放置空き家が社会問題に!空き家問題の現状
現在日本では深刻な空き家問題を抱えており、空き家数および空き家率は年々上昇を続けています。
上記のグラフは2023年までの空き家数および空き家率の推移を示していますが、30年間で2倍以上に増加しています。
2023年では空き家率が13.8%と、住宅の7戸に1つが空き家となっており、高い水準といえます。
今後も地方の過疎化や超高齢化社会による影響で、ますます空き家が増えることが懸念されていますが、増加の要因として以下のようなことが挙げられます。
- 居住者が亡くなり、誰も住んでいない
- 居住者が病院や高齢者施設などに移り、誰も住んでいない
- 相続者が住まない
たとえば片親が実家に一人で住んでいて亡くなるケースや、病気などの理由で体が不自由になり、病院や高齢者施設に移ったり、子どもと同居するケースなど空き家が増加する理由はさまざまです。
また、地方の過疎化も空き家増加の大きな要因です。
仕事のために都心へ移り、相続しても田舎に戻れない人がほとんどでしょう。
遠方になれば、管理自体が大変になり、ついつい放置してしまうケースも多く見られます。
空き家問題については、以下の記事でも詳しく解説しています。
空き家を放置すると罰則が科される?6つのリスクを紹介
空き家を放置するとどのようなリスクがあるのでしょうか。
この章では、以下の空き家を放置する6つのリスクについて解説します。
- 固定資産税の支払いが続く
- 特定空き家に指定されて罰則が与えられる
- 老朽化が進んで倒壊の危険性が高まる
- 近隣の迷惑となり損害賠償を請求される
- 火災の危険が高まる
- 犯罪に利用されやすくなる
特定空き家に指定されて罰則が与えられる
空き家を放置した場合は、空き家対策特別措置法によって特定空き家に指定される危険性もあります。
空き家に対する行政の対応を定めた法律
そのまま放置することが不適切な状態にある空き家
自治体から特定空き家に指定される場合は、以下のような空き家が該当します。
- 老朽化が進んでおり、倒壊の可能性がある空き家
- 害虫や害獣、悪臭が発生しており、衛生上有害となる恐れがある空き家
- ゴミが不法投棄されていたり、窓ガラスが割れているなど景観を損なっている空き家
特定空き家に指定されると、行政から「助言」「指導」「勧告」「命令」「行政代執行」の順序で改善を求められ、段階によって罰則や対処方法が異なります。
罰則については、後ほど詳しく解説します。
また、2022年度における全国の特定空家等に対する行政の措置状況は以下のとおりです。
行政の措置 | 件数 | 市区町村数 |
---|---|---|
助言・指導 | 4,961件 | 418件 |
勧告 | 638件 | 159件 |
命令 | 89件 | 57件 |
行政代執行 | 39件 | 36件 |
参照元:国土交通省住宅局|空き家対策の現状について令和6年4月
助言・指導に関しては、全国で4,000件を超えています。
空き家を放置した場合、特定空き家に指定される可能性は高いといえるため、早めに対処する必要があります。
固定資産税が6倍になる
特定空き家に指定され、助言・指導をされても改善しない場合は、勧告が出されます。
勧告が出されると、いままで受けていた固定資産税における住宅用地の特例が利用できなくなります。
固定資産税における減税措置
住宅用地の特例の内容は、以下のように土地の面積によって異なります。
土地の面積 | 固定資産税 | 都市計画税 |
---|---|---|
小規模住宅用地 (200㎡以下) |
価格×1/6 | 価格×1/3 |
一般住宅用地 (200㎡を超える部分) |
価格×1/3 | 価格×2/3 |
参照元:土地の保有に係る税制
たとえば、土地の固定資産税評価額が2,000万円で、「住宅用地の特例(小規模住宅用地)」が使える場合と使えない場合では、以下のように固定資産税が変わります。
土地の固定資産税=2,000万円×1/6×1.4%=約46,666円
土地の固定資産税=2,000万円×1.4%=28万円
住宅用地の特例の対象外になると、上記のように固定資産税が最大6倍になり、金額にすると年間23万円以上変わるため注意が必要です。
管理不全空き家に指定されても固定資産税が上がる
特定空き家だけでなく、管理不全空き家に指定されても固定資産税が6倍になります。
放置すれば特定空き家になる恐れがあり、窓の一部が割れたり、雑草が生い茂ったりしている空き家のこと
2023年6月に空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律が公布され、2023年12月に管理不全空き家は施行されました。
参照元:空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律
管理不全空き家に該当する基準については、国が定めたガイドラインに沿って、各自治体によって定められており、特定空き家よりも条件は軽くなっています。
なお、国土交通省によると、市区町村によって空き家を除去等(修繕や繁茂した樹木の伐採含む)された管理不全空き家は14万6,050戸、特定空き家は2万2,148戸とされています。
参照元:国土交通省住宅局|空き家対策の現状について令和6年4月
固定資産税の負担を増やさないためにも、できるだけ早く、空き家を対処する必要があるでしょう。
特定空き家と管理不全空き家については以下の記事でも詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
50万円の過料(罰金)を科される
勧告を受けても改善しない場合は、命令が出されます。
命令にも従わない場合は、50万円以下の罰金が科されることになります。
参照元:空家等対策特別措置法について
行政代執行となり高額の解体費用を請求される
命令にも従わない場合は、行政代執行が行われます。
所有者に代わって行政が空き家を解体すること
行政代執行については、以下の記事で解説していますので参考にしてください。
行政が空き家を解体したり、ゴミなどを撤去しても、費用は所有者負担になり、通常の解体費用よりも高額になるため注意が必要です。
行政は解体費用の安さよりも、安全かつスピーディに解体することを重視するため、大手解体業者などに依頼して高額となるのです。
空き家が強制的に取り壊されることについて、現実味がない方もいるかもしれませんが、行政代執行が実施されている事例はあります。
実際に行政代執行が行われた事例を紹介します。
【行政代執行による空き家の解体事例】
平成28年5月に東京都葛飾区で行政代執行が実施された空き家です。
構造 | 木造2階建て |
---|---|
建築した年 | 昭和34年頃 |
所有者 | 相続人および建物管理者 |
解体費用 | 約420万円 |
費用の回収方法 | 所有者に請求中 |
画像の矢印の方向に小学校があり、通学路に面する外壁の一部が崩壊したにもかかわらず、所有者が命令に従わなかったため、行政代執行されました。
外壁や柱の修復と大量のゴミの撤去で、通常よりも高額の費用がかかっており、建物管理者に請求中です。
固定資産税の支払いが続く
不動産を所有すると固定資産税を支払う義務があります。
たとえ住んでいない空き家であっても所有している限りは、固定資産税を支払い続ける必要があるのです。
固定資産税の金額は、立地や面積などで異なりますが、平均で6~13万円ほどかかり、地方より都市圏のほうが高額になる傾向にあります。
老朽化が進んだ田舎にある空き家であれば、資産価値が低い可能性が高いため、大きな税額にはなりませんが、長期間所有すればそれなりの負担となるでしょう。
老朽化が進んで倒壊の危険性が高まる
空き家は放置すると老朽化が進んで倒壊する危険性が高まります。
万が一空き家が倒壊して歩行者や隣家に危害を加えてしまった場合は、所有者が責任を負うことになるため注意が必要です。
木造の戸建ては、人が住まない空き家になると、日常的な換気や清掃などが行われないため、劣化が早くなる傾向にあります。
空き家を放置したことにより、老朽化が進み、実際に隣家に損害を与えた例は存在します。
以下は、長期間空き家を放置した結果、屋根や外壁の一部が崩落し、隣家の外壁の一部を損壊させた事例です。
構造 | 木造 |
---|---|
築年数 | 約55年 |
所有者 | 空き家所在自治体外の民間事業者 |
解体費用 | 約230万円 |
費用の回収方法 | 所有者が負担 |
参照元:公益財団法人 日本住宅総合センター 空き家の屋根・外壁材等の飛散・落下事例
また、公益財団法人日本住宅総合センターの試算によると、空き家倒壊による隣接家屋の全壊・死亡事故では、約2億円の損害想定となっています。
歩行者や隣家の所有者に迷惑をかけないためにも、早めに空き家は対処する必要があります。
空き家倒壊の責任については、以下の記事で解説していますので参考にしてください。
近隣の迷惑となり損害賠償を請求される
空き家を放置すると、近隣住民の迷惑となり、損害賠償される可能性もあります。
たとえば、空き家の放置によって害虫や害獣が発生して隣の家に被害が及んだり、庭の草木が伸びて越境し、迷惑をかける可能性もあるでしょう。
公益財団法人日本住宅総合センターの試算によると、シロアリ駆除やネズミ駆除、雑草刈取りで、23.8万円の損害想定となっています。
空き家の放置によって損害賠償まで発展する可能性があるため注意が必要です。
火災の危険が高まる
火災の危険が高まることも空き家を放置するリスクです。
長期間放置している場合は、外から誰が見ても空き家とわかるため、不法投棄や放火のターゲットにされやすいのです。
また、空き家を放置すると放火だけでなく、自然発火による火災の危険性もあります。
自然発火は、コンセントとプラグの隙間にあるホコリが空気中の湿気を吸収することで漏電し発火するトラッキング現象が大きな要因として挙げられます。
実家を相続した人の中には、家族との思い出があり、愛着があるため手放したくない人もいるでしょう。
しかし、管理が大変なため、ついつい放置してしまうことによって火災につながる危険性があるのです。
たとえば、防犯用のセンサーライトを設置したままにしていたり、空気の循環のため24時間換気システムの電源を入れっぱなしにしている場合は、トラッキング現象による火災の発生の可能性があるため注意が必要です。
公益財団法人日本住宅総合センターの試算によると、空き家からの火災によって隣接家屋が全焼し死亡事故が起こった場合は、6,375万円もの損害額が想定されています。
隣家を巻き込む火災に発展し死亡事故を発生させないためにも、空き家は早めに対処する必要があります。
犯罪に利用されやすくなる
犯罪に利用されやすくなることも空き家を放置するリスクの1つです。
先述のとおり、放置している空き家は外から見てわかりやすいため、不法侵入されたり、薬物取引などの犯罪に利用される危険性があります。
近年では、特殊詐欺の拠点として使用されたり、密輸された不正薬物の受け渡し場所として利用されるなど空き家が犯罪の温床となっていることも少なくありません。
空き家を放置した結果、社会に迷惑をかけることにならないように早めに対処する必要があるでしょう。
参照元:公益社団法人 全国賃貸住宅経営者協会連合 空き家・空き室不正利用への注意喚起
空き家は放置せずに適切な対処を!得する7つの解決策
空き家を放置するとさまざまなリスクがあるため、適切に対処しましょう。
得する空き家の解決策は、以下の7つです。
- リフォームして住む
- 活用する
- 自治体に寄付する
- 空き家バンクに登録する
- そのまま売却する
- 解体して売却する
- 専門の買取業者に売却する
リフォームして住む
相続した実家が近くにある場合やリモートワークでの仕事が可能な人は、リフォームして自分で住むことも選択肢の1つです。
築年数や老朽化具合にもよりますが、工夫すれば、そこまで費用をかけずに住める可能性があります。
現在賃貸住まいの人は、家族との思い出の残った家を残せるうえ、持ち家をもつことが可能になります。
ただし、定期的に修繕しなければならず、設備の寿命によって交換が必要なケースもあるため、ある程度の資金は必要なうえ、将来的な建て替えも踏まえて住む覚悟が必要でしょう。
活用する
先祖代々の土地など、どうしても手放したくない人は活用して保有することも可能です。
賃貸として貸し出すなどうまく活用できれば、収益を得ることが可能です。
ただし、土地活用をする場合は、事業を行うことと同じなので、専門的な知識が必要となります。
今まで経験したことがなく、はじめて挑戦する人は収益化の難易度は高いため、慎重に検討することをおすすめします。
空き家の主な活用例として、以下のようなものが挙げられます。
- 賃貸として貸し出す
- アパート経営、戸建て賃貸経営
- 駐車場経営、コインのパーキング経営
- 太陽光発電
- コンテナルーム経営
- セカンドハウス
それぞれ詳しく解説します。
賃貸として貸し出す
賃貸としての需要が見込まれる立地条件であれば、賃貸として貸し出すことは空き家の代表的な活用方法といえます。
賃貸として貸し出せれば、毎月賃料が得られるほか、空き家を管理する手間が省けます。
木造の家は人が住んでいないと劣化が早いといわれているため、賃貸として貸し出すことによって劣化を遅らせられることもメリットといえます。
ただし、自分で住む場合と同様、ある程度のリフォームは必要になるため、費用がかかるでしょう。
また、築年数が古い場合は耐震強度を満たしていない可能性もあるため、耐震診断をする必要があります。
耐震補強工事が必要な場合は、さらに費用がかかることになるでしょう。
賃貸需要も含めて、収支とのバランスを慎重に検討することをおすすめします。
なお、素人には賃貸経営が向かない理由について以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
アパート経営
空き家を解体して、別の建物を新しく建てて経営することも空き家の活用方法の1つです。
資金に余裕があり、敷地が広い場合はアパート経営がおすすめです。
しかし、賃貸として貸し出すときと同様に、賃貸需要がある立地条件が必要不可欠で、まとまった資金も必要になるため、周辺の競合物件も含めて、しっかり調査する必要があるでしょう。
また、解体費も含めて多額の費用がかかるため、最悪失敗したときのことまで考慮したうえで、はじめるようにしましょう。
駐車場経営、コインのパーキング経営
空き家を解体して、月極駐車場やコインパーキングを経営することも可能です。
解体費はかかりますが、アパート経営など新しく建物を建てる必要がないため、コストは安くなるでしょう。
ただし、月極駐車場やコインパーキングも需要がないと収益化できません。
立地条件が大きく影響するため、適した土地を持っている必要があります。
また、相続した空き家を活用することに決めていても、活用方法が決まらない場合は、とりあえず駐車場にすることも選択肢としては考えられます。
駐車場は、アパート経営などと違って解体する必要がないため、比較的、他の活用へ転用しやすいため、空き家を放置するよりは無難な方法といえます。
太陽光発電
周辺に建物がなく、日照条件が良い場所であれば、太陽光発電を導入することも空き家活用の選択肢として挙げられます。
太陽光発電による売電収入で収益を得るため、アパート経営などにある空室リスクがなく、手間があまりかからないことがメリットといえます。
ただし、収益面ではあまり期待はできません。
導入する太陽光発電の規模にもよりますが、初期費用もかかるため、収支とのバランスを慎重に検討する必要があるでしょう。
トランクルーム経営
ある程度広さがある土地の場合は、トランクルーム経営も空き家の活用方法です。
倉庫を建築後、設置してトランクとして貸し出す事業
駐車場経営よりも初期費用はかかりますが、アパート経営よりは負担が少なく、適した立地条件であれば、収益が見込めるでしょう。
ただし、収納が少ないマンション住まいの人に需要が多いため、周辺にマンションなどの集合住宅が多く、目立つ場所などの立地条件が必要となります。
また、トランクルームを利用するためには車でのアクセスの良さも必要となるため、十分な調査が必要となるでしょう。
セカンドハウス
相続した空き家はセカンドハウスとしても活用できます。
第2の住まいで自宅のほかに定期的に居住する住宅のこと
セカンドハウスと聞くと別荘をイメージする人も多いですが、保養や休養を目的とした建物ではなく、あくまで通勤用や仕事用として生活のために使用する住まいとなります。
そのため、自治体からセカンドハウスと認められる必要はありますが、固定資産税などの軽減措置を受けることが可能なため、節税効果が期待できるメリットもあります。
自宅から職場までが遠く、通勤に便利な場所に空き家がある場合や、リモートワークなどで仕事場として活用できそうな場合は、セカンドハウスとして検討してみてもいいでしょう。
ただし、セカンドハウスとして使用するために、ある程度の費用がかかることは覚悟しましょう。
自治体に寄付する
相続した空き家などは、自治体に寄付して手放すことも可能です。
自治体の窓口に相談して、活用できそうな土地であれば、無償で引き取ってもらえる可能性があります。
ただし、寄付を受けると自治体の大切な収入源である固定資産税が減ることになります。よほど利用価値が高い土地でない限り、寄付を受け付けてもらえる可能性は低いでしょう。
自治体への寄付については、以下の記事で解説していますので参考にしてください。
空き家バンクに登録する
空き家を手放すために、空き家バンクに登録する方法もあります。
空き家の情報をウェブサイトなどで公開し、購入希望者などに提供する制度
空き家バンク制度は自治体が運営しており、通常の不動産サイトとは異なり、空き家の情報のみを扱っているため、探している人の目に留まりやすいメリットがあります。
自治体に寄付するよりも、空き家を手放せる可能性が高い方法といえるため、空き家を所有していることに困っており、早く手放したい人に向いているでしょう。
ただし、自治体のなかには契約などをサポートしてくれる仲介業者がいないケースがあるため注意が必要です。
契約条件の交渉や、契約書の作成などさまざまな業務を自分で行う必要があります。
また、購入希望者との間でトラブルが起きた際も自分で対応しなければならないため、デメリットも理解したうえで活用するようにしましょう。
空き家バンクについては、以下の記事で解説していますので参考にしてください。
そのまま売却する
空き家のまま売却することも手放す方法の1つです。
ただし、築浅の物件で立地条件の良い土地であれば売れますが、築古で立地が悪ければ空き家のままで売却は難しいでしょう。
実際、弊社がおこなったアンケート調査では、マイホームを購入するにあたって「立地を優先する」と回答した方が最も多い結果となりました。
また、「不動産を購入するなら築何年以内がベスト」かのアンケート調査では、「築20年以内がよい」と回答した方が全体の8割を超えています。
一般の買い手は、できるだけ費用をかけず、早く住みたいという要望があるため、長期間放置された空き家は敬遠されます。
空き家の売却については、以下の記事で解説していますので参考にしてください。
解体して売却する
一般的に空き家はそのままで売ることが難しいため、解体して売却することも手放す選択肢の1つといえます。
更地にすることにより、空き家を解体する手間と費用が省けるため、そのままの状態で売却するより可能性があがるでしょう。
しかし、解体するためには費用がかかり、更地にしたとしても必ず売れるわけではないため注意が必要です。
空き家を解体して売れる需要があるか慎重に検討して、売却を判断する必要があるでしょう。
空き家の解体については、以下の記事で解説していますので参考にしてください。
解体費用は100万円以上
空き家を解体して売却するためには解体費用を工面する必要があります。
一般的な2階建て木造住宅を解体するには、100万円以上の費用が必要です。
一般社団法人あんしん解体業者認定協会によると、千葉県鎌ケ谷市の15.5坪の木造2階建て住宅を取り壊した事例では約143万円の費用がかかり、東京都葛飾区の25坪の軽量鉄骨造2階建て住宅では、約135万円の解体費用がかかっています。
参照元:解体工事実績・事例紹介【一般社団法人あんしん解体業者認定協会】
参照元:東京都葛飾区の解体費用相場 一般社団法人あんしん解体業者認定協会
空き家の解体費用は、地域や依頼する解体業者、家の大きさや階数、構造などによって大きく異なりますが、少なくとも100万円以上はかかると見ておいたほうが無難でしょう。
100万円以上の費用を負担できない場合は、空き家を解体して売却することを断念するしかありません。
住宅用地の特例の対象外となる
空き家を解体する場合は、固定資産税の軽減措置が受けられなくなるため注意が必要です。
土地の固定資産税は通常、不動産評価額の1.4%で算出されますが、住宅が建っている場合は住宅用地の特例によって、以下のように軽減されます。
土地の面積 | 固定資産税 | 都市計画税 |
---|---|---|
小規模住宅用地 (200㎡以下) |
価格×1/6 | 価格×1/3 |
一般住宅用地 (200㎡を超える部分) |
価格×1/3 | 価格×2/3 |
参照元:土地の保有に係る税制
空き家を解体して更地になった場合は上記の軽減が受けられないため、固定資産税の負担が6倍に増えます。
売れない場合も想定して、空き家を解体するか慎重に検討する必要があるでしょう。
専門の買取業者に売却する
空き家の売却が難しい場合や解体する費用がない場合は、専門の買取業者に売却しましょう。
専門の買取業者なら修繕して商品化するノウハウを持っているので、空き家をそのままの状態でも問題なく買い取ってくれます。
専門の買取業者であれば、老朽化が進んだ古い空き家を、最低限のコストでリフォームして商品化するため、他の買取業者よりも高く買い取ることが可能なのです。
また、一般の人が敬遠するような老朽化が進んだ古い空き家でも、買い手候補となる不動産投資家との厚いコネクションがあるため、時間をかけずに再販できます。
そのため、老朽化した古い空き家でも高い確率で買い取ってもらえるのです。
なお、弊社AlbaLink(アルバリンク)は、一般の買い手には売れない空き家であっても積極的に買い取っている買取業者です。
売れにくい不動産を専門に取り扱う弊社であれば、仲介で売れない家をスピーディーに、高額で買い取れます。
無料相談・無料査定のみの問い合わせも歓迎しておりますので、いつでもお気軽にお問い合わせください。
>>【老朽化が進んだ古い空き家も高額売却】無料買取査定を依頼する
空き家の買取業者については、以下の記事で解説していますので参考にしてください。
弊社Albalinkの空き家の買取事例
本章では、空き家を専門で買い取れる弊社Albalinkの買取事例を紹介します。
弊社Albalinkは訳アリ物件専門の買取業者として、他社では断られるような空き家も数多く買い取ってきました。
たとえば下記のように「20年以上放置されて老朽化が進んだ空き家」や「不用品で室内があふれてしまっている空き家」を買い取った実績もあります。
【20年以上放置された空き家の買取事例】
【不用品で室内があふれてしまっている空き家の買取事例】
引用元:Albalinkの空き家買取事例
20年以上放置された空き家については780万円で買取らせていただき、所有者には「雨漏りもするような家だったが、思ったより高い金額で買い取ってもらえた」と、金額についても満足していただけました。
また、不用品で室内が溢れてしまっている空き家の所有者は、他の不動産業者から「不用品の回収だけで100万円近くかかる」と言われ、途方に暮れていたそうです。
それだけに「(弊社に)そのまま買い取ってもらえてとても助かりました」と言っていただけました。
上記の方々だけでなく、弊社に買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「色々不安だったがスムーズに売却できた」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)。
また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。
信頼できる買取業者に安心して空き家を売却したい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、無理な営業などは行いませんのでご安心ください)。
まとめ
今回は、空き家を放置するリスクについて解説しました。
空き家を放置するとさまざまなリスクを抱えることになるため、記事内で紹介した方法を参考にして、できるだけ早く適切に対処することをおすすめします。
ただし、自分で住まず、活用する予定もなければ、売却によって空き家を手放すことも可能です。
空き家はそのままの状態では売れないため、空き家を所有することによる問題を早く解決したい人は、専門の買取業者に売却することをおすすめします。
専門の買取業者であれば、解体せずにそのままの状態でも空き家を買いとってくれる可能性が高く、素早く現金化できます。
また、専門の買取業者の中でも実績が豊富な業者であれば、高い買取金額が期待できるでしょう。
買取実績が豊富な業者であれば、ほかの業者よりも、コスパよく物件を再生させるノウハウを持っているため、お客様の買取金額に還元することが可能なのです。
たとえば、老朽化が進んだ古い空き家でも、最低限のリフォームを施し、戸建て賃貸用物件として不動産投資家に販売できます。
なお、弊社アルバリンクは空き家の買取の実績が多い専門の買取業者です。
過去には、一般の不動産業者が取り扱わない訳あり物件専門の買取業者としてフジテレビの「newsイット!」にも紹介されました。
一つの候補としてご相談くだされば、金額や日程なども含め、全力でご対応いたします。
お気軽にご連絡ください。