔父の看病をしていたのですが、叔父が亡くなってからも出て行きません。従兄弟は35歳です。
使用貸借は借主の死亡で終了しますので、叔父さんが亡くなったことで、子供である従兄弟さんに使用貸借の効力は原則として及びません。
また、あなたのお父さんは、病弱な叔父さんのために家を提供したのであって、その子供が同居することまで承諾していたとは考えにくいです。
さらには、従兄弟さんが成人で自活できる年齢であれば、なおのこと住居を無償で提供してあげる事情はなく、不法占有を訴えることもできます。
それでも、近い親族なので訴訟を起こすよりは新たに賃貸借契約を結び、そのまま使ってもらうのが良いのではないでしょうか。
借主の相続人が土地の取得時効を主張してきた
私の家は敷地が広く、使っていない部分はお隣の駐車場として無償で使われています。
ご近所のよしみで父がお隣のお父様に貸したらしく、いつまでとは決めずに30年以上はその状態です。
このたび、お隣のお父様が亡くなり、駐車場を明け渡してもらおうとしたら、息子さんから「20年を超えたので取得時効が成立している」と言われました。
あなたのお父様と、お隣のお父様との間に成立した使用貸借が、期間を定めず30年以上の長期間続いてきたのは確かですが、その事実だけで取得時効にはなりません。
取得時効とは、民法の規定によると「所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者」が一定期間の経過で所有権を取得することです。
(所有権の取得時効)第百六十二条 二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。2 十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。
重要なのは、お隣のお父様に「所有の意思」があったかどうかですが、お隣のお父様は使用貸借の当事者ですから、借りていることを当然に認識しており、所有の意思で土地を使っていたはずがないのです。
したがって、原則として、借主の死亡を理由に、使用貸借契約の終了を主張できます。
なお、息子さんが所有の意思をもって占有することを伝えていたり、固定資産税を払っているなどの外形的事実が存在する場合、占有の性質が変更されたとされる場合もあるので注意が必要です。
ただし、お隣さんとのトラブルは精神的負担が大きいことを考えると、すぐに明け渡せと迫っても話がこじれるだけでしょう。
- 一定期間または駐車場を確保できるまで新たに使用貸借契約を結ぶ
- 周辺相場よりも安い賃料で新たに賃貸借契約を結ぶ
- 敷地を駐車場の広さだけ分筆してお隣に買ってもらう
上記のように、お隣さんにも配慮してあげると進展があるかもしれないですね。
時効取得については、以下の記事で詳しく解説しています。
共有不動産のトラブルに対する他の対処方法
共有不動産は、一つの不動産に複数の権利者(共有者)がいるからこそ、トラブルになりやすい性質を持っています。
使用貸借に限らず、共有不動産そのものが、共有者の関係しだいでいつでもトラブルを起こすと覚悟しておきましょう。
結論を先に言ってしまうと、共有不動産のトラブルに対処する最善かつ最終的な方法は、共有関係を解消することです。
共有状態を解消する全てのパターン別の流れ・手順については、以下の記事で詳しく解説しています。
共有物分割による共有解消
共有物(不動産)を、各共有者に分けてしまう方法です。もちろん、建物は共有者それぞれに分けることはできないため、対価で分ける方法が使われます。
現物分割(分筆) | 土地の場合に、持分に応じた価格で土地を分け、それぞれを一つの土地として各共有者の単独名義にします。 |
---|---|
代償分割 | 共有者の持分を他の共有者が買い取ります。 |
換価分割 | 不動産全体を売却して(処分行為なので全員同意が必要)、売却代金を持分に応じて分配します。 |
共有物の分割方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
持分売却による現金化
共有物分割は、他の共有者の同意を得られないとスムーズに進みません。
その点、各共有者が単独でできる持分売却は、他の共有者の同意を得る必要がなく、自分の都合だけで判断できます。
もっとも、共有関係のトラブルは、人間関係の縮図のような側面があり、持分売却で人間関係までも解消できるものできません。
ただ、共有不動産の維持管理における煩わしさから離れられるというメリットは、判断材料になるのではないでしょうか。
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実際、弊社は下記のように全国各地の共有持分を買い取っており、中には1000万円以上で買い取ったこともあります。
ただ、上記のような買取事例だけを見せられてもピンとこない方もいるでしょう。
そこで、弊社が共有持分を買い取ったお客様からいただいた、直筆のメッセージも紹介します。
引用元:お客様の声(Albalink)
このお客様は共有者である親族と折り合いが悪く、話し合いができる関係ではありませんでした。
そのため、弊社が共有持分を買い取ったことで「(共有者と)やり取りをしなくて済むようになり、気持ちが楽になった」というメッセージをお寄せくださいました。
上記のお客様以外にも、弊社に物件の買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「もっと早く依頼すれば良かった」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)。
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なお、以下の記事では共有持分の買取に特化している買取業者を15社ご紹介しています。
買取業者を選ぶポイントも解説しているため、併せて参考にしてください。
まとめ
今回の記事をまとめると、以下の5点です。
- 物を無償で貸し借りするのが使用貸借
- 使用貸借は短期なら管理行為で過半数持分、長期は変更行為で全員同意
- 終了事由または解除事由に該当しなければ使用貸借は終わらない
- 使用貸借の解除は過半数持分で可能
- 借主の相続時は原則終了、貸主の相続時は原則継続
使用貸借による当事者関係は、相続後に一変することが多く、それだけ使用貸借が人間関係と切り離して成り立たないということでしょう。
近親者のトラブルと第三者とのトラブルと決定的に違うのは、一度揉めたら後を引きずって、将来まで続きがちなことです。
共有関係を解消したければ、弊社でも持分買取を行っていますので、お気軽にご相談ください。
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