共有者の持分が差し押さえられた場合の対処方法

共有名義不動産

「共有者が持分を差し押さえられると、どうなるの?」
「共有者の持分が差押えられてしまったのだが、自分にも何か影響あるの?」

共有者が債務(借金)を滞納すると、共有者の持分は債権者(金融機関など)に差押えられ、競売にかけられる恐れがあります。

共有者の持分が競売にかけられ、第三者に落札されると、あなたは見知らぬ他人と共有関係になってしまいます。
そうなると、共有者となった第三者から、持分の売却や買取を迫られる恐れがあります。

そこでこの記事では以下の内容をお伝えします。

第三者(悪徳不動産業者など)と共有関係になるリスク3選
【状況別】共有者の持分が差し押さえが発生した場合の対応方法5選

この記事を読めば、共有持分が差押えられるとどのようなリスクがあり、それに対して、自身が望む状況に持っていくためには、どのような行動を取ればいいのかが分かるようになります。

ただ、現在すでに共有者の持分が差押えられており、今後の対応について、共有者と意見が合わない場合は、自身の共有持分のみ、専門の不動産買取業者へ売却することをお勧めします。

専門の買取業者に持分を売却すれば、あなたは共有者と顔を合わせることなく共有関係から抜け出せ、見知らぬ第三者と共有関係になるリスクも回避できます。

専門の買取業者であれば、他の共有者の持分が差押えられている場合でも、問題なくあなたの共有持分を買い取れます
専門の買取業者は、共有持分を買取後に、他の共有者と利権が絡む話し合いを地道に行い、最終的に不動産全体を売却するなど、利益を生み出すノウハウを持っているためです。

弊社Albalinkも訳アリ物件専門の買取業者ですので、共有持分の買取を積極的に行っております。

「共有者が持分を差し押さえられ、共有関係から抜け出したい」という方はぜひ一度、弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしても、共有者にしられることはないので、ご安心ください)。

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共有者が債務を滞納すると共有持分が差押さえられる

共有不動産の共有者の1人が債務(住宅ローン以外の債務)の返済を滞納すると、滞納者の共有持分が債権者(金融機関など)に差し押さえられます。

差し押さえとは

差し押さえとは、返済を滞納している債務者の財産などを、債務回収のために債権者が確保することです。
差押えが行われた財産に関しては、債務者が勝手に売却することはできなくなります。

共有持分も債務者の財産であり、売買が可能であるため、債務の返済を滞納すると差押えの対象となります。共有持分が差し押さえられると、競売が行われます。

競売とは、滞納された債権を回収するために、債権者が裁判所に申し立てて、債務者の財産を売却することです。

差し押さえと競売の仕組み

では、共有者の共有持分が差し押さえられ、競売にかけられると、他の共有者にどのような影響があるのか次項で解説します。

なお、他の共有者の共有持分が競売にかけられたときの対処法は以下の記事で詳しく解説しています。
併せて参考にしてください。

他の共有者の持分が競売にかけられた!対処法を凄腕司法書士が簡単解説
共有者のうちの一人が、不動産の共有持分を担保に融資を受けていて返済不能に陥ると、その共有者の持分は競売にかけられます。本記事では、住宅ローンが残っている場合の対処法・完済後の対処法・第三者に持分を落札された後の対処法・トラブルなく共有状態を解消する方法について解説します。

共有者の共有持分が競売にかけられると第三者と共有関係になる

共有者の共有持分が差押えられ、競売が行われても「不動産全体」が売却されることはありませんし、あなたの持分が失われることはありません。

ただし競売によって共有者の共有持分が落札されると、全く知らない落札者との共有状態になります。
共有持分を落札するのは、不動産業者が多いですが、不動産ブローカーなどの非正規業者が落札することもあります。

不動産ブローカー
宅地建物取引業(宅建業)の免許を持たずに不動産の取引を行い、収入を得る人

不動産ブローカーはモラルを守る意識が低いため、他の共有者に対し、強硬に共有持分の買取りを求めてきたり、反対にあなたの持分を安く売却するよう求めてきたりする恐れがあります。

共有持分買取業者から圧力

ここまで読んで、第三者と共有関係になりたくない、早く共有関係から抜け出したいと思った方は自身の共有持分を専門の買取業者へ売却することをお勧めします。
共有持分のみなら、自由に売却できるためです。

共有持分は単独で売却可能!

専門の買取業者は、不動産ブローカーとは違い、宅建業の免許を持っており、適正価格であなたの持分を買い取ってくれます。
また買取後の他の共有者との話し合いも法律にのっとり、平和的に行います。

弊社Albalinkも宅建業の免許を持った、正規の買取業者です。
また、訳アリ物件専門の買取業者として、共有持分に強い弁護士とも提携しているため、買取後の他の共有者との話し合いもお任せ下さい。

他の共有者と顔を合わさず、スピーディーに共有持分を売却し、共有関係から抜け出したい方は、ぜひ一度、弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、他の共有者に知られることはありませんのでご安心ください)。

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なお、共有持分の買取請求をされたときの対処法については、以下の記事で詳しく解説しています。
併せて参考にしてください。

共有持分の買取請求を「する」側と「される」側から超簡単解説
この記事では、共有持分の買取請求を起こす前提条件や手順について詳しく解説していきます。共有関係におけるトラブルをストレスなく一瞬で解決できる方法もお伝えしていますので一読してみてください。

共有者の共有持分が差し押さえられる具体例2選

共有者の共有持分の差し押さえはどのような状況で起こるのか、よくある具体例を2つ紹介します。

  • 兄弟が不動産を共有していて兄の持分が差し押さえられた
  • 夫婦で自宅を共有していて夫の持分が差し押さえられた

いずれも、債務の滞納に関して対策を取らず、放置してしまったために差押えが起きてしまった事例となります。

なお、対処法を知りたいという方は「【状況別】共有者の持分が差し押さえられた場合の対応方法5選」をご確認ください。

兄弟が不動産を共有していて兄の持分が差し押さえられた

たとえば兄弟で親から相続した不動産を共有しているとします。

弟には借金はありませんが、兄にはギャンブルによる借金があります。兄が借金の返済を滞納してしまい、兄の債権者が兄に対して裁判を起こしたため、裁判所から支払い命令の判決が下りました。

兄は弟に相談し、弟は不動産を売却しようと提案しましたが、兄は反対し、話がまとまりませんでした。
結果、兄の持分は競売にかけられ、弟は落札者である不動産業者と共有状態になってしまいました。

差押え~競売で第三者と共有状態に(兄弟)

このケースでは、兄弟の話し合いがまとまらなかった段階で、弟は自身の持分を専門の買取業者に売却していれば、業者と共有状態になることは避けられたでしょう。

弊社Albalinkでも共有持分の買取を積極的に行っておりますので、上記のように、共有者同士で、不動産の処分に関しての話し合いがまとまらない際は、弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたからといって、他の共有者に知られることはありませんので、ご安心ください)。

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夫婦で自宅を共有していて夫の持分が差し押さえられた

夫婦で自宅不動産を共有しているとします。

夫は再婚で前妻に養育費と分割払いの慰謝料を支払う義務がありましたが、長期滞納していました。

養育費や慰謝料については公正証書で支払いの約束をしていたので、前妻は滞納分を回収するため、夫の共有持分を差し押さえ、競売にかけました。

公正証書
ある人の行為(約束など)が法的に意味のあることを証明する文書。そのような証明文書を作成する専門家が、依頼を受けて作成する。

競売が進んで不動産ブローカーが夫の共有持分を落札し、自宅は妻と不動産ブローカーの共有となりました。すると、不動産ブローカーは自身が落札した持分を高額で買い取るように妻に求めてきました。

差押え~競売で第三者と共有状態に(夫婦)

差し押さえが行われ、競売にかけられると、こうした悪質な不動産ブローカーと共有関係になるリスクがあります。
こうしたリスクを避けたいのであれば、差し押さえが行われる前に不動産全体を売却するなど、対応を取る必要があります。

なお、以下の記事では不動産を差し押さえられた場合の解除要件と手続きについて詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。

不動産の差押え登記の解除要件と手続きを司法書士が徹底解説
金融機関や公的機関に不動産を差し押さえられた場合の解除要件と手続き、ローンを完済できないときの対処法について解説します。この記事を読むと、差押え登記をスムーズに解除できる方法が分かります。

第三者(悪徳不動産業者など)と共有関係になるリスク3選

競売にかけられた共有者の持分を、一般の個人が落札することはまずありません。
一般の個人が共有持分のみを購入しても、活用する術がないためです。

そのため、競売にかけられた共有者の持分は、事業目的で以下のような不動産関係者に落札されることがほとんどです。

  • 不動産業者
  • 不動産投資家
  • 不動産ブローカー

上記にあげた不動産関係者の中には、非正規の悪質な業者もいます。

そうした悪徳業者と共有関係になるのは大きなリスクがあります。
悪徳業者は、共有者が変わり、不安になっているあなたに、以下のような無茶な要求を突き付けてくる恐れがあるためです。

  • 安値で落札した共有持分を高値で売りつけてくる
  • あなたの持分を安値で買い取ろうとしてくる
  • 共有物分割請求による共有名義の解消をもちかけてくる

不動産業者の利益

それぞれ解説しますが、相手は不動産のプロです。
そのため、あなたに不動産業者と同等の知識がない限り、相手の要求を飲まされてしまう可能性が高い
といえます。

悪徳業者に強引に要求を飲まされ、後悔しないためには、共有持分の差押えを回避することが重要です。
そのための方法は、次章「【状況別】共有者の持分が差し押さえられた場合の対応方法6選」で解説します。

共有名義の不動産のメリットやデメリットについては以下の記事でも説明しています。ぜひ参考にしてください。

知らないと損!共有名義の不動産のメリットとデメリットをわかりやすく解説
不動産を共有名義にするメリットとデメリット、共有名義を回避する方法、共有状態を解消する対策を解説します。この記事を読むと、共有名義不動産特有のリスクを回避できるようになります。

【リスク①】安値で落札した共有持分を高値で売りつけてくる

競売にかけられる不動産は、一般的に市場価格(通常の売却価格)より2割~3割程度価格が下がります。

利用しにくい共有持分だとさらに価格が下がります。
そのため、不動産業者や、不動産ブローカーは、相場の半値ほどの金額で共有持分を買い取れることもあります。

悪質な業者は、安値で落札した共有持分を、他の共有者に高値で売りつけようとしてきます。

たとえば、前章で紹介した「夫婦の自宅が不動産ブローカーと共有になった」ケースでは、不動産ブローカーは、「持分を買い取れば今まで通りこの家で暮らせる」といった言葉で妻に自身が落札した持分の買取を迫ります。

この時、「夫婦のマイホームを守りたい」という一心で、妻が不動産ブローカーの言い値で持分を買い取らされてしまうこともあるでしょう。

もし、今、まさにあなたがそのような状況で、不動産ブローカーや者から持分の買取を迫られているのであれば、一度冷静になり、ぜひ弊社Albalinkに、自身の持分の売却をご検討ください。

弊社Albalinkは国土交通大臣から認可を受けた正規の不動産買取業者です。
ご依頼いただけば、あなたの共有持分を適正価格で買い取らせていただいたうえで、共有者の業者の対応や交渉も弊社が行わせていただきます。

見知らぬ業者との共有関係から損することなく抜け出したい方はぜひ一度、弊社の無料買取査定をご利用ください(査定依頼をしたことが共有者の業者に知られることはないため、ご安心ください)。

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【リスク②】あなたの持分を安値で買い取ろうとしてくる

共有者となった悪質な業者があなたの持分を安値で買い取ろうとしてくることもあります。
業者はあなたの持分を安く買い取り、不動産の完全な所有権を得たのち、高額での売却を狙っているわけです。

共有持分のみでは高値で売ることはできませんが、不動産全体であれば、通常の不動産の相場で売却できる可能性があります。
つまり悪質な業者は、安く共有持分を買取り、不動産全体を高く売って利益を得ようとしているわけです。

たとえば前章の「兄弟が不動産が不動産業者と共有になった」ケースでは、弟からすると、見知らぬ業者との共有関係は一刻も早く解消したいと思うことでしょう。
そのため、買取価格が多少安くても、自身の持分を売却してしまうことは大いにあり得ます。

弊社Albalinkも不動産買取業者ですが、このような共有者の焦りや不安な気持ちにつけ込む業者や不動産ブローカーのやり方には憤りを覚えます。

弊社も事業で買取を行っているため、利益は求めます。
しかしそれ以上に、共有持分など、訳アリ物件を抱えたお客様の悩みを解決したいという気持ちで買取りを行っているからです。

もし、共有関係になった不動産ブローカーや悪質な業者から、持分の買取を迫られ、買取価格に納得がいかなければ、ぜひ一度、弊社の無料買取査定をご利用ください。
依頼者様の大切な財産である共有持分の価値を見極め、適正価格で買い取らせていただきます。

買取後の、他の共有者(業者など)との話し合いも弊社で行わせていただきます。

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なお、共有持分の売却相場を知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

共有持分の売却相場を実際の買取事例から確認!高額で売却する方法3選
共有持分の購入相手別の売却相場、相場よりも高く買い取ってもらうテクニックを解説します。この記事を読むと共有持分のおおよその相場観をつかめ、より高く売却できるようになります。

【リスク③】共有物分割請求による共有名義の解消をもちかけてくる

あなたが、持分の売却にも買取にも応じない場合、悪質な業者は共有物分割訴訟を起こし、不動産を単独で所有しようとしてくる恐れがあります。

「共有物分割請求訴訟」とは強制的に共有名義を解消する裁判のことで、不動産の各共有者に訴訟を起こす権利が認められています。

参照元:民法258条1項

共有物分割訴訟

悪質な業者は不動産のプロですので、こうした訴訟にも慣れています。
そのため、裁判で業者の言い分が通り、あなたは不動産から追い出されてしまう恐れがあります。

また、裁判になると最低半年、長ければ数年単位という時間がかかります。
弁護士費用も、50万円~100万円ほどかかる
でしょう。
何より、悪質な業者と裁判で争うのは精神的に疲れます。

これだけの時間や費用、労力をかけて裁判を行い、その挙句に不動産から追い出されてしまったら目も当てられません。

ですから、共有関係となった業者から無茶な要求をされたら、争うより、自身の持分を専門の買取業者に売却してしまう方が賢明です。

なお、共有物分割訴訟については、下記の記事で詳しく解説していますので、ご確認ください。

「共有物分割請求訴訟」が世界一わかる!手順や費用面などを完全網羅
共有状態を解消したい場合、「共有物分割請求訴訟」が有効です。 本記事では、共有物分割請求訴訟の概要・メリットとデメリット・流れ・3種類の分割方法・費用・トラブルなしで共有持分を手放す方法を解説します。

【状況別】共有者の持分が差し押さえが発生した場合の対応方法5選

共有者の持分が差し押さえられることになった際、あなたが取るべき対応は、今の不動産を維持したい(たとえば自宅などで住み続けたい)のか、売却しても良いのかで変わってきます。
さらに、差押え前なのか、後なのかでも変わります。

以下でそれぞれの状況における具体的な対応方法を解説します。

不動産に住み続けたい場合の対処法3選

不動産に住み続けたい場合にとる対処法は以下の3つです。

  • (差押え前)債務者の共有持分を買い取る
  • (差押え前)債務者の代わりに債務を支払う
  • (差押え後)競売で債務者の持分を落札する

それぞれ解説します。

(差押え前)債務者の共有持分を買い取る

共有不動産が自宅の場合、通常は失いたくないはずです。

その場合、共有者の持分が差し押さえられる前に自分で相手から買い取ってしまう方法があります。
差し押さえられる前であれば不動産の取引が自由にできるので、共有者から直接買い取ることが可能です。

共有者があなたと債務者のみの場合、債務者の持分を買い取れば、不動産があなたの単独名義となり、売却や活用を自由に行えるようになります。

ただし、共有者同士で共有持分の売買の同意ができており、あなた自身に共有者の持分を買い取れるだけの資金力があることが前提です。

また、差押えが迫った状態で債務者の持分を買い取ろうとすると「詐害行為取消」の対象となり、買取行為を取り消されてしまう恐れがあります。

詐害行為取消とは、債務者が資産を減らそうとする行為を債権者が無効にできる制度です。
差押えが行われることを考慮して、債務者の財産を保全するためです。

参照元:民法第424条(詐害行為取消請求)

ですから、共有者同士で持分の売買を行うのであれば、返済の滞納がわかった段階で、なるべく早めに行いましょう。

なお、共有者から共有持分を買い取る方法は、以下の記事で詳しく解説しています。

不動産の共有者から共有持分を取得する方法
共有持分を相手方から取得する3つの方法 共有持分者と連絡がとれる通常のケースで共有持分を取得するには、以下の3種類の方法があります。 贈与してもらう 1つ目は共有持分権者から不動産を贈与してもらう方法です。 贈与とは「無料で...
共有不動産を買い取る場合は贈与税に注意する

共有持分を共有者同士で売買する際、売却価格をそれほど高くしたくないと思う人もいるかもしれません。
特に、親子や兄弟など、身内で売買することになる場合、そのような心情になることもあるでしょう。

実際、共有者同士の持分の売買では、通常の売却価格の7割程度までであれば、安くしても問題ないでしょう。
以下、「みなし贈与」を規定する相続税法第7条冒頭の「著しく低い価額」について、厳密な規定はないものの、7割程度と見なされているためです。

著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合においては、当該財産の譲渡があつた時において、当該財産の譲渡を受けた者が、当該対価と当該譲渡があつた時における当該財産の時価(当該財産の評価について第三章に特別の定めがある場合には、その規定により評価した価額)との差額に相当する金額を当該財産を譲渡した者から贈与(当該財産の譲渡が遺言によりなされた場合には、遺贈)により取得したものとみなす。

引用元:相続税法第7条(贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合)

ただし、売却価格を極端に安くすると「みなし贈与」として、買い取った側に贈与税が課せられる恐れがあります。

みなし贈与
意図した贈与ではないものの、結果的に贈与とみなされる行為

参照元:相続税法第7条(贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合)

たとえば、3000万円のマンションを2分の1ずつ共有している場合、通常であれば共有持分の価格は1500万円となります。
これを身内同士だからと、500万で売買した場合、買い取った側は差額の1000万円分の利益をうけたとみなされ、贈与税が発生するわけです。

共有持分の適正な売却価格の判断がつかない場合は、弊社Albalinkの無料買取査定をご利用ください。
「買取査定」とありますが、「適正価格が知りたい」といった利用でも構いません。

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(差押え前)債務者の代わりに債務を支払う

債務者の債務をあなたが肩代わりし、完済してしまえば差押えを受けることはありません。

肩代わりした負債は、後に負債者である共有者に返還請求できます。

あなたに資金力があり、不動産を手放したくないという強い思いがある場合に有効な方法です。

不動産を維持(差押え前)

(差押え後)競売で債務者の持分を落札する

差押えが行われた後であっても、競売で債務者の持分をあなたが落札すれば、不動産を単独名義とすることができます。
もちろん、第三者と共有関係になることもありません。

競売に参加するのは、前述したように、不動産業者が大半です。
業者は事業として落札に参加しているため、少しでも安く競り落とそうとしています。
そのため、あなたが思い切って高値をつければ、業者相手でも競り落とせる可能性はあります。

それでも、落札するには、最低でも債務者の持分の通常価格の半値以上の資金は必要となるでしょう。
持分の通常価格が500万円だとしたら、250万円以上の資金が必要
ということです。

不動産を維持(差押え後)

競売については以下の記事で詳しく説明しています。
ぜひ参考にしてください。

他の共有者の持分が競売にかけられた!対処法を凄腕司法書士が簡単解説
共有者のうちの一人が、不動産の共有持分を担保に融資を受けていて返済不能に陥ると、その共有者の持分は競売にかけられます。本記事では、住宅ローンが残っている場合の対処法・完済後の対処法・第三者に持分を落札された後の対処法・トラブルなく共有状態を解消する方法について解説します。

不動産を売却しても良い場合の対処法2選

不動産を売却しても良い場合の対処法は以下の2つです。

  • (差押え前)不動産全体を共同で売却する
  • (差押え後)自分の共有持分を専門の買取業者に売却する

1つめの、不動産全体の売却は、共有者全員の同意が必要ですが、2つめの自身の持分の売却には共有者の同意は不要です。
そのため、共有関係から一刻も早く解放されたい方にお勧めです。

以下で、それぞれ解説していきます。

(差押え前)不動産全体を共同で売却する

債務者である共有者の持分が差押えを受ける前であれば、共有者と相談をして、不動産全体の売却を検討しましょう。

共有者全員で協力して不動産全体を売却する

共有者と協力して、不動産全体として売り出せば、通常の不動産と同様の市場価格で売却できる可能性があります。
売却金で借金を返済できるかもしれないため、債務者にとってもメリットがあります。

たとえば先述の兄弟で共有不動産を所有しているケースで、もし、共有不動産を売却していれば、弟は売却金としてまとまった現金を手にでき、兄も売却金で借金を返済し、お互いがハッピーになれた可能性があります。

ただし、日々、不動産売買に携わっている立場から、現実的な話をさせていただくと、仮に不動産を売り出しても、立地や状態が悪ければ、個人の買手にはなかなか売れません。

実際、弊社が行ったアンケートでも、物件を購入する際に重視したこととして多数の方が「立地」を挙げています(下図参照)。

家の購入で優先したこと

引用元:家の購入で優先したこと|Albalink調べ

売りに出しても買手が見つからなければ、結局差押えが行われてしまいます。

ですから、差押え前に確実に不動産を売却したいのであれば、専門の買取業者に売却を依頼しましょう
買取業者に依頼すれば、買手を探す必要がないため、スピーディーに売却できます。

特に弊社は訳アリ物件専門の買取業者ですから、状態や立地が悪い物件であっても、利用価値を見出し、できるだけ高値で買い取らせていただくことができます。
ぜひ一度、差押えを受ける前に、弊社の無料買取査定をご利用ください。

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なお、共有不動産に住宅ローンが残っている場合は、金融機関の承認を得て、任意売却(ローンが残った状態で不動産を売却すること)を行う方法があります。
任意売却については、以下の記事で詳しく解説していますので、ご確認ください。

差し押さえられた不動産も「任意売却」で競売を100%回避【完全保存版】
「差し押さえられた不動産」を簡単に解説 「不動産を差し押さえられた!」とはいっても、具体的にどのようなことが待ち受けているのか、ご存知でしょうか。 詳細は不動産が差し押さえられると起きることで解説しますが、差し押さえられた不動産は最...

(差押え後)自分の共有持分を専門の買取業者に売却する

既に共有者の持分が差押えられてしまい、あなたもその不動産を維持し続ける気がない場合は、自身の持分を専門の買取業者に売却してしまうと良いでしょう。

持分を専門の買取業者に売却すれば、落札者である第三者との共有状態を解消できます。
さらに、売却後は、共有者との話し合いを買取業者に任せることができます。
つまり、共有者と顔を合わすことなく、スピーディーに共有関係を解消でき、売却金としてまとまった現金も手に出来るわけです。

先述したように、落札者は悪質な不動産業者である可能性もあるため、共有関係を続けていると、安値でなたの持分を買い取ろうとしてくる恐れもあります。

そうなる前に、自ら適正価格で買い取ってくれる買取業者に売却する方が納得感もあり、金額的にも損をすることがありません。

弊社Albalinkは訳アリ物件専門の買取業者として、他社では断られるような複雑に利権が絡まる共有持分を多数買い取ってきました。
実際、弊社は下記のように全国各地の共有持分を買い取っており、中には1000万円以上で買い取ったこともあります。

引用元:共有持分の買取事例(Albalink)

ただ、上記のような買取事例だけを見せられてもピンとこない方もいるでしょう。
そこで、弊社が共有持分を買い取ったお客様からいただいた、直筆のメッセージも紹介します。

引用元:お客様の声(Albalink)

このお客様は共有者である親族と折り合いが悪く、話し合いができる関係ではありませんでした。
そのため、弊社が共有持分を買い取ったことで「(共有者と)やり取りをしなくて済むようになり、気持ちが楽になった」というメッセージをお寄せくださいました。

上記のお客様以外にも、弊社に物件の買取依頼をしていただいたお客様からは「肩の荷が下りた」「もっと早く依頼すれば良かった」といった感謝の言葉を多数いただいております(下記Google口コミ参照)。

相馬桂子
相馬桂子
2023-09-29
担当してくれた方がとても優しく 迅速に処理していただけてるので助かっております
豊田直子
豊田直子
2023-09-04
役場から空家の適切な管理をお願いしますと通知が来ました。早くどうにかしないとご近所に迷惑がかかると思いネットでアルバリンクさんを検索し相談しました。担当の野間さんが丁寧な対応で「一緒に頑張りましょう」と言って頂き、心強かったです。買取りもスピーディで、本当に感謝しています。ありがとうございました。
山本建夫
山本建夫
2023-09-01
二十数年前に四国(松山市内)の実家を相続しましたが、今後とも活用の予定がなく、処分(売却)する方向で地元(松山市)の不動産業者を中心に処分の相談をしていましたが、立地条件等の関係から話がまとまらず、困っていました。 そんな折、たまたまテレビ(フジテレビ系列)でアルバリンクさんの「空き家処分について」の放映が目に留まりました。早速、相談させていただこうと電話で土地と建物の現状を説明したところ、担当の方(池澤さん)が非常に親切で丁寧にご対応くださり、おかげさまで売買契約の締結に至りました。アルバリンクさんのテレビ放映を見るまでは、もう処分は無理かと諦めていたこともありました。 アルバリンクさん(担当:池澤さん)に出会えて本当に良かったです。感謝しております。ありがとうございました。
木村敏子
木村敏子
2023-08-12
このたびは、アルバリンク担当安藤様に大変お世話になりました。父の相続手続きで、一番ネックだったのが、10年近く空き家状態になっていた実家の処遇でした。地元の不動産屋数件にも現地確認に来てもらいましたが買い取りを断られ続け、更地にしてはどうか?と提案されましたが、数百万かけて解体しても、再建築不可の土地のため、売れるはずがないと途方に暮れていました。 そんな時、たまたまネット検索で訳あり物件買取プロがヒットし、安藤さんと数回お電話させていただき、とても親しみやすい方で親身に話を聴いていただいたことを覚えています。しかも、ラインで実家の写真や不動産関係書類を送信するだけで、こういった取り引きが成立することに、まずは驚きました。先祖代々引き継がれた、父母とも過ごした思い出の家でしたが、再建築不可の場所でもアルバリンクさんのおかげで、所有権移転登記することができました。誠に感謝申し上げます。 今回、アルバリンク様のおかげで売却できたこと、お盆のお墓参りで先祖にも報告できましたし、自分自身の気持ちもスッキリ軽くなりました。本当にありがとうございました!!
ちゃむ
ちゃむ
2023-07-28
再建築不可(家の側の道は原付が通れる幅しかない)、残置物あり、長年動物を飼育していたため家屋のダメージあり…と地元の不動産会社数件には相手にもされなかった実家の物件を藁にもすがる思いでアルバリンク様に相談させて頂きました。きっと断られるんだろうなと思いましたが、担当の池澤様から前向きな返答を頂きビックリした事を覚えています。 私が体調面で不安を抱えていた事も考慮して下さり、なるべく身体に負担のないようにスムーズに進めて下さいました。 リフォームするとしても数百万かかるだろうし、同じく数百万かけて解体しても使い道がなく税金が跳ね上がるだけの負の遺産を手放せた時には長年の悩みが無くなり肩の荷が下りました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。御丁寧に対応して下さり本当にありがとうございました。
森の熊
森の熊
2023-07-21
不動産の悩みは、同業多くあれどAlbaLinkさんは外さない方がいいです。担当者さんが親身で丁寧、LINEでリアルタイムに写真付きでやり取り出来て話も早い。安心して取り引き出来ます、たいへん助かります。
おはゆうちゃん
おはゆうちゃん
2023-06-28
再建築不可&傾いた古い家の処分で困ってました。 地元の不動産では相手にもされず、固定資産税の関係で更地にもできず、草抜きや隣家との対応など高年齢が近い夫婦ではとても日頃の管理は重労働でした。 こちらに相談したところ快く買い取っていただき、肩の荷がおりました。本当にありがとうございました。 担当いただいた菊池様の心遣いに感謝しております。
ウーティスメチウス
ウーティスメチウス
2023-06-09
横浜在住です。築50年以上の中国地方の再建築不可戸建てを相続し、不動産買取業者に聞いても断られ、処分に困っていました。必死の思いでネットで見つけたアルバリンクさんに査定依頼したところ、すぐに米長さんからご連絡をいただき、親身に相談にのっていただきました。一週間後には売買契約書に署名捺印の運びとなりました。本当に助かりました。

また、弊社はお客様からの評価が高いだけでなく、不動産買取業者としては数少ない上場企業でもあり、社会的信用も得ています。

信頼できる買取業者に安心して共有持分を売却し、共有関係から解放されたい方はぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください(売却前提の問い合わせでなくても構いません)。

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共有持分の買取業者については以下の記事で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。

共有持分の買取業者を得意ジャンルで厳選!【悪質業者を徹底排除】
共有名義の不動産は他の名義人の賛同が得られないと売却や活用ができず、他の共有者と意見が対立するケースは珍しくありません。本記事では、共有持分をスピーディーかつ安全に買い取ってもらえる共有持分買取業者を紹介します。

まとめ

今回は共有者の持分が差押えられると、どのようなリスクがあるのかと、そのリスクへの対処法を状況別に解説しました。

共有者の持分が差押えられると、競売が行われ、持分を落札した悪質な不動産ブローカーなどの業者と共有関係になってしまう可能性があります。
そうなると、共有関係となった業者から、強引に持分の売却や買取を迫られる恐れがあります。

悪質な業者との共有関係を断ち切りたい一心で、自身の持分を安値で売却してしまったり、業者の持分を高値で買い取らされてしまうと、金額的にも損をしますし、心理的にも後悔が残るでしょう。

そうならないために、債務者である共有者の持分を買い取ったり、債務を肩代わりするなどの方法があります。
自己資金は必要となりますが、どうしてもその不動産を維持したいという思いがあるのであれば、試す価値はあるでしょう。

もし、不動産を手放しても良いと思っているのであれば債務者である共有者と協力して不動産全体を売却する方法もあります。
しかし、共有不動産は、共有者と売却の合意形成ができなければ売却できません。
また、売り出したところで、実際に売れる保証もありません。

そのため、共有関係からなるべく早く抜け出したいのであれば、専門の買取業者に自身の持分を売却することをお勧めします。
自身の持分であれば共有者の同意を得ずに売却できますし、専門の買取業者であれば、スピーディーに買い取ってくれます。

共有者の持分が差押えを受けそうで、その後のリスクや面倒ごとを回避した方や、既に差押えられてしまい、第三者と共有関係になっていて困っている方などは、ぜひ一度弊社の無料買取査定をご利用ください。

弊社は、共有持分の買取に特化している専門の買取業者です。
過去には、訳あり物件専門の買取業者としてフジテレビの「newsイット!」に取り上げられた実績もあります。

イットで紹介されました

査定依頼をしたからといって、無理な営業をかけることは一切ありません。
また、ほかの共有者に知られることなく買い取らせていただきますので、安心してご活用いただければ幸いです

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監修者
元弁護士福谷陽子

元弁護士福谷陽子

プロフィールページへ
元弁護士の法律・不動産専門ライター。公式ブログ
京都大学在学中に司法試験に合格し、不動産トラブル、多重債務、離婚問題や交通事故、相続などの案件を担当し、自身で弁護士事務所を運営。その後体調不良により弁護士事務所を一時閉鎖し、現在は10年間の弁護士経験を元に執筆に専念。

◆保有資格・関連リンク
司法試験合格(法務省
TOEIC820点
日商簿記2級、3級

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