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共有不動産の固定資産税は誰に納税義務があるのか分かりやすく解説

共有不動産の固定資産税は誰に納税義務があるのか分かりやすく解説 共有持分

不動産を共有している場合、誰が固定資産税を払う義務を負うのかご存知でしょうか?
基本的には共有持分権者全員に支払い義務が及びます。

ただし実際に支払う際には誰か1人を「代表者」として、その人が立て替え払いするのが通常です。

今回は共有不動産の固定資産税納税義務者と、よくあるトラブル事例をご紹介いたします。

不動産を共有にしていて税金支払いをどうすれば良いのか迷っている方は、参考にしてみてください。

共有不動産の固定資産税は誰が払う?

不動産を所有していると、毎年固定資産税がかかります。

共有不動産の場合、誰が固定資産税を払う義務を負うのでしょうか?

固定資産税とは

固定資産税とは、不動産を所有していることによって発生する税金です。

自治体によって課税される地方税の1種となっています。

土地にも建物にも固定資産税がかかるので、戸建て、アパート、マンション、土地(宅地、駐車場、山林、田畑など)など、どの種類の不動産を所有していても固定資産税を払わねばなりません。

固定資産税とは

固定資産税は、毎年1月1日時点において不動産を所有している人に納税義務が及びます。

支払方法は、口座引き落としや金融機関・コンビニで支払う方法、市役所で直接払う方法が可能です。
最近ではクレジットカード払いできる自治体も増えてきています。

 

以下の記事も参考にして下さい。

不動産が共有名義(持分)になっている場合の固定資産税と都市計画税は誰が負担するのか?
不動産は、色々な事情によって共有名義となっていることがあります。 もちろん単有の場合と同じく、こういった不動産にも固定資産税や都市計画税が課せられるわけですが、 複数の人が共有名義で持っている不動産では誰が負担するのでしょう...

共有不動産の場合、共有者全員の連帯債務

不動産を共有している場合、誰が固定資産税を払うのでしょうか?

実は「地方税法」に規定があり「共有持分権者全員の連帯債務となる」と定められています。

地方税法第10条の2

1 共有物、共同使用物、共同事業、共同事業により生じた物件又は共同行為に対する地方団体の徴収金は、納税者が連帯して納付する義務を負う。

2 共有物、共同使用物、共同事業又は共同行為に係る地方団体の徴収金は、特別徴収義務者である共有者、共同使用者、共同事業者又は共同行為者が連帯して納入する義務を負う。

連帯債務の場合、債権者はすべての債務者へ全額の請求が可能です。

請求された債務者は「他の債務者に先に請求してほしい」「自分の負担割合は小さいので、残りは他の債務者に請求してほしい」などと主張できません。全額の支払いに応じなければならないのです。

固定資産税の場合にも、自治体は共有持分権者のうち誰に請求してもかまいません。

「持分の多い人に請求しなければならない」などのルールもないので、持分が一番少ない人にも請求可能です。

請求された共有持分権者は、自分の持分に対応する金額だけではなく全額を払わねばなりません。

具体例

AさんとBさんとCさんが不動産を共有している。

Aさんの持分は2分の1、Bさんの持分は3分の1、Cさんの持分は6分の1。年間の固定資産税額は18万円。

自治体は、AさんにもBさんにもCさんにも18万円の満額を請求できます。
持分の少ないCさんが請求された場合にも、Cさんは18万円全額を払わねばなりません。

「私の持分は6分の1なので、3万円しか払いません」と主張しても通用しません。

共有の固定資産税:具体例

固定資産税の支払いは共有者各自でできない

共有不動産の固定資産税の支払い義務が全員に及ぶとすると、自治体が恣意的に選んで任意の1人に請求するのでしょうか?

そのような運用をされると、共有者の間では「誰に納付書が送られてくるか分からない」状態となり、混乱が発生するでしょう。

そこで現実には「納税方法について一定のルール」がもうけられています。

代表者1名を決める

不動産を複数の人が共有している場合、固定資産税を納税する「代表者」を決めて自治体へ届け出る必要があります。

代表者1名を決める

代表者を指定する届出書を「代表者指定届」といいます。

たとえば相続によって不動産を共有することになったら、相続人たちが話し合って代表者を決め「相続人代表者指定届」を自治体へ提出します。

代表者指定届が提出されると、その後は自治体から代表者へ向けて、固定資産税の納税通知書や納付書が発送されます。

ここには不動産全体に関する固定資産税額が記載されており、納付書が同封されています。

代表者が立て替え払いをする

代表者は固定資産税の納付書を受け取ると、いったん全額を立て替え払いします。

持分割合に応じて他共有者に請求する

代表者は不動産全体を所有しているわけではないので、全額の納税義務は負いません。
全額払ったら「払いすぎ」の状態になります。

そこで持分割合に応じて他の共有者へ返還請求できます。

他の共有者には持分割合に応じた支払い義務があるので、代表者から請求が来たら返還しなければなりません。

共有持分権者が自分の分を払わなかったら、代表者は裁判などの法的手段によって強制的に払わせることも可能です。

具体例

AさんとBさんとCさんが不動産を共有しており、それぞれの持分割合はAさんが2分の1、Bさんが3分の1、Cさんが6分の1。

Aさんたちは話し合いにより、Bさんを代表者にすることに決めた。
役所にはBさんを代表者とする代表者指定届を提出した。年間の固定資産税額は18万円。

この場合、役所からBさんへ年間の固定資産税18万円の納税通知書と納付書が届きます。
Bさんはまとめて18万円を支払い、Aさんへ9万円、Cさんへ3万円の清算を求めます。

最終的にBさんの負担額は6万円となり、持分割合に応じた支払いが完了します。

共有の固定資産税:具体例

 

代表者は後から変更できる

いったん固定資産税の納税代表者を定めても、後から変更できます。

具体的には役所へ「納税代表者変更届」という書類を提出します。

納税代表者変更届を提出すると、その後は変更された代表者へと固定資産税の納税通知書や納付書が届くようになり、新しい代表者が対応可能となります。

誰も払わない場合、どうなるのか

もしも代表者が支払わなければどうなるのでしょうか?

共有不動産の固定資産税は、共有持分権者全員に支払い義務があります。
代表者が支払わなければ自治体は他の共有持分権者にも連絡をしてくるでしょう。

誰も支払わなければ、「滞納処分(強制徴収)」されてしまいます。
すなわち、共有持分権者の私的な財産や債権を差し押さえられてしまうのです。

差押対象になるのは、不動産や預貯金、車や給料などです。

自治体が滞納処分する場合、事前に裁判する必要はありません。
督促状や差し押さえ予告書などが届いた後、突然差し押さえられてしまうので注意してください。

誰も払わない場合、どうなるのか

共有持分権者の間で固定資産税の支払を押しつけ合って誰も支払わなかったら、最終的に大切な財産を失う危険性が高くなります。

相続などで不動産を共有することになったら、速やかに代表者指定届を提出してきちんと支払をしていきましょう。

固定資産税の支払い時期と方法

支払い時期は毎年4回

固定資産税の支払時期は、基本的に年4回です。
多くの自治体で「6月、9月、12月、2月」の4回に分けて分割払いします。

一括納付も可能ですが、一括で支払ったからといって割引はありません。

毎年4~6月ころに代表者のもとに納税通知書と納付用紙が送られてくるので、そちらを使って支払うのが一般的なパターンです。

5種類の支払い方法

固定資産税の支払方法は、以下の5種類です。

5種類の支払い方法

金融機関で支払う

銀行や信用金庫、ゆうちょ銀行などの金融機関で支払えます。
ATMで支払ができるケースもあります。

コンビニで支払う

全国のコンビニでも支払えます。
ただしコンビニ払いの場合、30万円が上限となっているので、30万円を超える納付用紙は使えません。

自治体で支払う

自治体の固定資産税担当課でも支払が可能です。

口座引き落とし

あらかじめ引き落とし口座を設定しておけば、口座引き落としの方法でも支払えます。

クレジットカードで支払う

自治体によってはクレジットカードによる支払が可能なところもあります。
今後は対応する自治体が増えてくるでしょう。

共有不動産の固定資産税の支払いでよくあるトラブル

不動産を共有していると、固定資産税の支払に関して以下のようなトラブルが多発します。

共有者が負担分の支払を拒否、無視する

共有持分権者は、持分に応じて固定資産税を払わねばなりません。

代表者が立て替え払いをしたら、他の共有持分権者は返済しなければならない義務を負います。

しかし現実には、請求されても清算に応じない共有持分権者も少なくありません。
代表者が清算を求めても無視されて、困ってしまうケースもよくあります。

共有者の行方や連絡先が分からない

代表者が固定資産税の立て替え払いをしたので他の共有持分権者へ請求しようとしても、行方不明となっていたり連絡先がわからなかったりするケースもあります。

揉めないための対処方法

自分の負担分を払ってくれない共有持分者がいると、大きなトラブルになってしまうでしょう。
揉めないために、以下のように対処してみてください。

事前に固定資産税相当額をプールしておく

事前に固定資産税の見込み額をプールしておく方法があります。

たとえば年間の見込み額が18万円の場合、全員があらかじめ持分割合に応じて代表者へお金を渡しておくのです。

そうすれば、代表者が立て替え払いしても、清算に応じてもらえない不安はありません。

事前に固定資産税相当額をプール

引き落とし口座を作り、全員が入金する

固定資産税の支払い方法としては、銀行引き落としが便利です。

代表者名義の固定資産税引き落とし用口座を作り、全員が持分割合に応じた負担金を入金するようにしましょう。

事前に入金するルールを作っておけば、立て替えた代表者が「支払損」になってしまうおそれはありません。

トラブルが発生するリスクも小さくなるでしょう。

引き落とし口座を作り、全員が入金する

払ってもらえない場合の対処方法

立て替え払いした後に、共有者へ請求してもどうしても負担分を払ってもらえない場合、訴訟を起こすほかありません。

固定資産税は毎年かかるので、数年分かさなると相当大きな金額になってしまいます。

頑なに清算に応じない共有持分権者がいて困ったら、早めに弁護士に相談して裁判などの対応を進めましょう。

自分の共有持分を処分する方法

不動産を共有していると、固定資産税1つとってみても非常に面倒で、トラブルの種になります。
嫌気がさしたら、共有関係から離れることも検討してみましょう。

以下のようにすると、共有関係から外れられます。

持分放棄

1つは「共有持分を放棄」する方法です。

自分の共有持分を放棄すると、その持分は他の共有者のものとなり、自分は共有関係から外れます。

ただし共有持分にも「経済的な価値」があります。

たとえば1,000万円の不動産で5分の1の持分であれば、200万円分の財産です。
単純に放棄すると、「財産を失う」結果となり、損失が発生するでしょう。

不動産自身にほとんど価値がない場合には放棄も良い選択肢となります。

持分放棄

共有持分の売却

共有関係から外れる方法として「共有持分の売却」があります。

不動産を共有している場合、共有持分権者単独の判断で物件全体を売却するのは不可能です。
「他の共有持分権者全員の承諾」が必要なので、かなりハードルが高くなるでしょう。

一方「自分の共有持分だけ」なら自分1人の判断で売却できます。

他の共有者の許可は不要で、連絡を入れる必要すらありません。

共有持分を売却したら、売却金額が手元に入ってきます。無償で放棄してしまうよりも経済的なメリットを得られるでしょう。

共有持分を売却する方法

不動産の共有持分を売却するときには、通常の不動産売却とは少し違った対応が必要です。

一般の個人が共有不動産を欲するケースはほとんどなく、専門の不動産会社へ売却するのが通常だからです。

不動産会社に共有持分売却の問合せをすると、買取価額の提示を受けられます。
納得すればその金額で売買契約を行い、共有持分の移転を行います。

不動産会社が相手の場合、一般の不動産売買と違って買主を募集したり住宅ローンを設定したりといった手続きが不要でスムーズに進められます。

ただし買取金額は、「もともとの不動産評価額×持分割合」よりも低い数字となるのが一般的です。

「買取金額が多少安くなっても共有関係から外れたい、放棄するよりは得になる」と考える方は、共有持分売却を進めてみてください。

 

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まとめ

不動産を共有している場合、代表者が固定資産税を立て替え払いして後に清算しなければなりません。

トラブルにつながるケースも多々あります。

面倒な共有関係から外れるには、共有持分を売却するのがもっとも手っ取り早く経済的なメリットも大きくなるでしょう。

当社でも共有持分買取に積極的に対応していますので、困ったときにはお気軽にご相談ください。

アルバリンクへお気軽にご相談ください

 

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