実家の持ち家がヤバいと言われる5つの理由
実家の持ち家を相続した、あるいは相続が近づいている方の中には「空き家になってもそのまま持っていればいい」と考える方が少なくありません。
しかし、誰も住まなくなった実家を放置すると、さまざまなリスクが積み重なっていきます。
実家の持ち家がヤバいと言われる主な理由は、以下の5つです。
それぞれのリスクを詳しく見ていきます。
なお、これらのリスクから解放されたい方は、後述の「実家の持ち家はどうする?5つの選択肢」もあわせてご確認ください。
固定資産税・維持費・火災保険料が毎年かかる
実家を相続すると、固定資産税・維持費・火災保険料が毎年かかります。
空き家となった実家を所有し続ける限り、定期的にかかり続ける費用は以下の通りです。
【実家(空き家)の維持管理費用の目安】
| 費用項目 | 年間の維持費目安 |
|---|---|
| 固定資産税・都市計画税 | 数万〜数十万円(評価額による) |
| 火災保険料 | 1万〜3万円程度 |
| 電気・水道の基本料金(メンテナンス・通水) | 2万〜4万円程度 |
| 草刈り・清掃費用 | 3万〜10万円程度 |
| 交通費(遠方の場合) | 数万円〜数十万円(移動距離、交通手段による) |
| 建物の補修費用 | 数万円〜数百万円程度(劣化状況による) |
固定資産税は、建物や土地の評価額に応じた税額が毎年課税されるため、誰も住んでいない家のために毎年数万〜数十万円を支出し続ける状況になります。
また、人が住んでいない空き家であっても、電気設備の老朽化や漏電による自然発火、放火などのリスクがあるため火災保険に加入しておく方が賢明です。
さらに空き家にもメンテナンスが必要なため、草刈りや清掃などのメンテナンス費用がかかり、実家が遠方であれば交通費もかかります。
すべて合計すると、空き家の維持費用は年間数十万円に及ぶことも珍しくなく、空き家を長く保有し続けるほど金銭負担が家計に重くのしかかってくるでしょう。
老朽化が進んで資産価値が下がる
空き家となった実家は老朽化が進み、時間が経つほど資産価値が下がっていきます。

人が住まなくなった実家は掃除や換気の頻度が下がりやすいため、埃や湿気がたまって柱や梁などの腐食が進みやすく、通常よりも建物が劣化するスピードが早くなる傾向があります。

特に、湿気によってカビやシロアリが増え、家の構造部が腐食してしまうと、資産価値は著しく低下します。
結果として、いざ実家を売ろうと思った時には買い手が見つからず、どれだけ値を下げても売れないといった事態に陥りかねません。
「少し様子を見てから考えよう」と先延ばしにした結果、数年後には「売れる家」から「処分に困る家」へと変わってしまうリスクがあるのです。
そのため、建物の価値が大きく下がる前に、リフォームや建て替え、賃貸活用、売却などの行動に移すのが賢明です。
近隣トラブルや損害賠償につながる恐れがある
空き家を放置すると、近隣住民の生活を脅かし、深刻なトラブルや損害賠償につながる恐れがあります。
- ゴミを不法投棄され、異臭が蔓延する
- 庭の雑草を放置したことによる害虫が大量発生する
- 放置された庭木の枝が伸びて隣家の敷地を侵食する
- 空き家が損壊・倒壊し隣家や通行人に被害が及ぶ
生い茂った庭木が隣家に侵入したり、害虫が発生して周囲に飛散したりすれば、苦情が寄せられるのは時間の問題です。
さらに恐ろしいのは、建物の倒壊や屋根材の飛散によって他人にケガをさせてしまうリスクです。
所有する土地にある建物の欠陥によって他人に損害を与えた場合、所有者(占有者)が被害者に対して損害賠償責任を負うことが民法に定められています(民法第717条)。
したがって、もし老朽化した実家の塀が崩れて通行人が負傷したり、強風で瓦が飛んで近隣の車を傷つけたりすれば、所有者は多額の損害賠償責任を問われる恐れがあります。
日本住宅総合センターの試算によれば、空き家の倒壊によって近隣家屋を全壊させ、人命に被害が及んだ場合の損害賠償金額は数千万~億単位にものぼるとされています。
このような事態に陥る前に、管理・活用・売却などの対処法を検討するとよいでしょう(具体的な方法は「実家の持ち家はどうする?5つの選択肢」で解説します)。
空き家が倒壊した場合の責任の所在については、以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご参照ください。

犯罪・放火・不法侵入のリスクがある
空き家は人の出入りが少なく、周囲からも「誰も住んでいない」と認識されやすいため、不法侵入や不法投棄、放火といった犯罪の標的になりやすい傾向があります。

犯罪者から特に目を付けられやすい空き家の特徴は以下の通りです。
- 窓ガラスが割れたまま放置されている
- 郵便受けにチラシが溜まっている
- 庭の草が伸び放題になっている
ゴミの不法投棄のような軽微な犯罪であっても、ゴミへ放火され、隣家への延焼に発展するリスクもあります。
不法侵入や不法投棄が起きた場合、その対処・清掃費用はすべて所有者の負担です。
実際、近年だけでも空き家で起こった以下のような犯罪が報じられています。
・2025年8月:静岡県伊豆市の空き家で大麻が栽培されていた事件
参照元:SATVニュース「消防士ら3人が伊豆の空き家で大麻草栽培か 大麻草とみられる208本を押収 静岡・伊豆中央署」
・2025年2月:新潟県聖籠町で空き家の敷地に埋められた遺体が発見された事件
こうした事態を防ぐためにも、自身で管理するのが難しい場合は、「実家の持ち家はどうする?5つの選択肢」で解説する方法で早急に対処を検討しましょう。
管理不全空き家・特定空き家に指定される可能性がある
空き家となった実家を放置すると、行政から管理不全空き家※1、特定空き家※2に指定されてしまう恐れがあります。
※1 管理不全空き家とは
そのまま放置すると特定空き家になるおそれがある状態の空き家のこと。
※2 特定空き家とは
放置すると倒壊の危険性がある、衛生上有害、著しく景観を損ねる、または周辺の生活環境を悪化させる状態にあると認められた空き家のこと。
参照元:政府広報オンライン「空き家の活用や適切な管理などに向けた対策が強化。トラブルになる前に対応を!」


2023年12月に改正・施行された空家等対策の推進に関する特別措置法(空家特措法)では、従来の「特定空家」に加えて「管理不全空家」という新たな区分が設けられ、行政が指導・勧告する範囲が大幅に拡大されました。
では、管理不全空き家や特定空き家に指定されるとどうなるのか、次節以降で詳しく解説します。
特定空き家について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご参照ください。

固定資産税が最大6倍になる
管理不全空き家や特定空き家に指定されると、「住宅用地の特例」が解除され、固定資産税が最大6倍になってしまいます。
住宅用地の特例とは、空き家を含む住宅用の建物が建つ土地に適用される特例です。
下の表を見てもらうとわかるように、通常、住宅用の建物(空き家を含む)が建つ土地の固定資産税には住宅用地の特例が適用され、1/6に軽減されています。

参照元:総務省自治税務局固定資産税課「固定資産税制度について」
しかし、管理不全空き家や特定空き家に指定されると、住宅用地の特例が解除されてしまうので、固定資産税が跳ね上がってしまうというわけです。
さきほど、「固定資産税・維持費・火災保険料が毎年かかる」で固定資産税は数万円ほど(年間)とお伝えしましたが、それが一気に数十万~100万円単位になる可能性があると考えれば、どれだけ金銭的負担が増すか理解していただけると思います。
なお、空き家の固定資産税がいつから6倍になるのか気になる方は、以下の記事もご参照ください。

行政代執行で高額な解体費用を請求される
特定空き家に指定され、行政からの改善命令に違反した場合、50万円の過料の対象となる可能性があります。
そのうえで、行政代執行により、自治体が解体などの措置を行う可能性があります。

行政上の義務を義務者が行わない場合、行政(または行政が委託した者)が代わりに行い、そのためにかかった費用を義務者に請求すること
行政代執行による解体費用は全額、空き家所有者に請求されます。
しかも、行政代執行による解体費用は、所有者自らが解体業者に依頼して解体してもらうより高くなる傾向があります。
自治体は解体費用の安さではなく、速やかな空き家の解体を目的に大手解体業者などへ工事を発注するためです。
実際、以下の行政代執行事例では建物管理者に解体費用が請求されています。
上記の事例は約420万円の請求でしたが、建物や敷地の状況によっては解体費用が1,000万円以上になることもあります。
数百万円~1,000万円を超える費用負担となれば、家計に大きな影響を及ぼしかねません。
しかし、行政代執行による解体費用は、税金同様、国による強制徴収(滞納者の財産を差し押さえ、滞納している税金などに充てる手続き)が認められています。
そして、この強制徴収が認められている請求については、たとえ破産しても支払い義務が残ると破産法で定められています。
つまり、払えないからといって破産したところで、支払い義務からは逃れられないということです。
参照元:e-Gov破産法

最終的には、財産や給料を差し押さえられ、その後の人生に多大な影響を及ぼしかねません。
行政代執行に至る前に、実家の状態や相続財産の状況を整理し、相続放棄、賃貸経営、売却などの選択肢を比較検討することが大切です。
当サイトを運営する弊社AlbaLink(アルバリンク)では、地方の空き家や老朽化した相続物件について、買取の可否を含めたご相談を受け付けています。
空き家の豊富な買取実績で培ったノウハウと、各方面の専門家との連携を活かし、実家の相続相談や買取相談にも対応しております。
空き家になったご実家を相続すべきか迷っている方や、地方の実家の処分にお困りの方は、一度弊社までお気軽にご相談ください。
>>【実家の持ち家を相続すべきか知りたい】無料の相談窓口はこちら
空き家が行政代執行されてしまう悲劇は、以下の記事で詳しく解説しています。

実家の持ち家を相続する前に確認すべき5つのこと
実家を相続する前に、以下の5点について確認しておくことが大切です。
事前に把握せずに相続を進めると、後から「知らなかった」では済まされないリスクを負うことになるため、確実に押さえておきましょう。
実家の維持費やローン、名義に問題がなく、相続してから実家をどうしようか迷っている方は、「実家の持ち家はどうする?5つの選択肢」からご自身や物件の状況に応じて最適な方法をお選びください。
固定資産税・火災保険料・維持費が年間いくらかかるか
実家を相続するなら、家を維持するために必要な「年間のランニングコスト」を正確に把握しておきましょう。
毎年必ずかかる費用を事前に把握していないと、相続後の家計に大きな影響を及ぼしかねません。
以下のリストを参考に、各費用を書き出して年間コストをご確認ください。
| 費用項目 | 確認資料・確認先 |
|---|---|
| 固定資産税 | 固定資産税納税通知書 |
| 都市計画税 | 固定資産税納税通知書 |
| 火災保険料 | 保険証券・保険会社 |
| 修繕費 | 過去の修繕履歴・建物状況 |
| 庭木剪定・草刈り | 造園業者・管理会社 |
| 空き家管理費 | 空き家管理サービス |
| 交通費(実家が遠方の場合) | 各交通機関 |
※費用の目安は「固定資産税・維持費・火災保険料が毎年かかる」でご確認ください。
建物や敷地の現状と過去の管理・修繕履歴をもとに、今後必要になりそうな修繕費用を概算しておくことも大切です。
年間コストの総額を把握し、相続して維持するか、相続放棄するか、売却して手放すかを判断しましょう。
住宅ローンは残っているか
相続する実家にローンの残債があるかどうかを確認し、返済計画や団体信用生命保険(団信)の加入状況を調べましょう。
親が住宅ローンを返済中に亡くなった場合、ローンの残債も相続財産に含まれるからです。
ただし、親が住宅ローンの契約時に「団体信用生命保険(団信)」に加入している場合は、契約者の死亡時にローン残高が保険金で完済されます。

団信への加入の有無を確認し、加入していない場合や保障対象外の場合は、ローン残高がいくらになるかを金融機関に照会しましょう。
ローンが残っている場合は、相続財産全体(プラスの財産とマイナスの財産)のバランスを踏まえ、相続するかどうかを判断する必要があります。
プラスの財産よりマイナスの財産が多い場合は、相続放棄も選択肢のひとつです(詳しくは「相続放棄を選択するか」で解説します)。
登記名義が誰になっているか
実家の土地・建物の登記名義が現在誰になっているかも確認しましょう。
名義の確認は法務局で「登記事項証明書(オンライン取得も可)」を取得するか、「登記情報提供サービス」で調べることで把握できます。

なお、実家の名義が親であればその後の手続きも比較的スムーズですが、祖父母名義のまま何十年も登記が更新されていない場合は少々厄介です。
登記名義が古いままの場合、売却や処分の際に相続登記をやり直す必要が生じるからです。
また、実家を相続するにはすべての相続人から合意を得る必要があります。
登記名義人が亡くなってから時間が経つほど、相続人の数が増え、手続きが複雑になりがちなため、自身で手続きするのが困難な場合は、早い段階で司法書士に相談することをおすすめします(相続登記が未了だとどのような影響があるのかについては「相続登記をせず親名義のまま放置する」で解説します)。
誰が実家を相続するか
相続人が複数いる場合、誰が実家を相続するかを事前に話し合っておくことで、相続手続きをスムーズに進められます。
相続人間で話し合いがまとまらないまま手続きが進むと、遺産分割協議※が長期化し、実家の活用・売却が遅れる原因になるからです。
亡くなった人の財産を誰がどのように相続するか、相続人全員で話し合って決める手続きのこと。法定相続人全員の合意が必須。
参照元:日本公証人連合会「3 遺産分割協議」

例えば、地方の空き家のように処分の難しい物件は、相続発生後に親族間で「自分は住まないからいらない」「誰が管理費を払うのか」といった押し付け合いになるケースも少なくありません。
協議がまとまりやすくなるよう、話し合いに臨む前に以下の点を整理しておきましょう。
- 誰が実家を取得するか(単独か共有か)
- 取得しない相続人への代償金はどうするか
- 相続後の活用方針(居住・賃貸・売却)はどうするか
ただし、話し合いがまとまらないからと言って実家を複数人で共有名義にすると、後々のトラブルのもとになるため、共有は極力避けるべきです(理由は「共有名義で相続する」で解説します)。
相続放棄を選択するか
マイナスの財産がプラスの財産を上回る場合や、遺産をめぐって相続人間のトラブルになりそうな場合は、相続放棄を検討するのも一つの選択肢です。

相続放棄とは、相続人としての地位を放棄し、プラス・マイナス両方の相続財産を一切受け取らない手続きで、相続の開始を知った日から3ヵ月以内に家庭裁判所へ申し出る必要があります(民法第915条)。
明らかに資産価値のあるプラスの遺産より、借金などマイナスの遺産の方が多い場合や、親族同士の仲が悪く、遺産相続をめぐる争いに巻き込まれたくない場合には、相続放棄を検討すると良いでしょう。
ただし、相続放棄は以下の点に留意し、慎重に判断しなければなりません。
管理責任がなくなるとは限らない
相続放棄したとしてもすぐに実家の管理責任から逃れられるわけではありません。
遺産相続は、下の図のように相続できる人の範囲(法定相続人)と相続順位が決まっており、相続放棄しても放棄時に実家を現に占有しているなど一定の事情があるときは、次の相続人や相続財産清算人に引き渡すまで、管理義務が残ると民法で定められているためです。
参照元:民法第940条第1項


例えば、あなたが被相続人(親)の子であった場合、相続放棄したとしても、次の相続順位である者(祖父母など)が実家を相続し、管理を始めるまでは、あなたが実家を管理し続けなくてはいけないということです。
その間に建物が倒壊して近隣に損害を与えたような場合には、管理状況によっては、トラブルへの対応を求められる可能性があるため、自身で管理できない場合は「実家の持ち家はどうする?5つの選択肢」の方法で対処を検討しましょう。
費用の負担が発生する
相続放棄によって不要な家をタダで手放せるわけではなく、手続きには高額な費用負担が発生することがあります。
まず、相続人関係の確認をはじめとする手続きが大変複雑なため、司法書士などの専門家へ依頼するケースがほとんどであり、専門家に依頼する費用がかかります。
【専門家の費用相場】
- 司法書士の報酬相場:費用相場は3万円〜8万円程度
- 弁護士の報酬相場:5万円〜10万円程度
さらに相続放棄後、実家の管理責任を免除されるためには、家庭裁判所に「相続財産清算人」の選任を申し立てる必要があります。
この申し立てには、清算人の報酬や管理費用を賄うための「予納金」が必要となり、総額20万~100万円程度の費用負担が生じる点にも留意しなければなりません。

また、一度相続放棄すると原則として撤回できないため、相続放棄を検討する場合は専門家に相談したうえで慎重に判断しましょう。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、士業と連携して法的な問題も適正にクリアした上で、空き家の買取相談にも対応しています。
相続放棄すべきかどうか迷っている方は、一度弊社の無料相談をご利用ください。
>>【相続した実家をどうするか迷っている方へ】無料の相談窓口はこちら
なお、相続放棄すべきかどうか判断基準に迷っている方は、以下の記事も併せてご参照ください。

払いますか?
固定資産税の支払いが
なくなります
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平均1か月程度で買取可能です
カンタン1分査定
実家の持ち家を相続する際にやってはいけない2つのこと
相続の手続きを安易に進めてしまうと、将来的に実家の処分ができなくなったり、法律違反で罰則を受けたりする恐れがあります。
特に良かれと思って選択しがちな以下の2つは、トラブルの元凶となるため避けるべきです。
やってはいけない実家の相続方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。

共有名義で相続する
実家を共有名義で相続することは避けるべきです。
「遺産分割協議がまとまらなかった」「誰か1人に相続させると不公平」といった理由から、兄弟姉妹で共有名義にするケースが少なくありません。
しかし、共有名義にすると後々以下のような問題が生じます。
- 売却する際は共有者全員の同意が必要で、1人でも反対すると手続きが進まない
- 管理費や固定資産税の負担割合をめぐって、共有者間で意見が対立しやすい
- 共有者の1人が亡くなると、その持分がさらにその相続人に引き継がれ、権利関係が細分化し複雑になる
- 共有者の一部が行方不明になると、売却・処分が事実上できなくなる

不動産の共有状態が長引くと、将来的に売却や活用を検討した際に、全員の合意を得ることがいっそう困難になります。
そのため、不動産を相続人全員で相続したい場合には、いったん誰か1人が単独で取得し、取得しない相続人には金銭で代償する(代償分割)か、売却後に分配する(換価分割)という形をとる方がスムーズです。
親名義の不動産を兄弟でどう分けるのがベストかは、以下の記事でも詳しく解説しています。

相続登記をせず親名義のまま放置する
「手続きが面倒だから」「費用がかかるから」という理由で、相続登記をせずに親名義のまま放置することは厳禁です。

2024年4月1日より、不動産登記法の改正により相続登記が義務化され、不動産を相続したことを知った日から3年以内に登記申請をしなければ、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象となります。
2024年4月以前に発生した相続についても遡って適用される点に注意しましょう。
さらに、相続登記をしないと以下のような問題に巻き込まれるリスクがあります。
- 売却・担保設定・活用の手続きができない
- 相続人が増えるほど手続きが複雑になり、最終的には「誰のものかわからない」状態になる
- 相続人の1人が認知症になったり、行方不明になったりすると手続きがさらに困難になる
相続が発生したら、速やかに登記の確認と名義変更手続きを済ませ、実家をどう扱うかの判断をスムーズに進めましょう。
なお、相続する不動産が未登記だった場合の手続きや対処法は、以下の記事で解説しているので併せてご参照ください。

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実家の持ち家はどうする?5つの選択肢
実家を相続した後の活用方法は、その後の生活設計や資産状況によって大きく異なります。
将来的に自分が住むのか、あるいは収益化や手放すことを優先するのか、目的を明確に定めるのがポイントです。
具体的な5つの選択肢は以下の通りです。
リフォーム・建て替えを検討する
自分自身や家族が実家に住む予定があるなら、リフォームや建て替えを検討するのも有効です。
リフォーム・建て替えをするメリットと注意点を以下にまとめました。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| ・そのまま住み続けられる ・老朽化による資産価値の下落を防げる | リフォーム・建て替え費用がかかる (規模により数百万~数千万円単位) |
相続の段階で建物を刷新すれば、老朽化による資産価値の下落を防げるだけでなく、耐震性や断熱性を向上させれば資産価値の維持や、長く住み続けられる住環境の整備につながります
また、将来的に住む予定が先であっても、早めに修繕を施すことで雨漏りなどのトラブルを未然に防ぎ、建物の寿命を延ばす効果も期待できるでしょう。
ただし、大規模なリフォームや建て替えには数百万から数千万円単位の多額の費用が発生します。
家計への負担を十分に考慮した上で、その費用をかけてまで住み続ける価値があるかを検討しなければなりません。
賃貸に出して家賃収入を得る
「思い出が詰まった実家を壊したくない」という場合は、第三者に貸し出して賃貸経営を始める道もあります。

実家を賃貸に出すメリット・注意点は以下の通りです。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| ・思い出の家を残せる ・安定した収入を得られる可能性がある | ・事前に修繕が必要 ・維持管理費用が掛かる ・故障やトラブル対応が負担になる ・空室リスクがある |
賃貸であれば所有権を持ち続けられるため、将来的に気が変わった際に再び自分たちで住むことも可能です。
立地などの条件が良ければ毎月の家賃収入が見込めるため、固定資産税や維持費を家賃で賄いながら資産を維持できるメリットがあります。
一方で、入居者を募集するためには事前の修繕が必要となり、入居後の設備故障や騒音トラブルへの対応も欠かせません。
また、立地などの条件によっては借り手が見つからない可能性もあります。
そもそもその地域に賃貸需要があるのかを事前に調査しなければ、家賃収入が少ない中でリフォーム費用だけがかさみ、最悪の場合赤字になりかねません。
賃貸経営の知識やノウハウが不足しているのであれば、次項の売却を選択する方がリスクが低いといえるでしょう。
売却する
今後実家を利用する予定が一切ないのであれば、売却を視野に入れるのは一つの手です。
所有し続けることで発生する税金や管理の手間から解放され、相続人同士で遺産を分けやすくなる利点もあります。
実家を売却する方法は、大きく分けて以下の3つです。
空き家バンクに登録する
自治体が運営する空き家バンクは、地方移住を希望する人と空き家の所有者をマッチングさせる制度です。

空き家バンクに登録するメリットと注意点は以下の通りです。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 地方移住ニーズがあるエリアなら買い手・借り手が見つかる可能性がある | ・成約までに時間がかかりやすい ・運営側の売却サポートは期待できない ・個人間取引でトラブルになる可能性がある |
空き家バンクは都心部よりも地方の物件に強い傾向があり、静かな環境を求めて定住を希望する人とマッチングできる可能性があるでしょう。
仲介手数料がかからないケースも多いため、本来かかるはずの高額な費用を抑えて売却できる場合があります。
ただし、自治体はあくまで情報の提供を行うのみで、売却サポートは期待できず、実際の交渉・契約は個人間で行われる場合がほとんどです。
法律の知識がない者同士で取引するため、トラブルに発展するケースも少なくありません。
また、成約までに年単位の時間がかかることもあるため、売却・契約にサポートが必要な方や、早期に売却したい方は、次項の仲介か後述する買取での売却をおすすめします。
仲介で売却する
個人の買い手からの需要が見込める家なら、仲介で売却するのも一つの手です。
不動産を売りたい人と買いたい人を仲介し、売買取引をサポートする不動産売買形態。
一般の個人の買主から購入希望者を募集する。
仲介で実家を売却するメリットと注意点は以下の通りです。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 市場相場に近い適正な価格での売却を目指せる | ・買主が見つかるまで数カ月~1年以上の時間がかかる ・売主が修繕・リフォーム費用を負担する ・仲介手数料が発生する |
仲介業者に依頼して売却する場合、買い手である一般の個人を募集します。
ただし、一般の個人は居住用の不動産を探しているため、売却するには住みやすい状態・立地の家であることが不可欠です。
具体的には以下のような条件を満たす家であれば個人の買い手が見つかる可能性があります。
- 築10年以内である
- 修繕やリフォームの必要がなく、すぐに住める
- 都心の場合、最寄り駅まで徒歩10分以内で行ける
- 地方の場合、市街地まで車で15分以内で出られる
実際弊社がおこなったアンケート調査でも、マイホームの購入に際して「立地を優先する」と回答した方がもっとも多い結果となっているためです。
また一般の個人は購入した以上はなるべく長くその家に住みたいと思っているので、築浅の物件が好まれます。
もし、これらの条件に当てはまらない家は需要が低いため、長期間売れ残る可能性も十分あります。
また、家に修繕が必要な箇所などがあれば、売主が費用を負担して修繕やリフォームなどを行う必要があります。
見た目が綺麗で住みやすい家でないと、買い手である一般の個人に購入したいと思ってもらえないためです。
さらに、買い手が見つかって売買契約が成立したら、売主は仲介業者に仲介手数料(売却価格×3%+6万円+税)を払わなくてはいけません。

もし、一般の個人に需要が見込めない家の場合や、早期に売却したい場合、高額な売却費用を支払いたくない場合には、次項の買取で売却するのが賢明です。
専門の不動産買取業者に売却する
築年数が古い家や、立地が良くない家は、買取業者に売却を依頼するのも一つの選択肢です。
物件を業者が直接買い取り、最適なリフォーム等を施して再販する取引形態のこと。

買取で実家を売却するメリットと注意点は以下の通りです。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| ・仲介では買い手が見つかりにくい物件でも比較的早期に手放せる可能性がある ・現状のまま売却できることが多い ・仲介手数料が原則不要 ・高額な片付け費用・修繕費用などを抑えられる場合がある | 仲介で売却できた場合と比べると、売却価格が低くなる傾向にある |
一般の買主に売却する仲介とは異なり、専門の不動産買取業者は買い取った物件を独自のノウハウで再生し、豊富な販路で再販できるため、以下のような家でも買い取れるケースが少なくありません。
- 築10年以上経っている
- 老朽化が進んでおり住むには大規模な修繕やリフォームが必要
- 都心の場合、最寄り駅まで徒歩10分以上かかる
- 地方の場合、市街地まで車で15分以上かかる
また、荷物が残っている家や雨漏りがある家でも、現状のまま買取を検討できる場合があります。
ただし、買取価格は再販に必要なリフォーム費用や事業者のリスクを織り込んで算出されるため、物件の状態によっては希望額に届かない場合もあります。
その点は、仲介と比べた場合のデメリットです。
買取は「とにかく早く負の資産を手放したい」「近所に知られずに処分したい」という場合には有力な選択肢となりますが、こうした説明だけでは実際に買取で実家を売却できるイメージが湧かない方もいるでしょう。
そこで、次章では弊社AlbaLink(アルバリンク)具体的な買取事例を紹介します。
払いますか?
固定資産税の支払いが
なくなります
アルバリンクにご依頼いただけば、
平均1か月程度で買取可能です
カンタン1分査定
アルバリンクが空き家を1,499万円で買取した事例
弊社AlbaLink(アルバリンク)では、全国各地の「管理に困った実家」を数多く買い取ってきました。
ここでは、他社では断られてしまった地方物件の買取事例を紹介します。
上記の他にも、弊社では20年以上放置された空き家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、不用品で室内が溢れてしまっている空き家の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
実際、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)。
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる不動産買取業者に実家の買取を相談したい方は、ぜひ以下の無料買取査定から弊社までお気軽にご相談ください。
実家の売却時に利用できる2つの節税特例
実家を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、その利益に対して譲渡所得税を払わなくてはなりません。

譲渡所得税とは「所得税」と「住民税」の総称で、実家の所有期間(親の所有期間がそのまま相続人に引き継がれる)に応じて税率が異なります。
| 売却した年の1月1日時点で所有期間5年以下(短期譲渡所得) | 売却した年の1月1日時点で所有期間5年超(長期譲渡所得) | |
|---|---|---|
| 所得税 | 30.63% | 15.315% |
| 住民税 | 9% | 5% |
| 合計 | 39.63% | 20.315% |
ここでは、譲渡所得税の節税につながる以下2つの特例を紹介します。
親から相続した不動産の譲渡所得税の計算方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(3,000万円特別控除)
被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(3,000万円特別控除)とは、相続した空き家を売却した場合、一定の条件を満たせば譲渡所得から3,000万円が控除される特例です。
仮に譲渡所得が3000万だった場合、特例を受けられれば譲渡所得税はゼロですが、もし特例を受けられなければ、少なくとも約600万円もの譲渡所得税を支払わなければならないため、この特例の適用を受けるかどうかの違いは大きいといえます。
ただし、この特例を受けるには以下の2つの期限がある点に留意しましょう。
- 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
- 2027年12月31日までに売却すること
なお、「1」の期限内に「2」の2027年12月31日がきてしまう場合は、「2」の期限である2027年12月31日までに売却する必要があります。
参照元:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
上記の期限に間に合わせて実家を売却したい場合には、専門の不動産買取業者に依頼することをおすすめします。
「専門の不動産買取業者に売却する」で先述したように、専門の不動産買取業者であれば、他の方法よりもスピーディーに売却できる可能性が高いからです。
なお、特例が適用される詳しい条件は以下の記事をご参照ください。

相続財産を譲渡した場合の取得費の特例(取得費加算の特例)
相続財産を譲渡した場合の取得費の特例(取得費加算の特例)も、譲渡所得税を減額できる特例です。
この特例は、相続により引き継いだ財産を売却した際、その物に対する相続税を取得費※に加算できるというものです。
譲渡所得を計算する際の経費のうち、購入費用(購入時の価格や購入の際の仲介手数料など)のこと。
譲渡所得は、売却金額から取得費、実家の売却費用を差し引いて以下のように算出します。
取得費加算特例の適用を受けることで相続税を取得費に加算できるようになるため、差し引く経費が多くなります。
譲渡所得が減るため、譲渡所得に課税される譲渡所得税も少なくなるというわけです。

取得費加算特例が適用される主な要件は以下の通りです。
- 相続や遺贈(遺言で特定の人に財産を贈ること)で財産を取得している
- 財産の取得者に相続税が課税されていること
- 相続開始から3年10カ月以内に売却している
なお、前節で解説した空き家3000万円控除の特例とは原則として併用できません。
どちらを使った方が節税効果が高いか、適用可否などの判断が難しい場合は、税理士などに確認しましょう。
参照元:No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例
まとめ
実家を相続して持ち家にするかどうかは、維持管理費や住宅ローン残債の有無、登記名義人、さらに他の相続財産とのバランスなどから多角的に判断する必要があります。
使う予定のない家を相続しても、金銭的・精神的負担が大きくなりやすく、空き家を放置すれば行政からペナルティを受けるリスクもあるためです。
もし、実家を活用する予定がないのであれば、相続放棄する手もありますが、より少ない負担で実家を手放すには現状のまま売却するのがおすすめです。
特に専門の不動産買取業者は、一般の仲介で売却を断られるような老朽化が進んだ実家であっても、積極的に買取しているので、相談してみましょう。
弊社AlbaLink(アルバリンク)は、地方の放置空き家や築古物件を年間2,000件以上(※2025年12月時点)買い取っている実績豊富な専門の不動産買取業者です。
弊社は一般の不動産業者が取り扱わない訳あり物件専門の買取業者として、フジテレビの「newsイット!」をはじめとする数々のメディアにも紹介されています。

全国に支店をもつ弊社では地方の物件の買取にも対応しておりますので、「相続した田舎の実家の処分に困っている」「実家を相続することになりそうだが、どうしたらいいか不安」という方は、弊社までお気軽にご相談ください。
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株式会社AlbaLinkは東証グロース市場に上場している不動産会社です。









