自分の共有持分は他共有者の同意なしで売却可能!失敗しない売買手順を全網羅

共有名義不動産

「不動産を共有している場合、他の共有者の同意がなくても売却できるの?」
こういった疑問を持つ方が少なくありません。

確かに不動産が共有になっていると活用もしにくく、ことあるごとに他の共有者と連絡を取る必要があるため、面倒に感じる方も多いでしょう。
「売りたい」「共有関係を解消したい」と考えるのも当然といえます。

実は自分の持分だけであれば、他の共有者の同意がなくても売却が可能です。

この記事では共有持分を売却する方法だけでなく、売買の流れや、注意点なども解説します。
ただ「売却する」だけではなく「売った後」も安心して過ごせるよう、正しい知識をお役立てください。

弁護士や司法書士などと提携している信頼できる不動産会社へ相談すると安心です。

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共有名義と共有持分

まずは不動産を共有している場合の「共有名義」や「共有持分」がどういった意味なのか、簡単にご説明します。

共有名義とは

共有名義とは、1つの不動産が複数の人の名義になっている状態です。
不動産の所有者が1人であれば「単独名義」ですが、複数いたら「共有名義」となります。
共有名義の不動産の場合、不動産登記簿(全部事項証明書)には共有者全員の名称と持分割合が記載されます。

共有持分とは

共有持分とは、それぞれの共有持分権者が保有する不動産の権利の割合です。
共有持分権者全員の共有持分を合計すると「1」になります。
たとえば2人が「2分の1」ずつの共有持分を持っている場合、3人の共有持分権者のうち1人が「2分の1」、他の2人がそれぞれ「4分の1」ずつの共有持分を持っている場合などがあります。

共有名義や共有持分について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。

共有名義の不動産全体を売るなら全員の同意が必要

共有名義の不動産を売却する場合、「不動産全体を売る方法」と「共有持分のみ売る方法」の2種類があります。

まず、共有不動産全体を売却するには、共有持分権者全員の同意が必要です。
民法251条により、以下のように定められているためです。

第251条 各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない。
民法第251条-Wikibooks

他の共有者との関係が良好で連絡も取りやすく、足並みをそろえて売却活動ができそうなら不動産全体を売却すると良いでしょう。

共有持分は他の共有者の同意なく売却可能

自分の共有持分だけであれば他の共有持分権者の同意は要りません。
各持分権者が単独で売却活動を進められます。

他の共有持分権者へ売却を知らせる必要すらありません。
それぞれの共有持分権者は自分の共有持分につき、完全な支配権を持っているからです。

たとえば以下のような場合、自分の共有持分のみの売却を検討するとよいでしょう。

  • 他の共有持分権者と仲が悪い
  • 他の共有持分権者と連絡を取りにくい、連絡が取れない
  • 他の共有持分権者が多すぎて全員の同意を得るのが困難
  • 他の共有持分権者が誰か知らない
  • 共有者が物件を独占しているにもかかわらず使用料を払ってもらっていない

共有持分のみを売る方法

共有持分のみを売るには、以下の3つの方法があります。

持分のみを共有者に売る

1つ目は、他の共有持分権者へ買い取ってもらう方法。

あなた自身が他の共有者と買取金額を交渉し、お互い合意すれば可能です。
実際には、契約書を作成したり、登記移転が必要なので、不動産業者や司法書士にお願いする必要があります。

他の共有持分権者がどうしても住みたいなどの事情があれば、交渉次第では高額で買い取ってもらえる可能性もあるでしょう。

ただし仲が悪い場合や連絡を取りづらい場合、話し合いができない場合などには実現困難です。

分筆後に持分のみを売る

広い更地の土地であれば、分筆して他の共有者と土地を分け合える可能性があります。
分筆後に得た土地については完全な所有権を得られるので、自分1人で売却を進められます。

持分のみを第三者に売る

3つ目に、自分の共有持分のみを第三者へ売却する方法があります。

他の共有者が買い取ってくれない場合、現実的にはこの方法しか残されていない場合がほとんどです。

ただし、一般的な個人は共有持分の購入する事はほとんどないでしょう。
全体を自由に使うことも出来ませんし、金融機関は持分には融資しないのでローンも組めないためです。

通常、共有持分は共有持分買取を専門とする不動産業者へ売却することがほとんどです。

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最終手段は共有物分割請求

共有持分の売却先が見つからなければ、最終的手段として共有物分割請求という法的な手続きが残されています。

共有物分割請求とは

共有物分割請求とは、共有物を分割して共有関係を解消する手続きです。

  • 土地を分筆して分ける(現物分割)
  • 1人の共有持分権者が他の共有持分権者の持分を買い取る(代償分割)
  • 共有物を売却して現金で分ける(換価分割)

上記の3種類の方法があります。

手順として、まずは話し合いを行い、決裂したら調停や訴訟をしなければなりません。

共有物分割請求をすると、お互いに弁護士を立てて交渉や訴訟に臨む必要があり、お金も労力も時間もかかってしまいます。
調停でも解決しなければ、訴訟を経て競売となり、安値でしか売れないケースも少なくありません。
さらに、他の共有持分権者との裁判で争うことになります。

「ある程度の代償金を支払っても、絶対に自分が不動産を取得したい」などの強い動機がない限り、基本的にはおすすめできません。
(なお共有物分割請求をしても、必ずしも不動産を取得できるとは限りません。裁判所が競売を決定すれば新たな第三者に落札されるからです。)

共有物分割請求はあくまで最終手段ですので、話し合いや売却を先に検討しましょう。

共有名義の不動産を持ち続けるリスク

共有不動産を保有し続けると、以下のようなリスクも発生します。

相続発生でさらに細切れに

共有持分権者が死亡して相続が発生すると、その人の共有持分が相続人へと分割相続されます。
相続が繰り返されると共有持分が細分化されて、誰が権利者かわからなくなってしまうケースがよくあります。

税金・修繕費の負担

共有不動産は活用も売却も難しいにもかかわらず、固定資産税はかかり続けます。
管理の手間や費用も発生し、建物が傷んだら修繕費もかかってしまうでしょう。

共有物から発生する費用については共有持分権者が持分割合に応じて負担するのが原則ですが、清算がスムーズに進まずにトラブルになるケースも少なくありません。

住んでいなくても、請求されれば負担する義務があります。

他の共有者に売られるリスク

自分が共有持分を売らなくても、他の共有持分権者が持分を不動産会社へ売却する可能性があります。

そうなると、全く知らない不動産会社と物件を共有しなければならず、さらに動きをとりづらい状況となってしまいます。

しっかりと免許を掲げている業者なら強引なことはないでしょうが、ブローカーのような免許もあるかどうか怪しい業者もまだまだ存在します。

自分の共有持分だけ売るメリット

自分の共有持分だけ専門業者などへ売却すると、以下のようなメリットがあります。

他の共有持分権者と会わなくて良い

共有持分は他の共有持分権者の同意がなくても売却できるので、会ったり話したりする必要はありません。連絡を取れない人と共有している場合でもスムーズに売却できます。

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すぐには知られない

共有持分を売却しても、共有持分権者へ通知されるわけではありません。不動産登記簿を確認されるまでは知られない可能性が高いでしょう。
すぐに相手から連絡が来て文句を言われる、といった状況にもなりにくいといえます。

すぐに現金化できる

共有持分を不動産会社へ売却すると、すぐに現金が手に入ります。
1か月もあればまとまった現金を手にできるのはメリットといえるでしょう。

自分の持分を売る時の注意点

仲介業者に注意

共有持分を売却するとき「不動産仲介会社」に依頼するのはおすすめしません。
「仲介」は自社で買い取るのではなく、一般の買主を探して間を取り持つのが仕事です。

共有持分の場合、一般人が買い取る可能性が低いので、仲介を依頼しても買手が見つかることはまずありません。
結局は他の共有者へ買取の話を持ちかける場合が多いのですが、そうなると相手との関係がさらに悪化するリスクがあります。
突然、第三者が割ってくるのですから当然です。

買手がつかなくても、仲介会社自身が買い取るわけではありませんから、ダメならダメでもリスクはありません。

仲介によって他の共有持分権者との関係が悪化すると、後に買取専門業者に話を持って行っても断られる可能性が高くなってしまいます。

弁護士に注意

弁護士事務所が共有関係の解消に関するサービスを提供しているケースもよくあります。

しかし、弁護士が他の共有持分権者へ連絡して買い取りの交渉を持ちかけると、仲介を依頼した場合と同じように、他の共有持分権者との関係が悪化してしまうリスクがあります。

もちろん、売れないからと言って弁護士自身が買い取ってくれるわけでもありません。
その後に買取専門業者へ話を持って行っても断られる可能性が高くなってしまいます。

共有持分の買取は、はじめから買取専門の不動産会社へ相談するのが得策といえるでしょう。

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共有持分のみの売却相場を簡易計算

共有持分のみを売却する場合、市場価格よりは低くなってしまうものです。
相場は以下のとおりです。

共有持分の売却相場=100%所有権の市場価格×持分割合×0.45

およそ、一般的な市場価額の半額程度になると考えましょう。

ただし、都心部であれば当然掛け目は高くなりますし、地方の何もないようなエリアであれば掛け目はさらに低くなります。

自分の共有持分のみを売却する流れ

共有持分を売却したい場合、以下の流れで進めるのが一般的です。

STEP1 相談

まずは共有持分専門の買取業者へ相談をしましょう。

どういった不動産なのか、共有持分が何割で他の共有持分権者との関係がどうなっているのか、希望価額など伝えてください。不動産全部事項証明書を入手して持参すると、話が伝わりやすくなります。

その他必要書類については、相談前に確認しておくとスムーズです。

STEP2 査定と条件提示

不動産買取業者へ相談をすると、物件を査定して買取価額の提示を受けられます。

STEP3 売買契約

不動産買取業者から提示された条件に納得できれば、不動産の売買契約を締結します。

契約書は不動産会社が用意するので、あなた自身は不動産会社の役所で必要書類等を取得する程度です。

署名押印前に、間違いがないか内容をしっかり確認しましょう。

STEP4 決済 移転登記

契約書に定めたとおりに決済(お金のやり取り)を行います。

不動産買取業者から契約金の支払いがあり、引き換えに共有持分の移転登記を行います。
登記は通常、司法書士へ依頼します。

決済と登記が終われば共有持分の売買が終了し、以後は共有不動産にかかわることはなくなります。

STEP5 納税

共有持分売却によって所得が発生したら、税金を払わねばなりません。
発生する可能性のある税金は、主に譲渡所得税と住民税です。

とはいえ、様々な控除特例があるため、実際に税金を負担する売主さんは少数です。
売却相談の際に担当者へ確認してみてください。
税理士でなくても、税金負担の有無、だいたいの税金額は担当者が教えてくれるはずです。

まとめ

共有持分をは、
・他の共有者と連絡が取れない
・他の共有者と交渉が決裂した
等の場合、現実的には専門の不動産業者に買取を依頼するしかありません。

当社でも積極的に買取を進めていますので、まずは一度お気軽にご相談ください。

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監修者
元弁護士福谷陽子

元弁護士福谷陽子

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京都大学在学中に司法試験に合格し、不動産トラブル、多重債務、離婚問題や交通事故、相続などの案件を担当し、自身で弁護士事務所を運営。その後体調不良により弁護士事務所を一時閉鎖し、現在は10年間の弁護士経験を元に執筆に専念。

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